まったり桃狩り2011報告

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果樹のなかでも「桃」ってなんだか特別なくだものって気がしませんか?
触った時の柔らかさ、その香り、食べたときのとろける食感? 理由はわからないのですが、
おいしい桃には、その日一日を幸せな気持ちで過ごせる魔法のような力があります。


8月27日(土)、ほんものの食べものくらぶ主催の
桃収穫ツアーを山梨県の大沢農園さんで開催いたしましたです。

昨年は8月1日という日程で、猛暑の山梨で熱中症寸前のわたくしでしたが、
今年は昨日雨、そして曇りのち晴れという恵まれたお天気。

日頃の行いが良かったのか、参加者のどなたかの運かは不明ですが、
まったりとつつがなくイベントは粛々と進みました。

今回の桃の品種は「黄貴妃」。

熟したものは「マンゴーなんぼのもんじゃい!」by桃農家の妻
と言うほど、マンゴーに似たしかも桃の味というすんばらしい食味の桃。

しばらく前から一部流通で「マンゴーピーチ」などと呼ばれ、
けっこういい価格で取引されています。
そろそろ量が増えてきたので、価格も下がるのかなと思うのですが、
あと一年くらいはいい値段で売れてるでしょう、きっと。

その桃を食べ放題!なので、大変期待していたわたくし。
官能的なピンク色の桃とはまた違う、その姿にもうっとりしてしまいました。

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黄貴妃は大沢さんに採ってもらったので赤い桃「さくら」ちゃんを採ってみた。
まだ硬かった…来週位が採りどきみたいです。「まだ硬いよ」と参加者のふうかちゃん。

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「もも、もも、もも~!!!」ばあばに食べさせてもらってるまこちん。
ぱくぱく食べてたけど、おいしかったかな~? 脚立に登るやんちゃぶりも発揮してました。



さて、黄貴妃はその名の通り黄色い桃ですが、
袋をかけなければ赤く色づいてしまいます。
なので、遮光袋という光をさえぎる袋を使います。

遮光袋をかけると、当然ですが桃は見えません。
袋をあけるとそこが色づいたりしちゃうのでふわっと触ってから採ります。

ってことで、素人が採りどきをはかるのは難しいのです。

さらに、お日様に当たらないので、お日様に当たった桃よりも
ちょびっと糖度が下がります。それをおいしく作るのが農家の腕。
なので、黄色い桃は「栽培の上手な農家ができるだけ樹においたもの」を
選ぶのがお勧めなのです。

なので、今回は、最初から園主におまかせ。
大沢さんチョイスの桃をあれこれ食べ比べてみたのでした。

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最初から選ぶことを放棄して「大沢さんおいしいの採って~」とお願い。
食べごろなもの、少し時間をおいてから食べるものをお土産用に選んで採っていただきました。
おいしい桃をありがとう! 大沢さん!

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桃収穫体験をさせていただいた大沢農園の大沢兄弟。良く似てますね(当然か)。
お兄さんはワイン用ぶどう収穫の助っ人で途中退席。若い農家は色々とお手伝いで忙しいのです。
果樹農家で言う若手は60歳位のこと。「僕なんかまだ小僧です」と大沢弟さん。



「この色だとちょっと若いかな~。でも、出荷はこの位ですよね。
これ以上のものはアタリが出たり傷んだりするので、
割と硬めで収穫しないと出荷でいないんです。

硬くてもおいしいけど、熟したら食感も味も、本当にマンゴーみたいな桃、
それが黄貴妃。この熟したのを食べたら、硬いのはやっぱりいまいちかな。

山梨県の人間は硬い桃が好きだし、僕もそうだけど、
黄貴妃は熟したものがほんとうにおいしいと思いますよね」

とろりんとするまで置いておくと、流通途中に傷んでしまう桃。
ほんとうにおいしい桃は畑に行かないと食べられません。
農家にしか味わえない桃の味。それはそれは美味でございました。

そして思うこと。
「流通都合でいろいろなものが失われてるよね」

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せっかくだもの、自分でもいでみましょうってことで、さくらちゃんもぎ体験。
でもやっぱり少し早かった。かりんとした食感の桃のようです。

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お昼ごはんは「ウエストマウンテン」の桃カレーハンバーグ乗せ。桃づくしツアーでした。
いや~睡眠薬が入ってたのかと思うほど、帰りの中央道が眠いこと眠いこと。
桃カレーは甘くておいしゅうございましたよ。で、記念撮影。皆さまお疲れ様でした。



全国津々浦々から取り寄せて店頭に並ぶ果物。豊かなようだけど、
店頭でおいしいものを見つけるのは至難の技です。

おいしさよりも流通の都合が優先された結果なのですが、
それでいいのか!?と思わないでもありません。便利なんですけどね。

ともあれ、とろけるような桃を食べ、まったりとしあわせを味わい、
やっぱり畑で食べるのが一番!と確信した桃収穫体験でございました。


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セシウムよりも、そもそも気になる和牛の話

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わたくしには食べものによって反応が出る危険度自動センサーがついております。
ほっぺたにカイカイができるレベル1。右の下まぶたが腫れてひどい顔になるレベル2。
食べて約2時間後におなかがピーピーになるレベル3。和牛にはこのレベル3が稼働します。



しばらく前の話ですが。

和牛のセシウム残留をテーマに、BSフジ『プライムニュース』で、
大塚耕平厚生労働副大臣が以下のような主旨のコメントをしていましたよ。

「セシウム137の生物学的半減期は約3カ月と言われているため、
3カ月出荷を止め、牛の体内からセシウムが排出されるのを待つ」

「ワラは和牛を作る際の仕上げに使う餌である」

「ワラを食べないことで、サシ等の肉質が変わることがあるので、
消費者には、和牛の品質が多少変わることについてご理解をいただきたい」

セシウム137の生体半減期は100日程度と言われているので、
今あるものが排出されるのを待って出荷再開って話はわかるのですが、
「ワラが和牛の仕上げに使われるから品質が低下」というコメントには
「???」という方がほとんどだったんじゃないかと思ったわたくしでした。

和牛の作り方を知らないと、何のことかわけわかんないです。
写真がないので今まで書かずにいた肉牛ですが、ちょびっと書いてみます。
(ってことで、今回は適当な写真がありませんです)

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ホルスタインの写真がないので、乳・肉兼用牛「ブラウンスイス」のご紹介。
乳牛に乳を出させるためには出産が必要だけど、必要なのはメス牛だけ。ってことで、
生まれたオス牛は去勢されて肉牛として育ちます。最近は黒毛の受精卵を移植し、
ホルスタインの腹を借りて黒毛を出産させることもあるんだとか。一石二鳥だけど、いやはや。



まず基本情報ですが。
肉牛は大きく分けて「和牛」と「国産牛」に分類されます。

和牛はブランド牛ですね。黒毛とか短角とか、いろいろあります。
国産牛はざっくり言うと和牛以外の牛の肉。
スーパーではだいたいホルスタインの去勢牛の肉を国産牛として売ってます。

BSE以降、牛は個体識別できる仕組みが作られているため、
誰が作ったのか、どこに出荷されたのか、きちんとトレースできるようになってます。
今回のセシウム騒動で出荷先を追いかけることができたのは
BSEのおかげなのでした。※BSE=狂牛病のこと

さて、肉牛は通常生まれてから36カ月程度で出荷されます。
最高級品質の黒毛和牛になれるのは、子どもを産まないメス牛だけ。
(牛の世界では価値あるオスは種オスだけなのです。悲しいっすね)

育成牛(生後一年位まで)の期間は、牧草などを食べているのですが、
肥育期間に入ると穀物主体の配合飼料に変わります。

この期間に体を大きくし、脂肪交雑率を多くするのです。
つまり、和牛独特の網目のような「サシ」を入れる期間ってことです。
(以降は主に黒毛和牛の作り方になります)

小麦
穀物をうまく組み合わせた配合飼料は、おそらくブランド牛ごとに違うはず。
適正な脂肪交雑を生む秘密のレシピとかありそうです。ビールなどもその一環でしょう。



そもそも反芻動物である牛に穀物を与え、ほとんど運動させず、
ビールなんか飲ませたりして牛をメタボリックな状態にします。
筋肉に脂肪が交雑するのですから、相当な状態です。ご想像ください。

黒毛和牛の内臓はほとんど商品にならず、廃棄処分されますから、
内臓にもかなり負担がかかっているのでしょう。いやはや。

この間、脂肪には飼料のビタミン群の影響で、色がついています。
ビタミンの色って、まあなんというか黄色っぽい色。
でも黄色いサシなんて変ですよね。おいしくなさそうです。

で、その色を抜くために、ワラを食べさせるのでした。
これが和牛の「仕上げ」です。

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コンバインの普及によりワラは水田に還元されるようになりました。
餌用のワラは以前は中国などから輸入されていたらしいですが、口蹄疫の問題で輸入ゼロに。
で、ワラを取り扱う業者が生まれたということのようです。



ピンク色の肉にまっしろな脂肪が網目のように入っている状態。
大変に美しい、まさに芸術品。素晴らしい日本の技術。しかし牛はと言えば
ビタミン欠乏のため、出荷前にはほとんどがトリ目状態。

ひどいものは目が見えなくなってる牛もいます。

3歳の失明寸前の女の子の牛たち。彼女たちは屠畜され、
「うわあ~! お箸でお肉が切れちゃう~」という最高級の肉になり、
レストランでサーロイン一枚15,000円とかで売られるのでした。

ほんたべセンサーがレベル3反応になるのも、当然のことなのでした。

出荷を目指して入念に作り上げられた芸術品とも言える肉質。
この、メタボでビタミン欠乏の死ぬ寸前の牛が、
3カ月出荷できないとどうなるか。

ひょっとしたら、餌を変えて牛が元気になっちゃうかもしれません。
脂肪の色はまた黄色くなり、サシの入り具合もおそらく変わります。

それで大塚副大臣は「消費者の理解を求めたい」と言ったのでした。

えええ~? そういう問題なのぅ~?


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宮城県産ワラが島根まで行ってるという報道を見て、あんなにかさばって軽いものを
よく島根まで…運賃の方が高いじゃん!と思ったのですが、それだけお金をかけても、
和牛は割が合うってことでしょう。価格暴落のショックはかなり大きいはず。お気の毒です。



3カ月間、タダ飯食らいの牛を置いとくことはまだいいとしても、
(飼料代の援助のために、5万円のつなぎ資金の補助がされたようですが)
何よりも、出荷した牛のランクが下がることが大問題。

一頭70万位で購入した子牛を、A5ランク目指して手間かけて面倒見て、
最高の状態に仕上げたのに、タダ飯食べさせる3カ月の間に肉質が下がり、
A2とかになっちゃったりしたら、赤字になってしまうわけです。

さらに風評被害で相場も下がりますから、まさに踏んだり蹴ったり。
農家の苦労を思えば、黒毛を食べて支援したいと
多少は思わないでもないわたくしです。

でもさあ、ひとつだけ言いたい。そもそも、その飼い方ってどうなのよ。

まあ、でも、この事実を知っていても、一年に一度位、
黒毛のおいしいのを食べたいなあと思ったりしますから、
人間の欲とは恐ろしいものですなあ。

しかし、食べるたびにセンサーレベル3が稼働するんじゃ、
セシウム以前に黒毛はちょっともうムリかなあ…って感じでもございます。


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有機質肥料よりも化学肥料が安全という理屈

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平成22年度産米が高騰しています。でも農家が儲かるわけじゃないらしいです。
早場米も売れて売れてしょうがないとかどうとか。すでにパニックの兆しが見えてます。
米の放射能検査の結果如何で、1993年の米パニックが再来するかもしれません。やだー。



原発事故発生後、すでに5カ月経過。

事態は全く終息せず、次々に汚染の状況が明らかになっており、
第一次産業への影響は無くなるどころか、先行きが全くわからない状態。

すでに西日本の野菜・早場米の買いあさり、昨年産米の高騰など、
風評被害という言葉だけでは説明がつかない現象が起きています。

このような世の中は、もう通常の世の中ではありません。

我々の世界にはもう「絶対安全な食べもの」などないのだ。
3.11以降、私たちの世界は大きく変わったのだと、腹をくくって、
今後の人生を生きていくことが必要な気がします。

さて、稲わらからセシウムが検出され、さらに腐葉土から、
そして木材からと、続々に検出が続き、規制(自主規制含)されています。

311以降、野ざらしになっていて、雨がかかったもの全てに
放射性物質は等しく降り注いでいるわけですから、少し考えれば、
何もかもから検出されて当然なのに、誰も指摘しなかったのは、
気づかなかったせい? そんなことあるのかな。

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わたくしの畑で使用している麦わらは、平成22年度山梨県産無農薬麦のわらですが、
311以降、思いっきり雨かかり放題です。これを土壌中にすき込んだらどうなる? むー。
んで、来年の敷きわらはどうしたらいい? むー。



これらは野菜作りの堆肥原料になったり、土壌改良材の原料になるもの。
有機農家はこういった資材を、むかーしから利用してきました。

もしもそれらからセシウムが出て「使っちゃダメ」と言われたら。
何を使えばいいのでしょう。

わたくし個人は、昨年産の米のモミガラをまだ保管していて、
秋作にはこれを使用しますが、現在畑にあるワラや、野菜の残さを
腐植分として利用すべきか、畑の外に持ち出してゴミ処理場を汚染すべきか
多少悩んでいるところです。

原発事故が起きてすぐ、土壌中のセシウムは表層5センチ部分に留まるため、
すぐに表層をこそげとれば大丈夫と、何人もの科学者が言っていました。
でも、おそらく、誰も表層を削り取ったりはしなかったでしょう。

その土をどこに持っていくのかな~。どこに捨てるのかな~。

そんな感じで、わたくし自身も畑を耕しました。
セシウムはおそらくもっと深くまで入ってしまっているでしょう。
(当然ですがその後も降り積もってますし。たぶん)

このタイミングでできることはもっとあったんだろうと思いますが、
時すでに遅しです。

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区民農園のスタートは3月1日。311以降、資格を放棄した方もいましたよ。
3月末には科学者の指摘がありましたから、4月には削り取るという判断もできたわけですが、
国としては、優先順位が高い事項が他にたくさんあったということなのでしょう。


セシウムは、土壌中ではカリに似たふるまいをすることが知られており、
カリ欠の土壌で作物を栽培すると、セシウムはより作物に吸収されます。

新茶でセシウムが検出された理由も、
こういった養分の転流が原因と言われていました。

新芽は前年の貯蔵養分で出てくるものですが、何かが足りないと
植物は今までの葉から養分を転流させて新芽に集めます。
既存の葉に存在したセシウムが大量に移動し、新芽に集まったため、
新茶から大量のセシウムが出たのだと、NHKでは報道されていました。

放射性物質がどうふるまうかなんて、今の世界を生きる我々には
チェルノブイリ事故一発のデータしかないのですから、ほんとのところ、
だらだらと放射性物質を出し続けた結果など、誰にもわかりゃしません。

今畑にある作物の残さや、草、落ち葉、ワラ、チップ、家畜の敷料などなど。
有機質肥料は基本的に全部自然のもの、雨かかり放題のもの。

セシウムが出たと騒ぐのはいいけど、対策は「排除する」のみ。
他の方法を、誰も知らないのです。

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有機農業にとって腐植分(粗大有機物=炭素)は団粒構造を作るとても大切なもの。
通常、草やワラ、モミガラなどで供給します。輸入のピートモスや泥炭を使う人もいますから、
そういう方向に変わっていくのでしょうかしら? いや~、お金かかるよなあ。



米ぬかだって、モミガラだって、今はまだ前年産のものがあるけど、
未来永劫あるわけじゃありません。じゃあ、どうする? 使わないの?
腐植分を輸入するの? 農家にそんなお金あるの?

一番簡単な答えがこれ ↓ 実際すでにそう言ってる人たちがいます。

「化学肥料が一番安全。だって、自然のものを使ってないから」

ある意味真実なんだが…でもなあ。どうなのよ。
世の中全体がこの方向に振れたら、オーガニックってどうなっちゃうの?
私は今、今年の米のことよりも、こちらを心配しています。

で、自分なりにオーガニックの優位性を考えてみましたよ。
とりあえず書いておきます。

1・有機農家には土壌分析をきちんとする人が多い
→分析してカリの数値を把握しておけば、カリ欠にはならないでしょう。
セシウムはカリ様のふるまいをするため、カリがあれば植物は吸わない(はず)
土壌分析しないで化学肥料使ったって、カリ欠なら結果は同じです。

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畑作の写真がないのでりんご畑で代用。化学肥料と除草剤を使い続けた結果、
土にはコケが生え、硬くしまって作物の生育が難しくなります。こんな土では食べものを作れない…
そういう経験が有機農業を生み出したとも言えるのですが。また元に戻るのかなあ。



2・有機農業には微生物層が豊かな畑が多い
→放射性物質を食べるものが見つかったとか見つからないとか(噂だけど)、
微生物の働きはきちんとわかってないけど、いるにこしたことはないはず。
有機質、とくに腐植が入らない土壌では、微生物は増えません。
っていうか、いなくなります。

あとは、「安全性とは何か」という議論をふっかけ屁理屈を言おう。

化学肥料が安全っていうなら、水耕栽培が一番安全ですよ。でもね。
わたくしは野菜工場でできる割高な野菜を、信頼しておりません。
目に見えないものども(微生物)の力が、作物には必要だからです。

現在の我々には、放射性物質のふるまいと同様、微生物のことも
さっぱりわかっていないんですから。

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おいしい食べものは、微生物が豊富な健康な土から生まれます。有機農業には
「おいしい」以外に、持続可能であること、生態系や環境に良い影響を与えることなど
メリットが多く、単純に「安全性」という物差しだけではかりきれないもの。なんだけど。なあ。



なんかもう、ほんとにどうなっちゃうんでしょう。

とりあえず、わたくしは秋作も粛々と種をまき、粛々と生育させますよ。
できることはそれしかないのですから。


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茶豆を食べながらふと思うGM作物のこと

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7月4日に開花した枝豆…というか、茶豆系品種「夏ナントカ」(種袋紛失で品種名不明)。
85日で収穫という早生品種でございました。この品種は花が白いのでした。



ビールと言えば枝豆。

6月末から、居酒屋では「とりあえず枝豆」と念仏のように唱えるわたくし。
今年は自給できるとあって、大変楽しみにしておりましたです。

で、本日8月7日・日曜日、収穫開始。今日から自宅でも「とりあえず枝豆」状態。
明日も「とりあえず枝豆」。明後日も「とりあえず枝豆」、ああ、しあわせ。

枝豆ってのは皆さんご存じのように大豆の若いものを食べているのですが、
これ、関東と東北では収穫適期が多少違いますのです。
その理由を、今は亡きカリスマ野菜博士・江澤正平さんにお聞きしたことがあります。

関東地方の千葉・埼玉では、今もですが、お醤油の醸造所がたくさんあります。
醤油原料の大豆を、だいたいどこの農家でも作っておりました。

大豆産地なので、当然ですが枝豆も昔から食べられていました。
で、目的が醤油原料の大豆ですから、うまみと甘みがとっても大切です。

大豆のうまみ・甘みは、まるまると太ってきてから出てくるもの。
完熟のおいしさというのか、大豆らしい味わいということでしょうか。
これを好む関東人は、豆がぷっくりと太ってから収穫するそうです。

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上記の枝豆の8月10日の状態。もうちょっとしたら収穫。
茶豆なので、フツーの枝豆よりもちょっと毛深いですね~。



で、関東が「うまみ」なら、東北人の好みは「香り」。

だだちゃ豆などに顕著ですが、東北の地豆には独特の香りがあります。
この豆の香り、若いうちの方が楽しめるのです。そのため東北では、
豆がそれほどふっくらとしない若いうちに収穫して食べるのだとか。

地域の差による食文化の違いというのでしょうか。不思議ですね。

こんなに狭い国土の日本の中で、さまざまな食文化が息づいている…
その多様性、その豊かさ。日本に生まれて良かった!とつくづく思います。

さて、この茶豆類。もともとは、新潟・山形・秋田県で食べられてきた地豆でした。

毛深いこと、ゆでた際に感じる独特のニオイ、香りなどが特徴で、
初めて食べる人はちょっと驚いたりもします。

某D社ではどういうわけだかもう20年も前からだだちゃ豆を扱っており、
「中山美穂の一番搾り」効果が出てくる前までは「色が茶色い」「腐ってる」
さらには、「靴下のニオイがする」等々のクレームをさんざん受けたものでした。

今、当たり前に食べられているのが不思議な位です。
慣れとは、そしてメディアの効果とは恐ろしいものですね。

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茶豆じゃなくて、中生枝豆というそっけない品種名の枝豆。むかーしからよく食べてる
枝豆の味がします。ぷくぷくとよく太ってから収穫しないと甘みが出てきませんです。
これはちょっと早かった。



このだだちゃ豆の他にも、最近おいしいと評判で、
スーパーでも見かけるようになった新潟の黒崎茶豆という枝豆があります。

この黒崎茶豆、実は山形県のだだちゃ豆の親戚。

大正時代に新潟から鶴岡に嫁入りした白井ツル・トヤという二姉妹が、
鶴岡から新潟へ種を持ち帰ったという記録があるそうです。
黒崎茶豆はそれ以降、新潟に根付いたのでした。

つまり元は鶴岡の地豆=茶豆。
しかしながら、その茶豆自体、そもそもが新潟産という説があります。

新潟県下越地方と庄内地方は同一の文化圏。
1600年代に庄内の一部が上杉景勝の領地になった際、
領民の移動に伴い枝豆の種子が移動した可能性があるのだそうです。

殿さまの転封による、種と人の移動。興味深い話です。

今やお侍さんの時代の名残など、名所旧跡にしか残っていないように思われますが、
食べものには色濃くその影響が残っている。ましてや種に。
殿さまってほんとにいたんだ…そんな風に感じる、なんだか不思議な話です。

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大量に収穫できたらゆでておいて料理に使います。
おばきゅうとベーコンのくず煮(そんな料理名あるんかな…?)にしてみました。
おばきゅうは生で食べるともさもさするので、煮ものにすると冬瓜みたいでおいしいです。



昨今流行の在来品種それぞれにそれぞれの種の物語があるのでしょうね。
いつかそういう物語のひとつを、追いかけてみたいなあと思ったりします。

まあ、実際にはそんなことはあんまり考えず、枝豆は収穫したらすぐにゆで、
あっつい枝豆を「うまー、うまうまうま」と食べつつビールをグビグビ。
「あ、写真撮るの忘れた」とかいう酩酊状態のわたくし。

しかし、今このように枝豆を楽しめるのも、ビールがうまいのも、
わたくしの知らない農民のどなたかが、種を採り続けてくださったおかげです。

名もない農民の日々の仕事の蓄積が、よりよい種を残すという本能が、
結果的に、私たちの世界をさまざまな「種」で彩っているのですから、
種採りというのは、当事者は知ってか知らずか、尊い行為なのでした。

だからこそ、種とは美しく、そして豊かなもの。

そういった世界を守るためにも、何だか知らない遺伝子が混じった作物とか、
その作物が勝手に交配しちゃったりとか、そういうことは避けねばなるまい。

ビオランテはこの世界に必要ないですよ!(違うか…)。

※ビオランテ・沢口靖子とゴジラとバラの花の遺伝子を組み合わせて作った怪獣。
作った白神博士は怪獣になると思っていなかったらしい。1989年12月16日公開。

そんな風に、ビールを飲みながら、茶豆をわしわしと食べながら思う、
夏の昼下がりなのでした。


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祖母の物語


昭和20年8月6日、広島に原子爆弾が投下されました。

当時この爆弾の詳細はよくわからず、しかし甚大な被害をもたらしたことは
中国地方の他県に迅速に伝わったようです。

広島市内の医療機関が壊滅状態に陥ったため、
他県から医師・看護婦などの医療団が、続々と広島にかけつけました。
その記録は、平和記念資料館に詳細に残っています。

私の祖母は、その医療団のうちの一名でありました。
看護婦だった彼女は、原爆投下後の広島で医療活動をしていたのでした。

祖母が何を見たのかは、知る由もありません。
広島の話を、祖母はほとんどしませんでしたから。

しかし、中学生の頃、一度だけなぜか話し始めたことがありました。
それはしかし、感受性の強い10代の少女にはかなり衝撃的な話であり、
二度と聞きたくないという類の話でありました。

薬品が赤チンしかなかったため、バケツで赤チンを溶いて
火傷した人の頭からかけるしかなかったこと。
次々に人が死んでいったこと。
原爆資料館のロウ人形の指先からぶら下がっているのは、
シャツではなくて自分の腕の皮膚であること。
その皮膚をハサミで切り取ることが最初の作業だったこと……。

何十年も経ち、その話はほとんど思い出せません。
きちんと聞いておけばよかったのです。

今、私は、当時の自分の幼さを後悔しています。

被爆者手帳を持っていた祖母は、その後男女二人の子をもうけました。
(後妻だったため、私とは直接の血のつながりはありません)

原爆投下後の広島にいた人々がその後何年も経ってからどうなったか。
看護婦だった祖母は、そのことがよくわかっていたはず。

自分ならまだしも、自分の子どもたちに何かあったら…
そんな不安を持ち続け、生きていく人生。
被爆者手帳とともに、もっと大きな荷物を背負って生きていた祖母。

しかし、叔父も叔母も元気に育ち、祖母自身も病むことなく、
67歳のある日、お風呂場で倒れて亡くなりました。

8月6日になると、祖母のことを思い出します。

直接原子爆弾の被害に遭ったわけではなく、二次被害に遭った人たち、
他者を助けに広島に行き、その後の人生を不安とともに過ごした人たち、
普通に生きて死んだ人たちは、もっともっといるに違いありません。

私たちの世界に、原子力は必要なのでしょうか。
放射性物質から生み出される火は、必要なのでしょうか。

いま一度、考える時が来ているような気がします。


トップページイメージ写真①


以下「第十節 県外その他からの救援(平和記念資料館)」より抜粋して引用

8日には、島根県・山口県両医師会から、9日には、鳥取県医師会から、
10日には・兵庫県医師会、21日には大阪府医師会からというように、
続々と医療救護班が来援した。

広島市内の医療機関が壊滅状態に陥り、
広島市を取りかこむ県下各市町村の医療機関も、
多数の負傷者を抱えこんで、身動きならぬほどの大混乱を呈していたとき、
これら県外各地からの医療救護班の来援は、
まさに地獄に仏のありがたさであった。

多くの救護班は、その部署に着くと、まったく不眠不休という医療活動をおこない、
大いに感謝されたが、中には、被爆の惨状をただ視察に来ただけというような
救護班もあったと言われる。しかし・救援警防団の中にも、
負傷者の余りに凄惨な状態を見て気を呑まれ、
なんらなすところなく引返した者もあり、これらは衝撃で精神の平衡を失い、
自信も喪失したのであろう。

四国から救援隊が来なかったのは、瀬戸内海に浮遊機雷が多く、
渡航が危険であったためと言われるが、終戦までは、
敵の本土上陸(土佐沖)に対処する作戦上から、
救援隊出動により防衛力の削減されることを恐れたためでもあったと思われる。

・県外救護班の出動状況表
※以下鳥取からの派遣のみ引用
8月8日
医師 1 1名、歯科医師3名、 薬剤師4名、看護婦 49名、事務補助5名 計72名
派遣場所・市役所・中山国民学校等
8月15日
医師12名、歯科医師2名、薬剤師6名、看護婦32名、 事務補助2名 計54名
派遣場所・舟入・江波・己斐等

・鳥取赤十字病院の出動
また、鳥取赤十字病院の活動状況は、同病院の保管する記録によれば、
鳥取県知事から広島市救護のため救護班派遣方の要請があり、
急ぎ救護班を編成し8月8日に出発、医員2人・薬剤員1人・書記1人、
看護婦長1人・看護婦10人・看護婦生徒(2年生)10人・小使1人・計26人が、
9日に入市した。同9日は、広島市庁舎の臨時救護所において医療救護にあたった。

患者の特質は爆風による顔面その他の火傷で油薬その他適宜の処置をおこなった。
夜間は救護員が交替で不寝番に立ち救護任務の万全を期した。

施療患者は579人(男 258人、女321人)、死亡者男6人・女4人、
他の病院へ転送したもの女1人という状況で10日、11日は広島赤十字病院を応援し、
10日は250人、11日は午前中約130人の施療をおこなった。

広島赤十字病院で鳥取班が独自に施療したもの約70人であった。


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身土不二という思想と欲の話

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「野菜の自給自足生活でこんな料理して食べとりますその①」ナスとピーマンの味噌炒め。
2年物の手前玄米味噌なので色が濃くて、なんか八丁味噌使ったみたいですね~。
なすがとろけるようなおいしさで、ピーマンもピーマン臭くて甘くておいしいです~(自画自賛)。



先日、「身土不二について説明せよ」と、ある人に言われました。

「漢字の通りですよ」と意地の悪さが際立つ返答をしようかと思いましたが、
そういう無駄に嫌われることはやめて、きちんと説明しましたよ。

身土不二とは「人と土は一体であり、人の命と健康は食べ物にある。
その食べ物は土が育てる。したがって、人の命と健康はその土と共にある」
という考え方です。

マクロビオティックを勉強すると、まず最初に出てくる言葉で、
有機農業関係でも、かなり最初の段階で必ず知らねばならない言葉。

ある意味、思想です。

わたくし某D社に入社後、こういった有機農業界隈にいろいろとある
マクロとか玄米生食とか食養とかの思想のシャワーを、
どひゃっと浴びることになりました。

gazou 004
きゅうりなど夏に採れる野菜は体を冷やす作用があるので、冬に食べちゃいけません。
②きゅうりの酢の物。きゅうりだけだと淋しいので、しらすかカニを入れることにしています。
でかくなりすぎたおばきゅうで作るとおいしいことを発見。しかもたくさんできて幸せ。



もともとヨガやらハーブやらアロマセラピーやら民間療法やらが好きで、
西洋医学よりも東洋医学に興味があったりもしたため、
そのシャワーは楽しく浴びて、スポンジのように吸収しましたです。

てなことから、健康と食べ物に関する基本的考え方は、おおむね「身土不二」。

某D社勤務中に、食べ物の安全性に関する知識が加わったこと、
農家周りをしているうちに、血液中に土が混ざったことなどから、
結果的に、「一般エコババ的思想」とすこ~し違う思想を持つに至りました。

なので、インド綿の服は着てませんとも。

娘の頃は農業なんかにちっとも興味はなかったし、
食べることよりも着ることの方が大切で、ちゃんとした食事など
したことはなかったのですが、今では「食べることは生きること」などと
思っているのですから、人間って変わるものなのですなあ。ほんと。

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③トマトとなすが豊作=なすとトマトのスパゲッティ。ハーブはオレガノじゃなくて生バジル。
トマトは湯むきせずに皮ごと入れてます。おいし~い、とろけるしあわせの味。



さて、先日生まれて初めてサイゼリヤに行き、その安さに驚愕していたら、
「フツーのこと、何にも知らないんだね」と言われてちょっとショック。

なんか偏ってんのかな~とちょっと来し方を振り返ったりしてみました。

ファミレスのハンバーグを食べるくらいなら、どんなに空腹でもOK!
自分ちで炊いたごはんのおにぎりの方がいい!とか思ってたりする、
このあたりに多少の偏りを感じます。

えー、実はわたくし、調理に電子レンジは使いません。

レンジは冷凍したごはんをあっためるためのものであり、
じゃがいもをふかしたり、野菜をゆでたりなんてのはなんかダメ(根拠なし)。

「野菜をゆでる」ことにより何かが湯に出て行くその過程がすごく大事。
例えば、アクとか虫とかが湯に出たり、蒸気とともに何かが飛んでいくとか、
おいしいもののために、そういうことが必要だと思っているのです。

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キライな人が多いけど、夫ちゃんが大好きつるむらさき。ってことで。
④つるむらさきのおひたし。つるむらさきはクセがあるので、ナムルに向いてるかも。
最近はナムルで食べてます。

gazou nasu2
なすが大量に収穫できたときにしか作れない⑤焼きなす。大人になって好きになりました。
熱いのを我慢してひたすら皮をむき、食卓に出したら一瞬で無くなるのがなんか悲しい(泣)



調味料は伝統的な製法で作られたものか自分で作ったものを使い、
GM原料が入ってたらヤだから、油はオリーブオイルが基本。

GM作物の安全性はどうあれ、「除草剤耐性遺伝子が混ざった作物」
「芋虫がおなかを壊す菌の遺伝子が混ざった作物」を食べるのがイヤ。

誰が作ったかわかんない野菜や果物は食べたくないし、
肉・卵・牛乳・加工品も、知らなくていいいろんな事を知ってるせいもあり、
基本的に、スーパーでは絶対に買いませんです。

…なんかやっぱり「すげえ偏ってる~」って感じですね…。

しかし、おいしければ基本なんでもOK!!ですから、
単に、世の中においしいものが無さすぎるのかもしれません。

gazou 012
夏野菜とくれば⑥ラタトゥイユ。トマト、なす、ピーマン、おばきゅう入り。
玉ねぎは埼玉県の瀬山さんにいただいたものを使いました。冷めてもあったかくてもおいしいし、
作り置きできるし、パンにもパスタにも会うから大好き。しかも簡単だし。



製造過程で変な混ぜ物がなく、ちゃんとした原料を使ってあれば、
食べものって基本的にはおいしくできるものです。

「シンプルなものがおいしい」。言葉の通りだと思います。

作られたものがおいしくないのは、混ぜ物をして原価を下げたいとか、
製造工程での手間をはぶきたいとか、「食べものをおいしく食べる」ことよりも
「なにがしかの欲」が優先されているからでしょう。

それに気づかないでいること自体が不幸だと思うのですが、
気づくきっかけも与えられていないのが今の日本です。

「食べる」という根源的な行為に「欲」が優先してしまうのは、
悲しいことでございますね。それが経済活動と言われればそれまでですが。

カレー 002
タヌキ色になるまで玉ねぎを炒め、トマトとスパイスで作るインドカレーは愛のカタマリ。
こんな手間かかるもん毎日作れません。インドの主婦ってすごいよなあ。
一度誰かに作って欲しい…。あ、これは豚肉の⑦キーマカリー。


ほんとうにおいしいもの=「欲」のないもの?
あるいは、「欲」ではなく「愛」のあるもの?

であれば、「欲」よりも「愛」を食べたいわたくし。

誰かわたくしに「愛」をごちそうしてくださりませ。
お礼は「欲(チッソ)」の足りないお野菜でいたしませう。なんちて。


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プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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