自然農法の先駆者の畑はすごかった―埼玉県・須賀利治さん

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長身でかっこいい須賀利治さん。お忙しいところ色々とお話を聞かせていただきました。


「埼玉県に自然農法のスゴイ人がいるんだって。
河原の草だけで作った堆肥を使って品質がよくておいしい野菜を作ってるらしいよ」
埼玉・群馬の産地周りをしているとき、何回かその噂を聞き、
一度畑を見せてもらいたいなあと思っていた方がいました。

その方の名は、須賀利治さん。
埼玉県上里町で、自然農法を営んでいます。

実は利治さんのお父さん・須賀一男さんは、有吉佐和子の「複合汚染」に登場します。
一男さんは、昭和32年(1957年)から自然農法に取り組んだ、自然農法の先駆者。
すでに半世紀以上自然農法で耕されている、須賀さんの畑に行ってきました。

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冬季なので畑に作物がないため、2009年の11月の写真を見せていただきました。
とてもきれいで虫食いもない野菜たち。大根やかぶの地上部が小さめなのが特徴です。
これはチッソ分が適正であるという証拠。商品部分は正しい形できちんと生育しています。
このほうれん草が無施肥の畑で収穫できたもの。うーん、すごいぞ。
「まあでもちょっと早めに種をまくと、アブラムシがついたりもするよ」と須賀さん。
適当な時期には種することが大切ってことですね。適地適作ってやつでしょうか。


昭和32年と言えば、コワーイ農薬と化学肥料の使用が全盛の時代です。
「ええ~っ!そんなことやってたの~っ!!!うひい~」
と叫びたくなるような農薬の使い方がOKだった時代
(収穫後のナスをホリドールでドブ漬けとか…あーコワイ)。

しかも有機リン系(すごく毒性の強いやつ)やらドリン系やらのコワーイ農薬が主流で、
それらはまだ製造中止にもなっていませんでした。

レイチェルカーソンの「沈黙の春」は1962年出版(日本での新潮文庫版出版は1974年)、
有吉佐和子の「複合汚染」は1974年から朝日新聞に連載が始まりました。

この連載をきっかけにして環境問題に注目が集まり、有機農業運動がスタートしました。
私が以前勤務していた会社・大地を守る会が設立されたのが1975年ですから、
日本で有機農業がクローズアップされ、市民運動化したのはこのあたりからでしょう。

須賀さんはそれより18年も前に農薬と化学肥料について疑問を持ち、
さらにその使用をきっぱりと辞めた、有機農業の先駆者でもあるのでした。

その理由は、ご自身の病気だったそうです。

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ちょっと大きくなってるけど、いただいて帰ったほうれん草。甘かったっす。
品種はパレード。古い品種なので種やさんにも売ってないけど、毎年取りよせてもらってるとのこと。
その理由は「このほうれん草がおいしいから」。安全でおいしい野菜…理想ですね。



「僕はまだ生まれてなかったんだけど、親父が病気になった原因を考えていくうちに
世界救世教(MOA)の自然農法に出会ったんだよね。

自然のものを自然に返して、化学物質を一切使わない農業。
これだ!ってことで、当時は豚と牛も飼ってたんだけど、きっぱりやめちゃった。
そうすることで逃げ道をなくして、自分を追い込んだんじゃないかと思う。
これからは養蚕だってので、桑を何反も植えたとこだったんだけど、それも全部抜いちゃったの。
それで一から自然農法を始めたんだよ」

昭和32年。おそらく養蚕も養豚も酪農も、かなり利益が上がっていたでしょう。
これらの産業が衰退していくのは、昭和40年以降のことです。まだまだ儲かってたはず。
それをきっぱりと辞めてしまったとは…周囲の人はどう思ったのでしょう。

「まず両親は猛反対。あと近所の人にも何やってんだ、おかしくなったとまで言われた。

ただ自然農法をやっていくうちに親父の体は段階を経て、だんだん健康になっていった。
食べものだけが原因じゃないかもしれないんだけど、とにかく元気になって。
そのおかげで、父も母も今でも元気で、ちょっと腰が曲がってるけど農作業やってますよ」

現在、須賀さんの畑は、有機JAS認証を取得しています。
畑に入れる肥料分としては、利根川・荒川の草でできた堆肥のみ。
動物性のものは一切入れていません。

それで作物ができるのかな? チッソ分は? 素朴な疑問です。

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東毛酪農の牛が食べている河原の草をロールにしたもの。これは2年前のものです。
ほとんど分解していませんが、使う前に切り返して空気を入れてやると温度が上がり始めるとか。

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荒川から来るものはすでに何度か切り返されているので、ほとんど土状態。
このふたつが須賀さんの堆肥。他には何も足していません。


ほうれん草がよくできるという畑の簡易土壌分析結果を見せていただきました。
うひゃあ! この数値はいったい何なの?
残留チッソの数値は0.02(!!!)。これではチッソ分は全然足りないでしょう。
しかしスーパーに出荷できるようなきちんとしたほうれん草ができている…なぜ?

おそらく数値化されない形(アミノ酸類)でN分が土壌中にあるのでしょう。
長年の有機物の投入が、微生物豊富で団粒構造のできた土を作っている、
そんな風に思いました。

土づくりとは時間のかかる地道な作業。
それにしてもすごい結果をもたらすものです。

「うちの自然農法はMOAのガイドラインの自然農法。
自然の力を生かして作物を作る循環型農業なんだよね。
このほうれん草の畑は連作障害もなくて堆肥を入れなくてもできるんだ。
長年の土づくりの結果だと思うよ」

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「この半分生の状態で土に入れるんだよ。この状態で入れるのがいいの」
これを微生物が分解する過程で生み出すさまざまなものが、野菜に吸収されてるんだろうなあ、
理にかなってるなあ…とぼんやり思いながら聞きましたです。



最近都心部のこじゃれたレストランで
「野菜は自然農法のものを使っています」という注意書きをよく見ます。

これを見るたび「自然農法」って何のことだろうと思っていました。
現在のところ、自然農法には有機のような法的な決めごとがあるわけではありません。
あいまいだけどなんとなくいい印象を与えるこの言葉で、
ほんのりとした優位性を持たせているんじゃないか。そんな風に感じていました。

しかし、須賀さんの自然農法は、そんなあいまいなものではありませんでした。
長年の経験と土づくりによって、独自に確立され、誰にも真似できないもの。
最近流行のよくわからない「自然農法」とは一線を画するものでしょう。

土づくりは一朝一夕にはできないもの。何十年も草しか入れていない畑の土はどんな土?

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野菜の販売先は、MOA他4~5か所。あと産直の個人のお客様です。
雨の日の作業性と、いろんな野菜を届ける必要があるため、ハウスが4棟建ててあります。
これはミズナ。冷たい赤城おろしが吹き降ろすこの土地では、厳寒期の野菜は大変。



有機物の蓄積、微生物の働き、団粒構造、腐植…いろんな言葉が脳裏をよぎりましたが、
とにかく、須賀さんの畑はスゴイ!ってことだけわかりました。

「長年の蓄積があってできてることだから、同じようにはできないと思うよ」と須賀さん。

そう、真似しても野菜がうまくできないことは目に見えています。
とりあえず自分の家庭菜園では絶対ムリ! なので粛々と微生物と炭素分を入れることにします。

この日、無施肥の畑でできたほうれん草をいただいて帰ったのですが、
それはそれは甘くておいしいほうれん草でした。

それ以来、自然の力について考えています。


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日本一おいしい豆腐の秘密―埼玉県・もぎ豆腐店

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粒のそろった美しい大豆。これがお豆腐になるんですね~。


実は私、子どものころ木綿豆腐が嫌いでした。
布目の部分の硬さがまず嫌い。全体的に苦いような味がする気がして、
つるつると飲める絹豆腐しか食べない子どもだったです。

木綿豆腐がおいしいと思うようになったのは、大地を守る会の会員になってから。
当たり前のことなのですが、豆腐の味は大豆の味なのだと気づきました。

そしてある日。
埼玉の農家回りをしている時、ものすご~くおいしい豆腐に出会いました。
木綿豆腐と思えない柔らかさ。しっかりと感じる豆の甘みと豆の味。
醤油をかけるのがもったいないほどの、その豆腐の名は「三之助豆腐」と言います。

全て国産の原料を使い、加工用の大豆などは一切使用しないそのこだわり。
その三之助豆腐を作っているもぎ豆腐店さんに行ってきました。

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加熱した豆乳が出てきたところ。お豆腐の製造ラインは深夜稼働なので見ることができず。
今回は油揚げの製造工程をご紹介します。



さて、お豆腐の原材料ってどんなものでしょうか。

まず大豆、そしてにがり。さらに水。
えっ?それだけなの?と思うほどシンプルな材料で作られています。

しかし、シンプルだからこそ、原料の味がストレートに出るのが豆腐という食べもの。
大豆の味・組み合わせで、柔らかさや食味に大きな違いが出るのですから驚きます。

いい大豆を使わなければおいしい豆腐ができないってことですね。

でもでも。最近ちっとも話題になりませんが、
豆腐の製造工程には、実はいろいろな化学物質がひそんでいるのでした。

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豆乳に、にがりを投入! 固まるまではほんと、あっと言う間です。
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「よいしょ」っと器具を上下したらもう凝固してしまいました。
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もろもろの豆乳をプレスするため、バットに流します。
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プレス後の油揚げのもとは当然だけどちっこい豆腐でした。意外と小さくて厚いのですね。


一般で販売されている豆腐の原材料表示を見てみましょう。

大豆。原産地表示をチェックしてみましょう。国産だったら国産大豆と書いてあります。
そして凝固剤。海水から塩を分離する過程でできるにがりを使っている場合は、
塩化マグネシウム含有物・粗製海水塩化マグネシウム等と表示されています。
(含有物とか粗製海水とかいう表示のあたりに「自然なんだよね」という主張を感じます)

そうでなければ化学物質の名(硫酸カルシウム等々)が書いてあります。
他に何でも固めてくれるグルコノデルタラクトンという物質が書いてあることもあります。

さらに、豆乳を加熱する際発生する大量の泡を、きれいさっぱり消してくれる
お豆腐屋さんにとっての魔法の物質、消泡剤が添加されている場合は、 
「消泡剤」あるいは「グリセリン脂肪酸エステル」と表示されています。 
(添加率によっては表示していない場合もあります)

けっこうな添加物が入っているのですね。ちょっと驚きます。

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もぎ豆腐店の油揚げの油は、なんと国産ナタネ油100%!。
ナタネ油ですよ!国産ですよ!高いですよ!「原料は絶対国産」というそのこだわり。スゴイです。

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お豆腐状態だった油揚げが油揚げらしくなって来ました。
最初は低温92℃、そして111℃、最後は170℃。油の温度はきちんと管理されています。

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もう出来上がり間近。油揚げだけじゃなくて、がんもの揚げ油も国産ナタネ油。
もぎ豆腐店の揚げ物は、油がおいしいので湯通しをする必要はありません。
香ばしい国産ナタネ油の味も楽しまなくちゃ!って感じです。



さて、昔ながらのにがりを入れて消泡剤も使わずに豆腐を作る場合と、
グルコノデルタラクトンと消泡剤を使って豆腐を作った場合の差はなんでしょう。

ズバリ、それは「歩留まり」です。
絹豆腐で比較して約2倍の製品ができるそうですから、びっくり。

消泡剤を入れると煮えムラがなくなるため、大豆はよく煮え、豆乳もよく搾れます。
最近の消泡剤はPH調整もされているので、豆腐屋にとっては便利なもの。
多くの豆腐メーカーで使用されています。

ただ、硫酸カルシウム、グルコノデルタラクトン等を使うと、
豆乳濃度が薄くても比較的簡単に凝固させることができるため、
味の薄い豆腐になってしまいます。

化学物質を添加すると豆腐は作りやすくなり、職人の技も必要なくなります。
そして一番のメリットは、簡単に少ない大豆で大量の豆腐ができること。
そうして「なんかいまいち」な味の豆腐が一般的になるのですね。

豆の味がそんなにしないお豆腐…おいしくないと思うです。


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おいなりさんにできるよう、エアを吹き込んで中をはがしています。
ぷっとふくらんでるのが見えますか?
こんな細かいことをしてたんですねえ…知りませんでした。勝手にはがれるんだと思ってました。

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できあがった油揚げをパック詰めしました。これがお店に並びます。
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最終検品ではじかれた油揚げくん。エアを入れた穴が目立つからってことだそうです。
その他ちょびっと破れてたりとか、はじかれる理由はいろいろ。
素人には「どこがダメなの~?」って感じです。



もぎ豆腐店はむか~しから、原料大豆の選択が非常に厳しいことで有名なメーカーでした。

以前勤務していた会社の在庫大豆を売り込もうとして、
関係者に「ムリムリムリムリ、絶対ムリだから。絶対やめて」と言われ、
売り込みすらできなかった思い出があるほどです。

それもそのはず、三之助豆腐の原料大豆は、粒のそろった等級の高いものだけ。
粒がそろっていない加工用大豆やヒネ豆は絶対に使いません。
なぜなら、そういう原料ではおいしい豆腐ができないから。
いい豆を使ってこそおいしい豆腐ができるというその方針は徹底しています。。

このこだわり、一般的なメーカーではなかなか難しいことでしょう。

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大豆倉庫で見つけた丹波の黒豆。煮豆にする等級の高いのものを豆腐にするのがもぎ豆腐店。
この「黒豆豆腐」は利益はほとんどないそうですが、そりゃそうだよね。丹波の黒豆だもん。



原料価格が上がれば、最終製品の価格が上がるのは加工品メーカーの宿命。
食べものの価値が価格で測られている昨今では、
一丁300円以上するお豆腐は、ちょっと手が出ないという人も多いかもしれません。

でも、おいしいものを食べて得られる幸せは、他のものには代えられないもの。

柔らかくて豆の甘みをきちんと感じられる豆腐。
あれこれと味付けをしなくても、そのものだけでごちそうになる一品。
そういう食べものって、最近なかなか見つかりません。

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普通のお豆腐よりもサイズの大きいのが特徴の三之助豆腐。
この大きさが、三之助豆腐の柔らかさや味わいを一番感じることができるからだそうです。
大きさにも意味があるのですねえ…。



すこ~しあっためた、豆乳の香りのたつほんのりぬく~いお豆腐を
うまい酒をちびちび飲みながら食べるひととき…あー幸せ。

そういう時間も味わえる「三之助豆腐」。ぜひ一度食べてみてください。
きっとふにゃっとした幸せがあなたを満たします。


三之助豆腐はWEB販売も行っています。詳しくは以下から
http://www.minosuke.co.jp/
東京界隈ならば、成城石井で買うことができますよ~。


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嫌気性微生物を使う―微生物資材「カルスNC-R」のお話

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かれこれ1年半ほどベランダに置きっぱなしの私のモミガラ。全く分解していません。
これを土中で分解し堆肥化してくれる資材って、省力化ですんごくいいと思うんですけど。



今から半世紀ほど前、農業は化学肥料と農薬に頼った収奪型農業が基本でした。

65歳以上の農家に話を聞くと、化学肥料の力にびっくりした!と皆が言います。
化学肥料は夢のような肥料。安くて軽くて効果が大きい…誰しもが使いました。

しかしその後。ツケは一気にやってきました。

有機物を畑に戻していた時代の貯金がある間、問題は出なかったのですが、
化学肥料だけ入れて有機物を入れなくなった結果、土がどんどん痩せてきて
土壌病害・害虫が多発するようになったのでした。

栽培の前に必ず土壌消毒剤で微生物を絶滅させ、土壌由来の病害を防ぐ。
発生した病気や害虫に対しては、農薬で対応する。
これでなんとか継続して作物を作ることはできるようになりましたが、
食べものの安全性や環境への配慮はほとんどなかったと言ってもいいでしょう。

そんな当時の収奪型の農業に、疑問を持った人がいました。
このままの農業ではいつか何も作れなくなる。何かいい方法がないものか。

それが現在「カルスNC-R」を製造販売しているリサール酵産(株)の前社長、
当時は化学薬品の商社に勤務していた、飯川綜二さんでした。

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リサール酵産株式会社の現社長・飯川雅丈さん。農家に出向いて栽培の指導もしています。
土壌消毒剤を使わなくても連作障害が出なくなった・病気が減った等々の事例がいっぱい。
日本の農家の省力化、循環型農業の実現に貢献しています。


飯川綜二さんは何人かの知り合いとともにフランスへ渡り
パスツール研究所で嫌気性微生物を研究していたプレボー博士と出会います。
そこで、嫌気性微生物の力に触れて驚き、嫌気性微生物に着目したのでした。

当時の農業では、好気性菌は「善」で嫌気性菌は「悪」と言われていました。
(今でもそういう人はたくさんいます)
そんな時代に、味噌や酒を作る嫌気性菌に着目し、嫌気性菌の農業資材を作ろうと、
飯川さんはいきなり会社を辞め、無収入のなか微生物資材づくりを始めたのです。

現在の「カルスNC-R」という名の微生物資材には、そんな物語がありました。

代掻き
稲刈り後に水田用の資材「アイデンカルス」を入れワラを分解。ワラが浮いてきていません。
また、乳酸菌の働きで雑草が3年分芽を出すので、それを耕運すれば草が生えなくなるそうです。
これは西出隆一さんの草を見ずして草を取る「上農」の技術。



さて、カルスNC-Rの優位性って何なのでしょう。
それは、粗大有機物をそのまま畑に入れられることにあります。

モミガラやバーク、オガクズなどの炭素率の高いものを土中にすきこむと、
チッソ飢餓・生育障害・乾燥害などが発生します。だから上に置くのはOKだけど、
すきこむのは絶対にやめましょう!というのが今までの常識でした。

カルスNC-Rを一緒に使うと、こういった害は全く出ないどころか、
分解過程で発生するアミノ酸や、植物ホルモン(サイトカイニン・エチレン)等の
有益な物質を、作物に与えることができます。

そのまま置いておくと、いついつまでも分解されないモミガラが、
半年~1年後には分解されてしまうのですから、恐るべし!カルスNC-R。

さらに、嫌気性菌のため、空気がなくとも餌さえあれば畑をどんどん耕してくれます。
その速度は西出隆一さんによると、一年で5センチだとか。おお、すんばらしい!

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微生物が深くふか~く耕してくれた西出さんのトマト畑。トマトの支柱がスカッと入ります。
嫌気性菌のいいところは、空気のない土中で活動してくれること。
餌を絶やさないよう、また、餌がなくなったとき休眠できる場所の供給をしなくてはなりませんけど。



「手間暇かけて有機農業をがんばってる人というより、どっちかって言うと、
連作障害が怖いのでそれまでは土壌消毒剤を使っていた人や、
堆肥も必要と思っていたけれど面倒くさいと思っていた人の方が
よく使ってらっしゃいます。そういう意味で省力化なんですね、この資材は」と飯川さん。

「捨て場所に困っているモミガラや畜糞を利用して、
土中で堆肥化できるのがカルスNC-Rなんです。
使い捨て・収奪型農業ではなく、循環型農業が実現できるんです。

堆肥を切り返ししたり、堆肥舎を作ったりというような手間もお金もかからない。
カルスNC-Rという嫌気性菌を使って、省力化の農業ができるんですよ」

粗大有機物は分解されて腐植となり、微生物相が豊かになれば
団粒構造が作られて、徐々に保水性・保肥力のある土に変わっていきます。
腐植が増えればCECは上がり、多収が見込める土になります。

微生物と腐植が土の団粒構造を作る。有機農業の基本ですよね。

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堆肥舎でカルスNC-Rを使っている農家もいます。堆肥になる前の状態で土に入れている農家もいます。
畜糞だけでは炭素分が足りないので敷料などの炭素分があることが条件ですが、
半生の状態で土中に入れても、全く土壌障害が出ていないとか。うーん、それは見てみたいぞ。



昨今食の分野でも、微生物の働きに注目が集まっています。

どぶろく、ワイン、味噌、ぬか漬け、そして野沢菜・白菜・たくわん漬け…
自分自身でこれらの発酵食品を作ってみると、腐敗しない発酵の不思議が実感できます。
微生物に守られているという実感を持つこともできます。

農業分野の微生物ブームは、今少し鎮静化していますが、
積極的に微生物を利用する方法は、少しずつ注目され始めています。

拮抗作用をもつもの、制菌力の強いもの、菌にもいろいろな性質があります。
それら、菌の力を借りて作物を生産するのは、楽しいことに違いありません。

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カルスNC-Rの家庭菜園セット。カルスNC-Rと油粕などがセットになってます。
菌が働くためには燃料になるチッソが必要なため、増量剤とチッソ分を同時にすきこみます。
コイン精米機のモミガラを大量に収集して、家庭菜園に入れなければ!!!!!



カルスNC-Rは、そんなに高価ではなく、使用量も多くは必要ないもの。
家庭菜園ならば1kg袋が1年もつ…リーズナブルな資材です。

わたくし、3月になったら、カルスNC-Rとモミガラとチッソ分を入れ、
今ほとんど微生物のいなそうな家庭菜園で土づくりを開始します。

今後のレポートにご期待ください!

カルスNC-Rはリサール酵産株式会社のWEBサイトで購入できます。
http://www.resahl.co.jp/
使い方・その他詳細情報は、上記URLでご確認ください。


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目指せ!高品質・多収の家庭菜園!

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当たったのでうれしくて見に行ったら造成中。私の区画はちょうどこのあたり。
面積は15平方メートル=約9畳…イメージしづらい~。



区民農園が当たりました!

今年3月から2年後の1月まで、1年と11カ月…長いようで短いです。
ここで野菜の自給と西出式科学的農業に挑戦いたします。

実は区民農園を借りるのは(っていうか当選したのは)3回目。

2006年の約8カ月では駄農ぶりを発揮し、何一つうまくできませんでした。
2006年は私の師匠、西出隆一さんと知り合った年でございます。

専門的なことは何一つ理解しておらず、
家庭菜園の本となんちゃって有機の知識だけで栽培をしたのでございます。
やっぱ駄農はダメだよね的な総括で終了いたしました。

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ちゃんと敷地には設計図が貼ってありました。きちんとしてるんだなあ…。


その2年後、2008年8月から2010年の1月まで再度当選。

2008年は土壌分析診断もある程度できるようになっていたので、
土を分析し、微生物資材・ボカシを多用し、かなりまじめに取り組みました。
投入した経費のことを考えると、野菜は買った方が安かったかもしれません。

土日しか行けないので、冬でも夏でも畑は常に草ぼうぼう。

隣のじいさまに「草を抜け」と言われて「だってアタシ草生栽培だもの」と言い訳し、
草を見て草を取らない下農ぶりは相変わらず。
しかし、作物は今まで経験したことがないほどの多収でございました。

知識とはすごいものよのう…と実感したのでございます。

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ヨロコビのあまり購入した糖度計。きゅうりのつるやトマトの脇芽を測りまくる予定です。

さて、それから約1年。

さらに知識が増し、頭でっかちの度合いもかなりな現在、
たった15平方メートルの家庭菜園だからこそ、ちまちまと手も頭も使えるのだから、
高品質・多収を目指さなくてはなりません。

西出さんの指導を受けた能登の家庭菜園家は、露地トマトが15段採れたとのこと。
素人でも手をかければ多収が見込めるというお手本です。

ナスは一本100個採り(前回剪定の仕方が途中でわからなくなり断念)、
ピーマン一本200個採り(上に同じ)、トマトは10段、枝豆は2倍の収量を目指します。

「まあでも前回台風で木が傷んでダメになったけどな…ムリかもね」とすでに言い訳も準備。
夢と妄想と欲は、ふくらむばかりでございます。

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前回の唯一の作品写真「かぶ」。は種時期が遅かったのでちょっと小さめ。
一年目の秋作ではゴリゴリとしておいしくないかぶができましたが、二年目はとろけるような食感に。
区民農園と言えど土づくりは大切なのだなあと実感いたしました。



栽培方針としては栽培期間の短いもの及び自分が好きなもの、面積を使わないもの、
15平方メートルですから、チョー混作になる予定です。

さらに。

正しい生育の確認のために糖度計も購入しましたです。高かったです。
すでに「よく考えたら野菜を買った方が安かったかもね…」状態に入りつつあります。

さて、3月から「区民農園なのにアホか」と言われるであろう様々な経験を
ご紹介させていただこうと思っとります。

時折見に来ていただけますと幸いでございます。


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「おいしい野菜」が減っている?

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冬の露地畑のほうれん草。地面にべったりロゼット型に広がって寒さをしのいでます。
収穫した後少し水分を飛ばさないとパック詰めできないくらい、茎が太く硬いのですが、
ゆでるとあま~くておいし~いんですよね~。



冬らしい寒さが続きますねえ。菜っ葉がおいしくてしょうがない季節になりました。

この時期の菜っ葉は糖度が高く(硝酸態チッソの残留は低く)、一年で一番おいしいもの。
葱や人参、キャベツなどの冬野菜も、寒さに当たって糖度が増しています。
その野菜が一番おいしい時期のことを「旬」と呼ぶのであれば、
今はちょうどこれらの野菜の「旬」。おいしいうちにたくさん食べておくべし!です。

昨今、年中同じ野菜が店頭に並び、野菜の旬が本当にわかりにくくなりました。

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旬が全然わからない野菜の代表選手「トマト」。関東では3月上旬くらいからハウスのものが出てきます。
3月から4月下旬までがこの作型のトマトがとってもおいしい時期になります。
まあでもやっぱトマトの旬ってのは、家庭菜園でできる6月ごろであって欲しい気も…。



「いつもいろんな野菜を売ってて欲しい!」という消費者の欲を反映し、
夏場に関東で作れない野菜は、高原などの涼しい産地で栽培され、通年供給されています。
しかし、その味は、本来の旬の味とは似て非なるもの。
ムリして栽培されるものは、そのムリが味に反映するのだなあと思うのです。

例えば関東の平地で、夏場に作るのがとっても難しいほうれん草。

どんなに涼しい山のてっぺんで作っても、糖度は低く葉っぱはペラペラ、
食べると苦いようなチッソ過多の味がするものがほとんどです。
作り手が悪いのではなく、そういうものしかできない季節なのでしょうがないのです。

「おいしいと思わない時期の野菜は食べなくてもいい!」 
そんなふうに思う人ってあんまりいないんですかね。なんか不思議です。

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とっても涼しい夏場のほうれん草産地のほうれん草。緑が淡くて葉っぱが薄いです。
上のごってりした葉肉の厚さと比較してみてください。とても同じ野菜には見えませんです。



さて、今が旬のおいしい野菜たちですが、ちょっとショックな話を聞きました。

先日埼玉の農家でほうれん草のおひたしをいただき、
あまりにも甘くておいしいのでひたすら感激していたら、生産者がひとこと。

「このほうれん草ね、前作ってたのに比べると味が悪くなってるんだよね」
えっ? なんで。こんなにおいしいのに。
「毎年新しい品種が出るんだけど、新しい品種って味がよくないんだよねえ」

平成12年の「五訂日本食品標準成分表」発表時、少し話題になっていましたが、
野菜の栄養価が下がっているものがいくつかありました。

例えばほうれん草のビタミンCの値は、四訂で15mgだったものが五訂では12mg。
なぜ? 理由は明確にはされていませんでしたが、
栽培方法や品種の変化などが原因なのではないかと言われていました。

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埼玉県の瀬山さんがずっと種を採り続けている小松菜。
一度栄養分析をしたら、普通の小松菜よりも数値が全て高かったそうです。
自家採種を続けているせいか、土のおかげか、はたまた品種がそうなのか。
とにかく興味深い結果です。



有機野菜と慣行栽培の野菜の栄養価を比較したものを見たことがありますが、
栽培方法の違いでは、そんなにはっきりとした差が出るわけではありません。
(有機農家には悲しい結果ですけど)
ならば、残る原因は…品種?

そこで思い出すのは、以前企画したブロッコリーの品種ごとの食べ比べ会のこと。

ゆでただけのブロッコリーを味付けなしで食べるのは苦行に近く、
「ブロッコリーは大量には食べられない」というアホな結論を導き出した他に
「ネコブ耐性品種」の味が、ひときわ悪いことがわかりました。

その結果をブロッコリー農家に伝えたところ、
「そんなの当たり前でしょ。俺ら最初から作ってないよ」と言われたです。
そういうのって、農家にとっては常識だったようでした。あれま。

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葱自体が柔らかいのでむくことのできない深谷葱。加熱すると甘くてとろけるような味が身上。
葱ももう、泥つきで販売されることのなくなった作物。今やガリゴリと硬い一本葱が主流です。
「作ってる人ももうあんまりいないよね」と埼玉の農家に聞きました。もしや絶滅危惧種…?



耐病性の品種、寒さに強い品種、むきやすい品種、作りやすい品種。
農家にとって便利なそういう品種の野菜は、なんていうかやっぱり「いまいちな味」。
しかし、効率化・大量生産、市場の要求、そういった理由から選択されることが多く、
昔ながらの品種を作ってきた人たちは、どんどん減ってきています。

その最たるものが、いまや日本中の農家が作ってる青首大根です。

種をまくと収穫日の目安がある程度立てられ、欠株ができてもまきなおしOK。
葉っぱは上向き。株間は25センチ~30センチ(10aあたり10000本作れます)。
首が地面から出てくるので、生育具合もきちんとわかり、
同じ日に植えればだいたい同じ日に一気に収穫できるというスグレモノです。

これを在来品種の大蔵大根と比較してみます。

葉っぱが横に広がるので株間を広く取る必要があり(10aあたり4000本くらいかな?)、
地上部がものすごくでかくなるので、うっかりすると地面が見えなくなってしまいます。
大根が全部地面の中なので生育具合はさっぱりわからず、
収穫時期を逃すと割れてしまい、抜く時にはふか~い穴を掘らなくてはなりません。

やっぱ、青首を作りますよねえ…。でも大蔵大根、煮るとおいしいんですよねえ…。

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厳寒期の白菜の栽培風景はエイリアンの卵みたい。頭を縛られて寒さを耐え忍びます。
柔らかい品種だと霜で枯れてしまうので、耐寒性の強い品種を選択しますが、
この品種、バリバリと葉が硬くて、新理想などと比較すると味がいまいちなんですよね。
でも美しい商品になります。ロス率が低くなり、収入は上がります。



深谷葱、新理想(白菜)、下仁田葱のだるま、大蔵大根、日本ほうれん草…
こういった昔ながらの品種は本当においしいのですが、作りにくいものが多く、
それなりの対価が得られなければ農家も作りたがらないもの。

やっぱり淘汰品種なのかなあ…ああ、もったいない。

食べればわかるそのおいしさも、食べないと永遠にわかんないもの。
誰にも知られずになくなってしまう品種だってありそうです。

知らない間に野菜がどんどんまずくなっていくんじゃないかしらん…
ムキネギばっか売ってるスーパーの店頭で、そんなふうにしみじみ思う今日この頃です。


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巷に「農法」は数多くあれど…

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独自の剪定方法「切り上げ剪定」で無農薬・無施肥栽培の農法を確立している道法正徳さん。
この農法は誰がやっても一定の効果が得られる再現性のある農法だと思います。
農法ってのは、そうでなくちゃね。



以前勤務していたNPO法人で、農業分野でのCO2削減について調査しました。
何を軸にしてCO2排出量を見ていくか色々と考え、
とりあえず「農法別」にまとめてみようというので、農法の一覧表を作成したです。

農水省のHPのどこかで農法のリストを発見したのは良かったのですが、
そのリストたるや…オカルト、科学的根拠の全くないもの、資材の名前をつけただけのもの、
思わずぷぷぷと失笑がもれてしまうものなど、ほんとにさまざま。

これらを信じて実践している人が本当いるのかなあ…
その人たちはちゃんと収量をあげてるのかなあ…と遠い目をしてしまいましたです。

実は大地を守る会で産地担当をしていた期間も、農法について勉強しました。

大地を守る会は有機農業運動のスタートとほぼ同時期にできた会社ですから、
生産者は一筋縄でいかない人ばっか。無知な小娘では相手にしてもらえません。

それもそのはず、彼らが有機に取り組んだのは、有機をしてるだけで村八分にされ、
農協に嫌がらせをされた時代です。国が方針として有機農業を認めた現在と違い、
有機農業を営むってことは信念と根性の必要とされる、大変なことだったのです。

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師匠・西出隆一さんの農法名は「一の字農法」。別名「西出式微生物農法」。
西出さんの技術も、科学的な根拠と観察力に裏打ちされた再現性のある農法です。
話を聞いてて「おや?」と思うことが全く無い農法って、それほどないんですよね~、ほんと。
「おや?」と思った瞬間、自分の中では信頼度は0%。人を信じないゆがんだ性格のせいかしら。


当時、有機農業の教科書などはなく(まあ今でもそういうものはないのですが)、
自分の技術を蓄積するためには、いろんな農法を学習し実践してみるしかありませんでした。
だから古い生産者ほどいろんな農法と理念を知っていました。
産地担当の4年間、私は彼らにいろんなことを教えてもらいました。

昨今「農法」と呼ばれているものの中には、技術体系が構築されているもの以外に、
農薬・化学肥料の代替物として特定資材を使用する「対症療法農法」、
何かひとつのものを軸にして栽培をかたる「よりどころ農法」も混在しています。

個人的な意見なので異論はもちろんあると思いますが、私は「農法」ってのは
①栽培のステージにそった技術・理論体系がきちんと構築されているもの
②栽培したものがおいしいこと、収量もそれなりにきちんとあるもの
③特定の資材に頼るのではなく、それが農民自身の知識となり再現性があるもの
上記の3つの条件を満たす必要があると考えています。

担当していた農家のなかで、味がよく、毎年その味がぶれなくて、農薬も少なく、
自分の作物に何が起こっているのかきちんと把握している人たちがいました。
皆同じ農法を勉強していた人でした。

その農法の名は「栄養週期説」と言います。

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私に栄養週期を教えてくださった無農薬ですももを栽培している山梨県の古郡正さん。
栄養週期を実践していく中、植物の生育のコントロールもある程度できるようになったけど、
それは植物にとって本当にいいのかという疑問を持ち、その技術を利用しなくなった方。
今でも栄養週期でわかんないことがあると、古郡さんに電話して色々聞いちゃいます。


これは巨峰を育種した大井上康さんという方が提唱した考え方で、
ざっくり言うと、植物の状態を見極め、そのステージごとに何を必要としているかを観察し、
植物が求めているものを与えるという植物生理に基づく理論です。

大井上さんが著した『新栽培技術の理論体系』という本を読むとよくわかるのですが、
私は毎回その本を読もうとすると眠気が襲ってきてしまい、いまだに読めていませんです。
なので、内容をお知らせすることはできませんですが、
今は家庭菜園用の本も出ているそうです。それは非常にわかりやすいと聞きました。

栄養週期を勉強すると、作物の状態がある程度わかるようになります。
以下は私でも今のところわかっている、基本中の基本の考え方です。

植物にはまず体を作っていく期間「栄養成長」を行ってから、
子孫を残すための成長期間「生殖成長」に切り替わります。

栄養成長から生殖成長に切り替わる時期を「交代期」と呼び、
本葉5~6枚出た時期がこれに当たります。

植物の生理は基本的に同じなのですが、タイプ別に考え方があります。

奥山さん
慣行栽培の半分以下の農薬散布で、おいしいさくらんぼを栽培している山形県の奥山博さん。
栄養週期との出会いがあって、現在の誰にも真似できない技術があります。



栄養成長の途中で食べてしまう菜っ葉などの作物は「直線型」
栄養成長と生殖成長を同時に行うトマトやきゅうりなどの果菜類は「複線型」、
前年・前々年の影響を受ける永年作物である果樹類は「らせん型」。

それぞれのタイプで必要とされるものが違いますが、
同じタイプのものは肥料の用い方もほぼ同じ(果樹類はちょっと違うけど)。
資材などの外的要因に頼らないので、基礎を押さえれば様々な応用が可能です。

ただ、栄養週期は有機JAS法が施行される以前の技術。
リン酸・石灰・カリなどを単体で与える「単肥」の施用が必要なため、
有機ではこの農法は実践できません。

しかし、この農法の価値は理論にあります。
私は栄養週期を知ってから、植物生理が少しだけ理解できるようになりました。
人間とは全く違う生理をもつ植物の声が、うまく聞けるような気がしたものです。

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長年栄養週期を実践してきた埼玉県本庄市の瀬山明さん。
その野菜は誰よりもおいしくて、土づくりと技術の大切さを教えていただきました。
瀬山さんは有機JASを取得しています。栄養週期の基本の上に自分の技術を構築した生産者です。



今では栄養週期を教える人がいなくなってしまい、この技術の継承は難しいようです。
時代の趨勢っていうのか…残念だなあと思います。

巷には星の数ほど農法がありますが、科学的な根拠があるものなんてほんの一握り。
これだけやってれば大丈夫!みたいな、よりどころ的なものだってあります。

それに振り回されて、一喜一憂している農民を見るにつけ、
農業って、植物の生理を知り、自分の畑の土の状態を把握して観察力を養うこと、
そこに尽きるんじゃないのかなあ…。なんて最近よく思うのでした。


上記でご紹介した農家の記事は過去ログから↓
道法正徳さん  http://hontabe.blog6.fc2.com/blog-entry-34.html
西出隆一さん  http://hontabe.blog6.fc2.com/blog-entry-9.html
古郡正さん  http://hontabe.blog6.fc2.com/blog-entry-14.html
奥山博さん  http://hontabe.blog6.fc2.com/blog-entry-8.html
瀬山明さん  http://hontabe.blog6.fc2.com/blog-entry-6.html


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プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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