有機農業も自然栽培も「目的」ではなく「手段」

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今年もぶどうの季節がやってきましたねー。巨峰の原種を自根でつくってる
佐藤善博さんの巨峰(マニア過ぎる評価)を今年も注文しました。楽しみ。
あと五十嵐晴夫さんのシャインマスカットもチョー楽しみす。



先日阿蘇で行われた有機農業関係のイベントの最後にこんなひと言を聞いた。
「有機農業を広めるために何をしたらいいか議論しました」

よく聞く言葉だ。しかし、この時なにかがチクリとひっかかった。
小さなトゲは東京に戻ってからもちくちくと何か言いたげだ。
何が引っかかったのだろう。今までもよく聞いてきたのに。

なので、このトゲの違和感についてちょびっと考えてみた。

「有機農業」とは1970年代に始まった農業の一形態の名前である。
2000年に「有機農産物」「有機栽培」「有機ナントカ」と表示するため、
JAS規格の一部として「有機農産物の日本農林規格」が法制化された。

【JAS規格には、品位、成分、性質その他品質に関する規格及び
生産の方法に関する規格があり、品質に関する規格は51品目、
197規格、生産方法に関する規格は15品目17規格が定められています。
そのうち、有機JAS規格は、生産方法に関する規格に該当し、有機農産物、
有機加工食品、有機飼料及び有機畜産物の4品目4規格が定められています。】
(はじめての人のための有機JAS規格 農水省サイトより)

1970年代、それまでの農薬と化成肥料に頼った農業をやめ
有機農業に変えた人たちはたくさんいて、彼らに共通するきっかけは
わたくしが聞いたところでは以下のようなものであった。

・農薬が危険だから使うのをやめたかった。
・みなに喜んでもらえる安全でおいしいものをつくりたかった。
・自分の子どもに食べさせる安全でおいしいものをつくりたかった。
※1970年代はチョーコワイ「ドリン系農薬」などまだ失効していませんから、
農薬は危険なものでした。この場合の「安全」は正しい認識です。

畑作もコメも果樹を栽培している人もみなが等しく
上記のような理由で有機農業に取り組み始めた。と思う。

化成肥料をやめて堆肥を投入し、できるだけ農薬を減らし
虫とか病気とかがビシバシ出まくるなかさまざまな技術を試行錯誤して、
より安全なもの、おいしいものをつくろうと考えていた農家の作物は
2000年に有機JASが法制化され「有機農産物」とは呼べなくなった。

有機JASにはこまごまとルールが決まっていて認証にはお金もかかる。
さらには使える農薬や資材もガッチリと決まってしまった。
それまで無農薬でがんばってきた有機農家のなかには
一律の規格である「有機JAS」でひと括りにされるのを良しとしない人もいた。

とくに果樹農家は、農薬の散布数をかなり減らしてがんばってきたのに、
つくったものは「特栽」という規格のワクに入れられることになった。
何十年も有機農業やって来たのにくそっ! と思った人は少なくないだろう。

でもちょっと待って。よく考えてみよう。

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果樹農家で慣行栽培から有機農業に切り替えた農家の方々からは
わりとリアルな「農薬まいて病気になった」話が出てきます。
最も農薬の被害を受けるのは散布する人であることを忘れてはいけません。
だからこそ、減らしてつくってる人のものをわたくしは買いたいと思います。



そもそもみんな「有機農産物」と表示したいために
農薬を減らして肥料を変えたわけではなかったはずだ。
「おいしいもの、より安全なもの」をつくりたくて
有機農業を選択したのではなかったか。

であれば、有機農業は目的を達成するための手段のひとつだ。
おいしいもの、安全なものをつくりたい、それが目的なのだから。

「有機農業を広めるために」でチクリと感じた違和感は
「有機農業=目的」と最終到達点のように聞こえたからだ。
本来手段であるはずのものが目的になってしまった違和感である。

昨今農水省では有機圃場の割合を◯%にするとか目標値を決めているが、
こちらは「有機JAS取得圃場及び有機農産物が増えること」が目的である。

「おいしいものを、安全なものをつくる」のが目的であれば、
手段は有機農業だろうが自然栽培だろうが慣行栽培だろうが
たぶん、べつになんでもいいのだ。できたものがおいしくて安全ならば。

ただ、言葉で分類すると差別化やイメージしやすいというメリットがある。
数年前まで「有機農産物」はどんなものかよく知られていなかったが、
最近では「オーガニック=なんとなくいい」と考えられている。

食べもの以外のコスメや衣類なども充実してきて、
「オーガニック」表示はますます意義あるもののように思える。
どのようにいいのかはとくに関係ない。

JAS規格という法律によってオーガニックという規格(表示)で
何かが担保されていると思えればいいからである。

しかし、言葉にとらわれて本質が見えなくなることがある。
わたくし自身もこのところそうなっていた。

先日果樹分科会のコーディネイターをすることになったとき、正直に言うと
「柑橘はともかく落葉果樹は有機関係ないからなー」とわたくしは思った。
過去に落葉果樹農家に「俺ら有機関係ねーし」と言われた際にも
わたくしも「だよねー」となんとなく答えたりしていた。

この場合の「有機」はわたくしにとっては有機JASのことだったが、
わたくしはこのとき「何言ってんの、ずっと有機農業やってきたんじゃん!」
と言わねばならなかったのではないか。

おいしくて安全なものをつくろうと長年有機農業に取り組んできた、
そして現在もそうであるその事実も価値も変わらないのだから、
有機=関係ないではない、と、言わなくてはならなかったのだ。

まず最初に「おいしくて安全な食べものをつくりたい」があり
その結果「有機農業」あるいは「自然栽培」を選択し、
さらにそのなかに「有機JAS認証」を取得する人がいる。しない人もいる。

わたくしは大地を守る会時代には上記きちんと認識していたのに
ここ数年すっかり忘れていたのだった。日々猛省するわたくしであります。


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今年も狩猟シーズンが始まりますよー

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狩猟免許取得以降、野川に浮かんでるカルガモとかコガモとか
仙川にいるオナガガモとかが全部特定できるようになりました。
10月頃はまだ冬毛になってないのでメスとあんまり変わらない、
なんてのも狩猟免許取得後に知った知識であります。



ハッ! と気づくともう来週末は9月であります。

秋。と言えば狩猟。再来月の10月は北海道では狩猟解禁です。
11月1日には山形県のカモ猟が解禁です。

ってことで、猟友会から「狩猟者登録申請」のお知らせが来ました。
えええええー全然考えてなかったー。一年経つのがすげー早いわー。

狩猟をするにはまず狩猟免許を取得しなくてはなりません。
わたくしの場合、第一種とわなの免許を取得しております。
第一種はライフル銃・散弾銃・空気銃を使うことができます。
(ライフル銃は散弾銃を使用して10年経過後に可能)。
ちなみに第二種は空気銃のみになります。

どうでもいい話ですが、わたくしの狩猟免許には
舛添知事の名前が記載されています。
平成27年に取得したので更新は平成30年です。

銃を使った狩猟をする場合は、銃所持許可が必要です。
こちらは都道府県ではなく最寄りの警察署で手続きします。
わたくしは昨年散弾銃を購入し、5月に初めて銃検査に行きました。

ママチャリに乗って警察署に行ったら猟友会の会長さんに
「チャリできたのおおおお(愕然)」と呆れられましたが
とくに問題なくクリアしました。
なので今年も問題なく狩猟に出かけることができます。

昨年は山形県でカモ猟に初めて参加しました。
去年の経験→初カモ猟で考えたり発見したりしたこといろいろ
全然当たらなかったけど、非常に興味深い体験ができました。
そして来年(今年のこと)は北海道でエゾライチョウ、山形でカモ! 
とか決意していたのですが、登録の金額を見て我に返りました。

第一種猟銃の登録の内訳はこんな感じです。
 登録税 16,500円
 登録手数料 1,800円
 大日本猟友会費 4,800円
 寄付金 200円
 ハンター保険 3,000円
 都猟友費 5,000円
 代行手数料 1,000円
 地区会費 4,000円
 合計 36,500円

登録都道府県数がひとつの場合が上記で、ふたつになると
登録税と手数料が2倍になりますから56,600円です。

ううううううううううううう。

シーズン中に数度通うとして旅費を合わせるとすうじゅうまん。
そんなお金がわたくしにあるでしょうか。いや、ない。

山形県と北海道という選択がそもそもどうなんだって話でしょうが、
知り合いのハンターがここにしかいないのです。

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カモには羽を広げないと見えないところに
ものすごくキレイな色の羽が生えています。カルガモにもマガモにもあります。
この理由をネットで調べてみましたが見つけられませんでした。
神様のしゃれなのかもしれないなと思っている次第です。



そもそも狩猟とは地域でやるものなのかもしれません。
わたくしの知っているハンターのおじさま方は、
夏場は農業や漁業を営んでおられます。
冬は雪に降り込められて主たる事業ができなくなるので狩猟に行きます。

鹿はお金になりますがカモは趣味でしょう。
いずれにしてもシーズンになるとほぼ毎日行きます。

「んじゃ明日はここに集合ねー」みたいな感じでバイバイして、
翌日またなんとなく集まってなんとなく役割を決めて出かけます。 
北海道の場合は鹿なので、もう少し大掛かりですが、
いずれにしても地域の仲間と楽しく遊ぶ、って感じです。

もちろん遊んでばっかりではなく時期が来ると駆除もやります。

市町村で対象鳥獣捕獲員になっていると狩猟税の16,500円が免除されます。
これには昨年度実績が必要なので、新米ハンターにはムリ、というか
東京から地方に行って狩猟するような趣味のハンターにはムリです。

猟友会に入会しないで直接県に申請に行くと経費が安く上がります。
上記から猟友会の会費(大日本・都・地区)合計13,800円マイナスされます。
が、ハンター保険には一人では入れないのでむずかしいところです。

なんてことをつらつら考えるに、
やはり狩猟とは地域密着でないと、と思うわけです。

わたくしの地区の猟友会の方は、シーズンになるとそこの別荘に行き
ずーっと猟してるというようなお金持ちの方もいらっしゃいます。
そう考えると、やはり狩猟とは「持てるものの趣味」なのかもしれない
と思う次第です。とくに東京では。東京23区では。

つーことで、今年は山形だけかなー、でもエゾライチョウ食べてみたいなー、
でも今年なんかヒグマがすげー出てるらしいし襲われたらヤダなー、
(10月はヒグマにばったり合うシーズンでもあります)
ペッパースプレー買うとさらにお金かかるしなー、そんなお金ないしなー、
でもエゾライチョウ(以下延々繰り返し)

登録書類提出までにあと一週間。あああああなやむー。


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「オーガニック=おいしい」は幻想である(宣言)

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枝豆をつくるのが上手な人っていますよね。この人の枝豆
とにかく絶品! って人。土なのか技術なのかは不明ですが、
枝豆って意外とおいしくつくるのがむずかしい作物だと思っとります。
粗放でもできそうだけど、粗放だとそれなりの味にしかなりません。



オーガニックの価値を尋ねられた際になんて答えるか。
有機農業関係者ならむーと悩んでしまうところでありましょう。

すぐに思い浮かぶけど同時に反論も思い浮かぶのが「安全性」。
何と比べて安全なの? っていうか、その他のものは危険なの?
とか聞かれるとグッとつまります。こんな質問には答えられません。

なのでわたくしは絶対に、ずえーーーったいに「安全」とは言いません。
でも栽培履歴が追え法律に準じてつくられていることから「安心できる」とは言います。

言いたくなるけど意外とちゃんとしたエビデンスがない「栄養価」。
一般的な栽培のものとオーガニックでは栄養価に差はない、というレビューが
2009年英国食品基準庁(FSA)から出されたのは記憶に新しいところです。

抗酸化物質とかその他まだわからない成分(波動とか)に優位性がある、
というような話になるとよくわからなくなってしまうため、
「現時点」では「差がない」と考えていいのではないかと思います。
きちんとした研究論文がそのうち出るでしょう。それを待ちましょう。

そんな「何にも言えないじゃん」的な状態のなか、
なんとなく説得力がある価値が「おいしさ」です。

だって農薬散布してないし化学肥料も使ってないし堆肥とかだし
生産者だって一生懸命つくってるもん、おいしいに違いない。
てな感じでしょうか。

一般栽培と比較してオーガニックは手間とかも大変なので
そのがんばりに対して「おしなべておいしい」と言いたくなりますが、
わたくし的には「おおむねおいしい」くらいかなと考えております。

とは言え「オーガニックって一般栽培のものよりおいしいんですよね?」
なんちて聞かれた場合、わたくしはとくに否定はしてきませんでした。
そう言いたい気持ちとか販促的にもすごーくよくわかるからです。

が、しかし。

先日わたくし有機JASマークのついているだだちゃ豆を購入しました。
枝豆は鮮度が命です。届いたら速攻で食べねばなりません。
さっと茹でてワクワクしてつまみ食いした有機だだちゃ豆は
悲しいことに渋みというかエグミの勝ったものだったのです(泣)

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以前西出さんとだだちゃ豆の畑を見に行ったことがあります。
広大な面積に植わってる豆は旱魃のせいでカルシウム欠乏が出ていました。
豆に潅水なんてしないよね、とおっしゃっていましたが、そのあたりが
おいしい豆をつくる人とそうでない人の違いかもしれません。とは言え
圃場が有機JASを取得していれば有機枝豆で出荷できるのです



そもそもスーパーで枝豆を買うことがないので、一般栽培がどうなのか
わたくしは知らないのですが、近所のJAが経営している直売所の枝豆は
(鮮度の問題もあると思うので単純に比較してはいけないのですが)
いつもステキにおいしくビールがビシバシすすみます。

プロのつくった枝豆が渋い(エグい)とはどういうことだあっ!!

理由が知りたくて師匠・西出隆一さんに電話して聞いてみたところ、
「渋みの原因は主にカルシウム不足だけどチッソが多くても出る」とのこと。
チッソ過剰は想像していましたがカルシウム不足は知りませんでした。
さすがは師匠です。

豆はカルシウムが大好きなのですが、枝豆を栽培していると
潅水設備のないところでは旱魃時にけっこうカルシウム不足が起こります。
水分がないとカルシウムを吸えない、ってのが原因です。

しかしここんとこ雨降り続きでどこも水は豊富にあったはず。
なので考えられるのはチッソの過剰です。
硝酸態窒素は水に溶けやすく雨が降ると作物はどんどん吸ってしまうのです。

チッソ分をそれほど必要としない枝豆がチッソ過剰になる理由は
そもそも下手くそ、あるいは土づくりができていない、残肥があった、
何も考えず減反の畑に堆肥を入れてつくった、などが考えられます。

あんたねー、そこまで言う? とか言われそうですが、
わたくし的には家庭菜園の素人(わたくし)がつくるならまだしも、
プロの農家が渋い枝豆をつくるなど許せん! と思ってしまったのです。
わたくしの心はこと枝豆に関しては非常に狭い、と言えるでしょう。

以前腹立つほどおいしくない有機サトイモを食べたときは
二度と買わなきゃいいんだもんねと思った程度でした(告白)。

ケチ臭いことを言うようですが、有機という価値のぶん価格もそれなりです。
であれば、食味にもう少し気を使うべきではないでしょうか。つーか、
有機JASマークがついているからこそおいしいものであって欲しい、というのは
わたくしのエゴなのでしょうか。うううううう、そうなのかなー(泣)

わたくしは渋い枝豆を食べつつ自分にガッカリしてしまいました。

なぜ? オーガニックに期待を持ちすぎていたことに?
そういう先入観を持たない自分でありたいと思っていたのに、
オーガニックは特别だとなんとなく思い込んでいたことに?

自らを激しく反省し、今まであいまいにしていた

「オーガニック=おいしい」は幻想である、とここに宣言いたします。

そういうことを言う際には「おおむね」をつけましょう。
いや、つけなくてはなりません。

しかしいつか「オーガニック=おいしい」と言える日が来るといいな。
とエゴ丸出しで希望を述べてみるわたくしです。


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低温と日照不足と雨降りでトマト終了(泣)

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ミニトマトでセミドライトマトをたくさんつくって冷凍しておりましたが、
あっという間に使ってしまいました。まだミニトマトあるし作れば大丈夫、
とか思ってたら雨だし。しかもこの雨でバンバカ割れるし(泣)
来年はしょっぱなから干しまくる予定です。


3月という心地良い季節に生まれたせいか、夏がキライです。
というか、暑いのがキライです。昔からキライでしたが、
年寄りになるとますますキライになりました。

冬とか寒いのがへーきなのは鳥取生まれだからでしょう。

バイクに乗ってるときに雨が降ると、転んで死ぬのはヤだけど、
雨の匂いにはウキウキするし濡れるのも好きでした。
雪のなかチャリを爆走させて滑りまくるのも好きでした。
ということで、寒くても冷たくても冬が好きです。

なんてゆーわたくしにここ数日の東京は非常にナイスな感じです。
ずーっと気温は25℃前後、そして雨降り。
大変とても過ごしやすいのですが、
畑の夏野菜たちは青息吐息です。

なにしろ豊作でなりまくってたトマトの果実が
バンバカ割れまくり、ほぼ終了となりました(泣)
自分には良くても野菜には最悪、といったところでしょうか。

その割れたトマトにカブトムシが連日たかっており、
トマトからカブトムシのニオイがして全然うれしくありませんが、
近所の方におすそ分け(カブトムシを)したら喜ばれました。

その他の野菜はというと、モロヘイヤ、ツルムラサキは
この人たちバカなのかしらと思うほど影響ありませんが
オクラの生育がパッタリ止まりました(泣)

オクラもトマトも大好きなわたくし。
好きなものからダメになっていく運命なのか自分(おおげさ)。
しかしオクラって暑いのが好きなんだなーとしみじみ実感しております。

ナスはそろそろ切り戻しシーズンでこの後11月まで採れる予定ですが、
雨がやんでからじゃないと追肥作業ができません。
ピーマンの花がやたらと落っこちるのも雨のせいでしょう。

今期のトマトはやたらとうまくできたため、
毎日10個ずつ収穫できて食べるのが追いつかないうれしい悲鳴、
ってな感じで、ほぼ全部ジュースに加工しました。

500mlのペットボトル一本飲むとトマト5個ぶんくらいです。
毎日半量ずつ飲んでいる夫ちゃんの手や顔が、
リコピンで赤くなるんじゃないかと思いましたがなりませんでした。
みかんとトマトは違うみたいです。

そんな感じで豊作の喜びを堪能していたのですが、
先週から降り続く雨でもう終了です、チョーガッカリです。
よく考えてみると、いつものトマトと終了時期が変わらず、というか
いつもは9月まで持つんだからいつもより短いことに気づきました。

ううううううううう(泣)遠い目。

トマトはなくてもミニトマトがあればいいやと思っていましたが、
ミニトマトもバンバカ割れはじめもう終了なのです。
哀しみはいや増すばかりです。ううううう。

このようなへなちょこ家庭菜園をしていてもガックリと肩が落ちるのですから、
それを生業としている農家の方々の心配はいかばかりでしょう。
とくに東北、北海道の、この季節にこの低温、この日照では、
コメもジャガイモもマメも心配なところです。

わたくしの大好きなこれから出荷が始まる大粒種のブドウなどは
この長雨で裂果とか病気が発生したりしそうです。
さらに日照不足&雨は食味を低下させることがありますから、
来週にお天気が盛り返してくれるのを祈るばかりです。

いろいろ急に心配になってきているのですが、
現在進行系では目に見えないのが農業のむずかしいところです。

何事もなくすべての作物が豊かに実ることを祈るわたくしです。


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柑橘の自然栽培・有機栽培の話を柑橘農家に聞いてきた

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子どものころから絵描きになるのが夢だったという池田道明さん。
自然からインスピレーションを受けて書くことが多かったことから
農業でも自然を守っていると胸を張れる栽培をしようと
自然栽培に切り替えました。温州みかんや清見を栽培しています。



わたくしNPO法人「有機農業参入推進協議会」の理事をしております。

そのお仕事で「有機農業を始めよう! 第17回有機農業公開セミナー」
(於・熊本県阿蘇郡ホテルグリーンピア)に参加してきました。
まかされたのは「柑橘分科会のコーディネイター」です。

うひー、柑橘?

わたくしは落葉果樹担当が長かったこともあり、落葉果樹については
ちょびっとだけですが、病害虫・農薬・木の生理などがわかります。

春に花を咲かせ、夏から秋に果実を実らせ、収穫後は
晩秋にばっさりと葉を落とし、冬季に休眠する落葉果樹。
生育にメリハリがついているためわかりやすく、花芽も確認しやすいため、
「あー去年なんか失敗したのかなー」なんてのもわかることがあります。

こういうのがわかると農家と話をするとき詳しい話が聞けます。
わかるようになると農家はより詳しい話をしてくれます。
その結果、出荷時期や品質の話が具体的にできるようになるのです。

しかし柑橘類は、一年中葉を茂らせている常緑樹です。
わたくし的にはいったいいつ休眠してるんだって感じです。
さらに、去年の実がついてるのに花が咲きます。さらにさらに、
レモンなどは四季咲きとか言って春から夏までだらだら花をつけたりします。

いったいキミの交代期はいつなのかね? というか
どの時点で栄養成長から生殖成長に切り替わっとるのかね?
なんつー疑問が頭にわいて柑橘の生理のことを考えると夜も眠れません。

なんちて。ウソです。

ということで、ほぼ知識ゼロで熊本県に到着したわたくしは、
分科会のパネラー・池田道明さんのみかん園を見学に行きました。
事前にちっとは知識を仕入れておかないと、と焦っておりましたが
池田さんの話が大変とてもわかりやすく、あることに気づくことができました。

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知識なくぼんやりと写真を撮ってることがよくわかる温州みかんの写真。
なんかもー木の見どころとか全然わかんないし、
次に行ったときにはちゃんと質問できるようになっとかなくちゃ。



それは、柑橘も落葉果樹も基本的な部分は同じってことです。
なぜならふたつとも畑作や米などの単年度作物ではなく、
一度植えたら数十年そこにある永年作物だからです。

そして永年作物ならではの共通項が「土」なのでした。

さて、池田さんは玉名郡で自然栽培のみかんを栽培しています。
現在では収量もあがりようやく経営が安定してきたところですが、
ここに至るまでには木が枯れたり虫が大発生したり、
全く収穫できる果実がなかったりなどの大変な経験をしています。

その経験が大変とても興味深く、これから果樹というか柑橘の
自然栽培・有機栽培に取り組む方への助言として、
今まで聞いたなかでベストである、とわたくしは思ったのであります。

「自然栽培を始める際は農薬と肥料を一気にやめたくなるけど、
先に変えるのは肥料。肥料を少しずつ減らすと3年ほどで切れるから、
それから農薬をやめること。また全ての園地を一気に変更せず
少しずつ変えてようすを見ること」by池田道明。

大変とても有意義なアドバイスではありませんか?
そしてこれは有機栽培に切り替える際にも当てはまるようです。

単年度作物と違い、果樹類は3年前の施肥やら剪定やらの影響を
当年度も持ち越しています。過去ずーっと化学肥料を与えられている木は
園地の微生物相の影響もありますが、有機質肥料をすぐに吸わないのです。

やってる方は「肥料をやってるから吸ってる」と思っていても、
おもに2年間ほど過去の残肥が効いていることが多いようです。
除草剤などをまかれていた園地では微生物がほとんど死滅していますから、
有機質肥料を分解してくれる善玉菌がほとんどいないとも言えます。

その結果、転換して3年めに病害虫が一気に、しかも大量に発生します。
このタイミングで木を枯らしてしまうと資源がなくなりますから
柑橘栽培から撤退せざるを得なくなります。貯金もなくなります。

つまり、まず「以前の土を変えること=土づくり」が大切なのです。

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ルビーロウカイガラムシ。自然栽培に切り替えたらだんだん小さくなってきたそう。
切り替え当時ぐわっと発生したカイガラムシが数年後にはいなくなった。
天敵が食べているのかも、と池田さん。肥料が切れてから起こったことが
非常に興味深く、肥料とはなんなんだとか考えてしまったわたくし。



池田さんの園地で肥料を減らし始めたのは2000年。
自然栽培を始めたのは2008年で2015年に全園に広げました。

準備期間を入れると現在までになんと17年もの年月がかかっています。
それでも大変なことがいろいろと起こったのです。
これぐらい時間をかけないと自然栽培はむずかしいということでしょう。

とは言え、無施肥です。作物は何を吸って生育しているのでしょう。

池田さんのみかん園は草を刈り取らない草生栽培です。
「草を刈り取らない」のはわたくしの知り合いの自然農のすもも農家も同じで、
草を刈り取らない=青刈りしない=総炭素供給量を上げる、ことができます。
これにより、微生物相がより豊かになるのかもしれません。

北海道農研機構の共生微生物の研究者・池田成志さんにこの話をしてみたら
「微生物の菌体だけでも相当量の肥料成分になると思います」と言われました。
自然栽培の人に共通する話ですが、肥料分は微生物が供給しているのでしょう。

この後、柑橘類分科会でその他のパネラーの方の話をお聞きし、
有機でも一年目から一気に転換するのは無謀ということがよくわかりました。

その前の持ち主がどのような栽培をしていたのかよく聞いて、まず土づくり。
農薬を減らすのはその後。最も大切なことは
「木を枯らさないこと」「全滅させないこと」。

ムリをしてはいけませんよということですね。

落葉果樹に比べると、柑橘は有機JAS取得が比較的容易と言えます。
有機JASではマシン油やボルドーがまけますから、自然栽培でなければ
転換する際にも心の余裕が若干持てるような気がします。

わたくしは10月には有参協の仕事で果樹栽培について書かねばならないのですが、
心おきなく書ける気がしてなりません。喜ばしいかぎりです。
今回お話を聞かせていただいた農家の方々、ほんとうにありがとうございました。

今度行ったときは花芽がいつどこにできるのか教えてもらわなくっちゃ。


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北海道のオーガニック(&グラスフェッド)ビーフを応援するぞ!

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セミナーでは八雲牧場のオーガニックビーフを使ったお弁当が出ました。
肉の味が全くわからない牛丼風味つけでチョーガッカリ。
つくった料理人はこの肉の趣旨がわかってなかったのでしょう。
脂と肉から鹿などの草食動物に共通するニオイがしました。



オーガニックライフスタイルエキスポに参加してきた。
っつか会場で開催されたアニマルウェルフェアのセミナーに行ってきた。

日本におけるアニマルウェルフェアはわたくしが行った最初の勉強会
(2010年)から1センチほど進んだということがわかった。
講師は同じ日本獣医生命科学大学名誉教授・松木洋一氏である。

「ほんたべ日記」で何度かアニマルウェルフェアについて書いたが
アクセス数が全く上がらないことから、ほとんどの人がたぶん
全く興味がない、あるいは何のことかわからないのだと推測するわたくし。

アニマルウェルフェアについては以下の過去ログをどうぞ。
「アニマルウェルフェアについて考えてみた」
http://hontabe.blog6.fc2.com/blog-entry-515.html

全く進んでいないと考えていたが1センチくらい進んだ、と思えたのは、
オーガニックビーフをつくっている&これから取得予定の農家がいる&
全て牧草で肉をつくっている農場があることを知ったからである。

ええええー草で肉がつくれるんだー!!! 驚くわたくし。

ほとんどの人は「牛って草食ってんじゃないの?」と思っているだろう。
しかし、肉牛は牛に草だけ食わせていてもつくれない。

肉牛も乳牛も割合は違えど主たる飼料は穀物であり、和牛(黒毛)の場合は
雄牛の血統とかその他さまざまな技術を集積した結果が、
あの芸術品のような一面に脂肪が入ったピンク色の肉である。

肥育段階に入った牛は出荷されるまでほぼ牛舎にいたり、
自由に運動できなかったり、メタボになったり内臓疾患になったり
ビタミン欠乏症寸前になったりしているが、それでOKである。

そうしないと「市場が評価する肉」はつくれないし、
人々が安価に購入できる肉(国産牛ね)もつくれないのだ。
しかし、この飼育方法とアニマルウェルフェアはたぶん相容れない。
だからアニマルウェルフェアは遅々として進まない。

日本は国土が狭く、平たい土地は米が優先で次が畑作・果樹である。
家畜を狭いところに押し込めていても肉や卵は作れなくはないので、
畜産はどうしてもそういった「動物工場」的な作り方が主流になる。

牛を一頭買うのに必要な土地は1ヘクタールと言われている。
1ヘクタールの土地があったら田んぼか畑にしますよねうんうん、
一反で米8俵取れたとして1ヘクタールなら80俵、
1俵18,000円として1年で144万円。やっぱ米ですよねーって感じだ。

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牧草を青刈りしてサイレージにすることで栄養価が高くなり
増体率が上がったなどなど、まだ試行錯誤の真っ只中だが、
しかし草だけ食べさせても体が大きくなるのなら、農家にも
お肉屋さんにもメリットがある。技術の向上が待たれるところだ。



ということで、もし「放牧」するのなら山の中→乳牛の場合「山地酪農」
あるいは広大な土地がある北海道で、というのが考えやすいが、肉の場合
草だけ食わしていても市場が求める脂肪交雑のある肉にはならない。

日本における肉の評価は脂肪の含有量に左右される。

たとえば鶏肉はバサバサするムネよりも脂肪の多いモモが売れるし、
豚肉もモモよりもバラやロースが売れる。
一羽・一頭から取れる人気部位は限られており部位調整が大変だ。

牛肉の場合は脂肪交雑率の高いものが最も高い評価となる。
みんな「柔らかくてじゅわっと脂肪があふれる」的な肉が好きなのだ。
が、放牧=飼料は草=肉がほぼ赤身=硬い&脂肪の味がしない などで
手間かけて作っても市場の評価はダダ低いと言ってもいい。

売れない肉・評価されない肉をつくるのはむずかしい。
ということで草だけ食ってる肉牛はつくりにくいのが現状である。

さて、今回のセミナーで知った北海道のオーガニックビーフは
北里大の獣医学部付属の八雲牧場で育てられている
牛は日本短角種(和牛の一種)で夏山冬里方式で飼育され、
25か月で出荷だそうだ。約2年ってことでしょう。

肉の写真を見たらほぼ赤身で、草だけ食べるとこうなるのねって感じ。
脂肪は黄色みがかっているが、一般では脂肪に色がついていると嫌われる、
というか評価されない。でもオーガニックビーフなので問題ないのだ。
取り扱っている東都生協では、レシピなども提供しつつ販売しているらしい。

なぜレシピを提供する必要があるのか。
それは食べるのにコツがいるからだ。

草だけ食べてる赤身の肉はそれなりのクセがある。
フツーの牛肉を食べてきた人が食べると「うーん」と思う。
このニオイや味が好きと思えれば問題ないのだが、
そうじゃない人はむずかしいだろう。だから食べ方が必要なのだ。

この一点でわたくしはちょっとうーんと思ってしまった。
割高な説明商品を説明無しでフツーに売るのはむずかしいからだ。

しかし、オーガニックビーフはとてもすんばらしい取り組みである。
牧場内で牛糞→牧草の肥料→牛肉→牛糞と資源の循環が行われており、
環境に与える負荷が少ないのもすんばらしいと思う。

畜産のそもそもの目的「未利用の資源を資源化する」
→ヒトが食えない草を食って肉という資源を提供する そのままであり、
穀物飼料を食った畜産物の排泄物で日本が沈没するかも、というなか、
将来的にはこのような畜産が主流になるといいなーと真剣に思う。

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なんだかんだ言ってもみんなこういうお肉が好きなんすよね。
でも年寄りになるとこういうの年に一度でいいし日常的には赤身がいいしで
赤身でちゃんと味がのった肉だといいんじゃないかとか思う次第です。


でも現時点では一般的なお肉にはなり得ない、とも思う。

しかしオリパラでオーガニックが注目され、なんとなく
グラスフェッドビーフにも一定程度注目されつつある昨今である。

グラスフェッドはイオンの豪州産牛肉でいいんですという人もいるが、
わたくし的にはこの北海道の国産オーガニックビーフを
しばらくの間、積極的に応援していきたいと考えております。

オーガニックとかどうとかは抜きにして、この牧場では
畜産のあるべき姿があれこれ実現されていると思うからであります。
今度取材させてもらおうっと!

アニマルウェルフェアにご興味ある方はこちらをどうぞ。
Animal Welfare Food Community Japan
http://awfc.jp/


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プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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