うまみ調味料について初めて考えてみた

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魚のおいしい山陰出身者は白身魚、イカ、タコの味に非常に
うるさいと言われておりますが、なぜこれに「さしみ醤油」という
砂糖とか調味料(アミノ酸等)の入った醤油を使うのか理解不能。
醤油だけは東京の醤油のほうがおいしいと思っております。



おこちゃまの頃、子守をしてもらってたおばさまのお家で
おひたしに味の素を振りかけるのがわたくしの役目だった。

細長い味の素の結晶がパラパラとおひたしの上に積もる光景を
わたくしはまだ覚えている。

当時、味の素を食べると頭が良くなると言われていたが、
別に積極的に食べた記憶もないが結果はどうだったのだろう。
でもパンも牛乳もそう言われてたよなあ(遠い目)。
うまく機能しなかったのだろうか。残念なことである。

6年生の夏休み、友人の祖母の家に1周間ほど遊びに行き、
毎日ポップコーンを作って食べた。

ある日、友人が油と塩に味の素を少し入れて作ったらとてもおいしくて、
翌日さらにおいしくしようと味の素だけで作ったら
変な味のするポップコーンができて怒られた。

味の素だけ入れてもおいしくはならないことを学習した。

当時は誰の家の食卓にも赤いキャップの味の素が置いてあり、
漬物やおひたしにふりかけて食べていたような気がする。
しかしふと気がついたら全く見かけなくなっていた。

頭が良くなると言われた味の素は「悪」と言われて久しい。
今では化学調味料ではなくうまみ調味料と呼ばれている。

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広尾の有機居酒屋「山藤」で食べた大根。
だしも大根もうまかったー。材料が厳選されてるからご家庭ではムリだけど、
外で食べて経験値を上げることは可能だ。主婦はおいしいもの食べないと。



おうちの食卓に「味の素」のビンを見つけるのは難しくなったが、
その他のエキスを色々加え用途別に特化したうまみ調味料である
「コンソメの素」とか「中華だし」はご家庭で便利に利用されている。

なんと味噌にも「だし入り」とかで最初からうまみ調味料が入ってたりするのだ。

『きょうの料理』や『3分クッキング』を見ていると
「ここでコンソメの素を小さじ一杯入れます」なんてよく聞くが
講師の先生は「旬の素材の味を活かして」等とおっしゃってたりして、
でも味を決めるのはコンソメの素なんだなーと見るたびに感慨深い。

日本人の食卓から「味の素」はなくなったが、
「ナントカの素」は台所に常備してあり、
日本人の胃袋を「いつもと同じおいしい味」で満たしている。

さてわたくしたちが感じる「うまみ」の素はアミノ酸だ。

旨味成分のアミノ酸にはイノシン酸とかグルタミン酸とか種類があるが、
それを化学的に合成して作ったのが「うまみ」関連の調味料である。

食品添加物である調味料(アミノ酸等)は一括表記上の表現で、
物質名はLーアスパラギン酸ナトリウムとかDL-アラニンとかさまざまで、
アミノ酸系と核酸系とに分かれているがそれはまあどうでもいいか。

一般人には物質名が書かれていても何のことかちんぷんかんぷんだから
ひとくくりにして「調味料(アミノ酸等)」で表記してOKなのだった。

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フレンチのシェフ直伝レシピをアレンジして完成したという絶品ポテサラ。
作者は料理研究家のステキなおばさま。ポテサラっておいしいの作るの
すごーく難しいんだよね。これ食べるとつくづく思います。



このアミノ酸の原料はでんぷんのことが多く、
原料作物には遺伝子組み換えトウモロコシが使われている。

『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』でGM原料を調べた際
ほとんどのメーカーのお客様相談室のおねえさんに
「アミノ酸は遺伝子組み換え不分別のトウモロコシが原料です」と言われた。

食品添加物の原料にGM作物が使われているものは意外と多いのだった。

その調味料(アミノ酸等)は加工食品には必ず入っているが、
ここ数年で、さらによく見かけるようになったのが「たんぱく加水分解物」である。

たんぱく加水分解物は食品添加物ではなく食品に分類されているが、
生成する過程で生まれる「クロロプロパノール」という物質が
「人に対して発がん性があるかもしれないランク」に評価されている。

食品中に含まれるクロロプロパノール類
http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/c_propanol/food.html
(農水省WEBサイト「食品中のクロロプロパノールに関する情報」より)
http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/c_propanol/index.html

んー。調味料(アミノ酸等)よりもたんぱく加水分解物の方が
なんとなく剣呑な物質のような気がするがどうなってるのだろう。
素朴な疑問がわくわたくし。

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鯖の船場汁(だしは昆布)。「うまみ」=アミノ酸だから、おいしいだしは
からだにしみじみとしみ込む気がしてとてもしあわせになれるんだけど、
かつおほんだしだとなんかあまりしあわせになれないのはなぜ。



ちなみに、某D社の加工品には調味料(アミノ酸等)はもちろん、
たんぱく加水分解物も使ってはいけないのだった。

そうなるとうまみ原料は天然の物質、つまりかつお節とかで味を決めるから
時間もお金もたいへんかかって最終製品が割高になる。

割高な分べらぼうにおいしいかというとそんなことはなくて
なんとなーくうすらぼやけたパンチの効いてない味になることが多く、
価格と味を比較して「買わなくていいか!」なんて思われちゃって
すごーくがんばって商品開発してもちょっと残念な感じのものが多いのだった。

最大公約数的な味、みんなが大好きな味、いつもと変わらない味を
天然の物質で出すのはとても難しい。

ご家庭ではOKでも売り物にはならないのだ。

これら化学的に生成されている「うまみ」関連の物質は
なんとなく良くないと思っている人はとてもたくさんいるんだが、
実は入ってないと物足りないと思ってしまうのだった。

とくにこのパンチのあるうまさは子どもには刺激が非常に強いらしく、
一度食べさせると取り憑かれたように食べると友人が嘆いていた。

砂糖と脂肪同様「クッキリしたうまみ」にも常習性があるのかもしれない。

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娘のころは酢の物を作るのが苦手だったんだが、ある日
「いい酢、おいしい酢を使えばOK!」なことを学習したです。
基礎的な調味料にいいものを使えばどんなものでもそこそこおいしくなるです。



「発がん性の疑い」というほんのりとした危険度よりも
実はこの「取り憑かれ度」の方が危険かもしれない。
市販の加工品は基本的にパンチのある濃い味で作られている。
この味になれると薄味のしみじみした味わいがわからなくなる。

結果として、塩分&糖分取り過ぎ→肥満→メタボ→糖尿・高血圧、
成人病まっしぐら!!ってな可能性がある。

ううう、これ、おじさんたちにもお子ちゃまたちにも危険じゃないですか?

とは言え、今や日本人はとても忙しく、一からだしを取るなんて
とてもやってられないという人の方が多いだろうから、
うまみ関連の調味料が無くなることはないだろう(断言)。

世界に冠たる日本の伝統「UMAMI」がそのうち
化学合成されたものばかりになる、なんてことにならないよう
祈るばかりである。

※2月、某D社のイベントで「だし」について講演する予定です。
当日は料理研究家のステキなおばさまがおいしいだしを取って
お雑煮を作ってくださるのです。ご興味ある方はぜひ。


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農業分野におけるCO2削減について調べてみた

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あるトマト農家の自家製資材「酵素液」。余った果物や野菜とお砂糖でできた
あま~いエキス。こういうのお金もかからないし、CO2も排出しないエコな資材。
だから農業ってエコなんじゃんと思われがちだけど、実はそうでもない。



以前山梨のぶどう農家の畑に行った際、資材の話になった。
「こんな資材を入れるといいかもしれないね」と話したら、
「俺はガソリン使って遠くから資材持ってくるのがイヤなもんで
身近にあるもので農業やりたいから使わないよ」と言われた。

ガソリンを使って遠くからナニカを持ってくるのは
CO2削減という意味ではあまり良くないが、
ふだんそういうことはあまり考えたりしない。

遠くからナニカを持ってくるのは今やあたりまえであり、
良さそうなものがあれば遠くのものでも欲しいからだ。

彼の場合はCO2削減というよりは
「地産地消」という思想のもとでの発言だったのだろう。
「ガソリンくらいいいじゃんか」と思ったわたくしは、
今から考えると彼の思想を理解していなかったのだった。
申し訳なかったなあ。

ある葉物産地に行ったとき、葉物の植え方が雑なのに驚いたことがある。
通常菜っ葉はは4条とか3条とか整然と畝に並んでいるものだが、
そこの菜っ葉は畝にバラバラに生えていた。
さらにマルチも被覆材等の資材も全く使われていなかった。

これじゃあ雑草も生えるし虫にも食われる。
そして何よりも作業性が悪そうだ。

埼玉の農家が「これで効率よくできるんかなー。作業の無駄だよね」と
つぶやいていたが、その葉物農家は「ビニール資材を使わない」
という思想のもとでマルチを使っていなかったのだった。

そこの菜っ葉にはいつもはこべが1、2本混じっていて、
「調整が下手クソなのをなんとかしましょう」とよく指摘されていたが、
マルチを敷いていないのなら雑草も入るよなーとわたくしは思った。
作業性も悪いに違いない。しかし思想だからそれでいいのだった。

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関東の平地でのほうれん草露地栽培。ビニールのトンネル・マルチが必須なのは、
雑草対策と温度管理のため。こういった資材を使わず作ると、皆の出荷が一気に揃い、
無くなる時は一気に無くなるという恐しいことが起こる。いまや石油を使った
農業資材なくては、農業は営めない。ちなみのこのビニールの寿命は3年。



さて昨今では上記のようなビニール資材を使わない農家は稀である。

全体をビニールやガラスで囲い環境をコントロールする施設園芸はもちろんだが、
露地栽培でも、基本的にはビニルマルチ、防虫ネット、寒冷紗などを利用し、
収穫時期のある程度のコントロールや虫対策をしなくてはならない。

この石油系の資材は使用後は廃棄処分である。そしてCO2を排出する。

では農業分野のCO2削減ってどうなっているのかな?
実はわたくし、2009年にとあるNPO法人で10ヶ月ほど働き、
日本郵便の補助で「農業分野のCO2削減」という事業を担当した。

その際「有機栽培のほうが慣行栽培よりもCO2削減できるはず」という
仮説を元に数字を出したが、意外や意外、結果はそうはならなかった。

野菜一個あたりにすると、大規模農業の方がCO2排出量が少ないのだ。
まあ少し考えたらわかることではあった。
生産費を削減するには大規模化である。生産費削減はCO2排出量も少ない。

今はどうなっているかしらないが、当時はCO2削減を見える化した
「カーボンフットプリント事業」というのもあって、
イオングループが国内初のカーボンフットプリント付野菜を販売していた。

菜っ葉一束のCO2排出量が店頭で公開されてたんじゃなかったかな。
2008~2010年はCO2排出量取引がいいビジネスになっていたくらいだから、
人々の関心も高かったに違いない。

ちなみに我々の事業を遂行するにあたり、数字のもとになったのは以下である。

「LCA手法を用いた農作物栽培の環境影響評価実施マニュアル」
(独立行政法人農業環境技術研究所,平成15年)
http://www.niaes.affrc.go.jp/project/lca/lca_m.pdf
産業連関表による二酸化炭素排出原単位
http://www.cger.nies.go.jp/publications/report/d016/co2.html

霜で焼けた
春先の遅霜で焼けちゃったりんごのめしべ。これでは実がつかないため、
畑で重油を焚いたりする。防霜ファンがあるところは電気で防霜ファンを動かす。
水をまいて凍結させる人や霜防止の資材をまく人や、人それぞれ。
でも作物を守るのが第一なのだからしょうがないのだった。



LCA手法マニュアルには自分の使用した資材・農薬・ガソリン等の金額から
どれぐらいのCO2を排出したか、また作物でどれほど吸収したかを
計算するための手法がわかりやすく書かれている。
ご自分のCO2排出量について知りたい方はぜひ。

農業は非常にエコな印象を与える職業だが、実はそうでもない。

露地栽培は前述のとおりだし、施設のビニール資材、加温に使う重油、
トラクター・その他管理機のガソリン、化学肥料、農薬、出荷用段ボール、
畑に通うKトラの燃料などなど、CO2は出すわ農薬で環境を汚染するわで、
どう考えても「エコな職業」とは言えないだろう。

しかし「耕作」とはそもそもその「場」のものを破壊し、
周辺の環境を変えるものだから「自然」ではあり得ない。
エコな農業といえば福岡正信先生の完全な「自然農法」くらいじゃないかな。

何もしないで粘土団子をばらまくだけなら環境は破壊しないが、
それでは1億2708万人の胃袋を満たすことはできないのだった。

さてしかし、農業分野でのCO2削減について調べてみると、
ここ数年でかなり進化していることがわかった。
民主党政権時に鳩山首相が25%削減という目標をぶちあげた後、
農業分野でCO2削減が積極的に行われていたようだ。

平成23年度 食料・農業・農村白書「第7節 持続可能な農業生産」によると
平成 21(2009)年度における我が国の温室効果ガス総排出量(12 億 900 万 t-CO₂)に
占める農林水産業・食品製造業の割合は4% (5,100 万 t-CO₂)である。
http://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/h23_h/trend/part1/chap3/c3_7_01.html

CO2削減のための具体的な取り組みとしては、
施設園芸、農業機器の燃料の省エネ化や、木質バイオマスの利用、
カーボンフットプリントの取り組みによるCO2の見える化、
環境保全型農業への支援などが上げられている。

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化学肥料の原料、リン鉱石・尿素・カリは100%輸入だ。平成21年ごろ、
原料価格の高騰で、農水省から「施肥設計の見直し」という指令が出ていた。
「高騰」が原因で、CO2削減が理由ではないのがなんかちょっと残念。



すごいなー。知らなかったなー。今でも継続しているのかしら。

また、堆肥や粗大有機物を土中に入れることによるCO2の蓄積なども
効果があると考えられており、堆肥の利用が薦められている。
しかしこの場合はC/N比(炭素率)の高い堆肥の利用に限られるのだ。
炭素率が低いものはチッソ成分による水質汚染につながるからね。

そしてなんと! 「化学肥料や農薬の5割減」とか、
冬期湛水とか、リビングマルチとか、さらにさらに
「有機農業への取り組み」についても支援されているのだった。

でも10aあたり4,000円だけど。これどうだったのかなー。

有機JAS認定に限らず、有機農業推進法で言うところの有機農業であれば、
CO2は削減できるようだ。わたくしたちの事業ではそういう結論は出なかったが、
農水省が言うんだから間違いないだろう。

2008年、CO2排出量削減のために我々は以下の様な提言を行った。

1. 農薬・化学肥料の使用をできるだけ減らす
2. 近隣で入手できるものを利用して有機質肥料を作る
3. ハウス栽培の場合は、ボイラーのみの使用でなく太陽熱を利用する

んー。農水省の言ってることとあんまり変わらないみたい。
農林水産業で削減できるCO2は微々たるものかもしれないけど、
やっぱ有機農業にはCO2削減にメリットがあるのだった。

あー、良かった。


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【日本一手間のかかる味噌づくり】第4回・収穫のご報告

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今回は忘れずに集合写真撮りました。ほっ。
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この日、山武界隈で霜柱がたったの2回めとかで、今年は遅いらしく。
でも日差しはもうすっかり冬な感じ。大豆もカラカラ。



8月に種まきした大豆が、早いものでもう収穫である。
あたりまえか。それにしても月日が経つのは早いものよのう。

45歳を過ぎてからは坂道を転がり落ちてるような気がするが
60歳とかになったら月日のたつ早さはさらに加速度を増し、
ジェットコースターの下り坂くらいになるのかしらん?

それはそれでめっちゃ楽しいかも! なんて思ったりする今日このごろ。
なんちて。それはともかく。

今回の大豆は種まきが遅くて8月であった。だから収穫も遅くて12月。
んで大豆は枯れ上がってしょぼしょぼしてて、
なんとなくもの哀しい感じがしたんだけどこんなもんか。

前回石岡で開催した際にはまだ青々とした葉が残ってたけど、
11月の収穫だったからかな。

さらに収穫してみたら思った以上に少ない感じで、
豆もなんとなく小さいのだった。
登熟期間というか生育期間の短さが影響しているのだろうか。
次回脱穀をしてみて収量の少なさにびっくりするのかもしれない。

しかし見た感じでは紫斑病・カビ等は目視できず、
もしかしたら正品率が高いかもしれないなあなんて思ったりもする。

紫斑病を調べてみたが、生育の全ステージで感染し発病するらしい。
降雨が多いと感染もひどくなり収穫期に降雨が多いと発生が増加する。

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小糸在来という在来品種。ちょっと緑色がかってる感じ。
6粒ほど持って帰って食べました。とくにフツーな感じでした。

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黒大豆のほうが収量がいいので、小糸にするか黒大豆にするか、
味噌を作る際にはリクエストを取ることになるのかな。
石岡と違ってでかい釜がないので、どちらかひとつになるかも。

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我々が借りた3せの畑では根粒菌はついてなかったけど、
もうひとつの畑にはついてた。んー。チッソが多かったのかなー。

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種まきした秋野菜は虫に食われまくりで、残肥が多かったのか、
そもそもチッソが多い畑だったのか不明。しかし久しぶりに見たなあ、
こんな虫食い。来季は土壌分析診断をやるべきかも。



つーことは。

今は目視できなくても乾燥中に発生するってことかな?
脱穀した豆を見るのが楽しみである。

さてせっかく大豆を作っているのだから大豆について調べてみた。

平成24年度の大豆の自給率は8%。飼料用を除くと25%である。
主な使用目的は豆腐(58%)、納豆(14%)、味噌醤油(10%)、煮豆惣菜(9%)と続く。
http://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/daizu/d_tisiki/#Q1
(農林水産省 大豆のまめ知識より)

この国産大豆で何丁の豆腐ができるのかな?
豆腐一丁を作るのに必要な大豆は75g~90gなので
国産大豆19万9,900トンの53%である10万5,947トンを80gで割ってみた。

13億2,400万強の国産大豆100%豆腐ができることになるけど、
実際には100%じゃないものもあるだろうからこの数字は意味ないか。

一世帯あたりの一年間の豆腐の消費量は74.5丁(総務省統計平成16年)、
5日に一回豆腐を食べてる感じだが、まさにわたくしがそうである。
日本人は意外と豆腐を食べていないのかもしれないね。

現在のところ大豆の84%が水田転作畑で栽培されていて、
転作奨励金とかが出ているのだろうと推測する。

10aあたりの平均収量は165kg。ってことは2.75俵。
3俵弱と言ってもいいかもしれない。少ない気がするがそんなもんか。
有機栽培で作ると正品率が低くなるため、もっと少ないんだろうな。

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「まあまあよくできてるのもあるねー」と岩井さんが言ってました。
良かったです。でもきっと収量は悪いです。足りるといいけど。

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猫車(と言ったら笑われた。一輪車と言うらしい)で大豆回収中。
前回は大人の補助が付いてたけど今回は一人で押せた。
大きくなったなあ。(しみじみ)



以前石岡で栽培した時は無農薬(ほぼ粗放栽培)で96kgだったから
成績的には割合と良かったのかもしれない。ただし正品率は低かった。

大豆を1俵栽培するのにかかる生産費は19,323円だが、
昨今の大豆って1俵いくらで売れてるんだろう。
平成24年の落札価格は8,145円/60kg。
不作だった昨年、25年産は14,168円である。

これはこのまま農家手取りにはならないが、交付金はいくらぐらい出たのかな? 
昨今政策がコロコロ変わるので、以前の知識が全く役に立たなくて
大豆のことはさっぱりわからないのだった。

今年の国産大豆の作柄はどうかな? まだ見当もつかないが、
いずれにしても国産大豆は貴重品というのは間違いないのだった。

自分たちで作った無農薬(粗放)大豆で味噌を作るというのは
かなり貴重な味噌ということになるだろう。

おお、すごいじゃないか!

【日本一手間のかかる味噌づくり】って後で考えたらなんか
大仰なタイトルだったかなーとかちょっと反省してたけど、

これでいいのだ!  


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ニッポンのミツバチのためにできること

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気に入らないことがあるとすぐに出て行き、とても飼いにくいけど
昨今流行のニホンミツバチ。実はヒトとの関係は「大家と店子」で、
人間の管理はニホンミツバチにとっては「大きなお世話」だと中村さんは言う。
ヒトは飼ってるつもりだが「巣に住んでいただいている」と言う方が正しいのかも。



10月30日、j-laboセミナー
「ミツバチはホントに減っている?不幸なミツバチを減らそう!」に行ってきた。
講師は玉川大学ミツバチ科学研究センター、中村純さんである。

ミツバチが好きでいろいろ知ってるつもりでいたが、
全然知らないのだなと今さら感じた一時間半であった。

さて、ミツバチとは人間が使えない資源を有用な物質に変えてくれる昆虫である。
花の蜜を濃縮し保存性を高め、花粉をミツロウに変えてくれる。
ついでにプロポリスやローヤルゼリーも作ってくれる。

他にこういう昆虫がいるかな? おお、蚕もそうだった。
ミツバチは蚕と同じく生産物あるいは労働を搾取される「産業動物」である。

養蚕地帯や養蜂家が近隣にいる地域では、農薬散布の際に
蚕やミツバチに配慮するようにと指導されている。
薬害とかで死んじゃうと訴訟騒ぎになるからね。

鱗翅目(蝶や蛾)用の農薬、たとえばBT剤が桑の葉に付いたら
大切なお蚕がおなかを壊して死んじゃうから、農薬の袋の裏には
「養蚕地帯での使用は厳重注意」的なことが書いてあるし、
ネオニコ系農薬には「ミツバチに注意」とちゃんと書いてあるのだ。

その他の有益な昆虫、たとえばクモなどの天敵類についても
農産物の防除という点でヒトへの貢献度は非常に高いと思うが、
農薬の袋にはそれほど書いてなくてバンバカ死んでいる。

産業動物と「知らない間にわく名もない虫」との大きな違いであろう。

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もともとはスイスの一地域にいたセイヨウミツバチイタリア種は、
飼いやすく生産性が高いことから今や世界中で飼われている。
ある意味ヒトの手を借りて世界征服を果たしたとも言える。
ミツバチにとってヒトは「役に立つ家畜」らしい。



この「有用な昆虫ミツバチ」が日本人にどれくらい貢献しているかというと、
「平成26年養蜂をめぐる情勢」によると、はちみつ、ローヤルゼリー、ミツロウなどと、
花粉交配用ミツバチも合わせた生産額は84億円強である。

農産物の花粉交配(受粉)の貢献を金額にするとなんと1,619億円にもなる。
1999年には3,925億円で、ブロイラーの生産高よりも高かったらしい。
(日本養蜂協会 ポリネーター利用実態等調査事業報告書より)

わたくしたちはミツバチと言えばはちみつと瞬間的に思い浮かべるが、
ミツバチは生産物よりもその労働で多大な貢献をしているのだった。

そのはちみつの平成25年の自給率は6.8%と非常に少ない。
消費量は伸びているが、消費者は安価な輸入品を食べているようだ。

輸入国の代表は中国だ。中国産はちみつは加工用に使われるのはもちろんだが、
国産はちみつに混ぜて「国産」と称して売っている業者も多く、
景品表示法違反でよく指導されているから調べてみるとビックリする。
チョー有名な養蜂場とかけっこう出てるのでうひいって感じだ。

国産はちみつ、高いからなあ。中国産の3倍はするのだ。

新聞や雑誌にバンバカ広告を出している某養蜂場のはちみつはミャンマー産らしい。
世界的にはちみつの産地は発展途上国に移行しつつある。

さて、昨今ミツバチが減っていると騒がれているが、数字を見てみよう。
おや? ミツバチだけではなく養蜂家も減っているよね。

これは、みかん、養豚、肉牛等々の農家が減ったのと同じ現象で、
輸入はちみつとの競争力がなくはちみつで食えない
→養蜂家減少→蜂群減少という図式だ。

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農水省「養蜂を巡る情勢」平成25年9月より。ミツバチの数は微増、
しかし蜜源作物が軒並み減少しているのにご注目ください。
蜜源となる作物が減るとミツバチが蜜を集めるのが厳しくなる。
養蜂業は衰退すべくしてしてるのかもしれないとか思っちゃったなー。


youhou_meguji_2014_ページ_09
いちご農家が増えてると勝手に思ってたけど減ってるし、
畑作で利用する農家も減っててちょっとびっくり。ひえー。
交配用ミツバチというよりも、それを利用する農家が減ってるのだった。
がんばれー! 日本の農業!



日本では、ミツバチの減少に農薬は関係ないのでは? と思うわたくし。
っつか、なんか最近は増えてるし。個人の養蜂家が増えたせい?
でも、海外ではミツバチは減っているよね?
これについては中村さんが興味深いことを言っていた。

「BeesとHoney beesをなぜか日本では混同していて、bees、つまり
ミツバチを含むハナバチが減少しているという海外のデータを
日本ではミツバチと訳し、ミツバチが減っていると言っている」んだって。
Bees=ミツバチを含むハナバチのこと

おお、そうなのか。データが全てミツバチだけのことではないとわかると、
受粉昆虫(ポリネーター)の減少で大騒ぎと言う話が少し変わってくる。

また、国によってそれぞれの事情があるから、
よその国の話を日本に当てはめるのも違うと中村さんは言う。

例えば、アーモンド産業が非常に重要な米国や、果樹類の受粉を人間がやらない国、
日本人にはなじみのない作物の受粉をハチに頼る国などの事情は、
現在のところ花粉を媒介するミツバチが足りている日本には当てはまらない。

また日本でミツバチが薬害で死んでいると報告のある作物は主にコメで、
海外のようにひまわりだのその他の野菜だのはあまり関係ない。
産出額2兆286億円のコメという基幹作物に使う農薬を、84億円強の産業の
ある一部分のために規制するって話は考えにくいだろうなあと思うわたくし。

栽培作物も環境も、海外と日本では大きく違うのだから
それぞれの国の事情で考えるべきなのだった。

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トマトの受粉のみに使われその後捨てられるセイヨウオオマルハナバチ。
日本にも土着のマルハナバチはいるらしいけど見たこと無いのよね。
トマトやナスなどの果菜類は蜜を出さないためミツバチは使われないらしく、
まさに受粉のためだけの産業動物、セイヨウマルハナバチ。



では日本のハナバチは減っているのかな?

日本のミツバチは上記データの通りで微増しているが、
ハナバチについては、データがないからわからない。
そもそも日本では、野生の草や花が生い茂る土地がどんどん減っており、
ハチだけではなく昆虫が生きていくのにいい環境ではなくなりつつある。

これは天敵を研究している人によく聞く話だ。

天敵の住処は草花が生い茂る植生の豊かな土地だが、
昨今では、草花のあるべき場所が除草剤でスッキリきれいになっており、
さらに里山の植生も単調なため、昆虫が生きづらくなっている。

作物の栽培に利用される絶滅系殺虫剤の合成ピレスロイド系農薬、
有機リン・カーバメイト系農薬で、天敵を始めとする昆虫は
ミツバチも含め、ネオニコチノイド系農薬以上にバンバン死ぬ。

産業動物ではないただの昆虫が死んでも誰にも気づいてもらえない。
果樹農家が「なんか最近虫が少なくなったよねー」とつぶやくくらいである。

日本の豊かな虫たちの世界は、徐々に死に絶えつつあるのかもしれない。

さて、ではその「知らない間にわく虫」のために
わたくしたちにできることはあるかな?

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ほんたべ農園で花が咲くとよく飛んでるのを見かけるヒラタアブ。
小さな花でも抜け目なく見つけて飛んでくるからかわいいよね。
幼虫はアブラムシを食ってくれる天敵である。



いつ実現するかわからない農薬の規制に一票を投じるのもいいが
本日、今、この瞬間からできることがひとつだけある。
上記のような農薬を使わずに栽培された作物を選択して食べることだ。

そうすればそのうち減農薬や無農薬の畑が増え、死んでいく昆虫が減るだろう。

また、ベランダや庭の隅っこで草花を育てることもできる。
長い間花を咲かせるハーブを植えれば、ハナアブやハナバチ、天敵類
そしてミツバチもどこからか飛んでくるだろう。

わたくしたちはそのとき、確実に虫たちの役に立っている。
ミツバチの羽音がやむことのない世界を小さな草花でつくることができるのだ。


ミツバチが好きな草花を植えたい人は以下のサイトをご参考に。
みつばち百花http://bee-happy.jp/


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おかいもので世界を変えよう

297.jpg
今までコンデジで紅葉撮って一度もきれいに撮れたことなく、
色調整したりしてたんだけど、デジイチで撮るとキレイに撮れるのね。
もう手放せないEOSkissX7。本体はとっても軽いのにレンズが重くて(泣)



某D社と取引する農家の条件に「人の悪口を言わない」という
小学生の「今月の目標」的なルールがあった。

今もあるのかな?

某D社は有機農産物などを取り扱う宅配会社だが、
そもそもは有機農業運動という市民運動からスタートした。
有機農業運動については『ほんとうにおいしいものはお店で買えない』
詳細が書いてあるのでそちらをご参照ください(営業)。

当時の市民運動は「告発型」のものがほとんどで(今もか)、
それぞれの思うところの悪事や不正を声高に明らかにし、
人々に知らせることを主としていた。

某D社の設立メンバーはそれでは世の中が変わらないことを知っていた。
そして、告発型の市民運動ではなく行動を起こすことによって
世の中を変えようと考えた。叫ぶだけでは何も変わらないからだ。

有機農業で作られた一本の大根を都市に運び、それを売ることで
自分たちの思うような社会を作ろうとしたと以前パンフレットに書いてあった。
だから、当初から「大根一本から注文できます」というのがメリットである。

これを「大根一本からの革命」と呼ぶのだ。おお、カッコイイじゃないか。

某D社が1975年に設立されて来年で40年になる。
社会は変わったかな? わたくしは変わったと思う。

1975年当時、有機農業に取り組む農家は頭がおかしくなった等と言われたが、
今はそれほどでもない。さらに有機農業は法制化され国の方針となり、
有機農産物がなんとスーパーでも販売されるようになった。
「有機なんか潰してやる」と言ってたJAが積極的に有機部会を作っている。

この変化に某D社は大きな役割を担っただろうと思うわたくし。

設立当時はリベラルであった某D社だが、やったことはチョー保守だと
いつだったか雑誌に書かれていたが、今でもそれは変わらない。
日本の農業を守ることに邁進しているはずだ。辞めたからよく知らないけど。

gaszou 008
大根一本からの革命→野菜の単品受注は、常に余剰と欠品という
問題が生まれるから宅配はすごく大変。個人宅配では内容が選択できない
セット野菜をご購入いただくというのが一番いいシステムなので、
後発の某R社は野菜セット購入が前提というしくみでスタートした。



さて、前述の「人の悪口を言わない」ルールの理由は以下の様なものである。

農家でも市民運動家でも、自分と違う人のことを悪くいう人がとても多い。
ここ数年、有機農業推進法が施行され、有機農業をみんなで推進するのだ! と
人が集まっても、ほとんど推進できていないのは他者を認めないことにある。

「世の中を変えよう」という時に他者の悪口を言い合って
足を引っ張り合っていてはダメなのだが、自分が正しいと思う人には
なかなかそれができないのだ。自分の正しさを主張したいのかもしれない。

結果としてせっかく集まった組織が空中分解したりもする。
高邁な思想で集まった人々が個人のエゴにより分裂するのはよくある話で、
「人は人、我は我、皆仲良く」とはなかなかなれないのが人間の性なのだろう。

某D社の設立当時のメンバーにはそれがわかっていたらしい。

わたくしが入社したときの説明は上記のようなものだったが、
ずいぶん後になって某D社機関誌の企画で社長の藤田和芳さんに
インタビューをした際、偶然人の悪口を言わない本当の理由を聞いた。

「学生運動が崩壊した理由を最近よく考えるんだけどね」と藤田さんは言った。

「当時僕たちは世界を変えようとしていて、変えるべき大きなものがあるのに、
目の前にある自分たちの小さな違いを受け入れられず分裂してしまった。

自分たちの思想が大切なあまり、自分たちと違うもの、違う思想を、
つまり多様性を受け入れることができなかったんだと思う。
大きな敵はもっと先にあるのに、そこに到達する前の段階でつまづき
先に進むことができなかった。目先のものを攻撃してしまったんだよ」

はっきりと覚えていないがこのようなことを藤田さんは言った。
知っている人は知っているが、彼は60年代学生運動の闘士であった。

彼は「多様性」をとても大切なものだと考えていて、よく組織には
いろんな人がいるほうがおもしろい、仕事ができる人やできない人がいても
多様性があるほうがいいと言っていた。今も同じかな?

名称未設定 1
「告発よりも行動」の実践例、遺伝子組み換え食品を食べずに
一か月暮らした経験談『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』ですが、
イマイチ人気ありません(泣)。父及び親戚の方々は「難しい」と言いました(泣)
ご興味ある方はぜひ。大変おもしろいと思います(営業)。



わたくしのような協調性のない社会生活に不適応な者が18年間も
楽しく働いていられたのは某D社に多様性が許されていたからだろう。

自分と人との違いを受け入れ、それを認めることは意外と難しい。

信念とこだわりは紙一重だ。細部にこだわりすぎると全体が見えなくなる。
人との違いが明確に浮き上がってくる。自分と違う人のことを評価できなくなる。

そういうとき、この小学生の今月の目標的な「人の悪口を言わない」という
誰にでもわかる単純明快な言葉を、念仏のように唱えるといいかもしれない。

悪口を言っていては先に進めないのだ。

わたくしは「告発よりも行動を」という言葉が好きだ。
ああだこうだ言う前に行動を起こす人も好きだ。
一人ひとりがそれぞれ行動を起こせば社会が変わるという楽天的な考え方は
某D社で働いている間に身についたと、辞めて何年も経ってから気がついた。

わたくしたちは日々選択することで未来を方向付けている。
一人ひとりの選択は小さいが未来に対して大きな責任がある。
そして今やわたくしたちの食卓は、日本だけでなく世界につながっているのだ。

「大根一本からの革命」で少しだけ社会は変わった。次は世界を変えるのだ。

次の革命のスローガンは「おかいもので世界を変えよう」である。
きっといつが変わるに違いないのだ。ふっふっふっふっふ。



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プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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