牛乳の味、製造方法、その他わたくし的偏りについて整理してみた

048_20170920142152039.jpg
岩泉町のなかほら牧場に行ってきました。放牧の牛はとてもしあわせそうでした。
子牛もけっこう長いこと母牛のおっぱいを飲ませてもらっていて、
しあわせなんだろうなーと思いました。そして日本の酪農における
とても不幸そうな乳牛のことをしみじみと考えています。


わたくし牛乳がキライです。というか、キライでした。
キライになったきっかけは、保育園で飲んだ脱脂粉乳です。
子どもゴゴロに「絶対に飲まない」と非常に激しく拒否しまして、
たぶん保母さんを困らせたと思います。

わたくしは裸足で保育園を脱走して行方不明になったこともあり、
たぶん保母さんは困ったと思います。いやはや大変だったでしょう。
それはともかく、それ以来牛乳がキライというか苦手になり、
小学校と中学の給食の牛乳が苦痛でした。

牛乳がキライ、とわかるといじめっ子に弱みを握られますから、
絶対にそれは避けたいと考えたわたくしは、毎日「いただきまーす!」のあと
息を止めて牛乳を一気飲みしました。200ml一気飲み1分もかかりません。

さらに後味を楽しまなくていいようにすぐに他のものをガツガツ食べ
口の中の牛乳の気配を完璧に消しました。
この方法で9年間乗り切ったわたくしはよくやったと思います。

牛乳が嫌いな理由は舌にからみつくような粘り気とニオイです。
その原因は、大地を守る会で低温殺菌牛乳を生まれて初めて飲んで、
日本の一般的な殺菌法「超高温殺菌法」によるものだと知りました。

日本で行われている牛乳の殺菌方法は
全国乳業協同組合連合会のサイトによると、以下の通りです。

1.低温長時間殺菌法(LTLT製法)63℃で30分加熱処理
2.高温短時間殺菌法(HTST製法)72℃以上で15秒以上加熱処理
3.超高温殺菌法(UHT)  120~130℃で2~3秒加熱
4.超高温滅菌殺菌法(LL) 135℃~150℃で1~4秒滅菌処理
(LongLifeミルクは未開封であれば常温保存が可能で、90日保存できます)

低温殺菌牛乳と書いてない市販の牛乳は3の超高温殺菌法で殺菌されています。

046_20170920142156615.jpg
一般的な乳牛の寿命は子牛を生み始めてから3産から6産くらいまで。
つまり短いもので4歳から7歳とかまでで乳量が落ちてくると更新されます。
更新とは経産牛として肉になるのです。スーパーでは国産牛として売られます。
中洞さんのところには18歳のばあさん牛↑がいました。もう乳も出ないし
ただメシ食ってるだけだけど、とても元気そうでした。



牛乳を沸騰させるとタンパク質の膜ができて味が落ちます。
超高温殺菌法の牛乳は2秒とはいえ120度で加熱ですから、
かなり、味というか香りも何もかもが生乳と大きく変わります。
栄養価は変わりないかもしれませんが、なにしろおいしくありません。

わたくしが感じた粘り気やイヤなニオイはタンパク質の変質によるものでしょう。
沸騰して焦げた牛乳からもよく似たニオイがします。

低温殺菌牛乳を飲んで初めて、牛乳はほんのりとあまくて香りが良く
本来は滋味あふれるおいしい飲みものなのだと知りました。
わたくしはそれ以来、低温殺菌牛乳しか飲んでいません。

大手牛乳メーカーが効率化・大規模化で超高温殺菌法を選択して以降
日本では超高温殺菌が主流になってしまいましたが、それまでは
日本全国の小さなミルクプラントで低温殺菌牛乳がつくられていたそうです。

戦後しばらくの間、冷蔵技術&交通網が発達していなかったため、
搾乳後集荷するまでに冷やせない&ミルクプラントまで遠いなどなどで
低温殺菌法の牛乳はすぐ腐るなどのデメリットが大きかったのでしょう。

しかし物流・冷蔵状態が良くなった現在でもまだ超高温殺菌牛乳が主流とは。
なぜわざわざ超高温殺菌で殺菌し、牛乳をまずくするのか理解できません。
低温殺菌牛乳と超高温殺菌牛乳との価格の違いは高くても50円くらいです。
50円で滋味あふれるおいしい味が楽しめるのに。残念なことです。

さて、牛乳の味は、上記の殺菌温度のほかに、牛の飼料でも変わります。

おそらく人間もそうでしょうが、どんなものでも食べもので味は変わります。
たとえば配合飼料を食ってる採卵鶏の卵は配合飼料の味がします。
もしかしてコンビニ弁当を食ってる人間はコンビニ弁当の味がするかもしれません。
なんかよくわかんないけどおいしくなさそうです。

一般的な乳牛は穀物飼料を食べており、以前聞いたときの割合は
粗飼料6割に対して穀物飼料が4割だと言われていました。
穀物を食うと乳量が増えますから乳価の安い現在は穀物飼料は必須です。

052_20170920143302d03.jpg
牛乳のCMで上記のような牧場に放牧されてる牛の写真がよく使われますが、
基本的に乳牛は放牧されていませんから注意しましょう。
ほとんどの乳牛は牛舎で暮らしており、つながれっぱなしの牛もいます。
なかにはウンコまみれになってるかわいそうな牛もいます。
売られている牛乳はそういう牛の牛乳だと思ったほうがいいと思います。



一般的な穀物飼料は現在ほぼ遺伝子組み換え作物ですが、
非遺伝子組み換え作物を利用している酪農家もいます。
全体的に、穀物飼料を主に食べている牛の牛乳は濃い、というか
わたくしにとっては「ちょっとクドいかも」って味がします。

そんな主たる飼料は穀物、それが常識! という酪農業界において、
粗飼料が主体&放牧という酪農を行っているところがあります。

代表的なのは岩手県のなかほら牧場ですが、そのほか木次乳業の日登牧場とか
キープ協会とか、行ったことないけど高知と北海道にもいらっしゃいます。
牛はホルスタインだったりジャージーだったりブラウンスイスだったりするので
単純に比較はできませんが、牛乳はあっさりしていてあまくていいニオイがします。

超高温殺菌牛乳を飲みなれていると低温殺菌牛乳は「味が薄い」と感じます。
放牧の牛乳はさらに「薄い」と感じる人が多いかもしれません。
しかしそもそも超高温殺菌牛乳の味が苦手あるいはキライなものにとっては、
放牧の牛の低温殺菌牛乳が一番おいしい、というかこれしか飲めません。

牛乳は風呂上がりにぐびぐび飲むものではなく、なんかくたびれたときに
ちょびっと飲む、くらいでいいよねー、ってな感じなので、
1リットル180円とかでなくてもへーきです。
っつかそれ、安すぎるでしょ。と思わない人が不思議です。

つーことで、先日取材に行ったなかほら牧場のレポートを書く前に
わたくしがいかに偏った牛乳感を持っているか整理してみました。

ご興味のある方は、明治屋で木次乳業のブラウンスイスの牛乳とか、
成城石井でタカハシ乳業のジャージー牛乳とかがゲットしやすいので
飲んでみていただけるといいかしらと思います。

すごーくおいしい! と思っていただけましたら幸いです。


★現在ブログランキング参加中です!
↓プキッとクリック、ご協力お願いいたします!



こちらもよろしくお願いいたします!
にほんブログ村 環境ブログ 有機・オーガニックへ
にほんブログ村

オーガニックと国産、どっちを応援したいのか自分

img119_20170904115622122.jpg
養豚農家に豚の人生についての取材に行ったことがあります。
子豚がとてもかわゆくて、家に連れ帰りたいくらいでした。
しかしわりとすぐ死ぬそうです。子豚って弱いのですね。
だからこそ、豚は多産なのかもしれないですが。



先日賑々しく開催されたオーガニック・ライフスタイルエキスポの
「アニマルウェルフェアセミナー」に参加し、わたくしは
鶏肉と卵、牛肉で有機JAS認証を取得している人がいると知った。

すげー! 畜産で有機!?

有機畜産は飼養管理などにも細かい決まりごとがあるが、
とりあえず「スゴイ!」と思った理由は飼料である。

鶏の飼料のベースになるのは有機飼料米だと思うが、
その他に輸入オーガニックの穀物飼料(トウモロコシとか)が必要だろう。
2012年ごろに聞いた話では、オーガニック飼料価格は通常の2倍。
ってことは販売価格も2倍にならなくては割が合わない。

オーガニックの穀物飼料を探して配合してもらうのも大変そうだ。
そのあたりは飼料会社との連携が必要である。そうなると
もともとの経営規模がかなり大きくないとむずかしいだろう。
飼料会社はロットがまとまらないとやってくれないからである。

つーことでその、オーガニック卵と鶏肉にわたくしは大変とても感動し、
取材に行きたい! ぜひ行かせてください!! と名刺をもらった。

そしてひと月。なぜかいまだにアクションを起こしていないわたくし。
理由は「スゴイけどほんとにそれを応援したいのか自分」的な
大きなクエスチョンマークが頭の上に浮かんでいるからである。
何が引っかかっているかというと「輸入オーガニック飼料」である。

さて、わたくしが働いていたころの大地を守る会で、
とある養豚農家が全て国産飼料で育てた豚をつくる試みを始めた。

国産の飼料ということは、主たる飼料がトウモロコシではなくなり、
大豆などの代替飼料を探して日々自分で配合するということである。
飼料が変わると生育も肉の味も変わってしまう。

一般的に畜産飼料は飼料会社が最初から配合しているものを使う。
子豚→育成期→肥育期とそれぞれの段階の適正な配合飼料がすでに用意され
自分で飼料を探して混ぜたり作ったりする必要はない。

子豚はすぐに死んでしまうから、配合飼料には抗生物質が入っているが、
それでも子豚はわりとよく死ぬ。
飼料を変えた彼の子豚は毎日コロコロ死んでいった。
まずは国産飼料で子豚が死なない配合を見つけなくてはならない。

2010112214003804e_201709041206364e0.jpg
飼料米を与えた卵は黄身の色が白くなります。玉子焼きをつくると
白っぽいのができます。オムレツも白いです。飼料を変えると
卵の色は変わります。でも配合飼料の味がしなくなり、
大変とてもおいしい卵になります。



ある程度豚が育っても屠畜したら肉がおいしくないことがわかった。
今までの豚、あるいはもっとおいしくなる配合を試さなくてはならない。
おいしくない豚は出荷できないし結果がわかるのは屠畜する210日後だ。

ひー大変!

てな試行錯誤を約一年ほど続けた結果、国産飼料の豚肉が完成した。
その後、彼の配合をもとに国産飼料の豚を育てる農家が数軒増えたが、
「すげー大変だった」という彼の開発秘話はたいして紹介されなかった。

「国産飼料で育てるなんて大変!!!」とは誰もがなんとなく思うが、
具体的に起きたことは現場の話を聞かねばわからない。
わたくしは後日この話を聞き、記事にしなかったことを悔やんだ。

現在は、この国産豚は誰も育てていない。毎日毎日飼料を自分で配合、
なんて手間がかかることをやりたい人はいないのだ。
その手間のぶん価格は高くなるが高いと消費者は買ってくれない。

これに「オーガニック」というわかりやすいラベルがついていれば
消費者は理解する。とくに価格的な部分での理解度はかなり高いだろう。

しかし「国産飼料で育てた豚の何が違うの?」と言われれば確かにそうだ。
自己満足? いやいや、輸入穀物は他国の水資源を収奪してるんだから、
とかそのほかいろいろ意義はあるが、なんのことやら~? って感じだ。

なんて思うと「オーガニック」「国産」という価値について
いろいろ考えさせられてしまうよね。

実は大地を守る会には卵を国産飼料でつくってる農家がまだいる。
その人も毎日毎日自分で飼料を配合して鶏に与えている。
彼はたぶん鶏が大好きなのだ。でないと、毎日早朝から
飼料のクズ大豆を何十キロも煮るなんてことはできない。

わたくしはそういう人たちのことが好きである。
そしてそういう愛すべき人を応援したいと思う。

つーことでわたくし的にはやっぱり「オーガニック<国産」だと、
いまさらですが決意をあらたにした次第であります。
つーことで、今月中旬になかほら牧場さんに、
来月は阿蘇にあか牛の取材に行ってきます。


★現在ブログランキング参加中です!
↓プキッとクリック、ご協力お願いいたします!



こちらもよろしくお願いいたします!
にほんブログ村 環境ブログ 有機・オーガニックへ
にほんブログ村

北海道のオーガニック(&グラスフェッド)ビーフを応援するぞ!

20479601_1421372471303258_5066326493956866123_n_20170803120953164.jpg
セミナーでは八雲牧場のオーガニックビーフを使ったお弁当が出ました。
肉の味が全くわからない牛丼風味つけでチョーガッカリ。
つくった料理人はこの肉の趣旨がわかってなかったのでしょう。
脂と肉から鹿などの草食動物に共通するニオイがしました。



オーガニックライフスタイルエキスポに参加してきた。
っつか会場で開催されたアニマルウェルフェアのセミナーに行ってきた。

日本におけるアニマルウェルフェアはわたくしが行った最初の勉強会
(2010年)から1センチほど進んだということがわかった。
講師は同じ日本獣医生命科学大学名誉教授・松木洋一氏である。

「ほんたべ日記」で何度かアニマルウェルフェアについて書いたが
アクセス数が全く上がらないことから、ほとんどの人がたぶん
全く興味がない、あるいは何のことかわからないのだと推測するわたくし。

アニマルウェルフェアについては以下の過去ログをどうぞ。
「アニマルウェルフェアについて考えてみた」
http://hontabe.blog6.fc2.com/blog-entry-515.html

全く進んでいないと考えていたが1センチくらい進んだ、と思えたのは、
オーガニックビーフをつくっている&これから取得予定の農家がいる&
全て牧草で肉をつくっている農場があることを知ったからである。

ええええー草で肉がつくれるんだー!!! 驚くわたくし。

ほとんどの人は「牛って草食ってんじゃないの?」と思っているだろう。
しかし、肉牛は牛に草だけ食わせていてもつくれない。

肉牛も乳牛も割合は違えど主たる飼料は穀物であり、和牛(黒毛)の場合は
雄牛の血統とかその他さまざまな技術を集積した結果が、
あの芸術品のような一面に脂肪が入ったピンク色の肉である。

肥育段階に入った牛は出荷されるまでほぼ牛舎にいたり、
自由に運動できなかったり、メタボになったり内臓疾患になったり
ビタミン欠乏症寸前になったりしているが、それでOKである。

そうしないと「市場が評価する肉」はつくれないし、
人々が安価に購入できる肉(国産牛ね)もつくれないのだ。
しかし、この飼育方法とアニマルウェルフェアはたぶん相容れない。
だからアニマルウェルフェアは遅々として進まない。

日本は国土が狭く、平たい土地は米が優先で次が畑作・果樹である。
家畜を狭いところに押し込めていても肉や卵は作れなくはないので、
畜産はどうしてもそういった「動物工場」的な作り方が主流になる。

牛を一頭買うのに必要な土地は1ヘクタールと言われている。
1ヘクタールの土地があったら田んぼか畑にしますよねうんうん、
一反で米8俵取れたとして1ヘクタールなら80俵、
1俵18,000円として1年で144万円。やっぱ米ですよねーって感じだ。

20526293_1421372467969925_3055976620977555939_n.jpg
牧草を青刈りしてサイレージにすることで栄養価が高くなり
増体率が上がったなどなど、まだ試行錯誤の真っ只中だが、
しかし草だけ食べさせても体が大きくなるのなら、農家にも
お肉屋さんにもメリットがある。技術の向上が待たれるところだ。



ということで、もし「放牧」するのなら山の中→乳牛の場合「山地酪農」
あるいは広大な土地がある北海道で、というのが考えやすいが、肉の場合
草だけ食わしていても市場が求める脂肪交雑のある肉にはならない。

日本における肉の評価は脂肪の含有量に左右される。

たとえば鶏肉はバサバサするムネよりも脂肪の多いモモが売れるし、
豚肉もモモよりもバラやロースが売れる。
一羽・一頭から取れる人気部位は限られており部位調整が大変だ。

牛肉の場合は脂肪交雑率の高いものが最も高い評価となる。
みんな「柔らかくてじゅわっと脂肪があふれる」的な肉が好きなのだ。
が、放牧=飼料は草=肉がほぼ赤身=硬い&脂肪の味がしない などで
手間かけて作っても市場の評価はダダ低いと言ってもいい。

売れない肉・評価されない肉をつくるのはむずかしい。
ということで草だけ食ってる肉牛はつくりにくいのが現状である。

さて、今回のセミナーで知った北海道のオーガニックビーフは
北里大の獣医学部付属の八雲牧場で育てられている
牛は日本短角種(和牛の一種)で夏山冬里方式で飼育され、
25か月で出荷だそうだ。約2年ってことでしょう。

肉の写真を見たらほぼ赤身で、草だけ食べるとこうなるのねって感じ。
脂肪は黄色みがかっているが、一般では脂肪に色がついていると嫌われる、
というか評価されない。でもオーガニックビーフなので問題ないのだ。
取り扱っている東都生協では、レシピなども提供しつつ販売しているらしい。

なぜレシピを提供する必要があるのか。
それは食べるのにコツがいるからだ。

草だけ食べてる赤身の肉はそれなりのクセがある。
フツーの牛肉を食べてきた人が食べると「うーん」と思う。
このニオイや味が好きと思えれば問題ないのだが、
そうじゃない人はむずかしいだろう。だから食べ方が必要なのだ。

この一点でわたくしはちょっとうーんと思ってしまった。
割高な説明商品を説明無しでフツーに売るのはむずかしいからだ。

しかし、オーガニックビーフはとてもすんばらしい取り組みである。
牧場内で牛糞→牧草の肥料→牛肉→牛糞と資源の循環が行われており、
環境に与える負荷が少ないのもすんばらしいと思う。

畜産のそもそもの目的「未利用の資源を資源化する」
→ヒトが食えない草を食って肉という資源を提供する そのままであり、
穀物飼料を食った畜産物の排泄物で日本が沈没するかも、というなか、
将来的にはこのような畜産が主流になるといいなーと真剣に思う。

025_20170803121459e50.jpg
なんだかんだ言ってもみんなこういうお肉が好きなんすよね。
でも年寄りになるとこういうの年に一度でいいし日常的には赤身がいいしで
赤身でちゃんと味がのった肉だといいんじゃないかとか思う次第です。


でも現時点では一般的なお肉にはなり得ない、とも思う。

しかしオリパラでオーガニックが注目され、なんとなく
グラスフェッドビーフにも一定程度注目されつつある昨今である。

グラスフェッドはイオンの豪州産牛肉でいいんですという人もいるが、
わたくし的にはこの北海道の国産オーガニックビーフを
しばらくの間、積極的に応援していきたいと考えております。

オーガニックとかどうとかは抜きにして、この牧場では
畜産のあるべき姿があれこれ実現されていると思うからであります。
今度取材させてもらおうっと!

アニマルウェルフェアにご興味ある方はこちらをどうぞ。
Animal Welfare Food Community Japan
http://awfc.jp/


★現在ブログランキング参加中です!
↓プキッとクリック、ご協力お願いいたします!



こちらもよろしくお願いいたします!
にほんブログ村 環境ブログ 有機・オーガニックへ
にほんブログ村

アニマルウェルフェアについて考えてみた

とんかつ
豚肉の味は飼料と品種によって変わりますが、
飼育方法によってはそんなに変わらないと思うので、
豚がどんなふうに飼われてるかなんてことは一般的に
あんまり人は気にしないのかもしれませんね。



「アニマルウェルフェアってどう思います?」と畜産農家に質問してみよう。

なんとなく困った顔になる人、あからさまに嫌な顔をする人
怒り出す人などさまざまだが、だいたいにおいてこの話題は好まれない。

アニマルウェルフェアは以前「動物福祉」と訳されていたが
農水省では「福祉」に限定すると意味合いが変わってしまうことから、
アニマルウェルフェア=快適性に配慮した家畜の飼養管理と定義している。

農水省WEBサイトにアニマルウェルフェアについての資料があった。
「アニマルウェルフェアをめぐる国内外の動き」
http://www.maff.go.jp/j/chikusan/sinko/pdf/aw_meguzi201406.pdf

これによると、1976年 農業目的で飼育される動物の保護のための欧州協定で
経済動物にたいしても権利があること確認したとされている。

えええーそんなに前からなのう? 全然知らなかったなー。

わたくしがこの言葉を初めて聞いたのは1997年頃である。
有機JASが施行されるとかどうとかで、将来的には有機畜産もあるよね、
でもアニマルウェルフェアって概念をクリアできるかどうかだよね
ムリじゃないかなーなんて大地を守る会の畜産担当と話したのが最初だ。

アニマルウェルフェアも有機畜産も日本ではムリだよねと思ったため
わたくしはそれっきり忘れてしまっていたが、世界は着々と動いており、
EUではテキパキといろいろなことが決まっていたらしい。

1991年 子牛の保護のための最低基準を定める理事会指令
子牛の単飼ペン飼育の禁止

1999年 採卵鶏の保護のための最低基準を定める理事会指令
採卵鶏のバタリーケージ(※1)飼育の禁止

2001年 豚の保護のための最低基準を定める理事会指令
妊娠豚のストール(※2)飼育の禁止

2007年 肉用鶏の保護のための最低基準を定める理事会指令
飼養密度33kg/㎡以上での飼養禁止
(「アニマルウェルフェアをめぐる国内外の動き」より)

上記のさまざまな項目は日本では禁止されていない。
おそらく畜産農家のなかには現在進行形で実行中のところも多いだろう。
日本はアニマルウェルフェアでは後進国と言ってもいいのだった。

gazou 033
一般的な豚はLWDという三元交配のもので早く大きくなり多産です。
一度に10~12頭とか生むそうですが、なかには育たないのもいます。
しかし子豚ってほんとにかわいいすよねえ。連れて帰りたい。


さて、アニマルウェルフェアにおける動物の権利とは以下の様なものだ。

「5つの自由」の実現
1.飢餓と渇きからの自由
2.苦痛、傷害又は疾病からの自由
3.恐怖及び苦悩からの自由
4.物理的、熱の不快さからの自由
5.正常な行動ができる自由

日本でもある程度は実現できているだろうが、5についてはどうかな? 
狭い国土で最大限の効果を上げなくてはならない日本の経済動物の飼育法は
「できるだけ小さな面積で効率よく肉乳卵を作りましょう」なのだから、
実現はほぼできていないと考えてもいいだろう。

採卵鶏でよく行われる強制換羽は1(※3)に当たる気がするが、
10年ほど前はフツーにやってたが、今はどうかな。

さて、ではなぜ日本でアニマルウェルフェアが進まないのか。

以前取材に行ったとき、それまで和やかに話していた養豚農家に
アニマルウェルフェアについてどう思います? とうっかり話しかけて、
「ナーンセンス!!」と激しい口調で一喝されたことがある。

「アニマルウェルフェアは現場がわかってない者の言い草」で、
「役人が考えた机上の空論」でしかないと彼は言った。

たしかに経費と売り上げを考えるとそうなのだろうと思うが、
おそらくこれが一般的な畜産農家の反応ではなかろうか。
そして役人もあまり強くは言えないというような事情があるようだ。

以前、アニマルウエルフェアの勉強会に参加した際、
推進すべき農水の人の発言が業界団体及び農家に気をつかってなのかどうか、
「理想と現実という点もあるかと思いますがえーとえと、あのー」みたいな感じで
わたくしはアニマルウェルフェアが進むことはないだろうと確信した。

しかし、何かにつけ先進的なEUがこういった指針を作るのは当然だが、
なんと動物工場的な畜産の形態をとっているはずの米国ですら、
テキパキとガイドラインが決まっているらしいのだ。びっくり!

そしてマクドナルドやバーガーキングにも独自基準があるらしい。
基準は見つからなかったが、使用されている鶏卵については
強制換羽をしないこと、バタリーケージの面積を広くすること
などが定められているという記事を見つけた。

日本では、平成23年に乳牛・肉用牛・採卵鶏・ブロイラー・豚・馬について
飼養管理指針ができている。よーく読むと「現状を整理してみました」
的なもので、何か規定ができたとか決まったとかではないようだ。

それだけ推進するのが難しいということだろう。
というか日本はマクドナルド以下ってこと?

kobuta2_20170217104424398.jpg
母豚が入っているのがストールですが、イマイチわかりにくいすね。
どのおっぱいにどの子豚がすいつくか決まってるらしく、
よく出るところにはでかい子豚が、出ないところには小さいのが、
と、非常にわかりやすく並んでいます。


というように、アニマルウェルフェアにおいて日本はまだまだであり
わたくしたちはそういう肉乳卵を食べていることを忘れてはいけないのだ。

だから何ができるかというと何もできないが、知ってて食べるのと
知らずに食べるのとではなにかが違うはずだとわたくしは信じている。

以下専門用語の解説
※1 バタリーケージ 採卵用の鶏がはいっている檻。一羽につきだいたい
B5サイズくらいのスペースしかないため鶏がぎゅうぎゅう詰めになっていて、
ストレスで尾つつきとかしないようくちばしを切られていることが多い。
少なくともバタリーケージくらいはやめようよ、というのが世界の潮流。

※2 ストール 豚の体の幅ほどしかないせまい檻。妊娠中の母豚がよく入っている。
全く身動きできずただ立ったり座ったりするだけで見るたびに悲しい。
子豚が生まれてもここに入っててずーっと寝そべって授乳しているが、
ストールがあるから子豚を踏みつぶさないという養豚家もいる。

※3 強制換羽 鶏の生態で羽が抜け替わると採卵率が上がるという性質を利用し、
人工的に換羽を起こして採卵率を上げる方法。換羽をさせるため
鶏を一時的に飢餓状態(水しか与えない)に置くことから、
アニマルウェルフェア的にどうなの、という技術。

おまけ・スタンチョン 乳牛の首をつないでいる器具のこと。
規模によっては運動場にも出ず、ずーーーーーっとつながれてる牛もいる。
牛乳のCMで放牧風景を見るたびこれは優良誤認なのではないかと思うわたくし。



★現在ブログランキング参加中です!
↓プキッとクリック、ご協力お願いいたします!



こちらもよろしくお願いいたします!
にほんブログ村 環境ブログ 有機・オーガニックへ
にほんブログ村

グラスフェッドビーフのなにがいいのか調べてみた

112_20170207132652c2a.jpg
「山形村短角牛」。自然繁殖で初年度は放牧、その後穀物で肥育します。
数十年前に2年間放牧してみたことがあるのですが、肉が硬くなってダメだった、
とのことでした。今なら意外とイケるかも。高いからムリか。


アメリカの牛にBSE(牛海綿状脳症・いわゆる狂牛病)が見つかり
輸入禁止になった際の吉野家の対応を覚えていらっしゃるでしょうか。

他の牛丼チェーン店では米国産牛肉からオーストラリア産に切り替えたのに、
吉野家では牛丼をやめて豚丼を展開し輸入再開まで乗り切りました。
理由は「米国産牛肉でないと吉野家の味が出せない」でした。

現在も吉野家の牛丼は米国産牛肉を使用していますが、
国内子牛価格の高騰により牛肉の価格が全体的に上がっており、
米国産牛肉も高値の昨今、牛丼価格は現在380円らしいです。

安っ!! でもこれでも割高なんですってよビックリだ。

わたくしは吉牛もその他の牛丼も食べたことがないのですが、
知る人によりますと「吉牛はおいしいけどあとはねー」ってことでした。
何が違うかというと「肉の味が違う」のだそうです。

牛よりも40円ほど安価なその他の牛丼チェーン店ですが、
以前はオーストラリア産(以降豪州産・ニュージーランド産含)メインだったのが、
最近では米国・メキシコ産なども加わっています。味も変わってるかもしれません。

米国産牛肉は日本の肉牛同様グレインフェッドのため、
日本人が食べてもおいしいと思う味に仕上がっていますが、
豪州産牛肉はグラスフェッドのため、味がいまひとつ、
というか日本人の口に合わないと評価されることが多いのです。
そのかわり、米国産と比較して価格がかなり割安になります。

これは関税の金額も影響しているようですが、米国産との差別化のため
肉自体安価なものしか仕入れていないという可能性もあります。
価格が同じならおいしい米国産に勝てないのはいかんともしがたいのです。

ここ数年で豪州産でもグレインフェッドの肉が増えてはいますが
とくに記載が無ければグラスフェッドと考えてもいいでしょう。

ファミレスのサイトを見るとわざわざ「グラスフェッドビーフ」などと
あたかも優位性があるかのように書いてありますからわかりやすいです。
昨今の「なんとなくグラスフェッドビーフいい」的な波にうまく乗っています。

なかには「豪州産穀物牛」と記載されていたりもしますが、
牛の表記がまちまちでわかりにくーい!!! とか思う人はいないのでしょうか。
あるファミレスでは「大麦牛」と記載されておりまして、
主たる飼料が大麦だからということでした。何が何だかよくわかりません。

ともあれファミレスの「グラスフェッドビーフ」は
豪州産、と考えていいでしょう。ステーキが安いのもうなづけます。

んで、グラスフェッドビーフの何がいいのか。
つーことで検索してみました。

118_20170207132650920.jpg
肉のうまさをそのまま楽しめるのは炭火焼きだと思いますが、
これは短角牛のように肉自体がおいしくないとムリな調理法です。
豪州産牛肉をおいしく食べるための工夫で「熟成肉」が開発されましたが、
そもそもがおいしい和牛を熟成するとか意味不明です。



オレイン酸が多いとか、草を食ってる羊にも多いLカルニチンが多いとか、
栄養価的な部分での評価が高くなっておりまして、ふーんって感じです。
とくに牛肉を食べて健康にならなくていいのではないかという気がします。

わたくし的には「人が食えない草を食って肉や乳になる」という
未利用の資源を資源化してくれるという本来の牛のあるべき姿というか、
環境的な部分がものすごーい優位性だと思うのですが、
どちらかというと「健康にいい肉」という認識が広まっているようです。

本来の食べものである草を食べて健康に育った牛ってな感じでしょうか。

では、穀物を食ってる牛は不健康なのかというと
内臓廃棄率が高いと昔から言われていますが公開されていないので不明です。
いろいろなウワサ話をよく聞きますが伝聞情報なので書きません。

しかしほんとに「グラスフェッドビーフは健康にいい」のか?
わたくしはふと不安になりました。

「グラスフェッドビーフ=草食ってる=健康にいい」のかもしれませんが、
豪州産牛は一般的には成長ホルモン剤が飼料添加されておりまして、
この部分だけで言うと米国産牛肉とあまり変わりません。
成長ホルモン剤は健康にいいのでしょうか。

ちなみに国産の牛肉には治療目的以外のホルモン剤は禁止です。
さらにちなみに、EUは輸入牛肉にも禁止しているため、
豪州産牛肉は成長ホルモン剤不使用のものが出荷されています。
日本でも不使用の肉は売られていますがとくに記載がなければ使用されています。

また、前回も書きましたがどの段階まで草食ってたのかということも、
はっきりと明示されているわけではないので(とくに国産)よくわかりません。

肥育期間中に穀物食ってても育成期に草食ってたからグラスフェッド、
なんつー悪質な表示とかありそうです。というか可能です。
注意書きを小さく書いておけば大丈夫。景品表示法には引っかかりません、

ネットで検索してみていくつか出てきたグラスフェッドビーフのなかには、
使用管理表及び飼料が全く公開されていないものもあります。
何を指して「グラスフェッドビーフ」と称しているのかが不明です。

現在の「グラスフェッドビーフ」には、有機農業の黎明期の
「農薬一回しか使ってないからほとんど有機」的な、言ってみれば
「なんでもアリ」のニオイがプンプンしておりまして、消費者は
「グラスフェッドビーフ」に踊らされないよう注意が必要かと思います。

伝聞情報で恐縮なのですが、なかには経産牛(子どもを産ませる牛)で
子どもを産まなくなってあとはミンチにするような牛を放牧して草を食わせ
「グラスフェッドビーフ」と称してチョー高値で売ったりする例もあるようです。

それはまあ、確かにグラスフェッドなので何の問題もないし、
消費者にその旨きちんと説明してればさらに何の問題もないのですが、
説明してなかったらちょっとどうなのか、という話でしょう。

IMG_9060_201702071338177a3.jpg
「野山を思い切り駆け巡りのびのび育ったグラスフェッドの
健康的なお肉です。高タンパク低カロリーで健康が気になる方にぴったり!
まずは塩とこしょうのみでお肉そのままの味わいをお楽しみください」
売れないかなー鹿肉。いいセン行ってる気がするんだけどなー。



グラスフェッドは現在のお肉の評価システムでは低い評価しか与えられませんから
とくに国産の場合、市場を通さず個別の販売という流れを取ることが多い肉です。

草だけ食わせた牛の肉の味を良くするためには飼育日数もそれなりにかかりますし、
月齢が長くなればそのぶん経費もかかりますから、それなりの価格でないと売れない、
というような事情があるからです。だからこそ広まらないのかもしれません。

わたくしは有機農業運動出身者ですから「グラスフェッドの牛」の意味や
その優位性(環境及びアニマルウェルフェア的な部分も含めて)を
きちんと伝える努力が、売る側にもつくる側にも必要だと考えます。

なんとなく「グラスフェッド」が一人歩きしているような気がする昨今ですが、
ご購入の際にはいろいろな情報を吟味した方がよろしいかと思う次第です。

ところで「グラスフェッド」と言えば未利用のすんばらしい食材があります。
農産物や木の皮も食べますがほぼ草しか食べていない「グラスフェッドディア」。
とゆーか、フツーのニホンジカとエゾシカ。

野山を駆け巡り人んちの畑でおいしいトウモロコシ食ったりしてのびのび育った鹿。
「健康にいい」という意味ではこれ以上のものはないのではと考える次第です。


★現在ブログランキング参加中です!
↓プキッとクリック、ご協力お願いいたします!



こちらもよろしくお願いいたします!
にほんブログ村 環境ブログ 有機・オーガニックへ
にほんブログ村

グラスフェッドビーフってなんなんだというギモンその2 肉牛

14691145_1129604793813362_1365819992788324783_n.jpg
『外食女子~』のためのリサーチでオージービーフ食べました。
メニューに「穀物牛」と書いてありました。グラスフェッドじゃないのでしょう。
しかしほとんど味がしないし硬い肉だったです。月齢が若いのかもなー。


スシやトーフとともに世界的に有名になりつつある和牛。
日本人でも日常的にはお高くて食べられない和牛。

和牛には4種類あって、みたいな話は長くなるからはしょりますが、
日本には「和牛」のほかに「国産牛」「輸入牛」が売られています。

国産牛はホルスタインのオス(去勢牛)や経産牛(ミンチとか)などですが、
最近ではホルと和牛の交雑(F1とも呼ばれる)などもあり、
F1は和牛の血統が入っているのでホルよりもちょっとおいしい、
しかも和牛と比較してお手頃価格、というようなメリットがあります。

輸入牛肉はアメリカとオーストラリア・ニュージーランドがほとんどで、
外食産業ではオーストラリア・ニュージーランドの牛がよく使われます。安いから。
そしてオーストラリア・ニュージーランドの牛が主にグラスフェッドと言われます。
(グレインフェッドのものもあります)

んじゃ肉の場合はオーストラリア・ニュージーランドの牛肉が
グラスフェッドなんじゃん? ってことでこの項終わり。
んではおもしろくないのでお肉屋さんにいろいろ聞いてみました。

さて、ひとことで肉牛と言いますが、実は飼育されている期間が違います。

例えば和牛(メス)は30~32か月※神戸・松坂牛などは36か月、
和牛(去勢オス)は28~30か月。オスは早くでかくなるのですね。
交雑牛25~28か月、ホルスタイン18~20か月※北海道などで16か月とかもあり。

アメリカ・オーストラリアの飼育期間は不明です。
しかし双方成長ホルモンを与えており増体率がかなり大きいはずなので
18~20か月くらいなのではないでしょうか。アメリカはも少し長いかもね。

つーことで、和牛は3年弱、国産牛は2年弱飼育されて肉になります。
和牛がお高いのは血統がいいのももちろんなのですが、
長生きしているぶんエサを食べているから、とも言えます。
そして月齢が高い方が肉の味は奥深くおいしくなる、とも言えます。

以前大地を守る会でホルスタインの未去勢のオスの肉、
「ヤングブルビーフ」という商品を扱ったことがありました。
これは飼育期間が16ヶ月弱で価格的には安いのに売れませんでした。
若い=おいしくないのです。これはいかんともしがたいのです。

日本人は「塩とこしょうだけで食べておいしい肉」が好きなので、
ソースをゴッテリとかチーズをまぶしたカツで、みたいなのは
性格、というか食習慣に合わないということでしょう。

nik2u.jpg
ふるさと納税で届いた「とっとり牛」。微妙な名前がついていますが、
和牛ではありませんからたぶんホルスタインでしょう。
サシの入り具合が微妙で味も和牛には及びませんが、
ふるさと・鳥取の牛肉ですから牛丼にしておいしくいただきました。


飼育期間もただ飼育してるわけではなく、おおまかに3つのステージがあります。
まず生まれてから市場に出るまでの「子牛」、次が肥育に入るまでの「育成」、
肉を霜降りにしたりおいしくしたりする「肥育」の3段階です。

子牛や育成期の牛は北海道では放牧されてたりしますが、
内地では運動場で草食ってたりします。なんとなく放牧されてる感があります。
またほんとに育成期までの子牛を放牧して優位性を持たせている産地もあります。

ですから牛によってはここだけ切り取って「グラスフェッドビーフ」とも言えます。
ビオセボンの販売の人が「育成期間中は放牧しています」とおっしゃって
「グラスフェッド」と言ったのはこの誤解によるものだと思います。

実は子牛も育成期の牛も穀物飼料を食べており、
草だけ食べているのは非常にまれなのだそうです。
つーことで修正しました(2月2日)。

肥育期には肉の味をのせるため飼料は穀物主体になります。
ここで筋肉に美しい脂肪を交雑させる技は日本ならではです。

肥育段階では穀物や牧草を食べているため脂肪の色が黄色くなりますが、
仕上げに干し草やワラを食べさせるとまっしろに変わります。
こうしてうっすらピンクの美しい霜降り肉ができるのですねー。

肉の仕上がりはすんばらしくても牛自体はビタミン欠乏寸前になってたりします。
ほんとうの欠乏症になると関節に膿が溜まったりして障害が起きるため
それはよくないのでギリギリを狙います。この技術も日本ならではでしょう。

この肥育方法がいいとか悪いとかかわいそうとかではなく、
おいしい肉はこのようにつくられていると知る必要はあるでしょう。

和牛と国産牛の作り方は違いますがざっくり言うとこんな感じです。
で、草だけ食わせた、つまりグラスフェッドビーフはどんな肉になるのでしょう。

前述しましたが、肥育期間中に草を食わせると脂肪の色が黄色くなります。
穀物を食わないのでサシが入らなくなり、肉の味も変わります。
また、通常の飼育期間では肉が硬くなるのではないかと思います。

このような肉を格付市場に出すとA2とかA1とかになりいい値段はつきませんから、
契約販売をする必要があるでしょう。つまり説明商品になる、ということです。
うーん、売るのがむずかしそう。でも草しか食ってないなら安くていいのか?

国産のグラスフェッドビーフをめったに見かけないのは
絶対数が少ない&一般で売っても評価されないからかもしれません。

これから広がっていくのかどうかもわたくしにはわかりませんが、
ビオセボンの短角肉がもっと売れれば広がるかもね。
※肥育期間中も草しか食ってないならポップにそう書きましょう。

DSC00854_20170201105325284.jpg
大地を守る会で取り扱っている日本短角種。赤身のお肉ですが、
ななななんと! すべて国産の穀物で肥育しております。
しかしこれが格付市場に出るとA2とかになってしまうのですようううう。
「全部国産飼料」という究極の説明商品。もっと売れて欲しいです。



ということで、そもそも放牧で草食ってるオージービーフが
グラスフェッドビーフとかでクローズアップされるわけです。
ただすんばらしくおいしいとは言えないというネックがあります。

その理由もお肉屋さんに聞きましたが、なんか長くなってしまったので
オージービーフとアメリカ産牛肉については次回に回します。


★現在ブログランキング参加中です!
↓プキッとクリック、ご協力お願いいたします!



こちらもよろしくお願いいたします!
にほんブログ村 環境ブログ 有機・オーガニックへ
にほんブログ村

プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
リンク
FC2ブログランキング
FC2ブログランキング参加中

FC2Blog Ranking

フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR