ジビエを食べて獣害について考えたみた

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猪の脂についでんまかった鹿肉の生ハム。
カットするだけで食べられるから気軽に購入できそうな感じ。
早く売りましょう、永野さん! (全日本ジビエ協会代表)

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肉を見て「脂しかないんですよ」と悲しげに言ってたシェフと
「脂がおいしいんだから!」と言い張ってた永野さんだが、
結局脂をごっそりとこそげ取られて猪肉が不足気味でした。
みんな鹿より「猪おかわり!」って言ってたし鹿かわいそ。



全日本ジビエ協会の第一回イベントが終了したです。
日本オオカミ協会理事、朝倉裕さんの話を聞いて
鹿と猪肉を食べていただくというステキな肉食イベントである。

わたくし的には鹿肉経験はけっこうあるが、猪経験は一度だけ。
兵庫県の山の中の温泉宿で食べた「ぼたん鍋」のみ(20歳のとき)で、
当時は肉類全般が好きじゃなかったためとくにおいしいとは思わなかった。

その記憶もあり、猪っておいしいのかなー、なんか臭くないかなー、
脂多そうだなーって感じで否定的だったのだが、
食べてみたら猪肉の方がうまかったのよね。びっくり。

猪がおいしいのはどんぐり食ってるかららしい。そうなのか。
脂だけ炒めて食ってもいいよなーとかいう原始的な本能を感じる
野生の魅力満タンなおいしさなのだった。

つーことで、淡白な鹿肉の魅力が一気に薄れた気がするのであった。

さて、その鹿肉を始め、最近ジビエが流行しているらしい。
というのをわたくしはこのイベントをするまで知らなかった。
そう言えば北海道のスーパーで鹿肉売ってるのをニュースで見たが、
流行ではなく売らないと猟師が大変だから売ってるんだろうと思っていた。

どのあたりの地域で流行しているか不明だが、
全日本ジビエ協会の代表・永野さんは「流行している」と言う。
そして新参の業者が「儲かるらしい」ってことで参入してきており、
肉の品質その他に不安があるものが流通している可能性があるらしい。

肉の品質に不安。その理由は容易に想像できるのだった。
野生動物の肉の処理ってけっこう大変なのである。
ジビエが一般流通しないのは既存の販売ルートに乗らない、というか
乗れないからである。それは処理の腕前にあれこれ差があるからだ。

オオカミ4
農業被害だけがクローズアップされがちな鹿だが、実はもっと
大きな問題をはらんでいる。それが鹿の食害による山林の消滅だ。
樹皮を食われた木々は生きていくことができず、山が丸坊主になるのだ。

奈良大台ケ原
台風被害のあとのようだが、実はこれ全部鹿のしわざである。
鹿が来ると下草が全部食われ森林の植物の生態系が崩れる。
鹿が食わない毒草のお花畑になってしまったりするらしい。
農業被害は人の目に触れるけど、森林破壊は気づかれない。
こっちの方がヤバイと思うわたくし。鹿! ゆるさん! ってことで食べましょう。



一般のお肉のルートはざっくり言うと畜場→仕入れ業者→小売で、
どの段階でも衛生管理はちゃんとしていて、
枝肉や部位ごとに品質管理もきっちりとされているのだ。
法律でちゃんと決まっているのだ。違反すると罰則なのだ。

しかしジビエの場合は、猟師→猟師がさばいて小分け→おすそ分けという
チョーローカルな感じで流通、というか肉が動いているのが大半で、
なにしろ野生動物だから毎日計画通りに屠畜できるわけじゃないし、
計画通りに仕入れられはしない。基本、おすそ分けだし。

品質も不安だ。

山の中で撃った後、すぐにさばいて内臓を抜かないと、
冬でも一時間もすれば内臓から腐ってくると猟師は言う。
内臓を抜いても常温だと肉は悪くなる。とくに暖かい季節は。
ってことで川に浸けたりするんだって。水が冷たいから冷蔵庫の代わりね。

川につけることで流水による血抜きの効果もありそうだ。
血抜きがまずいと血の味のする肉になって臭くて食べられないからね。

なんて処理をされてたとしても、さばいた後の肉の塊を見て
その肉がどう処理をされたかなんてのはわからなかったりする。
何がいるかも不安だ。わたくしは不安だ。

肉は個人(猟師)から個人(猟師の友だち)へ移動するため
品質にバラつきがあるのはもちろん冷凍保存してあったとしても、
状態がいいとは限らない。悪くすると冷凍焼けしてたりする。
こういう肉をもらってもうれしくないし、結果的に獣肉が嫌いになったりもする。

しかし、販売に値する肉を取り扱っている業者の場合はちゃんとしていて、
契約猟師→衛生管理されてるところで肉に加工(業者の場合もあり)
→レストラン等に納入→シェフが調理して粗利乗せて高値販売 って感じだ。

「儲かるから参入」した業者は肉の管理について素人だったりするため、
ちゃんとした衛生管理をされずに流通されている可能性があり、
そこで何か事故でも起きたらジビエブームは完璧にポシャるのだった。
それはまずいよね。せっかく獣肉について興味を持たれ始めたところなのに。

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オリーブオイルとローズマリー、タイムでマリネして一晩おいた肉。
これを焼いていただきました。ただ焼くだけ。でもめっちゃおいしかった。
マリネしないと肉の臭みが取れないらしいので、これ、ご家庭で食べるコツです。

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フィールド派シェフ、鈴木康太郎さん。
最近はシェフ業ではなくマネジメント業が主になっているため
久しぶりにお料理したとおっしゃってました。んまかったです。



ご家庭の主婦がジビエ肉を入手しようとしても、現時点では難しい。
ジビエで地域活性しようと考えている市町村はあるが、
肉の小売はしておらず、民宿でジビエ食べてねって感じのところが多い。

「お肉売ってもらえませんかね」なんて電話してみても
「もう行く先が決まってるから売れません」と冷たく断られたりするのだった。
(以前そういう悲しい経験をしたです。町役場の人すげー冷たかったです)

一般的に入手できないものがメジャーになれるわけはなく、
ジビエを都内のスーパーのお肉売り場で売るなんてことは
絶対にありえないとわたくしは確信しているのだった。

というような状況だが、全日本ジビエ協会では小売も始める予定だ。
チャレンジャーだな! 全日本ジビエ協会!

鉄分が多く低カロリーの鹿肉が女性にはオススメである。
しかし味的には脂が甘くて高カロリーの猪肉を一度食べてもらいたい。
人間って脂に弱いのよね。自分のなかに野生が目覚めるチョーうまい猪(脂)。
味的には万人受けするから、猪肉は一般に流通してもOKかもしれないね。

全日本ジビエ協会の鹿と猪肉をいつから販売するかは未定だが、
とりあえず、鹿ソーセージと鹿生ハムは加工品だから売りやすいので
早く売りましょうよ、永野さん! と代表に話しておきます。

会場をご提供いただいた遠忠食品の宮島さん、
鹿! 許さん! という講演をしてくださった朝倉さん、
ありがとうございました。

あまりにも好評だったので、今後、年4回を目標に開催する予定です。


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西出会が解散したです

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現代農業に2度ほど使われた師匠の写真は、
北海道の農家のところをまわった時に撮った写真です。
北海道の広大な土地を眺めて「わしがここで農業やったら
何千万も儲かるのになあ」と言ってたのが忘れられません。



昨年11月の総会(じゃなくて年に一度の集まりなんだけど)をもって、
残念なことにわたくしが師匠と尊敬している西出隆一さんの会
「西出会」が解散したというお知らせが来たです。

いつか解散するんだろうなーとは思っていたけど、
実際にそうなってみるといろいろ思うこともあれこれある。が、
「今までほんとにありがとうございました!」と言いたいのだった。

わたくしが西出さんのことを知ったのは2006年3月に開催された
某D社の土づくり会議という生産者の研修会である。

その会議の準備は同僚がやっており、
話を聞くといろいろ大変そうだったので「どんな人かなー」と
興味津々だった、というか「どういう人なわけ!!!」と
あーだこーだブーブー言っていたというのが正直なとこである。

しかし会議のしょっぱなの一言でもう心臓をわしづかみにされ、
「師匠! 一生ついていきます!」とか思っちゃって、
飲み会では握手してもらっちゃったりして自分どうしたんだ、
今から考えるとあまりの衝撃にちょっとおかしくなってたのかも。

あーだこーだブーブー言ってたのはなぜかその後師匠に伝わっており、
後日「こいつは最初の会議の前にわしのことをあーだこーだ言っとった」
とか言われ、大変恐縮したのだった。

某D社ではその後何度か西出さんを講師に迎えた土づくり会議を行った。
わたくしはもう産地担当ではなかったが取材で参加し、
西出さんの指導を受けている農家の会「西出会」があることを知った。

これは西出さんの指導を受けたいと考えた農家が集まってできた会で
発起人は志田一利さんという農家である。
ネットで「西出隆一」と検索すると志田さんのサイトがヒットする。

うまそうなトマト
某D社の農家があまりにもケチョンケチョンに言われるので、
「西出さんの畑を見学したい」ってことでその次の会議は能登で開催。
そこで食べたトマトがあまりにもおいしいので農家黙る的な
いろいろおもしろいエピソードがあったことを思い出すです。



志田さんは西出会の発起人でもある。
彼がいなければ西出会はなかったのだった。

西出会に入会すると毎月会報が送られてくるが、
これは志田さんがボランティアで作ったものが最初だ。
その後担当は何人か変わったが、会報は会員の農家が
農作業の合間にボランティアで作っていた。

西出会は手弁当で運営されている農家のための農家の会であった。

土づくりからボカシづくり、微量要素の役割、個別の作物の栽培や、
会員からの質問に答えるQ&Aなど会報の内容は非常に濃くて、
わたくしの現在の農業の科学的な知識は主にこの会報と
西出さんにくっついてあちこちの農家を見たことに由来している。

そして、毎回楽しみなのが師匠の辛口エッセイであった。
例えば某D社などけちょんけちょんに言われたりしたが、
それは常に正論のようにわたくしには思えた。

「おいしいもの、高品質なものを作らずにいて農業がおもしろいのか」
どんな辛口な批評をしていたとしても、ただの悪口ではなく、
農業するならもっとまじめにがんばっていいものを作れと
西出さんは愛をこめてそう言っているように思えた。

会員は何か質問があると電話やファックスで西出さんに連絡をする。

11月、おつれあいの文子さんに「毎日畑から帰ると
会員からファックスが山ほど送られてきてるんよ」という話を聞き、
夜の間はその質問にずっと返事を書いている西出さんを想像し、
ちょっとやそっとの覚悟はできない大変なことだなあと思った。

そしてその会員の管理をする文子さんも大変なのだった。

佐賀の弟子のトマトとてもおいしい
佐賀で西出さんの教えを受けているミニトマト農家のトマト畑が
めっちゃきれいで美しく管理されており、うまい人は管理もスゴイと
わたくし心底感心したのでした。いやはや。



西出さんはプロの農家を育てたいと常々考えてきた。
志田さんと西出さんは、西出会を立ち上げる際に
会の目的を「後継者をつくること」と決めたらしい。

だからこそ、そのような農家が育つよう知識を提供してきた。

しかし西出さんは農業指導コンサルタントではない。
自身が農家だから自分の作業をしながら指導を行う。
そのことをきちんと認識できていない会員もいたらしい。

アポイントメントなしで訪問したり、何度も同じ質問をしたり。
自分ひとりならいいが、何十人も同じことをしたのでは
される方は大変なのだった。会員の出入りもけっこうあり、
文子さんは「大変なのよ。会員管理が」と言っていた。

「過去の会報を読むこと」と何度も会報に書いてあったし、
インデックスも作られていたが、そういう努力をしない人はしない。

解散すべくして解散したのかもとわたくしは思うのだった。

そしてわたくし自身にもそういった甘えがなかったかと
めちゃくちゃ反省しているのだった。しかしもう遅い。

今はただ、今までいろいろなことを教わった西出さんや
西出会を立ち上げてくださった志田さん、
会報を作っていた農家の方々、毎月発送してくださった方々
西出会を支えてくださった文子さんに深く感謝するのみである。

三種の神器
師匠のおっしゃる3種の神器。農業はカンではなく
水分や肥料はちゃんと測って数字にもとづく科学的な農業をしなさいと
師匠はおっしゃっている。そのために必要なのがこれ。



わたくしの書いている西出さんの本は、農業技術の本ではない。
わたくしは農家でも科学者でもない素人である。だから、
西出さんや、某D社時代の産地周りで聞いた話や経験をもとに
素人の視点であれこれ考えたこと思うことを書いた。

しかし西出さんを知った時から西出さんのことを書くのは
わたくしの夢であった。

出版社からオファーがあり、師匠にも「好きなように書けばいい」と
言っていただき、四苦八苦してキーっとかなっていたある日、
「あ、そう言えば。今、夢がかなってるんじゃん!!!!」と気づいたが
(どんだけニブイんだ自分)、「夢の実現」という内容になっているかしらん。

西出会解散は悲しいニュースだが、このタイミングで
「本が書けてほんとによかった!」としみじみ思う。
わたくしには、西出さんの農業への取り組み方や考え方は、
厳しくて、わかりやすくて、正しい気がするからである。

先日初校を送ってチェックしていただいたのだが、
「ここに書いてあることを読むと、農業はとても簡単そうだけど、
そんな甘いもんじゃないよ」と言ってたよと文子さんに聞いた。

わたくしは楽観的だから本の内容もしごく楽観的である。
でも、農業は簡単ではなくても楽しいんじゃないのかな。
これはわたくしの妄想だろうか。

もう西出会会員の農家に会う機会はないかもしれないけど、
みんなに聞いてみたい。

科学的な農業は楽しいよね? 違うかな?


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ネオニコチノイド系農薬は規制されないよねと思った話

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講師の本山直樹氏(千葉大学名誉教授 東京農業大学総合研究所研究会農薬部会長)
なんか前に農大で講演聞いたような気がしたことをあとで思い出したけど
ARfDのこととかいろいろ聞けて良かったです。



NPO法人みつばち百花主催の
「最近の報道から考えるミツバチと農薬 それぞれの課題」に参加した。

ネオニコチノイド系農薬とはニコチンに似た化学式をもつ物質で、
日本人が開発したわりあいと新しい農薬である。
最初にできたのは「イミダクロプリド」だ。

当初、この新しい化学式を持つ農薬はネオニコ系という名前ではなく
クロロナントカ系と呼ばれていた(正式名称失念)。
それを「ネオニコチノイド系」と名づけたのも日本人である。

ネオニコはそもそもメイドインジャパンの農薬なのだった。
おお、すごいじゃないか! 
開発した会社は外資系の農薬メーカーに買われたので、今はもう無い。

ネオニコがクロロナントカ系という名前であれば
こんなに話題にならなかったかもとわたくしはよく考える。

ネオニコチノイドという名前は非常にキャッチーで覚えやすく
ニコチンという既知の物質名がついてるからさらに身近な感じがする。
そしてなんとなく「ニコチン=悪いもの」という気もする。
クロロナントカ系だったら絶対話題になってないはずだ(言い切り)。

さて、ネオニコチノイド系農薬には現在以下の7剤があり、
このうち5剤がミツバチに影響があると考えられている。
※がEUで2013年から2年間規制されてる農薬

成分名 イミダクロプリド 農薬名 アドマイヤー ※
成分名 アセタミプリド  農薬名 モスピラン
成分名 チアクロプリド  農薬名 カリプソ
成分名 ニテンピラム   農薬名 ベストガード
成分名 チアメトキサム  農薬名 アクタラ   ※
成分名 ジノテフラン   農薬名 スタークル
成分名 クロチアニジン  農薬名 ダントツ   ※

ネオニコ系農薬とひとくくりに言われるが、
イミダクロプリドとジノテフランは違うし、
適用作物も殺す虫も微妙に違う。

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中村 純氏 玉川大学ミツバチ科学研究センター教授 みつばち百花理事
ネオニコとミツバチの話が出る際に、なぜミツバチの研究者や
農薬関係の科学者が発言しないのか、率直な意見を聞かせていただきました。
「ですよねー」って感じ。以前「関わりたくない」って言ってた人もいたし、
科学者として非常に発言しにくい話題だってことを再認識したです。



ネオニコ系農薬はそもそも有機リン・カーバメイト系などの
毒性の強い絶滅系農薬の代替品として開発された。
有機リン・カーバメイト系は、散布するとそこにいるものを全部殺す。
毒性は強く、環境への影響もおそらく高い。

しかしこれらの農薬が生態系にどういう影響を及ぼすかとか、
どんな虫を殺しているかとかはあまり研究されていないようだ。
検索したら「空中散布は人間にどれだけ危険か」という報告書を見つけた。
たぶん虫はどうでもいいのだろう。

ミツバチの農薬被害について研究されているのは
養蜂という職業が関わっていてヒトの利益に関係あるからだ。
害虫ですら農薬まいたらどれぐらい死ぬかなんて研究もされている。

ヒトに関係ないそのへんにいる小さな虫は気にしてもらえない。
そしてそのへんの虫は殺虫剤でバンバカ死んでいるのだった。

数年前から果樹農家に「なんとなく最近虫が減ったよね」と聞くことが増えたが、
どんな虫がどれだけ減ったかなんつーのはわからない。「なんとなく」だもん。
研究してもお金にならないし、たぶんされないから
何かが絶滅していてもおかしくないが、誰も気にしないのだった。

虫にも価値のあるものと無いものがいる。

ちなみに某D社は有機リンとカーバメイト系農薬はほぼ使えないが、
これらの農薬を使わなくなって3年経つと「変な虫が増えてくる」と
友人のりんご農家が言っていた。

実際に他の人の畑では見ない虫が木にくっついてるのを見たが、
強い農薬でバンバカ死んでいた虫が、
それらを使わなくなったため戻ってきたのだろう。

絶滅系農薬がいろいろなものを殺しているのは間違いない。
そして生態系の強力な修復能力にもちょびっと驚くわたくしであった。

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5月、害虫が出始める前に一度有機リン系農薬をまいて叩いておく。
それが果樹防除のコツ。ここで叩きそびれると後日大変なことになり、
最終的に農薬散布数が増えたりするから大変。まだ実が小さい
初期の農薬は、相変わらず強いものが使われております。



さて、そこにいるものを全部殺す絶滅系農薬は効果絶大だが、
農薬散布時に飛んでっちゃう虫に対しては効果が無い。
そういう虫はあとで戻ってきて悪さをするから腹が立つ。
また害虫を食ってくれるクモなんかも死んじゃうからそれはそれで迷惑だ。

効かなかったから再び農薬を散布すると散布量が増えるしお金もかかるし、
何度もまくと虫に抵抗性が付いてそのうち効かなくなる。
飛んで行く虫にも農薬を効かせるにはどうしたらいいか。
そこで浸透移行性の高いネオニコの出番なのだった。

浸透移行性とは作物の体内に農薬成分が残るということで、
飛んでった虫が戻ってきて、それをかじると死んでしまう。

これが「怖いねー、ネオニコ!」と言われる理由のひとつでもある。

果樹類・稲類のカメムシほか難防除害虫に絶大な効果があり、
「スゴイよねー、ネオニコ! 効くよねー、ネオニコ!」的なことを
某D社の果樹農家に何度か言われ、当時のわたくしは
「有機リン使えなくても虫が死ぬ農薬があって良かった!」と真剣に思った。

ネオニコを規制してと言う人はおそらくこういうことを知らないのだ。
難防除害虫をやっつけるのはものすごく大変で
そういう害虫に食われた作物を消費者は食べたくないだろう。

オーガニックではない安価で提供される見た目のいい作物を
フツーにお店で選択している人々は、間接的に農薬の恩恵を受けている。
そのことを知らねばらないと思うが、それを意識している人は少ない。

ネオニコの浸透移行性の高さにはもうひとつメリットがある。
例えば果菜類の初期のアブラムシ防除はすばらしい。

定植時に株元にパラパラと置いておくと、苗が農薬を吸う。
この苗にアブラムシがたかって樹液を吸うと
同時に農薬成分も吸うからアブラムシが死ぬ。

総合的な毒性評価
初めて聞いた時はどうかと思ったアドマイヤーの使い方。
トータルで散布する農薬量が減らせるし、ヒトには危険性ないし、いいよねー。
しかし最近、イミダクロプリドにも抵抗性がつき始めたらしくって、
虫ってすごいなー。次代の地球はきっとあなたたちのもの。



この定植時の植穴散布は、栽培ステージトータルで考えた場合
初期の農薬散布回数が抑えられることから農薬数が減らせるというメリットもある。
また、幼苗期の農薬は可食部に残らないから人間にとっても安全だ。

小さな苗のときにアブラムシにたかられると生育が悪くなるし、
アブラムシ対策で何度も農薬をまくと農薬の手間も経費も大変なので
農家にとってもメリットが大きい。

ということで、ネオニコチノイド系農薬はとても便利で、安全面では
有機リン系・カーバメイト系よりも環境負荷が少なく毒性も低く、
クモを殺さない等の選択制もあり、初期の使用で農薬が減らせる。

規制しろと言われても絶対そうはならないだろうとわたくしは確信している。
農薬メーカーと国の陰謀ではなく、この農薬がないと
野菜や果樹類の難防除害虫に効く農薬がなくなるからだ。

さて、EUで上記3成分の農薬を規制して一年が経ったが、
一年間の評価はどうだったのか質問してみた。

「蜂群は増えたが採取できる蜂蜜が1/4に減った。理由は特定されていない。
作物被害ではナタネにノミハムシの被害が拡大し、平均で7%の減収だった。
イギリスでは最大で40%減収というところもあった。
ナタネの被害によりミツバチの蜜源が減少した」等々。

使用規制で期待された効果(蜂の健全な生育?)が出たかどうかは
はっきりしていないが、ナタネの生産減という予測は的中したらしい。
2年後の評価がどうなって、規制自体がどうなるのか
わたくし的には大変とても楽しみで注目しているのだった。

日本ではミツバチとネオニコ系農薬が不幸な出会いをする場は
ある程度特定できていて、どうかすると訴訟問題になるから
昨今では農業者の意識は以前と比べてはるかに高くなっている。

海外の事例とは環境も栽培作物も規模も違うのだから、
EUの例を持ちだして日本も規制を!というのは全然違うのだが、
そういうことをきちんと伝えているメディアは少ない。っつか
見たことないんだけど、知らないのか、あえてそうしてるのか、どっちかな?

単位面積農薬国際比較

粗放栽培で穀物生産が主の米国と単純に比較しては絶対にいけないけれども、
そうは言ってもこの農薬は多いでしょう。アジアモンスーンのせいと言っても、
この農薬は多いでしょう。半分はムリかもしれないけど、
せめて2/3くらいにならないのかなー。できると思うけどなー。



現在の日本の農薬散布量が多すぎるのは事実だし、
減らす技術は研究されてはいるのだが、農業の現場にそういう技術の伝達は
積極的に行われていないように思える。どちらかというとこのへんが
「農薬メーカーの陰謀では!!!」(振り上げるこぶし)
なんちて思ったりする。

しかし、最近の防除暦を見ると全体的に強い農薬は減りつつあるし、
安い&毒性が高い&古いという3拍子揃った農薬が次々失効してたりして
やっぱり安全性だよな~としみじも思ったりするのだった。

わたくしは農薬については「絶対ダメ」とは思っていないが
自分が食べるものは農薬をできるだけ使わない人のものを選ぶ。

だってさあ。ミツバチ以外の小さな虫も大切だし、
そういうものがいなくなったら世界が少しつまらなくなるような気がするでしょ。

わたくしの菜園にはイモムシもカマキリもいて、食べたり食べられたりしていて欲しい。
山椒を食われてキーっとなっても、アゲハの幼虫はいて欲しいのだ。

農薬を嫌う人は多いが、嫌いでも安定的に生産される野菜や
おいしいくだものという利益は享受しているわけで、
そういうことも考えて反対したりする必要があるんじゃないかしらと思いながら
セミナーを聞いたわたくしでありました。

講師のお二方、くどい質問に答えていただきありがとうございました。


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日本一手間のかかる味噌仕込みました

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この日はなぜか女優の木内みどりさんがいらしていて、
農家の母ちゃん観察報告をしてくださいました(役作りらしい)。
いつにも増しておひるごはんがチョーごちそう! 母ちゃんたちと記念撮影。
我々はチョーごちそうおひるごはんをありがたくいただいたです。うひっ。

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それがこれ。千葉県の郷土料理・切り口が絵になる太巻き寿司。
金太郎アメみたいだけどそれをごはんと具で作るのよね。
も、すごい技なのよね。



いやー。できましたよ、味噌。っつか、仕込みましたよ、味噌。

種まき後のあまりの欠株に人数分大豆が確保できるんか! と不安だったけど、
ギリギリ足りました。ほんとに良かったです。

前日入りしないで当日朝から大豆ゆでてゆだるんか!と思ったけど、
集合時間の1時間前にはゆだってました。ほんとに良かったです。

どういうわけだか茹でた大豆の重量カウントを間違ったけど、
大きな問題はとくになく、サクサクと進んだです。

それもこれも、受け入れ先のさんぶ野菜ネットワークのおじさま方、
事務局の花見さん、そして毎回うまい料理を作ってくださった
さんぶ野菜ネットワークのかあちゃんたちのおかげです。

ほんとにほんとにありがとうございました。
感謝の嵐でございます。

8月に種をまくところから始め、3月の味噌づくりまで、
自分たちの味噌をつくる原料大豆から作っちゃおう!というこの取組、
前回は茨城県で開催してそのときも相当楽しかったけど、
今回もかなり楽しかったです。

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大豆を茹でるのにガス屋さんで借りたでかい釜が優秀で
火力が強いっつーか、なんかあっという間に茹だった感じ。
文明の利器ってすばらしいわね。

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品種のせいなのかゆであがった小糸在来が夢のようにおいしかった。
甘くて次々口に放り込みたい感じ。これでできた味噌、
どんな味になるのかなー。楽しみだなー。

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土曜日に開催することが多くてあんまり参加できなかったのは
おばさん、土曜日に学校があることを知らなかったから。
みうちゃん、大きくなって一人で大豆と麹混ぜてました。



さて、先日NHKで「牛肉争奪戦」なんて番組やってましたが、
中国の飼料爆食問題はかなり以前からの話で、
トウモロコシ価格の高騰も中国のせい(だけじゃないけどね)と
言われておりました。

のほほんと「穀物は輸入してれば安いからOK!」的な
ニッポンの常識はかなり危うくなっていると言ってもいいでしょう。

コメはいいけど大豆他の穀物は、穀物相場が高騰すれば
泣くしかない、食べものの価格が上がるのを見ているしかない、
それが穀物自給率の低い国のネックです。

食料安全保障を考えれば、国産穀物を作らないといけないのは
あたりまえの話で、だからこそ補助金がたくさん準備されております。

昨今では輸入穀物のほとんどが遺伝子組換えになりつつありますから、
遺伝子組換えはヤだなーと思っても毎日食べている、それがニッポンの現実。
そして食べてないつもりで絶対食べてる、それが穀物。

すでに選り好みできない状態になっていると言ってもいいでしょう。

なんていう現状のなか、自分の味噌の豆を自分で作るというのは、
地味だけど非常に前向きな行動だとわたくしは考えております。

スーパーに行けばピカピカの大豆が入手できる世の中なのに
なんでまたあえて自分で作るわけ? と言われるとアレですが、
そりゃ「楽しい」からです。理屈じゃなくて「楽しさ」です。

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ポリ袋で大豆と麹を混ぜるとすごーくよく混ざるです。
ほんたべ味噌づくり20年のノウハウをご伝授いたしました。

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器に入れた味噌の表面を焼酎(35度)に浸した和紙でぴっちり覆う。
これによってカビは味噌本体に生えず、全部和紙の上に来るという
ほんたべ味噌づくり20年の技を(以下同文)。



フツーにタネをまいても全部芽が出るわけじゃないとか、
夏の草取りは暑くて死にそうだとか、
しゃがんだり立ったり中腰で作業したりすると二日後に足が死ぬとか、
中耕機がすばらしいとか、脱穀機ってほんとにすばらしいとか
選別ってめっちゃ大変ですぐに飽きちゃうとか、
正品にならない大豆の多さとタカラヅカを比べてみたりとか。

そういうことは作ってみないとわからないものだし、
作ってみて初めて「ピカピカの大豆」ってすげー貴重品なんだ!
なんてこともわかるわけです。

聞くよりも見るよりもやってみた方が絶対楽しいのです。

そうやって作った自分の味噌は世界にひとつしか無くて、
その味噌を一年間お味噌汁で食べ続けることができるなんて
ほんとうの贅沢と言ってもいいような気がするけど言い過ぎ?

ともあれ、今回も自己紹介とかゆるーい感じだったこともあり、
この人こないだもいたけど誰だっけ? なんて感じでしたが、
仕事とか、住んでるところとかあんまり関係なくて、
なんとなく「何ヶ月か一緒に作業した仲間」的なゆるいつながりも
この味噌づくりのいいところだと思っているわたくし。

次に会うときにはきっと「わ、お久しぶり!」なんて感じになり
ずいぶん以前からの知り合いみたいな気がするに違いないのです。

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千葉名物「おっぺし芋」別名「きぬかつぎ」。
蕗味噌を付けて食べました、蕗味噌がうまいのなんのって!

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花見先生手作りのスモークチーズ。これがまためっちゃうまいの。
料理のできる男、花見くん。かっこいいよなー。

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おひるごはんお料理の数々。ネギと桜えびの天ぷら。
あと人参のかき揚げとか里芋のかき揚げとか。里芋んまかったなー。



一緒に作業して同じ時間を過ごし、一緒に作った大豆で味噌を作った。
そういう仲間が何人か東京近辺にいると思うと
これまた楽しいじゃありませんか?

来年もさんぶ野菜ネットワークの畑をお借りして味噌づくりします。

新しいゆるーい繋がりがそこでまた生まれて、
味噌の輪がなんとなく広がっていく。そういうのがいいなと
ドライなわたくしは考えております。

一年間ほんとに楽しかった。7月にまたお会いしましょう。

そうだ。同窓会も企画しなくちゃ。
手についてる菌と環境によって味が変わる。なんてのもまた
すげー楽しいのです。

一粒で何度も楽しい味噌づくり(五七五)

おお、いい句ができたんじゃありませんか?


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「作物は肥料で作るな。土で作れ」by西出隆一さん

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昨年11月の総会時の師匠。遅刻して参加したわたくし。
うううう。不肖の弟子ですんません。



師匠の本が佳境に入ってきましたよ。
来週月曜日に初校が上がってきます。ひゃっほう。
飲んでる場合じゃないぞ! ネジまいて頑張るぞ!

ところでこの本、実は作業を開始したのは昨年の9月頃であった。
11月、5万字ほど書いたところで師匠にお会いしたら書き直したくなり、
一から書きなおして終わったのが1月(だったかな?)。

その後修正が入ってさらに文章を追加して見なおして等々、
今までの3冊の本と比較してすげー大変だったな~と思うが、
のど元過ぎるとすべて忘れるわたくし、よく覚えていない。

ブログを再構成するのではなく、一から書くのは初体験だったため、
書く過程で自分の農業に対する認識を整理し見直すことになったのだが、
この過程でわたくしは自分を再構築したと言ってもいい。なぜなら、
書く前の自分と今の自分を比べると「何か」変わっているからである。

本の執筆開始と同時にブログがほとんど書けなくなったのも
自分の変化についていけてなかったからだろうと思うわたくし。
混乱した頭では何を書いていいかわからなかったのだった。

大変だよなあ、執筆(まるで他人事)。
でもま、ようやく初校だ! 

またアホほど赤入れする自分の姿が想像できるが、
今日は金曜日だからそのことは考えない。
それが幸せの秘訣「スーパーその日暮らし・ほんたべ」である。

さて昨年11月に西出会の総会があり、そこでわたくしはまた
師匠のすんばらしい一言を聞いたらしく、メモを見つけた。
聞いたこと、書いたことを覚えていないのは、その夜飲み過ぎたからであろう。

師匠は「作物は肥料で作るな。土で作れ」とおっしゃっていた。

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いちごの花弁の数でチッソの状態がわかると教わったです。
花びら4枚はチッソが足りません。果実もいいものができません。

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探して見て気づいたけど、花びらの数にもいろいろあるのね。
これは5枚。こういったばらつきがあることがすでに良くないのらしい。

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いちごの花びらはおおむね6枚だと言われておりますが、多いものだと
8枚だったりもするしで、この差が果実の大きさや形に影響する。
まんなかの雌しべの群れの形がいちごの形になるんだって。
この形が変形していると変形花になる。ふしぎだね、いちご。



おおおおおお、すげー! これを見つけたときのわたくしの衝撃。

ドッカーーーーーーーーーーーン って感じ
(なぜ覚えてないんだ自分)。
読めば読むほど、さらに深読みすればするほど
含蓄のあるすんばらしい言葉なのである。

だってさあ、わたくしたちは通常、肥料は作物に与えると考えるでしょ?

家庭菜園の本にも、作物が生育するには肥料が必要、
チッソは体(葉っぱや茎)を作って、リン酸は花や実、
カリは根っこに必要なのよね、みたいな感じで書いてある。

作物には肥料が必要なのである。それは日本の常識である。
だから無肥料栽培とか言われると「すげーなー。
持ち出す一方でどう作物を作るのか」とか考えちゃう。

しかしこれを「土で作る」と考えればどうかな?
そしてこれは「作物は肥料だけでは作れない」と言い換えられないかな?
じゃあ、肥料以外の要素、土って何なんだって話になる。

土中には1立方センチメートルに数億個の微生物がおり、
その方々が作物に必要な要素を与えてくれることが知られている。

土壌分析してチッソ分がほとんどないのに立派な菜っ葉ができるのは、
微生物がアミノ酸を作って植物に提供するからだと考えられている。
しかしそうなるまで微生物叢が豊富になるのには大変時間がかかり、
腐植分の素となる粗大有機物もかなり投入しておかないと難しい。

戦後の増産時、化学肥料に頼りすぎた農業がうまくいかなくなったのは、
作物を肥料だけでつくろうとしたからだろう。

土耕栽培の場合、粗大有機物を還元しないで肥料だけで作ろうとすると
土壌障害やその他の障害が起き始める。
その対策として土壌消毒をしなくてはならなくなり、
微生物は全滅し、ますます土はダメになっていく。

昨日まで土壌消毒剤をまいていた畑で、急に無肥料栽培や
有機栽培をしたとしても、いい作物を作るのは難しい。
というかたぶんできない。微生物がいないからね。
土を作るには時間がかかるものなのである。

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チッソが適正だといちごの花は45度の角度でしゅっと出る。
これがヘタってるとチッソが多い。マルチにくっついているような状態だと
施肥管理を間違ってる可能性がある。そういう小さなことから
師匠はその農家の技量を見分けてしまうからスゴイのだった。



んじゃ、土づくりってなんですか?

「団粒構造になっており、微生物が豊富で腐植・CECともに高く
土壌バランス(分析値・三相分布ともに)が取れている土であれば
良い作物ができる」と師匠は常日頃おっしゃっている。

そういう土、良い土を作るのが「土づくり」である。

良い土の条件とは「生物性・物理性・化学性」のバランスの取れた土で、
「ふかふかの健康な土」的な情緒的な言い回しで表現される土ではない。
物理性と化学性は数値化できるから、誰が見ても客観的に
「良い・良くない」という判断ができるし対策も打てる。

そういう土を作って作物を作りましょうよね、と師匠は言っているのだった。

もしかして師匠は、肥料も作物ではなく土に与えろと言ってるのかもしれない。
微生物を増やし微生物が利用して作物にいい影響を与える肥料。
それがボカシでありモミガラ(粗大有機物)なのではないだろうか。

師匠の何気ないひとこと、全然記憶に引っかからなかったひとことが
師匠の農業に対する考え方の基本を表現していたのだった。

おおお、なんてすばらしい一瞬だったのか(覚えてないけど)。
おそらく聞いた瞬間にそう思ったからメモしたのだろう。

よくやった! 自分。エライぞ! 自分。

つーことで、この言葉は書くのを失念していた「おわりに」に入れました。
最後を締めるいい言葉だから、これをちゃんと入れられるよう
「おわりに」を書くのを忘れていたのかも。なんちて。

怒られるかな。出版社の方、締め切り守らなくてすんません。
でも最後にもう一回書いておこう。

「作物は肥料で作るな。土で作れ」
いい言葉だなー。


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「ジビエを食べて獣害について考えてみよう」イベントやります

ジビエイベント
ご興味ある方、コメントあるいはメッセージをいただけますと幸いです。
ちなみに携帯のメルアドにはメッセージが送れないので、
Gmail等でお知らせくださいませ。



実はわたくし「全日本ジビエ協会」の理事なぞをやっております。
しかし「全日本ジビエ協会」とWEB検索しても出てきません。
なぜならまだサイトを開設していないからです。

サイトの原稿は現在わたくしのところで塩漬けされており、
現在原稿整理中なのです。すみませんすみません。ペコリ

「全日本ジビエ協会」が設立された理由はいろいろありますが、
以下のような感じです。たいへん志の高い立派な理由です。

「現在の野生鳥獣による農業被害を始めとするさまざまな摩擦は、
野生鳥獣の生息域の拡大・あるいは農漁村地域における過疎化・高齢化による
耕作放棄地の増加・手入れの行き届かない森林の増加など、
社会情勢の変化や自然環境の変化などにより
中山間地を中心に全国的な問題となっている。

昨今のジビエブームは上記の問題に対する一つの解決策として
非常に期待できるものではあるが、一過性のものになる可能性がある。
ジビエ肉についての食肉流通や衛生管理などについても
ブーム先行であまり議論されておらず、また規格も定まっていない。

そういう現状を鑑み、ジビエに対する理解とその促進も含め、
広く議論の場を持ちたいと考え、全日本ジビエ協会の設立に至った」

ということで、全日本ジビエ協会におけるわたくしの役割は
広報及びイベント企画、写真撮影、販売促進などであります。

エゾジカの狩猟に何度か同行し、鹿肉についてはちょっとうるさいわたくし、
全精力を投入して、今後ジビエの普及・販促にがんばっていく所存です。
だからWEBはも少し待ってください。なんちて。

被害額 1

WEB検索してみたら、数年前にはほとんどヒットしなかったのに、
めっちゃデータが上がってるのを発見。農水省も環境省も
相当マジで対策打ってます! って焦る気持ちが伝わってきましたよ。
鳥獣被害防止特措法に基づく取組状況(農水省)より抜粋


被害額2 1

おお、なんということでしょう。被害総額も面積も
右肩上がりじゃありませんか。平成23年は2011年なので
震災もあって数値的に下がっているということでしょう。



さて、全日本ジビエ協会の第一回会合はなんと2年ほど前で、
できてはいるけど目に見える活動をしてこなかったというゆるさが魅力。
なんちて。うそうそ。

その全日本ジビエ協会主催で、今度イベントをすることになりました。
それが「ジビエを食べて獣害について考えてみよう」であります。

最初に獣害について日本オオカミ協会理事朝倉裕氏の講演を聞き、
その後鹿及び猪肉をその場で調理して食べるという楽しいイベント。
なんと参加費2,000円! お肉は鹿と猪。もしかして鴨。
あと鹿ソーセージとか鹿ハムとかも出るかも(未定)。

調理は銀座和光のレストラン部門「THE WAKO」の
総料理長だった鈴木康太郎さんである。
実は鈴木さんも全日本ジビエ協会の理事なのだった。

何作ってくださるのかな。鹿肉のブルーベリー煮込みはマストかな。
ほろほろとくずれる鹿肉がとてもおいしいステキなお料理。
あとは焼き肉かなー。じゅる(よだれ)。

ともあれ、鹿猪害の著しい昨今、鹿は積極的に食べたい食材である。
とは言っても日常的に購入する場は都市部にはほとんどない。
ハンターの友人に肉をもらったとしても状態の良い肉だとは限らない。
食べてみて口に合わなければ二度と食べないかもしれない。

ああ、もったいない。血抜きがちゃんとできてれば
問題なく食べられるおいしい肉だったかもしれないのに。

さらに、ハンターによって処理の方法が微妙に違うし、
人によって肉の臭さに対する好み・許容度はそれぞれ違う。

「俺がいいからあんたもいいだろ」なんてことはあり得ない。
それが獣肉である。ちなみにわたくしオス鹿は食べられません。
常にバンビちゃん限定であります。

年齢別狩猟免許所持者数の推移
ハンターデータ

農水省「鳥獣被害の現状と対策について」より抜粋。
高齢化が進み、若年層がほとんど免許を所持していない様子がわかりますね。
現在「鳥獣被害対策実施隊への優遇措置」とやらで税金の軽減や
ライフル銃の所持許可の特例措置などが取られているようです。
年寄りハンターじゃ駆除もおぼつかないから若者カモン!です。


駆除データ

昭和45年代とかでシカの狩猟数が少ないのは、シカが少なかったこと
及び保護されていたことが関係していると思います。
誤った保護政策でバカみたいに増えた&ニホンオオカミを意識的に絶滅させた
そもそも明治・昭和のご先祖様がやったツケを、現代の我々が
払っているのですなあ。いやはや、未来にツケを貯めてはいけませんね。



農水省では鳥獣被害対策を積極的に推し進めており、
その一環として「肉の有効利用」が行われているが、
通常の肉(牛豚鶏)流通から外れたところにあるジビエ肉の扱いは
上記にあるように、まだしっかりとは整備されていない。

数年前までクローズドな売り場で取引されていたジビエ肉だが、
ある時から「鹿って高値で売れるんだって」的な話が出てきて、
今までジビエを扱った経験のない業者がジビエ市場に参入してきたらしい。
(全日本ジビエ協会の代表談。彼はシビエ肉の卸業者である)

野生動物の肉は「自然をそのまま食べること」に意味があるがリスクも高い。
肝炎ウイルス、寄生虫、食中毒など心配事も多いから、
食べ方についてもある程度知識が必要になる。生食は厳禁だ。
生で食べたい人は食べてもいいけど何が起きても知りませんよという世界である。

そういう知識が一般に広まっているとは言いがたい。
せっかく「ジビエを食べよう」機運が高まっている昨今、
この微妙な熱が、何かあってポシャってしまってはもったいないのだ。

鹿猪肉が売れるってことは、猟師の稼ぎになるってことだからね。
食べることはすごく大事なの。
ということもあり、全日本ジビエ協会は
そういったことも含めて広く情報を提供していく予定です。

全日本ジビエ協会は今後「新鮮野菜net」でジビエ肉を販売し、
広く一般の方々にジビエが食べられるよう努力していく予定である。
しかしまだ「新鮮野菜net」に登録はあるけど商品が未掲載という、
相変わらずなんとなくゆるい感じで進んでおります。

3月21日(土)イベント以降はネジを巻きますから、
今後ともよろしくお願い致します。

なおフェイスブックページを開設しております。
よろしかったら覗いてみてくださいませ。


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プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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