よく生きることはよく食べること

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スパゲッティって自分で作った方が絶対においしいよなって思う食べもののひとつ。
材料にお金かけられるからかなあとぼんやり思ってるわたくし。
「アレッタ(新しい野菜)とパンチェッタのペペロンチーノ」



現在このような「食べものブログ」を書いたりしているわたくし。
食べものにああだこうだとうるさいようだが、
一人暮らしをしていた娘時代は毎日カップラーメン食べてたです。
しかもカレー味。カレー味のどん兵衛も好きだったです。ははは。

デザイン学校行っててね、貧乏だったからね。

当時のわたくしの原材料の1/2は、上述のカップヌードルと
阪急百貨店の地下食品売り場で売ってた30円のあんぱん。

なにしろ、一日のうち食べものにかけられた金額は200円。
画材買わなくちゃいけないしね。食べものなんか後回しである。

しかし幸いなことに、晩ごはんはいいものを食べていた。

17時~22時までバイトしてた喫茶店で、
日替わりランチを食べさせてもらってたのだ。
鳥取などというド田舎から出てきた、生意気な小娘だったわたくしに、
そこのスタッフがなんだかんだ世話を焼いてくれたのだった。

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材料入れとくと勝手にパンを焼いてくれるパン焼き機ってすばらしい。
「くるみ・レーズン・ドライチェリーの全粒粉パンのサンドイッチ」
スライスチーズ以外は某D社で購入した食材っす。原価1,500円。高っ!



バナナジュースやアイスティー、クレープの作り方を教わり、
時折賞味期限切れのケーキ食べさせてもらったりして、
アハハケラケラと楽しくバイトして、時給は700円だった。

たいして仕事もしてないのに、今思うとすごく幸せである。

ママ、パパ、マスター、K谷くん、ありがとう。お世話になりました。
今わたくしが元気でいるのは、あなたたちのおかげだと思っとります。

さて、そんなわたくしが食べものを気にし始めたのは26歳のときである。

安全とかはあんまり関係なくって
「添加物の入ってない食品はすんごくおいしい」らしいという、
単なる好奇心がきっかけであった。食いしんぼのわたくしは、
「すんごくおいしいもの」を食べてみたかったのだ。

添加物の入ってない食品は、別に「すんごくおいしく」はなかった。

調味料は確かにおいしいが、加工品についてはどうだろう。
実際には添加物(化学調味料)が入ってないもので、
「おいしい!」と万人が感じるものはあまりない。

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毎年味噌を仕込んでるので、ここ20年は手前味噌しか食べてない。
大豆つぶして麹と塩を混ぜるだけなのに、いつもちゃんとできるのが不思議だ。
梅干しなんかより簡単なのに、なぜ皆作らないのかな~。



昨今のお総菜類には「たんぱく加水分解物」「酵母エキス」が入っている。
これはアミノ酸(化学調味料)と表示されてないが、ほぼ同じものだ。

これらが入らないと皆が好きな味でなくなることが多い。
また、価格が高くなりがちである。
某D社のお総菜が価格の割にいまいちなのはこのせいだ。

素材が良いからと言って、皆がおいしいと言うものができるかというと、
決してそうではないのだった。

食味に最大公約数を求めるのは難しいから、
平準化するために化学調味料などの添加物が必要なのだ。
それらが入らないおいしいものを食べたいなら、手作りするしかない。

ってことで、人々は手間とおいしさ、価格を天秤にかけて、
日々食べるものを選択している。

せっかく食べるならおいしいもの食べたいと思う人と、
おなかがふくれれば何でもいいって人では、選ぶものが違うのは当然の話だ。
そして、どっちがいいとも言えないのだ。

だって、人は自分の原材料を自分で決めてんだもん。
自分の身体の責任は全て自分が負うのだから、何を選んでもいいのだった。

子ども弁当
お弁当のふたをワクワクしながらあける瞬間ってすんごく幸せなんだけど、
そんなヨロコビは娘時代にしか味わえないってことに気づいた最近。
「おいしくなーい」「かまぼこ入れんのやめて」とか、好き勝手言ってた自分を
激しく反省している今日この頃。母よ、すまん。



さて、日本人は一日2回から3回なにかを食べて生きている。
わたくしの場合は朝ごはんを食べないので2回である。

ときどき3時にケーキやチョコレートを食べ、
コーヒーや紅茶やビールを飲む。
飲んだくれると夜なかにラーメン食べることもある。
でもまあ、おおむね2回だ。

娘のころからそれほどたくさん食べる方ではなかったので、
最近はほんの少しでおなかがいっぱいになってしまう。

ちょびっとしか食べられない=おいしいものしか食べたくない。
いつからか、そう感じるようになった。

なので、外食しておいしくないと腹が立つ。

玉川高島屋のレストラン街をうろうろして何も決まらず、
あー、もう!めんどくさーい!と思いながら、結局家で食べちゃうのは、
自分が作るものが一番おいしいからなのだった。
(それがまあ目玉焼き丼だったりするんだけど・・・)

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たけのこやわらびなどの山菜類、できあいのものは味が濃くて苦手。
下煮したりアク取りしたり、そのめんどくささからごちそうなのだと
最近気づいたわたくし。そのぶん、おいしく食べられる気がする。



ふと、自分はあと何回ごはんを食べるんだろうと考える。

あと20年生きるとしたら14,600回。30年だと21,900回だ。
多いようでもあるし、そうでもない気がする。
そしてこの食事が、この間の自分の身体を作る。

たぶん生きてる間は食べなくてはならないからずっと食べる。
生きることと食べることは同じだ。
自分の「生」を作るために「食べる」のだ。

だからこそ、「何を食べるのか」がとても大事なのだった。

「あああ、おいしかったあ!」と思いながら食べるのと、
何も考えず、ただ空腹を満たすためだけに食べるのとでは、
身体にたまっていく幸せの量が違うような気がしてならない。

よく生きることは、よく食べることかもしれない。
そんなこと考えてる食欲の秋。


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大豆の種まきから味噌作りまで 第五回:援農体験 報告

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「エンレイ」「青大豆」「曙大豆」の3種類のタネをまきました。
ふくふくに育ったエンレイはとってもおいしく、青大豆はちょっとマメになりすぎ。
曙大豆はジャスト枝豆状態。あまくって香りがあっておいしかったっす。



10月21日(日)、茨城県石岡市のさちこさんの畑で
「大豆の種まきから味噌作りまで」第五回・援農体験を開催したです。

雲ひとつないお天気。さわやかな風が吹きわたるなか、
ふくふくに太った大豆(っていうか枝豆)を収穫し、
採りたてをゆでて食べたです。

そして、夏野菜の通路に敷いてあったゴザをはぎ取り、
野焼きで燃やして焼き芋焼いたです。

今回のメインイベントは「枝豆食べ」でしたが、
サブイベントであったはずの「大人のたき火」が意外と楽しく、
農作業は早々に終了し、たき火で遊んでしまいました。

さて、大豆イベントもはや5回目。

参加者同士はすっかり顔なじみ・・・というかお友だちのよう。
実際にfacebookでお友だち関係になっている方も多く、
不思議なつながりができつつあります。

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前回鈴木シェフの野菜煮込み作っててひっくりかえったお釜。
再度の事故を防ぐため、新台購入。ピッカピカで安定してて安心でした。

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エンレイちゃん。大豆でもおいしいけど枝豆にしてもいい品種。
ちょっと太ってるけどやわらかくってすんごくおいしかったなあ。

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皆で枝から実を外しました。一株によーくついてるものとそうじゃないもの、
いろいろです。でかくなる曙ちゃん、こじんまりしてるエンレイなど、
木の大きさも違うんですねえ。青大豆は毛深いとかさ。面白かったあ~。

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青大豆の木を持つみうちゃん。サヤにうっすらと毛が生えてます。
みうちゃん、夏休みの自由研究で、大豆一本にさやがいくつついてるかを調査中。
このままお家にお持ち帰りです



「畑に行って農作業して、何が楽しいのかなって思ってたんだけど、
ほんとに楽しいよね。作業したあとに一緒にごはん食べてると
友達になれちゃうってのも不思議。畑で友達。おもしろいよね」

参加者のお一人の言葉ですが、確かにそうなのです。

同じ作業をして汗を流して、おひるごはんを一緒に食べるだけなのに、
むかーしから知ってる人みたいな気がしてくるから不思議です。

まだ5回。もう5回。

5回全部参加されてるわけじゃなくても、何度か抜けてても、
あまり問題ありません。「また会ったね」って感じかな。

ごはんの時にはひとつのお皿に乗ってるおかずを分け合って、
冗談言いあって笑ったりします。
大豆畑で生まれた、ゆるーい、不思議なつながりです。

以前働いてたNPO法人でも似た経験をしたことがあります。
わたくし、それを美しい言葉で飾って紹介しました。
しかし、その時そこに集まる人には「会社」という枠がありました。
CSRの企画だったからでした。

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枝豆つまんで作業開始。夏野菜の通路に敷いてたゴザ回収。
雨に濡れてるけど、うまく燃えるかなあ。「野焼きで焼き芋」がサブイベントっすから。

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ボーイスカウト経験のスキルをおもちの「たき火マスター」。
ものすごくスムーズに火が付きました。さすがです。マスター。

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焼き芋って濡れた新聞紙に包んで焼くんですね~。
鳥取生まれだけど町の子のわたくし、実は焼き芋初体験。知りませんでした。



さちこさんの畑に来る人たちには、共通点は何もありません。
仕事も違えば住んでるところも違います。

何度か一緒に作業しているうちに、一緒にごはん食べてるうちに
それぞれの得意なところがわかってきた。今そんな段階です。
それぞれの特技を発揮してもらって「虫講座」とか「鳥講座」とか
できるかもしんないね。なんて話もちらほら出ています。

そういうの、楽しいよね。

さて、来月は収穫して、12月は脱穀(忘年会企画してます!!)。
1月には選別して、一年間の集大成、味噌作りは2月です。

残り4回になった「大豆の種まきから味噌作りまで」。

9カ月間、一カ月に一度会って一緒に作業してごはんを食べた、
なんだかよくわからないけどとっても身近に感じる仲間。
そんな仲間ができるんだなあ。畑ってすごいよね

青空の下で同じ時間を過ごすってことには、人と人をつなぐのに
他の何にも比べられない大きな力があるみたいです。

ともあれ、無事に中間地点を折り返しました。

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紅系・案納芋が焼けました。も少し焼いてもよかったかもね。
お昼ごはんに枝豆と一緒に皆で食べたです。

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本日の「マダム・容子」のお料理は、さちこさんの野菜のあげ浸し。
いや、んまかった。ナスもモロッコインゲンも。

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カメラマン・廣田さんのオリジナル焼きりんご。黄色いのはさつまいも。
お砂糖なしだったけどおいしかった~。これがたき火でできるとは驚きだ! 
次回はダッチオーブン持ってこようかとか、広がる夢と妄想。



来月の予定は11月18日(日)。作業は「収穫」です。

人出が必要で人海戦術でぐわっとやってしまいたい作業です。
ぜひご参加くださいませ。まだまだ大丈夫ですよ~。

お問い合わせはメールフォームからどうぞ。


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ミツバチのお話

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セイヨウミツバチのイタリア種ってのが正しいんです。ほんとは。
アメリカでは、アフリカから来た性質の荒いヤツを導入したらなぜだか増えちゃって、
人を刺すとかで大変そうなのですよ。ニホンミツバチは性質が穏やかで良かった。



2006年から話題になってる「蜂類崩壊症候群」(CCD)。
原因はネオニコチノイド系農薬であると市民団体の人々と消費者、
そして一部メディアが騒いでいるのは周知の通り。

んで、それほんとなの? って疑問をずっと持っているわたくし。
だって、ネオニコチノイド系農薬ったって「系」ってあるぐらいだから、
いろんな種類のものがあるのに、この話になると十把一絡げである。

ミツバチについて知らないことが多すぎるのも
こういった話がまかりとおる原因のひとつなのかもと考えた。
蜂蜜だって実は謎だらけなんだってことも、あまり知られていない。

以下はWEBと伝聞に由来する素人(わたくし)の調べたミツバチの話である。

ミツバチは日本においては「家畜」とみなされている。
そのため管轄は農水省の畜産部門だ。
6本足の家畜って言われるゆえんだね。

日本で飼われているミツバチは西洋ミツバチがほとんどである。

西洋ミツバチは世界中で飼育されているおとなしい「イタリア種」で、
よく働き飼育しやすく増えやすいが、気温が15度以下になったり
雨が降ったりすると働かない。また、早朝や夕方にも働かない。
スズメバチが来ると全滅し、ダニに弱く病気にもよくかかる。

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春先にそのへん飛んでるのを見ると、どきどき暗い色のが飛んでます。
それがニホンミツバチ。どこか森や林の木の洞に巣を作っているのでしょう。
採蜜量も少ないので生産性が低いと今まで利用されていませんでした。



最近急速に増えている日本ミツバチは、西洋ミツバチと比較して、
巣が気に入らないと家出する、飼いにくいなどのデメリットが多いが、
刺さない、西洋ミツバチよりも長時間働く、寒さにもちょっと強い、
スズメバチに対する対抗手段をもっており、ダニに強いというメリットがある。

在来のものが強いってことですね。
ということで、昨今大変注目されているのだ。

さて、ヒトがミツバチを飼育する理由は
「蜂蜜」という素晴らしい天然の甘味料が手に入るからだ。

ヒトが15000年前から蜂蜜を採取していたことはわかっているが、
巣箱を作り、巣を壊すことなく蜂から蜜を搾取し始めたのは1853年以降。
アメリカ人が近代用法の幕を開けたのだった。その技術を取り入れ、
日本で現在のような養蜂が始まったのは明治時代である。

ミツバチは蜂蜜だけでなく蜜ろうを供給する有用な昆虫だったため、
戦時中は養蜂が推奨されていた。戦後は砂糖の統制もあったことから、
蜂蜜価格は高騰した。そして、昭和38年に蜂蜜の輸入が解禁された。

これにともない中国産の安価な蜂蜜が大量に輸入され、
国内の養蜂業は大打撃を受ける。
このあたり、絹やみかん、牛肉と同じ道だね。
なぜいつも同じことをするのか。学習能力がないのがすんごく不思議だ。

ミツバチ
花粉や蜜を集めてる外勤バチは、もうすぐ寿命を迎えるハチ。
ある日巣から飛び立って二度と帰ってこない彼女たちは、一生を巣の繁栄に捧げます。
ミツバチは個々を単体で見るのではなく、そのグループを生きものとしてとらえるべしと
学術書に書いてありました。中にはサボってるやつもいるらしいです。



しかし養蜂業はそこでは廃れなかった。蜂蜜採取にとどまらず
「送粉業」という新しい販売チャンネルを見つけたからだ。

送粉業とは、メロンやいちごの受粉に蜂を貸し出すというものである。

ミツバチの問題を話す時、人は蜂蜜を頭に思い受かべているが、
アメリカで起きたCCDはアーモンド・ブルーベリーの授粉用の蜂の話だ。
日本でも同じだ。送粉業に利用する蜂が足りなくなったから、
農水省が「花粉交配用ミツバチについて」調査等を始めたのだった。

授粉用の蜂がいなくなるのや高騰するのは農家にとって大打撃だ。
だから大騒ぎしているのである。

じゃあ、蜂蜜はどうなってんの?

蜂蜜の生産量は平成17年から平成21年まで
2,800トン前後を推移している。
輸入量は4万トン強で80%は中国産である。

蜂蜜業者の方に聞くと、蜂蜜の生産量は現在でも減っていないと言う。
蜂がいなくなったと騒いでいるのは、主に授粉用の蜂のことなのだった。
そして蜂が死んだと騒がれている原因は誰にもわかっていない。

ミツバチ2 煙
伝聞情報なんですけどね。ハチのダニ剤って巣の中につるすんだって。
当然蜜に移染するわけです。中国産蜂蜜からかなりの残留農薬が出たって言うので、
最近中国産は厳しく調査されてるらしいけど、国内のもけっこうどうなのって話です。
日本で使ってはいけないダニ剤を輸入して使ってる人もいるらしいから。



蜂群に影響あると言われている農薬を直接かけたり、
間接的にかけたりする実験が行われているが、
原因と特定できるような結果は得られていない。

養蜂業者から農薬で死んだと思われるようなデータは
ほとんど上がってきておらず、行政も対応のしようが無い。

また、日本で蜂がいなくなってるのはCCDではないという話もある。
本当のところ、日本で何が起こっているのか
いまだに誰にも明確にはわかっていないということだ。

病気・ダニの蔓延と、薬剤に抵抗性のついたものの繫殖と、
西洋ミツバチの弱体化なども原因の一部。
もちろん農薬で死ぬものもいる。しかしそれが全てではない。

蜜を採取している養蜂業者が廃業するのは、
蜂が死ぬからではなく、高い国産蜂蜜が売れないからだ。

送粉業による搾取と蜂の死、一方向から見た伝聞話、そして農薬。
それらをなにもかもごっちゃにして話していると
「かわいいミツバチが農薬のせいで死んじゃうなんて許せない」って話になる。

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蜂蜜は「はちみつ公正取引協議会」というところが表示の指導をしています。
また日本養蜂はちみつ協会ってところも会員向けに基準を定めています。でもね。
ここの登録会員になっていなければある意味フリー。蜂蜜業界は、中国産混ぜてたり、
シロップ混ぜてたりのまがいものがわりとまかり通ってる業界なのでした。



実際には人間が長年劣悪な環境で搾取し続けていたりとか、
冬季は砂糖水を与えて生かしてるけどほんとにそれでいいのかとか、
中国から輸入した使用禁止のダニ剤を使ってたりとか、
抗生物質の与えすぎとか、蜂類の疾病を把握できていないとか、
農薬以外の人為的な原因はたくさんあるのだ。

そういうことを知り、ネオニコ規制という騒ぎを見ると
何が目的なんだろうと考えてしまう。ネオニコだけじゃなくて、
有機リンだって蜂を殺しまくってるのだ。

素人のわたくしですら、妙だなあって印象を受けるこの話。
自分で調べてみればみるほど違和感を感じるのだった。


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二本松市の農家と放射能の話

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高圧の水で除染しているところ。りんごの木、一本ずつ。
二本松ではまだ葉が茂らない3月のうちに果樹類の除染を行った。



昨年の福島原発の事故後、風が福島の内陸部に吹き込み、
伊達から郡山にかけてかなりの量の放射性物質を落とした。
二本松市はその中通りに位置し、福島市・本宮市のお隣の市である。

某D社時代に担当だったりんご農家がここで農業を営んでいる。
山形の帰り道、久しぶりに寄ってみた

行ってみてわかったのは「全然終わってない」ってこと。
どころか「いつかほんとに終わるのかしら?」と思いながら、
皆が生活しているってこと。

いろいろなことに腹を立てて東京に帰って来たのだった。

さて、3月12日、福島原発が水素爆発を起こした。
福島市では3月15日から、二本松市では3月19日から
空間線量の測定を始めた(二本松市HPより)。

3月19日で7.02マイクロシーベルト(於・二本松市役所)。
高いのは放射性ヨウ素がまだ半減期を迎えていないせいだ。
その後は徐々に下がってきていて、
今は主にセシウムが放射線を出し続けている。

元取引先のりんご農家は、二本松市の東和町でりんごを作っている。
ここには有機農業に取り組んでいる団体もある。
以下は東和町の話である。

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りんごの樹皮をはぐ。はがした樹皮はすべてビニールシートに集める。
放射性物質が付着してるからね。相当な手間がかかったんだろうなあ。

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樹皮はポリ袋に入れ一か所に集めてあるが、捨てたり燃やしたりはできない。
放射性廃棄物ってことになるんだね。捨てる場所がないから置いておくことしかできない。



今年3月、市の要請に伴い、果樹農家は果樹類の除染を行った。
果樹の除染とは、高圧の水を樹に吹き付けることと樹皮をむくことだ。
土中の放射性物質の果実への移行はほとんどないとわかっていて、
果実につくのは、樹皮からの移染と言われている。

去年、原発が事故を起こしたとき、落葉果樹類はまだ葉を落したままだった。
春になり、芽が吹いて葉っぱを茂らせ果実をならせたが、
その間雨により樹から葉に移行し、その後果実に移染したと思われている。

だから樹皮をはいだ。

そのおかげで今年のりんごは某D社の放射能検査で
今のところ10ベクレル以下(検出限界値以下)という数値を保っている。
全く問題ないレベルなのだが、売れない。
国の基準値は大幅にクリアしていて、流通の自主基準以下だが売れない。

福島産ってだけで売れないのだ。

JAや市場では安値しかつかず、福島産のミニトマトが
1ケース100円でしか売れなかったりする。段ボール代が90円。
出荷の手数料がいくらか知らないが、出荷すれば確実に損をする。

だが出荷しないと原発事故前との収入の比較ができず、
補償金が出ないので、出荷せざるを得ない。

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りんご畑のわきのフェンスで採れたあけび。大好きなので「わーい!」と喜んでたら、
「放射能を気にしないなら食べてね」と言われ、その気遣いに悲しくなる。
「私は老い先短いからだいじょぶ!」って言ってみた。もちろん食べた。
おいしかった。おすそわけにも気を使わなくちゃいけないなんて。腹が立つ。

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道の駅「とうわ」あぶくま館前にある線量計。だいたい0.5マイクロシーベルト。
室内は0.2。地面に線量計を置くと1.2位になる。東京は今0.04マイクロシーベルト。
見えない放射線が、常時数値化されて目の前にあるのってどんな気持ちだろう。



りんご農家のかあちゃんは言う。

「葉摘みしながらね、できたとしても、これ売れないのかなあって思うの。
やっても無駄になるのかなあってね。
そう思いながら作業するとほんとに張り合いがないんだよ」

福島の、全ての農家がそう思っていることだろう。
丹精込めて作ったものが売れないストレスは相当に違いない。

果樹農家は野菜の農家と違って、
JAや市場出し以外に「贈答品」という直接販売の売り先がある。
自家用に購入する人もいるが、おつかいもので使う人もいる。
これらの顧客は果樹農家にとって、とても大切なお客様だ。

昨年は、この人たちからの注文が例年の2割に落ち込んでしまった。
以前福島の桃農家に聞いた時も、2割しか残らなかったと言われたので、
おそらく2割が平均的な数字なんじゃないだろうか。

自家用はよくても、贈答に「福島産」は使えない。
贈られた人が「福島産」を嫌がる可能性があるからだ。
企業がお得意様に贈る際などはとくにそうだ。 

少なくなった売上は補償で戻って来るかもしれないが、
一度離れた顧客は戻ってこない。失った信用は取り戻せない。
この部分は東電にも国にも補償なんてできないのだ。

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東和町は有機農業の盛んな土地で、有機に取り組んでる農家が多い。
某D社にも作付があるが、取扱量はかなり減った。放射能検査をしても売れないからだ。
どんなに土を作っても空から放射能が降ってきたらアウト。
原発と有機農業は本当に相容れないものなのだ(有機だけじゃないけどね)。

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道の駅「とうわ」には放射能測定機が置いてある。
販売するものも全部計っていて、基準値以内のものを売っている。
会議室では、東電の補償書類の作成相談が毎日行われている。
「原発事故」で派生したさまざまなものが日常生活の一部になっている。



それでも農家はそこに作物を作る環境がある限り作物を作り続ける。

へんちょこな家庭菜園をやってるわたくしでも、
原発事故後はとりあえずタネをまいた。
タネをまかなきゃ何も始まらないからだ。
仕事であればなおさらだ。

「食べものを作ること」は農家の「生業」。
生業を捨てるなんてことはできはしない。

日常生活のなかに放射性物質が常にあり、
目には見えなくても意識しなくてはならない生活。
自分の作物を売るたびに、お店に行くたびに思い知らされる生活。

その気持ちは東京にいるわたしには想像するしかない。
たぶん永遠にわかりはしないけど、
自分にできることを考えている。


二本松市をはじめとする被災地を視察するツアーがあります。
お問い合わせはこちらまで→http://www.f-kankou.jp/fukko-ouen.htm
日程・リクエストに合わせ、訪問地をアレンジしてくれるみたいです。


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新米の季節のカメムシの話

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高畠町のおきたま興農舎の新米「つや姫」ぴかぴかです!
まだ稲刈りが終了していないのは、雨が多いせい。7・8月は大かんばつ。
ここに来てなぜか毎日雨。米農家はどこも困ってるらしいです。



新米が出始めましたね。

わたくしごはんが大好きで、白いごはんも玄米も、
炊き込みごはんも混ぜごはんも、
おいなりさんだろうがおかゆだろうが、おじやだろうが、
とにかく「ごはん」が大好き。

ごはんさえあれば幸せなので、毎日目玉焼き丼でも平気だ。

その話を母にしたら、鳥取から大量に食材を送って来たことがあった。
母よ、貧乏だから目玉焼き丼食べてるわけじゃないのです。
なんて言っても母には通じないのだった。

某D社の産地担当時にも、
会社の台所で毎日目玉焼き丼を作っていそいそと食べてたら
「その雑な昼飯を何とかしろ」と同僚に言われたことがあった。

「雑じゃないもん、好きなんだもん」と言いたかったが、
ちょびっと横着してるみたいで恥ずかしくて言えなかったわたくし。
ごはんさえあればしあわせって人は、
世の中にそれほどいないのであろうか。謎である。

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黄金色に頭を垂れる稲穂。秋の風景の中でもとても美しいものです。
もちろんその後、まっしろでぴかぴかの新米って欲がついてくるんすけど…。



ってことで、新米の季節はとくにしあわせである。
おにぎりにしてばくばく食べるだけで、
至上の幸福を感じてしまうというお手軽な体質。
しあわせの器が小さいのだね。

炊きあがったぴかぴかのまっしろなごはんをお茶碗によそう時。
一口食べて、口の中に広がる甘さと香りを感じる時。
「生きてて良かった!」「日本人で良かった!」と思う瞬間でございます。

さてその「まっしろでぴかぴかのごはん」になるためには
虫に食われてないことや、ワレのないこと、
乳白米のないことなどが必要だ。

ってことで収穫された米は1等から3等・規格外に等級がわけられている。

昨今の塩麹ブームで規格外の米(中米と呼ばれる)の在庫がなくなり
塩麹で一発当てたメーカーは6月ごろに大慌てしていたので、
中米だからと言って売り先がないわけではないらしい。

しかし米の価格は等級が下がるたびにずいぶん下がるから、
できたら一等米を作りたいってのは農家なら当然である。

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白米の状態で乳白米とかワレの米を見てみます。けっこうワレが混じってました。
でも透明感がある美しい白ですねえ~。うっとり。

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稲刈りした後のモミ。この中に手を突っ込んだりしていると
モミの表面のちくちくするものが手にくっつき、それがあちこちに散らばって、
大変かゆくなるので要注意です(経験談)。



高温障害で出てしまう乳白米や、
刈り遅れなどで出る胴ワレなどは防ぐのが難しいが、
とりあえず、虫害はヒトの手で防ぐことができる。
虫害とはおおむねカメムシ被害のことである。

カメムシの発生時期は7月~8月。
なのでこのあたりで2~3回防除を行う。

カメムシ対策でまく殺虫剤はネオニコチノイド系農薬だ。
ダントツ水和剤・粉剤が使われることが多く、成分はクロチアニジンである。
イミダクロプリド同様ミツバチに影響があると言われている。

この時期ミツバチが田んぼに何しに来るかと言うと、
稲の花粉採取(人の手により植生が変わり夏の花粉が稲しかないから)と、
水分補給が目的らしい。そこで農薬の影響を受けてしまう。

しかし米農家としては、カメムシ米が入ると等級が下がるので、
このあたりで一度まいておきたい農薬だし、
防除暦にもまけって書いてあるしで、慣行農家はみんなまいちゃうわけ。

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色選機かけた後のカメムシ米とか青い米。きれいなお米も混じってます。
これがロス分になるんですって。何になるかと言えば鶏の餌。

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色選機通した後のカメムシ他の米をはじいたお米。きれいです。
すごいなあ色選機って。昨今のものはずいぶん性能が上がってるらしくて、
ロス分も少なくなってるとか。いいっすね、日本の技術、すばらしい。



ネオニコを散布しない場合は有機リンとかの選択肢はあるが、
毒性はそっちの方が必ず高かったりするので、
それはそれでどうなのかな。何とも言えないわたくし。

農薬をまいてもカメムシ害は出る。
その際には色彩選別機にかけて斑点米をはじくという作業を行う。
色選機にかけるといい米も合わせてはじかれてしまうので、
ロス分がちょびっともったいない。その辺は農家の判断だ。

日本人にとって米は大切な主食である。
玄米よりも白米。とくにまっしろでぴかぴかのごはんを好む。
わたくしのように器の小さい人間のしあわせの素だったりする。

「おかゆにねえ、斑点米が一個でも入ってると食べない人がいるんです。
小さな黒い点がひとつあるだけでもダメなんですよ。
だから外食関係に出す場合は、まっしろじゃないとダメなんですよ」

以前お米屋さんに聞いた話だが、さもありなん。
食べることが唯一の楽しみだったりする病院などでは、
絶対に斑点米混入はダメなのだそうだ。

IMG_7294.jpg
稲刈り風景を見せてもらいたくて雨降り後なのにコンバイン動かしてもらいました。
ありがとうございます。しかしコンバインってすごいよね。
あっという間に刈り取れちゃう。手刈りなら一日がかりだよね。



当たり前のように白いごはんを食べているわたくしたち。
しかし、それを作るためにいろいろな苦労(っていうか農薬散布)がある。

カメムシに食われた米がお茶碗に3粒くらい混じっててもいい?
お米の値段が少し上がってもいい?
そんなことと、農薬の散布は必ずセットなのだった。

無農薬の有機米の新米、ぴかぴかのまっしろなごはんを見て
やっぱり斑点米が入ってたらヤだなと思いながら
作ってくださった農家に感謝してわしわしといただいたわたくし。

ともあれ、今年も新米はうまかったのであった。


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プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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