新規就農者の野菜を食べながら話を聞いた夜

ポトフ
メインのお皿は「ポトフ」って名前でしたが、詳しく聞くと「温野菜」で、
正式名称は「温野菜のブイヨンソース、落とし卵とチーズを添えて」でした。
「どうやって説明したらいいかわかんなくて」と鈴木さん。シンプルだけどんまかった!
内容はキャベツ、人参、かぶ、山東、チンゲン菜、じゃがいもと卵、リコッタチーズ、鶏肉。



1月29日日曜日、ほんものの食べものくらぶ【日曜倶楽部】
「新規就農者の話を聞きながら野菜を食べよう」
下北沢のオーガニックカフェ・オルガン堂にて開催いたしました。

2009年に茨城県に新規就農したさちこさんの野菜を食べ、
デザートとコーヒーをいただきながら、あれこれ話を聞いたです。

野菜を料理してくださったのは、元「THE WAKO」の総料理長・鈴木康太郎さん。
いつものように野菜をうまさをいかしたお料理を作ってくださいました。

さて、わたくしの言う新規就農者とは、今まで全く基盤のなかったところに
土地や住まうところを自分で見つけて、農業を始める人のことを言います。

農水省的には「新規参入者」と呼ばれているようです。

さちこさんが参入した年には、新規参入者は全国で620人。
いつも訪問させていただいている「大作農園日誌」さん
奇遇にも2009年の参入。ってことで、わたくしの身の回りに
おふたりの2009年参入者がいらっしゃいました。

ブイヨン
チキンブイヨンが煮込まれてます。鈴木さんが自宅から持ってきたブイヨン。
鶏のだし~っ!って感じのにおいがしてました。鶏肉は某D社の北浦シャモ肉。
やっぱおいしい野菜を食べるんだから、他の食材・調味料も気を抜いてませんですよ!



ところで、以前ご紹介した「のんのんファーム」さんも2009年参入?
参入した年=農業委員会に土地を借りる申請をした年なので、
その確率が高いんじゃないでしょうか。

ってことは、620人のうちの3人を知ってるってこと?! すごいじゃん自分!
てなことは置いといて。

さちこさんの参入した地域では、世帯者(結婚してる人たち)について
一年にひと組の援助を行っています。

さちこさんは単身者だったため、この恩恵にはあずかっていませんが、
月16万円、研修半分農業半分くらいの感じでお金をもらえるこのしくみ。
新規参入者にはかなり魅力的な補助制度です。

昨今日本中の自治体・JAで、こういった制度が準備されていますが、
困るのが長続きしない人たちが時々いること。

何年か前、新規就農者を積極的に受け入れている方々に
「だいたいさあ、一人で農業始めると朝起きてこないのよね」
「草取らないし。なんかだんだん働かなくなるのよね」
「農業って根性がいるんだよ…あまいんだよね~」といったような
「新規就農者の一部の人々の真実」をお聞きしたことがありました。

みほさん
オルガン堂シェフ、佐々木美保さんが遊びに来てお手伝いしてくださいました。
美保さん、ありがとうございます。テキパキと鈴木シェフのサポートをしてくださり、
無事にイベントの料理を次々に出すことができましたです。後ろ姿ですんません。



人間とは弱いものなのですね。

個人事業主になるということは、自立と自律が必要なのですが、
決意がないのかどうなのか、上記のような人がたくさんいて、
新規就農者の支援も大変なのだそうです。

そういったこともあり、世帯者であればその地域に定住し、
農業を継続する確率が高いということなのでしょう。

さてしかし、単身で参入したさちこさん。
農業の経験も全くなく、すべて一から始めたのでした。

どんな仕事でもそうですが、経験=力・知識になるものです。
農業とは、その経験が年に二回か一回しかないという特殊なお仕事。

「なぜ長いこと農家やってるのに毎回今年が初めてみたいなことを言うのだ」と
以前りんご農家に大変失礼な直球を投げた際、困った顔した彼に
「まだりんご7回(7年)しか作ったことないもん」と言われ、愕然としたわたくし。

サラダ
順序的に逆ですが、一品目のサラダ「さちこさんの冬野菜のサラダ」。
赤大根のピンクが美しく、ベビーリーフやパンチの効いたワサビ菜の香りが素敵でした。



都市生活をしていると、今日の経験が即明日に役立つもんです。
それが一年に一回。

今日の振り返りは一年後ってこと?

農業とは全く違う時間の流れ方をしている職業だと
そのときにつくづく思ったのでございます。

ゼロから始めたさちこさんも、3作めでようやく、
自分が必要とする野菜の量と栽培のタイミングがわかったと言います。

3作目ってことは1.5年=約2年です。うーん…です。

地域ごとに作物の生育期間は違い、できるものも違います。
毎年天候は違うし、風は吹くし台風は来るし、雨も降ります。

いろんな経験を受けとめながら、楽しみながら農業を営んでる、
さちこさんの話からは、そんな印象を受けました。

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楽しんでるんだなあ…とつくづく感じるこの一枚「ベンジャミンくん」(さちこさん撮影)
今回さちこさんにいただいた写真を店内にいろいろと展示したのですが、撮り忘れました。
っていうか、デザートも撮影し忘れました。なんか焦ってたのでしょうね~。



いつもなら知ることのできない、お皿の向こう側にある畑の話、
作る人の話を聞けば、そのお料理がもっとおいしく身近に感じられるはず。
それぞれの野菜の物語、畑のようす、作り手の人柄を知り、
同じ時間を共有すれば、きっと何かが皆の心に残るだろう。

そんな風に思って始めた日曜倶楽部。

終了後、参加してくださった皆さんにメッセージをいろいろいただき、
「ちみっとしたイベントだけどやっててよかった!」と思ったのでございます。

ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
雑な性格なので至らない点も多々あったと思いますが、
今後とも応援していただければ幸いでございます。

あ、ひとつだけ翌年のための連絡事項。

ヒートテックを着てサービスすると途中で頭痛が始まるので、
厳寒期でも絶対に着ないこと。


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鹿を食べながら日本の山のことを考えてみた

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下北沢のオーガニックカフェ「オルガン堂」をお借りして、一日だけのほんたべレストラン開催。
鈴木康太郎シェフのおいしい鹿料理をいただきましたです。鈴木シェフ、ありがとうございました。
写真撮影・提供 (有)空組・廣田修氏 廣田さん、きれいな写真をありがとうございます!



11月27日(日)、「ほんものの食べものくらぶ」イベント、
月一回おいしいものを食べる会「日曜倶楽部」を開催しましたです。

テーマはここ何年か害獣の代名詞ともなっている「鹿」。
講師は日本オオカミ協会の朝倉裕さんです。

日本の山を丸坊主にし、バンバン繁殖し農産物に被害を与え(推測400~500億円)、
各自治体から「電柵作るお金が大変」と悲鳴が上がっている鹿。
なぜこんなに増えたのか。どうして増え続けるのか。その原因は何なのか。

鹿肉をおいしく食べて、お勉強いたしました。

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オオカミに敬意を表して、ワインはオオカミラベルのものを選択したですよ。
ワインのチョイスは成城学園前駅前の玉井商店さんです。おいしゅうございました。



さて、熊以外に猛獣と呼ばれる動物が存在しない国、日本。
生態系の頂点にいる動物は、何でしょう。
よ~く考えて出てくる答えは「猛禽類」でございます。

…あれ?そんなもんだっけ? 

羽を広げると2mにもなるものもいるけど、猛禽類が襲うのは小動物。
鹿やイノシシなどの大型の野生動物を襲う猛獣は、
日本オオカミが絶滅して以来100年、空席のままなのです。

食べものの不足していた明治時代から昭和40年代ごろまでは、
各地にハンターが存在し、鹿・イノシシなどの野生動物を狩っていました。

日本に食べものがあふれるようになると、野生動物を狩る必要はなくなり、
さらにお店で安くお肉が買えるようになり、ハンターも減り始めます。

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一皿目「カツオのマリネと秋の茸のケーキ サラダ添え」  このドレッシングと、
きのこのケーク・サレがおいしいのなんのって!!
ちなみにサラダの野菜・ルッコラ、ベビーリーフはほんたべ農園産でござります。

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メイン「エゾ鹿のブルーベリー煮とローストの2種の料理 季節の野菜添え」
ローストはジューシイで柔らかく、ブルーベリー煮は甘酸っぱくお箸でも切れる柔らかさ。
獣肉が苦手なわたくしの鹿肉に対するイメージが変わりました。



とくに若年層では「殺生」を嫌う傾向が強いのか、ハンターの後継者は
現在ほとんどいません。各地で活躍してるのはじいさまハンター。
罠猟師も減少傾向。農業同様、高齢化が叫ばれております。

かてて加えて、温暖化により冬季に凍死・餓死する鹿が減り、
お腹をすかせた鹿が樹皮をはぎまくり、樹皮をはがれた樹は枯死し、
鹿によって日本の山が死につつあるというのが現在の状況です。

狩猟圧というプレッシャーが無くなった今、駆除するしかない状態だけど、
駆除するじいさまもどんどん減っている。
ではどうする? だったら昔、生態系の頂点にいた動物を導入すれば?

それが、オオカミ導入という考え方です。
グラフ
最盛期の1970年代と比較して、昨今のハンターの激減は恐ろしいほど。
散弾銃からライフルに行くまでに、10年かかることもネックになってるという噂が。
環境省・狩猟者統計から。資料提供・日本オオカミ協会 朝倉裕氏

日光前
実際の鹿被害を見てみましょう。
日光白根山におけるシラネアオイ群落の景観・1984年撮影。これがこうなった↓

日光後
シカが食っちゃったので群落が消失してしまいました。1994年6月25日撮影。
南アルプス・丹沢・伊豆半島・紀伊半島などで同様のことが起きています。



初めて聞いた時、何て理にかなっているのだろうと思ったわたくし。
陰ながら「日本オオカミ協会」を応援し、北海道にオオカミも見に行きました。

人を襲うんじゃないかという不安を持つ人が多いそうなのですが、
年に20例はある報道されないヒグマやツキノワグマの大暴れ情報や、
オオカミと共存している地域では全く人は襲われないなどと知ると
そこんとこは気にならないわたくし。だいたいクマの方がコワイし。

よく引き合いに出される赤ずきんちゃんの話は、
「ママの言うことをちゃんと聞かないから食われちゃったのよね」
という寓意を含む物語だと思っているので、
オオカミが悪者だとは思わないわたくし。

責められるべきは遊び呆けていて食われるきっかけを与えた
赤ずきんちゃんであろうと思ったりします。
(グリム童話の原本は赤ずきんちゃん食われっぱなし)

IMG_5764.jpg
デザート「かぼちゃのムースとゆずのコンポート」 お砂糖なしでもあまくって、
鈴木シェフが「これはいいかぼちゃですね。どなたのですか?」と尋ねたほどでした。

徳弘
さてその原料の坊ちゃんかぼちゃをご提供くださったのは、
北海道・富良野に新規就農した、某D社・元同僚の徳弘英朗さんと京子さんご夫妻。
徳弘さんはじゃが玉も提供してくださいました。ありがとうございました!!



しかし、100年という時間はとても長い時間です。
その間私たちの生活環境、とくに意識が大きく変わっています。
そこにオオカミが戻ってきたらどうなるか。

参加者のお一人の最後の言葉が印象に残りました。

「日本という国は、絶対安全と言いすぎる国。
危ないところには必ず柵を作る国。そこで何か事故があると、
県や国の責任にする国。そういった国では、自己責任という概念が
育つのは難しい。常に責任の所在を問われるから。

そこが個人主義の欧米とは違うところ。

オオカミを導入して何かあったら誰が責任を取るんだという話になるから、
導入側が慎重になる。これを説得するのはすごく難しいよね」

ドイツ
ポーランドからやってきたタイリクオオカミが定着したドイツのラウジッツ周辺。
森林地帯ではなく民家も多い田園地帯です。ここで共生できているという事実。
昼間人間が使っている舗装道路を、夜半にはオオカミが歩いているという画像を見ると
共生は可能なのだと思います。オオカミは本来、人目につかない臆病な動物なのです。



実は、ドイツではポーランドからオオカミが国境を越えて移動し、
オオカミが定着しています。そこでは人とオオカミが
互いの生活をおびやかすことなく穏やかに共存しています。

しかし、日本人がこの事実を受け入れるのは、少し難しいでしょう。

日本では、野生動物との付き合い方を勘違いしている人が多く、
平気で餌付けし、野生動物に襲われるきっかけを与えたりします
それで襲われたとしても、自分たちに責任があるとは思わない。

であれば、啓蒙・啓発活動がかなり必要であろうと感じます。

オオカミ
日本の山はこの100年の間に開発され、棚田なんかもできたのですが、
現在はまた100年前の状態に戻りつつあります。農村が荒れているからですね。
中途半端に残っている開発された部分で鹿・イノシシが増えているのです。
人間が捕食者でなくなった今、そもそもの捕食者によるプレッシャーが必要なのでは。



鹿とオオカミという切り口から、いろいろな問題が見えてきたこの日。
おいしく鹿を食べることが鹿を減らすことにはつながらないという
ショーゲキの事実も発覚し、鹿問題の解決策は現状では手詰まり=ない!
ってことがわかったのでございます。

皆さんも、鹿、さらにオオカミについて、あれこれ考えてみませんか?
 
反対・賛成、どちらにしても、不安があればテーブルの上に乗せ、
議論し双方理解することが、やるべきことであろうと思ったのでございました。

オオカミ導入についての詳細はこちらから→日本オオカミ協会


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野菜の力に驚いた夜―日曜倶楽部ご報告

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本庄市の瀬山明さん。奥様の文子さんとご夫婦でご来店でした。
本当においしい野菜はそれだけでごちそうなのだなあ…と今回つくづく実感したです。
瀬山さん、ありがとうございました。



10月30日(日)、ほんものの食べものくらぶ「日曜倶楽部」
第一回の開催をいたしましたです。

日曜倶楽部は月一回、おいしい野菜を作っている農家の、
おいしい野菜のみでお料理を作ってもらって楽しむという
別名「ほんたべお勧めのおいしいもん食べる会」でございます。

食べる人とつくる人(農家)とつなぐイベントの一環と申しましょうか。
とにかく大変楽しく、滞りなく終了いたしたのでございます。

当日のメニューは以下のようなものでございました。

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へなちょこお手伝いスタッフとしては、グリーンレモンのジュレ用に
レモン汁をひたすらナイフで搾りました。わたくしが手伝ったのはこれだけかな~?
もちろんレモンも瀬山さんちの畑に一本だけ生えてるレモン。素晴らしい香りでした。



Slade de épinard au "SANMA"
ほうれん草とさんまのサラダ

Soupe de Parmentier au "SYUN GIKU"
じゃがいもとたまねぎのスープ春菊の香り

Pâte chaud de "OKARA" et legumes
おからの温かいパテと瀬山さんの野菜

Mille-feuille de carotte a vec glée de citron
にんじんのミルフィーユと青レモンのジュレ

お酒は、フルーティな赤、ベリーとバニラの香りのする少し渋い赤ワイン、
ぶどうのフレッシュな風味が生きた白を合わせてみましたです。
(いずれもBIOワインでございました)

ワインのチョイスは成城学園前「玉井酒店」の二代目がしてくださいました。
皆さまのご協力を得て、イベントを開催できたことに感謝しております。

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下ごしらえ中の瀬山かぶ。厨房を時折のぞくと何かが進行しているのですが、
断片的にしか知ることができません。お皿の上に食材が乗っかって初めて、
「ああっ、これだったのかあ!」って感じ。そういう驚きも楽しかったでございます。

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一品目。「ほうれん草とさんまのサラダ」 さんまの干物がドレッシングに入ってます。
干物をフレンチに?ってな疑問ですが、そこが鈴木さんの鈴木さんたる所以です。
「塩味のついた魚って思えばいいんですよ~」ですって。面白いですね~。
ほうれん草はまた生育途中って感じでしたが、生で食べても甘くておいしかったです。



さて、わたくしはサービスを担当しておりまして、
お料理は皆さんがお帰りになったあとしみじみといただきました。
で、料理をサーブしている間、皆さまが驚きの声をあげていた理由を、
会の終了後に実感したのでございました。

シェフの鈴木康太郎さんは、瀬山さんの野菜の力を十二分にいかした
「ここでなきゃダメ」という状態で皆さまにお料理を供してくださっておりました。

今年の台風被害が大きかった瀬山さんの畑では、今回の野菜たちは
本来の生育よりも少し若い状態のものがありました。
「春菊なんか本当の味にはまだちょっとって感じなのよ。
もう少し寒くなると本当の春菊の味が出るんだけど…」てな感じ。

その春菊が、じゃがいもと玉ねぎのポタージュにのっかると…

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「じゃがいもと玉ねぎのスープ 春菊の香り」 春菊ペーストが乗っかってます。
確かに食べた瞬間、口のなかが春菊のフレーバーでいっぱいになりました。
春菊好きにはたまらないスープでしたよ。



「ほんの少ししか入ってないのに、食べた瞬間、春菊の香りで
口の中がいっぱいになって。びっくり! まだまだって思ってたのに。
すごいわねえ。鈴木さんの料理は」by瀬山さんの奥様、文子さん。

鈴木さんは鈴木さんで「それは野菜の力。野菜の手柄です」
あくまでも謙虚なのでした。

そのやり取りを見て「春菊のスープ…どんな味なんだろう。
早く食べた~い!」と思いつつひたすら「その通り!」とうなづくわたくし。
サービスの悲しみを感じた瞬間でございましたよ。

で、皆さんがお帰りになった後に食べたお料理の、
たとえばかぶについてはこんな風に思いました。

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メインの「おからの温かいパテ 瀬山さんの野菜を添えて」
日本一おいしいお豆腐屋さん・もぎ豆腐のおからは、イヤな臭みも癖もなく、
鈴木さんが大変驚いていました。さすが、もぎ豆腐店。恐るべし。
ソースは干ししいたけがベース。何が入ってたのか、レシピを問合わせております。
ほっこりとしたケーキのようなおからのパテは、野菜の味を全く邪魔せず、相性抜群でした。



瀬山さんのかぶを食べると、他のかぶを食べたくなくなる。
そんな力のあるかぶなのですが、その良さを生かし
なおかつ味をそのままに、ストレートに感じさせる料理ってのは、
ちょっと難しいと思うのでございます。

しかしですね。

おからのパテの横に乗せられていたかぶは、おいしさを損なわず、
さらに一味ランクアップする味付けがされておりました。

つけあわせというより、その存在感は堂々たるメインのよう。

プロと言うのはすごいものよのう…と火を落とした厨房でひとり、
実感したのでございましたよ。

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「にんじんのミルフィーユと青レモンのジュレ」
瀬山さんの人参のクリームはペーストにしただけですでにスイーツ。糖度の高さにびっくり。
ミルフィーユは山梨県の古郡正さんからいただいた国産小麦を使いました。
この小麦でパンも焼いてもらったのですが、それはそれはおいしいパンでした。
国産の小麦の力ってすごいですね。いや、ほんと。素晴らしい。

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「自分の両親が作った野菜がどんな風に料理されるのか食べてみたい」
瀬山さんのお嬢さんとその婚約者がお見えになりました。お幸せに~。

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「お料理もワインもおいしかったです~。またご案内くださいね~」
そんなご感想をいただきました。ありがとうございます~。またお誘いします~。



「自分の野菜がどんな風に料理してもらえるのか。とても楽しみだったけど、
ほんとにうれしかった。こんなにおいしい料理を食べさせてもらって」
そうおっしゃる瀬山さん。喜んでいただいて良かったです。

これからも、食べる人と作る人をつなぐイベントを介して、
いろんな「考える素材」を提供して行こう!と心に誓った一日でございました。

ご参加いただいた方々、鈴木シェフ、そして瀬山さん。
本当にありがとうございました。

主催者自身も楽しませていただきましたです。
今後ともよろしくお願いいたしますです。

次回の日曜倶楽部は11月27日(日)でスケジュール調整中です。
テーマは「シカ肉」。シカと日本の山について考えてみたいと思っとります。

ますますがんばらねば!


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一日だけのほんたべレストラン「日曜倶楽部」開催します

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今年2月に閉店した銀座和光のレストラン部門「THE WAKO」で食べたサラダ。
某D社から甘楽町の吉田恭一さんの有機野菜を、週一回・火曜日に仕入れていて、
水曜・木曜の料理にその野菜が出ていました。おいしゅうございました。



そんなにちょくちょく行くわけではないのですが、
ときどき、ちゃんとしたレストランで食べたりしています。

とてもおいしくて幸せいっぱいでふにゃふにゃになって帰ることもあれば、
ものすごくがっかりし、肩を落として帰ることもあります。

食べることを全くの他者に依存し、目の前に出された皿を
「毒ではない」と信頼して食べ、金銭的なやり取りが発生するのがレストラン。
よく考えてみるとちょっとびっくりする、ものすごい信頼関係。

ですから、おいしさにうっとりさせられちゃったりすると、もういけません。

「食べること」は生存に直結している官能的な行為でもありますから、
そこで幸せを感じると、かなりヤバいです。でもね。
シェフのバリバリの技術だけではそんなに幸せにはなれないと思うです。

では必要なのは何か。

発芽人参
8月11日、本庄市の瀬山明さんの畑で発芽したばっかりの人参「黒田五寸」。
有機野菜って味の違いがわかりづらいのですが、この人参を食べるとぶっ飛びます。
目からウロコがボロボロ落ちます。それほどおいしい瀬山さんの黒田五寸。



それは「愛」です

おいしいシェフの皿には「愛」が乗っていると思うのです。

だから、時々「欲」が乗ってるレストランに行ったりすると、
信頼が裏切られた気がしてがっくしと肩が落ちるわけでございます。

「愛」とはすなわち、素材に対する思いとでも言うのでしょうかしら。

「素材を一番おいしく調理すること」が素材に対する愛と礼儀だとか思っちゃう
食材原理主義者としては、そのようなレストランが大好き。

レストランとは「愛」をやり取りする場なのだなあと思ったりもするのです。

さて、そのレストランの主役はやっぱりシェフ。
お皿の向こうに畑が見えることは、まずありません。
ましてや、農家の顔が見えることなどほとんどありません。

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10月6日の黒田五寸。ちょびっと大きくなりました。
今年の瀬山さんの畑は無肥料で栽培。土がちゃんとできてて微生物もいっぱいいるし、
肥料分いらないらしいです。んもう、そんな畑でできる野菜は絶対においしい!のです。
この人参でスイーツ作ったらどんだけか。あああ、しあわせの予感…。



カリフラワーのムースとかトマトのジュレとか食べて「おいしい!」と驚嘆しても
その称賛を浴びるのはシェフ。野菜ではありませんです。

なんかそこんとこ、ずっと残念と思っていたわたくし。

おいしい野菜をすばらしい技術と愛で料理したら、どんなお皿になるか。
そういう料理を食べてみた~い!とずっと思っていたのでございます。
また、その野菜の作り手と一緒にその体験を共有したい!
そんな風に思っていたのでございます。

野菜を作る人とシェフ、食べる人が、料理を通して究極の信頼関係を作り
「愛」を分かち合える場所。きっと幸せな場になるに違いない。

しかし、そういう「場」ってないのですね。
ない理由は20ほども思いつきますですよ。だってやっぱり大変だもの。

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元「THE WAKO」の総料理長・鈴木康太郎さんと瀬山さんの畑に行きました。
台風15号の被害がかなり大きく大変だった瀬山さんの畑ですが、
日曜倶楽部向けに野菜を新たに作付けてくださってました。ありがとうござります~。


なので、自分でできないかしらんと思ったのでございます。

そうしたら、たまたま「場」を提供してくださる方がいて、
たまたま料理を作ってくださるシェフもいらっしゃり、
ほんとうにおいしい有機野菜の作り手と野菜もあって、
皆さん「いいよ」と快く引き受けてくださいましたのです。

開催場所は下北沢のオーガニックカフェ「オルガン堂」。

毎日おいしいランチを提供しているおいしいお店です。
(お店を貸していただいてありがとうござります)

シェフは元・銀座和光のレストラン「THE WAKO」の総料理長・鈴木康太郎さん。
自ら畑に出かけて農作業も手伝っちゃうフィールド派シェフでございます。

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長年自家採種している瀬山さんの絶品葱。もう瀬山葱って言ってもいいかも。
10月末にはも少し太くなるこの葱もメニューに入る予定です。瀬山さんの葱を食べると、
他の人の葱は食べられませんよ。それほど甘くておいしくて柔らかいのです。



野菜を提供してくださるのは、ほんたべ日記でもたびたびご紹介している
埼玉県本庄市の瀬山明さん。そりゃもうおいしい野菜を作る人です。

当日のお料理は、全て瀬山さんの有機野菜だけを使ったコース。
デザートも、瀬山さんのチョーおいしい人参が材料なのでございます。

メインは日本一おいしいお豆腐を作る「もぎ豆腐店」のおからを原料に
「おからだとわかんないものを作りますよ」と鈴木シェフがおっしゃいました。

うふん、わくわく。どんなコースになるんだろう。

ついでに言うと、調味料は伝統的な製法で作られたもののみ使います。
せっかくなのでオーガニックワイン(赤・白)を準備して、
お酒を飲めない方には自家製ジンジャーエールをご用意しとります。

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畑には春菊もありました。これが30日には大きくなって出てくる予定です。
「春菊はスープにしましょうか」と鈴木さん。ええっ! 春菊のスープ、食べたーい!

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瀬山さんの畑で見たことない野菜…レタス。あれれ、なぜ?
「これも使えるでしょ?サラダとかに。何年ぶりに作ったかなあ…レタス」あの~、
有機の畑のレタス、すっごくおいしいと思うんですけど。楽しみでございます。



わたくしはお店を持っておりませんので、一日だけの開催。
オルガン堂定休日の日曜日にお借りするので「日曜倶楽部」と名付けました。

ということで、詳細は以下でございます。みなさまぜひいらしてください。

ちなみに当日は瀬山さんご夫妻もいらっしゃいます。
野菜づくりのお話をしていただく予定でおります。
さらにちなみに。サービス担当はわたくしほんたべでございます。

ほんたべくらぶ「日曜倶楽部」第一回のご案内

10月30日(日) 17:00開場 17:30頃から開始
会費・4,000円(飲み物別)
場所・オーガニックカフェ・オルガン堂
東京都世田谷区代沢4-44-2 下北沢駅徒歩12分
定員・16名様(定員になり次第締め切ります)
申込方法・以下のメールにお知らせくださいませ。追って詳細をご連絡いたします。
teshima@hontabe.com
申込締切・10月25日(月)

皆さまにお会いできるのを楽しみにしておりますです。


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プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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