食品添加物について考えてみた

とんかつ
先日、養豚からハムソーセージ加工まで一貫生産しているメーカー
「中津ミート」に取材に行きました(養豚業名は海老名畜産)。で、そのお肉のトンカツ。
自分的には生涯ベスト3に入るおいしさ。そりゃもううまかったです!!とくに脂が。
秘密はラードで揚げてること&自然養豚。餌と飼育法で味って変わるんですよね。



わたくしの幼い頃、ファンタオレンジはオレンジ色でした。

今もオレンジ色じゃん!と思われる方もいらっしゃるでしょうが、
それこそ絵の具を溶かしたようなオレンジ色だったです。

ある時から薄い黄色っぽい色に変わり、それ以降
なんとなく魅力がなくなり飲むのをやめてしまいましたが、
今から考えると合成着色料の何かが使用禁止になったのでしょう。
タール系色素ってやつですね。今もいくつか使われてます。

発がん性が報告されており、海外では禁止されてるものも多い
それがタール系色素。表示に赤色○号とか書いてあったら要注意です。

昭和40年代、それ以前に指定されたさまざまな食品添加物が、
毒性の評価などで次々に使えなくなりました。

kobuta2.jpg
日本で一番一般的な豚「LWD」。胴が長くロースがたくさん取れて子豚をたくさん産み、
早く大きくなる品種。子豚ちゃんが一産で10頭前後生まれます。黒豚は7~8頭ですから、
かなり効率がいいですね。っていうか黒豚がお高いのは当然なのですね。



昭和30年~40年代に生まれた人々は、これらの食品添加物を、
体を作っていく幼児期にビシバシ食品から摂取しているため、
一時期「41歳寿命説」とかいう本が流行ったりしましたよ。

わたくし41歳の時それなりに気にしましたが、寿命はきませんでした。

その後も細胞のガン化は進んでいるのでしょうが、とりあえず
スターターのスイッチが入っていないようで、まだ症状は出ておりません。

さて、食品添加物の歴史は意外と古く、色々な文献を見ていると
「食物をできるだけ長持ちさせたい!」という根源的なヒトの欲求を
満たすために生まれた物質なのだなあと実感できます。

古来から、食品を保存するために有効な方法として、
「塩」「酢」「砂糖」などの物質により保存性を高める以外に、
燻す・干す・発酵させるなどの手法があり、
地域や国によってさまざまな違いがあります。

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肉をミンチにして羊の腸に詰めたものがウインナーっていうらしいです。
「羊の腸に詰める」なんつーことをよく思いついたよなあ、ヨーロッパ人。
人工ケーシングにはいってる商品もあります。皮なしの商品はだいたいそう。



日本では「干物」「塩漬」「発酵」などの方法が主ですよね。
漬物とかなれ鮨とか、凍み豆腐・たくわんなんかいい例です。

日本人は家畜の肉を食べることをあまりしなかったのか、
屠ったら全部食べちゃったのかは不明ですが、
ハムやソーセージに加工するなんてことはしていません。

ハムは明治時代、ソーセージは戦後から作られるようになりました。

豚肉はお値段が高かったので、馬・羊・うさぎなどの代用肉で
ハム・ソーセージが作られるようになったのは食品添加物のおかげ。

本来は、豚ロースで作ったロースハムなんかチョー高級品。
でもプレスハムなら庶民の口に毎日入ります。
賞味期限が過ぎれば惜しげもなく捨てられます。

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蒸気で加熱して燻製をかける。これがほんもののウインナーの作り方。
中身は肉と砂糖と塩、香辛料だけで、食べるとちゃんとした肉汁が出てきます。
「燻液」を使ってそれらしいニオイをつけ、いろんなものが入ってるのが一般のソーセージ。
裏面の原材料表示欄を見るとびっくりするほどいろんなものが入ってますよ。

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スパイス倉庫の中に「オニオン」「セロリ」というスパイスがありました。
それを見て「ああっ!こういうことかあ!」と衝撃を受けたわたくし。現在、スパイスへの
放射線照射が検討されているのをご存じですか? 認可されたらあっという間に照射スパイスが
いろんな商品に入り込みますよ。絶対に反対しなければ! 詳細は過去ログから



人々がおなかいっぱいに食べられるよう、食糧を増産する。
その保存性を高め、いつでも食べられる食品を作る。
少ない、または劣悪な原料からたくさんのおいしい商品を作る。

人々は化学調味料の入ったおいしい食品を頭がよくなると言われて食べ、
鮮やかな色とりどりの食べものを入手することができるようになりました。
おお!すばらしい! 人々は飢えることなく幸せになりました。

しかし昭和40年代になってから、発がん性や催奇形性などの毒性を理由に
次々に食品添加物の使用が禁止されていきます。
同じ頃、農薬でも似たようなことが起きております。

当時は、使用禁止になったドリン系農薬やカドミウムなどが
農産物にバンバン使われていました。絶対に残留してたはずです。
使用基準通りに使わなくても罰則規定なかったからね。
たくさんかければ虫も病気も出ないってことだったらしいからね。

図1
大変わかりやすい「中津ミート」と一般的な商品との比較一覧表。
塩漬して肉の重量が減ってるんだから、100gの肉からできる商品はそれより軽くなるはず。
なので逆に増えてる一般品っていったいどゆこと?と素朴な疑問がわきますよ。



しかしそれらの物質と健康被害の相関性は証明されていません。

日本人の死因ナンバーワンが、脳卒中からガンになってから、
「ガンにならないための12カ条」とかできましたけど、
とくに農薬・食品添加物のことは書かれていません。

だって、なる人もならない人もいるし、よくわかんないもんね。
だから別に気にしなくていいのよね。

この理屈は、現在の放射能と健康の関係に似ています。
急性毒性がないものは複合的に汚染されるので原因が特定できない。
そりゃそうです。人体実験できないもんね。

我々はすでに「おなかいっぱい」食べすぎて、
肥満や高血圧などのさまざまな問題を抱えているのだから、
もう、ほんものの食べものをきちんと作ればいいのでは。
そんな風に思うのですが、現在では食品添加物は
「少ない原料でそれらしいものを作る」のが目的になっております。

ogazou 053
泥んこになって幸せそうにごはん食べてる豚。低密度でのびのびと
飼育されてる豚くんたち。きっとおいしい肉になってくれることでしょう。
畜産加工品には原料豚肉の品質が影響します。価格を安くするために、
安価な輸入肉の端切れを使う→おいしくない→添加物使う。これが常識。



そこにはメーカーや流通の欲がからんでいて、さらに
消費者の「安いもんが好き!」という意向も反映されているので、
これから良くなる!っていうような展望はおそらくないでしょう。

ほんものの食べものって、何なのかなあ…。
某Mバーガー前の長蛇の列を見るたびに、しみじみ思うわたくしです。

※中津ミートさんのハムソーセージは、大地を守る会の宅配で(「中津ミート」というブランド名)、
東京では小田急OX(「丹沢ハム工房」というブランド名)で販売されてます。


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No title

こんばんは。
こういうテーマは、思わず食いついてしまう私です。

まずは旨そうなトンカツにお腹が空きました。
明日辺り、名物のソースかつ丼を食べに行ってしまうかも?

>「食物をできるだけ長持ちさせたい!」という根源的なヒトの欲求
食べ物が当たり前の様にある今の日本では、この発想は浮かびませんが、毎日の食べ物の保障が無かった時代から考えるともっともな欲求ですね。
いつの頃からかそれが金儲けという欲求に変わってしまった所からおかしくなってきましたね。

加工肉と練り製品は添加物の温床。
おっしゃる通りどれだけの添加物が入っているのか?
冷凍食品や簡便食材・外食産業もそうですが、
加工の度合いが進めば進むほど、
何が入っているか分からなくなりますよね。
厚労省認可の添加物、
国が認可してるからって絶対安全なんて事はありえない。
むしろ政治家が、食品メーカーや添加物メーカーから献金を頂いていれば・・・。

海老名畜産の豚さん、幸せそうに育てられてますね。
尊厳を奪われて工場で生産される豚さん達とは表情が違います。
ストレスが少ないから投薬も必要が無い(少ない)。
中津ミートさん、良い仕事してますね。
安いもんが好きな人が何食べてどうなっても良いですが、
まじめに食べ物などを作っている企業が減って行くのは悲しいです。

怪しいものが入っている食べ物を食べて病気で死ぬ国と
食べ物が無くて飢餓で人が死ぬ国と
どちらが不幸なのでしょう?

No title

ほんたべさんこんばんは。

100gがなんで120gになるですか。
オイシイけれどいろんな良くないもので嵩増しされてるってことでしょうか。考えるだに恐ろしい、いやオゾマシイ・・・。
でも実際のところすでに自分の、あるいは子どもらの体に取り込まれているんだろうなぁ。やだなぁ。
結局は自己責任で消費者がひとりひとり気をつけてできるかぎりノーを言うということくらいしかできないんですかね。

なんでもかんでも経済至上主義で、安くてたくさんあればみんな嬉しいみたいなことにどんどんなってますね。
例の遺伝子組換え食品なんかの問題とも今後かかわってくるんでしょうが、なんとかなんないかなぁ。なんとかしてください。

にしてもトンカツうまそ。じゅる・・・

Re: No title

スナフキンさん

こんばんは。

> 加工肉と練り製品は添加物の温床。
> おっしゃる通りどれだけの添加物が入っているのか?

表示義務のない食品添加物もありますからねえ。

最近食品衛生法が少し変わってキャリーオーバーまで表示しなさいとか
言われているみたいですが、はっきり知りません(調査不足)。
キャリーオーバーが表示されるようになると、表示欄が足りなくなるんじゃないかと思うんだけど…。

> 冷凍食品や簡便食材・外食産業もそうですが、
> 加工の度合いが進めば進むほど、
> 何が入っているか分からなくなりますよね。

外食産業ってのが一番怖いですね~。表示義務ないし。
加工度の高いものは自分で作るのがいいと思うんですけど、
世の人々は忙しいのでしょうか。

> 厚労省認可の添加物、
> 国が認可してるからって絶対安全なんて事はありえない。

「これだけ食べても大丈夫(マウスでは)」みたいな数値なので、それは「安全」とは違いますよね。
農薬の基準もそうだけど。でも知らない人の方が多いと思います。


> 怪しいものが入っている食べ物を食べて病気で死ぬ国と
> 食べ物が無くて飢餓で人が死ぬ国と
> どちらが不幸なのでしょう?


おなかが減るのは悲しいことなので、
おなか一杯食べて病気で死ぬ方がおそらく幸せだと思います。

母の子ども時代はいつもおなかぺこぺこだったので、
戦時中にお隣の人の芋を食べちゃって大喧嘩したとか言ってました。
毎日食べもののことばっか考えてる自分を想像すると、今は幸せなのだなあと思います。

Re: No title

Fuさん

こんばんは。


> 100gがなんで120gになるですか。

なるですよ。たぶん結着剤効果だと思います。
餃子作るとき、塩で挽肉混ぜますよね。
その時いつもスープを100cc位入れるのですが、肉が水分を含んでくれます。

結着剤ってたぶんその他の物質も全部含んでくれるんじゃないでしょうかしら。

> でも実際のところすでに自分の、あるいは子どもらの体に取り込まれているんだろうなぁ。やだなぁ。

そ~ですよ~。すでに体内に蓄積されてるんですよ~。
脂肪とかに蓄積されてそうですよね、なんか。
激ヤセすると毒が一気に体内に回りそうでコワイです(笑)。

> 結局は自己責任で消費者がひとりひとり気をつけてできるかぎりノーを言うということくらいしかできないんですかね。

それしかないと思います…でも難しいですよね~。
「そんなに気をつけても別に体悪くならないし!」と言われたらおしまいだもん。

> 例の遺伝子組換え食品なんかの問題とも今後かかわってくるんでしょうが、

GM食品はビシバシ入って来そうな雰囲気になってきましたよねえ。
それも「パパイア」とりあえずスタートだもの。驚いた。
BSEもいきなり緩和検討だし。恐ろしや。

日本人とアメリカ人とでは、屠畜技術…というか細かい作業に取り組む姿勢とか勤勉さとか
そういった根本的な違いがあるため、きちんと処理ができないとか包丁使えないって話をよく聞きます。
今でもしょっちゅう入ってはいけない部位が混ざってるって噂なのに~。

なんとかしないと!!って感じですよね!

美味しそう(^^)/

こんにちは
お久しぶりです。
毎日欠かさずブログチェックさせて頂いております。

病気になって以来、食品添加物や農薬には注意を払い、できるだけ少ない、もしくは無添加の食品摂取に注力してきましたが、利害関係の複雑な食品業界なので正確な情報を入手するのが困難で困っていました。

そんな時に、ほんたべさんのブログを知り、勉強させて頂き今に至ります。
これからも、情報発信よろしくお願いします。
私のような食物難民をお救い下さい。

ところで、病気の関係で肉食はできるだけ避けている私ですが、この記事の豚肉は美味しそうですね。
あまりにも美味しそうで害がなさそうなので、年末だし少しくらい食べても大丈夫かなと思ったりしております。

Re: 美味しそう(^^)/

ポポカさん

こんばんは。

> 病気になって以来、食品添加物や農薬には注意を払い、できるだけ少ない、もしくは無添加の食品摂取に注力してきましたが、利害関係の複雑な食品業界なので正確な情報を入手するのが困難で困っていました。

けっこう「えっ、そんなこと言いきっていいの?」みたいな情報を見かけることがありますが、
それらはやっぱり利害関係がからんでるんでしょうか…。
恣意的なのかどうなのかわかんないけど、偏りのあるものもありますよねえ。

わたくしの情報が正確とはたぶん言いきれないのですが、
できるだけ裏をとってから書くようにしております。
(というかわかんないことは書かないです…という後ろ向きな姿勢)

> これからも、情報発信よろしくお願いします。

こちらこそ、よろしくお願いいたします。

> あまりにも美味しそうで害がなさそうなので、年末だし少しくらい食べても大丈夫かなと思ったりしております。

久しぶりにお肉食べるとからだがびっくりするかもですね(笑)
牛と比較して豚はそれほど体のストレスにならないように自分では思うのですが…。

なんつって、無責任な意見でした。反省。
でもでも。「本当においしいお肉を一切れ」食べるのは幸せだと思います~。


プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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