【日本一手間のかかる味噌づくり】脱穀、終わりました

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皆さん、寒い中お疲れ様でした!
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駐車場にちょこんと置かれてるこの大きさを見て
「ありー? 前のとぜんぜん違う」と思ったわたくし。
しかし小さいなりの割に大変働いてくれたです。



脱穀。それは大豆を大豆の茎や殻から外す作業のことであります。

カンラカラに乾いている大豆を茎ごと脱穀機に入れて
バババババーっと機械を回せばあーら不思議、豆と殻が分かれたわ。
文明ってステキ。脱穀機ってほんとに便利よね。
人間は干しといた大豆を茎ごと機械に通すだけなんだもん。

というのが、3年前石岡で味噌づくりをやったときの脱穀。

石岡ではJAで脱穀機を借りて大豆の脱穀をしたせいもあり、
わたくし、脱穀機とは世間一般全部同じものだろう的な
単純な思い込みがあったことを反省しております。

まだまだ修行が足りません。

昨日さんぶ野菜ネットワークの駐車場にいた脱穀機は
茨城のものとは姿形も大きさも全然違っており、
豆袋を装着する場所もないと、ひと目見てわかった。

「前のやつどうだったっけなー?」
違うことはわかるがはっきりと思い出せないわたくし。

盛大な音を立てて動き始めてすぐに、豆袋はくっつかず、
大豆だけを選別する能力がない脱穀機だとわかった。
そしてそもそも大豆の脱穀機ではないことを知った。

「大豆用の脱穀機持ってる人いなくてさ。これ落花生用」

さすが、千葉、さすが、落花生の国である。
落花生産地には落花生用の脱穀機だよなあ!

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ハネがバリバリ回ってますからね。最初はビビって茎ごと。
そしたら茎が全部落っこちてきたので、次からは豆だけにしたです。
2回めは効率よく粛々と終わりましたよ。

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大豆を入れるとこんな具合に吹き飛びますが、
手前に大豆がよく落っこちてます。その落っこち度によって
回転数を変えるという。なるほどー。

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豆がたまってくると横のダンボールの蓋をあけて豆を出します。
殻、茎、殻に入った豆、豆が出てくるので、これを再度選別するです。
しかしこれ、落花生の脱穀どうやってんのか見てみたい。



落花生の茎は柔らかいから、脱穀機には
畑で干したものをそのままごそっと入れればいいらしい。
それで脱穀してくれるのだった。
落花生は殻付きだから、殻を割る必要もない。

遠目に見てなんとなくざっくりとした作りだなあと思ったが、
よく見ても「千歯こき」を便利に機械化したものって感じで
あまり何と言うか「スンバラシイ構造」ではないのだった。
(なんちて。脱穀機に失礼だろうか)

この落花生用の脱穀機で大豆を脱穀するとどうなるか。

大豆を茎ごと入れると茎と大豆の選別はできず
豆が落ちるところに茎もバラバラとそのまま落ちる。
殻だけ弾き飛ばすってのもかなり難しく殻ごと大豆が落ちてくる。
盛大に吹き飛ぶ豆殻のなかに大豆も混じって吹き飛ぶ。等々。

大豆用の脱穀機とはかかる手間が全然違うのだった。

ニッポンの農機具とは大変すばらしく進化しており
作物別に特化して(大豆専用、コメ専用、落花生専用等々)
作られているのだなあとしみじみ感心したわたくしである。

ということで、機械でバババババーっと一息、とは行かず、
機械で脱穀した後、豆と茎を選別、さらに手作業で殻を外し、
さらに箕であおって小さなゴミを飛ばす等の3手間かけて脱穀終了。

収量は以下の様になりました。


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黒大豆を脱穀したところ。この後殻を排除する一次選別。
その後小さなゴミを取る二次選別。んで、次回の選別って感じかなー。

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機械から出てきた大豆を箕に入れてちみちみと殻を割って大豆を取り出し中。
「このあたりで大豆作るとだいたい2俵かなー」だって。
あんまり大豆に向いてない土地なのだね。

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機械班と手作業班に分かれましたよ。手作業班は
ペットボトルでちみちみ叩いて殻外し。地味だけど確実な仕事。



黒大豆 14kg
小糸在来 6kg 合計20kg。


面積は3せだから、えーとえーと、反あたり60kg強。
い、1俵強ってこと? 少なーい(泣)

この正品率がどれくらいになるのか、来月の選別後に決定だ。
けっこう虫が入ってたからさらに減る可能性ありだ。

まあ、いいか!

味噌ができればいいのだ!!!!!



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農薬取締法と残留農薬基準値の話

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メーカーにとって「異物混入」は企業イメージを損なう大変恐い事象だが、
「よくあること」でもある。異物混入が一切ないなんてことはあり得ないから、
危機管理上、初動(対応)が大切だと考えられてるのに、今回失敗してる感。
だからなんかしらんでかい話になってるのかなーと考えてるわたくし。



2002年7月、「無登録農薬問題」というでかい事件が発生した。
経緯は以下のように農水省のWEBサイトに書かれている。



主な経過

(1)平成14年7月30日に山形県において無登録農薬(ダイホルタン及び
プリクトラン)を販売していた2業者が農薬取締法違反及び毒物及び
劇物取締法違反の容疑で逮捕され、8月9日には、更に山形の業者に販売していた
東京の業者が、農薬取締法違反の容疑で逮捕された。

(2)その後、東京の業者が販売していた他の都府県の販売業者への
立入検査の結果をもとに、他の販売業者及び購入農家への立入検査も進み、
平成14年末までに44都道府県で無登録農薬の販売(約270営業所(個人を含む。))
又は購入(約4,000農家)が行われていたことが判明している。




当時、某D社の落葉果樹産地を担当していたわたくし、
ダイホルタンがどんなものか農家にあれこれ聞いてみた。

曰く「ものすごくかぶれるから使うのやめた」
「まいた後に樹の下を歩いただけでかぶれた」
「収穫した梨を箱詰めするときにかあちゃんの手がかぶれた」
「6月にまくと収穫するまで殺菌剤がいらないほどよく効いた」

相当残効性の高い剣呑な物質だったようである。

ダイホルタンは昔、洋梨や和梨、りんご等に使用されていた殺菌剤だ。
同じく失効農薬で問題となったナフサクは植物成長調整剤(ホルモン剤)で、
メロンのネットを美しく出すために使われており、プリクトランはダニ剤である。

これについても聞いてみたら、こんな返事だった。
ナフサク使うと果実が急に大きくなるからネットがきれいに出たんだよねー。
まだ使ってる人いたんだねー」(茨城県のメロン農家)
プリクトランね、家の倉庫にまだ1ケースある。どうしよ」(静岡県のお茶農家)

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農薬の適用はなくても桃で使えるものを使っていたすももなどは、
マイナー作物と呼ばれた。期間内に自治体に「適用にして!」という届けを出し、
許可されたらOKだったため、山梨・長野などの大産地は対応できたが、
地域に一人だけ作ってるってな人は農薬が使えない状況が発生した。
もー、めっちゃ大変。パセリ作ってた人、その年は何もまけなかったんだもの。



2002年当時は失効した農薬を使うことについて法的な縛りはとくになく、
いつまでに使いなさいなんて指導もなく、回収システムもなかったから、
失効農薬がホコリをかぶって倉庫の隅に眠ってる農家はたくさんいた。
ホリドールがあるんだけどどうしよう、なんて言ってた人もいたのだ。
※ホリドール・成分名パラチオン。1960年、1970年代に次々失効。

ともあれ2003年に農薬取締法は劇的に改正され、
残留農薬基準値の設定が速やかに整備された。
そして失効農薬の販売・購入の禁止及び、回収システム、
違反した場合の罰則規定などがこまかーく決まった。

さて、この「整備」とはどういうことだったか。

農薬とは、使ってもいい作物(適用作物)と
使い方(希釈倍率、散布量、散布できる期限)が決まっている。
農薬取締法が改正されて以降、この決まりごとを順守することと、
決まりごとを守らなかった場合、罰則が発生するようになった。

えーと。つまりですね。それまでは適用作物や希釈倍率は
それほど守られてなかったってことです。

例えばトマトに適用あるからミニトマトにまいてもいいよねとか、
小松菜にあるからほうれん草にもまいてもいいよねとか
作物をかっちりわけてまいてたわけじゃなかったわけ。
桃に適用があるからすももにもOKでしょう! って感じ。

倍率や散布量についても、収穫直前のものにまく以外は
おそらくどんぶり勘定だったはず。濃度が濃い人いたと思うなー。

さらに、さらに。

全ての作物について全ての農薬の残留農薬基準値が
きちんと定められていたわけでもなかった。
つまり「残留農薬基準値のない作物」がかなーりたくさんあった。

短期暴露評価_ページ_04
「急性参照用量(ARfD)を考慮した食品中の残留農薬基準の設定について」
厚生労働省サイトより抜粋。残留農薬基準値の定め方。めっちゃ複雑。



ええー、そうなの? とわたくしもその時初めて知った。
意外とザルじゃん! 残留農薬基準値! とか思ったものだ。

その結果、今まで使えた農薬が使えなくなった作物が大量に生まれた。
適用がなければ「適用外」となり農薬がまけない。
一年程度の猶予期間があったように記憶しているが、現場は混乱した。

わたくしの担当作物では、パセリ、大葉のほか、すもも、さくらんぼ、
プルーンなどの小粒核果類にまける農薬がゼロになった。
まいたら違反である。わあ! 大変、どうしよう? なんとかしてー!

さらに2003年、新しい残留農薬基準値の告示が出た時にはもっとあわてた。

残留農薬基準値は動物実験等の結果で設定されるから、
基準値がないものは動物実験からやらなくてはならない。
ひとつの実験をするのに何百万というお金がかかるから、
農薬メーカーだってそんなことをたった一年間ではできはしない。

で、どうしたかというと、よその国の基準値を当ることにしたのだった。
その数値がどこにもない場合は、一律0.01ppmという数値を決めた。
これを残留農薬基準値のポジティブリスト制と言う。
今でもデフォルトの数値として0.01ppmが残っている作物がある。
(ちなみにこの0.01ppmってべらぼうに低い数値なのね)

この制度が施行されたのは2006年5月だが、
施行されたらこんなことが起きる。

例「りんご畑の横にセロリ畑があります。
セロリの収穫時期、りんごには農薬をバンバンまいていますから、
セロリに思いっきり農薬がかかります。そしてりんごにまく農薬は
セロリには適用のない農薬ばかりです」

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りんご畑の手前に田んぼがありますね。コメに適用のない
りんごの農薬がコメに残ってたら出荷停止ですよ。
こういう畑はそこいら中にあるから、自治体も大変だったでしょう。
でも、当初は当事者同士で相談してねとか言ってたらしいけど。



答「セロリにりんごの農薬が飛散してその農薬の適応がない場合、
セロリは回収・廃棄処分となるのです。セロリ農家大打撃です。
「隣接圃場からの飛散」と言っても法律違反だからダメなのです。
損害賠償なんて話が出るかもですよ」

ってことで隣の畑に違う作物があたりまえに植わっている地域、
山梨・長野あたりでは防除暦が一から見直され問題が起こらないようにした。
結果として防除暦には共通で使用できる農薬が組み込まれ、
収穫前の農薬には残効性の低いものが選択されることになった。

昨今「基準が緩和されてわあ大変!」と話題になっている農薬は
農薬メーカーがちゃんと動物実験してADI値を出して設定したら
デフォルトのものより高くなったってことなのではないかと
わたくし、密かに思っているのだがどうでしょうか。

さて2014年10月、再び残留農薬基準値が変わることになった。

今まではADI値(一日摂取許容量)から導き出されていた数値が
ARfD(急性参照用量)を元に計算し直されることになった。
いくつかの農薬の残留農薬基準値が段階的に変わっているが、
JAに出荷していない農家にはうまく伝わっていないかもしれない。

急にARfDを元にするという話になったのは
中国の毒餃子が原因じゃないだろうかと推測しているわたくし。

ADI値(一日摂取許容量)をベースに「安全」というのは違うだろう、
ARfD(急性参照用量)から計算すべきであると
当時WEBでいろいろと騒がれていたからである。

心配な農家の方は以下の一覧表を見てみてください。
メジャーどころではオルトランの数字がめっちゃ変わってます。
http://www.pref.saitama.lg.jp/a0907/nb/documents/1219ichiran.pdf

短期暴露評価_ページ_05
短期暴露評価_ページ_06
「急性参照用量(ARfD)を考慮した食品中の残留農薬基準の設定について」
厚生労働省サイトより抜粋。すでにちびちびと変わっています。
また、急性参照用量を参考にするものとしないものとがあります。



ともあれ、残留農薬基準値が厳しくなったり緩くなったりするのは、
農薬メーカーや国の陰謀ではなく、そのときどきの状況だろうと思う。
2002年以前のことを考えれば、使用方法も基準値も
相当整備されているとわたくしは考えている。

「何か事件があって法律が整備される」のはいいことで、
例えば食品偽装事件を発端とした景品表示法とか、
コメトレーサビリティ法とかはかなーり厳しい法改正が行われた。

さてしかし。

ここんとこマクドナルドの異物混入をきっかけにメディアがやたらと騒いでいる。
ああいう異物混入はわりと日常茶飯事だと食品業界にいる人なら知っている。
単に個々の事例が全体化されただけだろうと思うんだが、
これをきっかけに食品衛生法が変わったりするのかもしれない。

わあ、大変。

それにしても、個別の対応でいいものがなぜ公になっているのか。
そしてなぜそれを大騒ぎしているのか。不可解である。

なんちて昨日から思ってるわたくし。

食品衛生法上、異物混入については第六条で定められています。
あいまいなので整備されそうなニオイがプンプンします。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO233.html


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「有機農産物の方が栄養価が高い」というのは幻想?

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おきたま興農舎の小林さんのつや姫。数年前に撮りました。
きれいに撮れたので最近いろんな人が勝手に使ってるのを見かけるけど、
「使っていい?」って聞いて欲しいなあ。



わたくしが某D社に入社する以前、まだ消費者会員だったころ、
某D社の情報誌に以下の様な記事が載った。かれこれ20数年前のことだ。

「某D社の生産者のもの(つまり有機農業で栽培された果物)と
慣行栽培のものの栄養分析を行い栄養価について比較してみたところ、
差は見られなかった」
※当時は有機JASが法制化されていなかったため、
農薬を使用している果樹類でも思想として有機であれば
有機農業といっていたので有機の果樹という表現は全然OK。

この記事を読んだ際、単なる消費者だったわたくしは
なんとなくがっかりした。でもま、有機農業を応援する理由は
豊富な栄養価ではなくその思想だから、とくに気にはならなかった。

某D社に入社後も、販促のための栄養分析をやったことがあった。
結果はやはり「大きな差は見られなかった」であった。
こうあって欲しいという思いと現実は違うということだよなー。

だからといって「有機がダメ」って話では全然ない。

わたくし的には「販売促進のツールがひとつ無くなって残念」くらいで、
「有機野菜は栄養価が高い」と言えるといいけど言えないのよね、
「有機野菜は安全」と言えないのと同じよね、てな感じである。

さらに。

2009年7月、英国食品基準庁(FSA)が
オーガニック食品の栄養価と健康影響についてのレビューを発表し、
やはり同じ結論を導き出し「有機野菜は栄養価が高い」という表現を禁止した。

こちらは研究結果をまとめたものだから
某D社で行った単発の栄養分析とはわけが違う。

わたくしはこのニュースを知った時も「やっぱりなあ」と思った。
理想と現実は違うのだ。でも有機野菜は栄養価で勝負しなくてもいい。
他に勝負どころはたくさんあるのだから。

そんなふうに思っていたら。

わたくしがいつも購入しているおきたま興農舎代表・小林亮さんのコメと、
山形県の慣行栽培その他のコメとの栄養分析を比較したデータを昨年末入手し、
単発の栄養分析としてはけっこう楽しい結果が出ていて驚いた。

これは山形県が独自に調査したものらしいが、
小林さんのコメ(有機・特栽)に明らかに優位性が見られるのだ。
スゴイじゃないか! 

甘味アミノ酸含有量比較。単位はnmol/g
甘みアミノ酸含有量特栽
農総研:農業総合センター(山形市)、水田試:水田農業試験場(鶴岡市)
T-12:小林さんの特栽田。品種はつや姫。

あまみ有機
甘味アミノ酸含有量。品種はコシヒカリ。単位はnmol/g。
上記試験区(慣行)と小林さんの有機圃場との数値の比較。
アラニンってなんだろなーって調べてみたら、しじみにたくさん
含まれてるアミノ酸で肝機能を強化するらしい。



小林さんは有機米と特栽米を栽培しているが、
特別栽培農産物とは言っても初期の除草剤を一回散布ってヤツで、
殺虫・殺菌剤等は散布していない(ガイドライン上は除1でも特栽)。

どちらの田んぼにも同じように粗大有機物と資材を投入しており
同じ土づくりを何十年も行っていて、そのコメはとてもおいしいのだ。

同地域の慣行栽培では粗大有機物の投入はあまり行われていない。
どちらかと言うと化学肥料に頼っている農家が多い。なぜなら寒いからである。
山形県の内陸地域は豪雪地帯のため、春先にいついつまでも雪が残っており、
粗大有機物を入れると6月頃にガスが湧き、根が傷むことがある。

そんなリスクを負うよりも化学肥料で作るほうが容易い。
コメ、儲からないしね。省力化しなくっちゃ。
ということで、慣行農家と小林さんの違いは「土づくり」だ。
そこに付随するいろいろな技術もあると思うが、決定的に違うのは「土」なのだった。

旨みアミノ酸含有量比較。単位はnmol/g
旨みアミノ酸含有量特栽
T-12が小林さんの特栽圃場。品種はつや姫。
アスパラギン酸は疲労回復に効果があるんだって。

うまみ有機
旨みアミノ酸含有量。単位はnmol/g。T-12が小林さんの有機圃場で
品種はコシヒカリ。使う肥料や栽培方法が明らかになんないと
なかなか判断は難しいけど、優位性があるのは明らかでしょう。



さてわたくし、時折「有機農産物と慣行栽培のものと
どっちがおいしい?」なんて聞かれることがある。

「有機のほうがおいしい」と言いたいが、有機JAS認定を取得していても
「どーなのよ」って味のものがあるのも事実で、
有機だからおいしいって話は成り立たないと思うのだが、
とりあえずは「おおむね有機のほうがおいしい」と答えている。

有機栽培では基本的に土づくりに時間をかけている人が多いことと、
バッチリ効く農薬も即効性のある化学肥料も使わず作物を栽培するのは
相応の技術がないと難しい。つまり、技術のある人のものはおおむねおいしい
=有機の方がおおむねおいしいって理屈である。

この論法にはすこーしだけ説得力があるがそんなにはないから、
どう言えばいいのかなーと最近あれこれ考えていて、
このデータを正月に見てハッと思いついた。

「有機農産物」ひとくくりにして評価はできないと言えばいいのだ。

人それぞれ土にかけている時間も技術も違い個体差も相当あるから
それをおしなべて評価することにムリがある。
有機だろうが慣行栽培だろうが土づくりができており技術があれば
栄養価が高くおいしい野菜・コメができると言えばいいのだった。

その土づくりとは「健康な土」「ふかふかな土」とかいう
有機関連の流通がよく使うあいまいで心地良い言葉ではなく
生物性・物理性・化学性の整っている土のことである。

γアミノ酪酸含有量比較。単位はnmol/g
GABA.jpg
T-12が小林さんの圃場。GABAとは、
「脳の血流改善、血圧降下、精神安定、腎・肝機能活性、アルコール代謝促進作用、
消臭など。また、大腸がんの抑制作用についても期待されています」
日本食品機能研究会WEBサイトより引用



ほんとうに栄養価の高いおいしい作物はそういう土から生まれる。
そしてそれは農家の腕と努力と技術に比例するのだった。

十把一絡げにして「有機のほうがおいしい」のではなく、
「この人(お好きな固有名詞を入れてください)のものはおいしい」と
言わなくてはならないのだった。

「有機農産物の方が栄養価が高い」という言葉にはそれなりのインパクトがあって
販売促進はとってもしやすいが、残念ながら現実はそうではない。
小林さんのデータも単年度のもので、本人自身
「今年は数値が変わってると思うよ、味も違うし」と冷静に言っていた。

しかし土づくりは蓄積していくものだから、
分析すればきっとそれなりの数値が出てくるだろう。
「ほんとうにおいしいもの」は個人の技術・力量に由来するのだ。

ということで。

わたくしが監修している「新鮮野菜net」に登録している方々、
うまいものを作って個人名でバンバカ売りましょう! 
そして某D社など有機農産物の流通をやってる会社の人々は、
「全体」ではなく「個人」に焦点を当てたほうがいいと思うんですがどうでしょうか。


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あけましておめでとうございます

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2014年、いろんなことがあったです。

基本的にはニブイので、あまりあれこれ気にならないこと、
貧血のせいかなんだかんだあんまり覚えていないことなどで、
おおむね幸せな一年だったと思うです。

2015年もきっと幸せな一年になると思うです。

貧血は治ったのであれこれ覚えてるかもしれないけど、
基本的にニブイのであまりあれこれ気にならないし、
一年まっすぐ前を向いてひたすら生きればいいと思うです。

一生懸命生きれば、その一年はおおむね幸せな一年
と、言ってもいいと思うです。

ま、こんなもんでいいか。

なんちて思うとそのぶんが「やった感」からマイナスになるのです。
マイナスぶん幸せ度が低くなる気がするです。

一年が終った大晦日に「やり足りなかったなー」なんちて思わないよう、
ひたすら生きていく所存です。

よどみなく風に吹かれて粛々と。

みなさまにもいい風が吹きますよう、豊かな実りがありますよう、
日々楽しく笑って過ごせますよう。

今年もよろしくお願い致します。
感謝の気持とともに信念のご挨拶とさせていただきます。


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プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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