有機農産物は「安全」っていうより「安心」

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アブラムシの天敵アブラバチ。日本には同定できないアブラバチ類がたくさんいます。
これらの土着天敵を殺さずに活用しながら農業を営む。これは有機農業の考え方。
その考え方の運用方法をルール化したのが「有機JAS法」なのでした。



「有機農産物についてきちんと理解している人は5%しかいない」

昨年、大変悲しいアンケート調査結果が発表されました。
でも有機農産物の取得割合が0.19%(2010年)ってことを考えると、
それなりなのかもと思ったりします。

有機農産物は「有機JAS法」という法律でルールが定められています。
詳しくは過去ログをご参照ください。
有機JAS認証と有機農業推進法と有機農業

この「有機農産物」。実は資材・農薬が使えます。
このことで、「有機よりも無農薬の方が安全」という人がいます。

「農薬が使えるから」といったような理由みたいです。

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ほんたべ農園の野菜類は「無農薬栽培」です。これはあくまでも自己申告。
ほんたべ本人をご存じの方なら「農薬まかないだろな」と思ってもらえるでしょう。
信頼関係ってやつですね。しかしこれには客観性はないのです。



さてここでひとつ大きな疑問。
そもそも「安全」とは何であるか。何を持って「安全」と言うのか。

実は「安全」ってとても曖昧な言葉。イメージはいいけど
突っ込みどころ満載で根拠の提示が大変むずかしい、
地雷を踏むような危険な言葉なのです。

自然食品関係の流通や広報をしたことのある人間なら、
この言葉の危険性がよくわかると思います。

長い間「安全」に「危険性」をひしひしと感じてきたわたくし。
個人的には「安全な食品などあり得ない」と思っています。
「完璧な安全」は誰にも証明できない。それが食べものなのです。

では、有機農産物のメリットは何なのか。

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ロイヤルインダストリーズ社のアミノマリーン。有機でも使える資材です。
有機JASで使える資材かどうか、使用の際に農家はちゃんと確認する必要があります。
普通はしなくていいんですね。使いたいもん使えばいいんですから。
有機認証取得ってのは、手間がかかるのです。



有機JAS認証は「栽培前2年以上、JAS法で定められた資材・
農薬以外のものを使用せずに耕作された畑」について与えられます。

この資材類は、製造過程や使用した化学物質をあれこれ調査し、
「環境負荷が少ない」とか「危険性が少ない」ことを吟味されて決まっています。

中国産の忌避剤を使ったらすっごく効くので調べたら農薬入ってた!
みたいな事件が過去にありましたが、有機の場合は絶対にないわけです。

「そういうものしか使っていないですよ!」ってことが
メリットのひとつなのですね。

さて有機農産物は、作物ではなく圃場ごとに認定されています。
そこで、この狭い日本で農業を営むことの弊害が出てきます。

有機の畑のおとなりに慣行栽培の圃場があった際、どうなるか。
慣行栽培の方々は農薬をまくので、当然農薬は飛散します。
なので1mとかの緩衝地帯を設けることが定められています。

P7196188.jpg
SSで農薬散布中。吹きあがってます。飛んでます。
農薬ってのはものすごく飛ぶのです。びっくりします。狭い国土で農業するってのは
飛んでくる農薬を防ぐことなどできないってことなのです。



米国の認証団体で7.5mというのがありましたが、
7.5mも緩衝地帯があったら、日本では圃場がなくなっちゃいます。

ある流通団体が調査した農薬の飛散距離では、
果樹で使うスピードスプレイヤーで150mという結果が出てました。

動力噴霧器でも風がふいてりゃ飛びますよ。
大規模産地のブームスプレイヤーなんかもっと飛ぶでしょう。
ラジコンヘリなんか、推して知るべしって感じです。

隣接圃場が有機取ってるってことでの多少の配慮はあるでしょうが、
飛散した農薬は有機農産物にも当然かかります。
ということは、有機農産物に残留農薬の可能性もあるわけです。

そういう点では、無農薬だろうが有機だろうが、フツーの農産物と同じ。

こういったことは誰もことさらに言いません。知らない方がいい情報です。
「農薬」だけを安全の要にしていると、安全とは言えないってことなのです。

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大変わかりやすい緩衝地帯の図。1.5mほどカリフラワーが植わってます。
このカリフラワーは有機圃場で栽培してるけど、格付けは一般栽培になります。
緩衝地帯とは言っても空き地にすると収量が減るので、何か作る人もいます。
有機シールを貼らずにフツーに出荷すればOK!ってことなのですね~。



そもそも有機JAS法は、1990年代の有機ブームの際、
有機栽培といいながら、なんちゃって有機やほとんど無農薬など
イメージ先行の優良誤認があちこちで起きていたことが原因でできたもの。

言ってみれば「有機と表示して売るための決めごと」です。

有機JAS認証を取得するためには、国が定めた認定機関と検査員が
有機JAS認証を取得している農家を検査しなくてはなりません。

具体的には、圃場・倉庫の見学、帳票・伝票の検査、栽培日誌の確認
有機JASシールの確認、出荷場の確認、その他もろもろなどがあり、
お金と手間が大変かかります。そりゃ細かいです、ほんとに。

さらには、有機で使えない資材をひとつ使ってたみたいなことで
一年間、有機認証が取り消しになったりします。

しかし前述の調査を行い、法で定められた資材・農薬を使っていることが
きちんと認定されるのですから、国にお墨付きをもらうのと同じ。
自己申告の「有機・無農薬栽培」とは信頼度が全く違うのです。

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本庄市の瀬山農園さんの栽培履歴。効率のいい日誌です。
有機JAS認証を取得するためには、こういうのを毎日記録しなくてはなりません。
手間かかりますね~。深夜まで仕事してそれから日記つけるみたいなもんだもの。



ここで思い出す昔の話。

「ウチは有機・無農薬だから」と言ってる農家の倉庫を見に行ったら、
思い切り化成肥料が置いてあったり、農薬の袋を見つけたり、
畑に除草剤まいてあったり。そういう体験を何度かしたことがあります。

「都会の人間だからわかんないだろう」と思ってる人たちは確かにいます。
「農薬一回しかまいてないからほとんど無農薬」なんて言う人だっています。
悲しいことですが、そういうことは全くないとは言えません。

だって消費者は、その人の畑を見に行ったりできないですもんね。
言うだけならなんでも言えるのです。

だからこそ、第三者に認定してもらうことが大切。
有機JAS認証は栽培履歴や栽培期間中に使ったものが
すべて明らかにされている。だから安心なのです。

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有機圃場には「この圃場は有機取ってんですよ!」という看板が立ててあります。
千葉や埼玉の田園地帯を車で通ってると、時折見かけます。
認定団体名も書いてあるので、見つけたらよく見てください。



でも「安心」=「安全」ではない。

私たちが住んでいるのは、放射能が空から降ってくる国、
農薬の使用量が世界で一番の国。
その日本で何を作っても「安全」などあり得ないんじゃないかと思う
わたくしは悲観的な人間なんでしょうかしら。

ということで、「安心」を求めるのなら、有機農産物はもちろん、
栽培過程が明らかにされているもの、そういうしくみを持っている流通、
また信頼できる農家を自分で探す、これらを選択するのが、
今できる最善なことだと考えるわたくしでございます。


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No title

こんにちは。
今のところ、食料不足で飢えると言う
危機感が無い日本ならではの食品の安全欲求。

絶対的な安全を求める人と目指す社会が滑稽に見えます。
コンニャクゼリーの窒息が最たるもので
毎年数千人の死者を出す交通事故の原因の車は問題視されない。
まったくもって不思議な国民性です。

有機JAS認証もあくまでもより安心な農産物を選ぶ為の一つの目安だと思ってます。
一番自分が納得できるのは、自分で作るか、自分が信用できると思った生産者から買うかですよね。

「安心」と「安全」

ほんたべさんの用語の使い方にちょっと違和感があるんですが。

「安全」というのは客観基準にもとづくもの、
「安心」というのは主観評価だと思うんですよね。

辞書でも、
「安全」…危険がないこと。また、そのさま。
「安心」…心が安らかに落ち着いていること。不安や心配がないこと。また、そのさま。
などと解説されています。
【注:コピペミスって括弧内が両方とも安全になってたので訂正しました】

日本ではこの2つを併記して使うことが多いようですが、
欧米では全く別のものと捉えられていると読んだことがあります。

そして、日本人は「安心」を求めるが、欧米人は「安全」を求めると。
それはどういうことかというと、
日本人は客観基準なんか守られていなくても、
つまり安全でなくても安心し得るってことなんです。

客観基準の妥当性についてはまた別の話です。
でも社会においては何かしらの基準に従わないと比較できません。
何かしらの客観基準を設けてそれを守る、確認する、
その後は各々が選択する、というのが欧米流の「安全」である一方、
日本では雰囲気や情報隠蔽・思考停止によって「安心」を演出する、
というのがあらゆる場面で普通にまかり通っていますよね。
そしてそのことに気がついていない人がたくさんいる。
だからこそ「安全」が軽視され、「安心」させればいいとなってしまう。

自分は「安心」より「安全」を求めたいですよ。

こんばんは!

> ある流通団体が調査した農薬の飛散距離では、
> 果樹で使うスピードスプレイヤーで150mという結果が出てました。

150mですかー。風向きによってもっと飛ぶ気がします!

すごーくはなれたところ(曖昧な表現でごめんなさい)で防除しているSSの農薬臭を感じるときがたまにありますよ~

となりの畑でSSが走った時なんかは空からガンガン降ってきます(笑)
そんなとき多少暑くても自分のハウスは閉めます。


それから、この前教えていただいた百姓貴族読みましたよ!面白い!!
今月2巻が出るみたいですね~楽しみ!

Re: No title

スナフキンさん

こんばんは。

> 今のところ、食料不足で飢えると言う
> 危機感が無い日本ならではの食品の安全欲求。

わたくしもこのブログ書きながら、選択できる世の中だからこんなこと書いてられるんだと常々思っとります。
首都圏直下型でもきたら、安全もへったくれもないわけで(><)
そうなったらどんなものでもおいしく食べることになると思いますです。

> コンニャクゼリーの窒息が最たるもので

こんにゃくゼリーは注意書きを書かねばならないのに、餅はいいのかと
毎年思う私なのですが…ちょっと不謹慎でした。すみません。

>
> 有機JAS認証もあくまでもより安心な農産物を選ぶ為の一つの目安だと思ってます。
> 一番自分が納得できるのは、自分で作るか、自分が信用できると思った生産者から買うかですよね。

自給自足が一番だと思いますね~。ほんと。
スナフキンさん、うらやましいです、ほんと。

Re: 「安心」と「安全」

H2さん

こんばんは。

> 「安全」…危険がないこと。また、そのさま。
> 「安全」…心が安らかに落ち着いていること。不安や心配がないこと。また、そのさま。

まさにこれが今回の主旨だったのですが、わかりづらかったですかね…。
すみません。

有機JASも無農薬も危険ゼロではないわけで。
しかし有機JASは客観性をもって安全性をできるだけ証明しようとしているわけです。
資材しかり農薬しかりです。それでも、農薬は飛散するし、放射能は降ってしまう。
また肥料をやりすぎれば硝酸態窒素が残留します。

そういうことを全体的にみると、無農薬と言ってる人も安全とは言い切れない。

そんななかでは、栽培の履歴が明らかになっているという優位性を持つものが
不安を払拭してくれる=安心である…てな意図をもって書きました。
>
> 日本ではこの2つを併記して使うことが多いようですが、
> 欧米では全く別のものと捉えられていると読んだことがあります。

私は全く別のものととらえています。
安全という言葉を使う際には「危険ではない」証明が必要になります。
「安心」は客観性は必要ありません。
自分が納得すればいいのですから。

> そして、日本人は「安心」を求めるが、欧米人は「安全」を求めると。

そうかもしれませんね。

というより日本人は安全と安心を似ているものと考えちゃうんじゃないでしょうか。
自分で判断することが苦手な人が多いように思います。

> 自分は「安心」より「安全」を求めたいですよ。

食品業界にいると知らなくていいことを知ってしまってるので「安全な食べ物」などないと思ってます。
できるだけそういう可能性のあるものを避けることしかできないです。
でも求めることは大切です。

Re: こんばんは!

大作農園さん

こんばんは。

すごく離れたところからっての、なんとなくわかります。
5月ごろ果樹産地に行くと、朝っぱらから農薬の香りがします。
「ガアー」っていうSSの音がどこからともなく聞こえてきたりして…。

> となりの畑でSSが走った時なんかは空からガンガン降ってきます(笑)
> そんなとき多少暑くても自分のハウスは閉めます。

空から農薬が降ってくる…怖いっすねえ!

ところで隣の畑、果樹が植わってるんですか?
北海道の果樹って…りんご?
有機リン系まきまくりでしょうねえ…。
ハウスに天敵農薬放してたりしたら死んじゃうかも!

> それから、この前教えていただいた百姓貴族読みましたよ!面白い!!

百姓貴族、サイコーっすよね!
早く2巻が読みたいっす!
北海道あるあるが多すぎて笑えないと、帯広畜産大学出身者が言ってました(笑)

Re:「安心」と「安全」

前のコメントで一部コピペミスがあったので注釈入れて修正しました。
返答にて引用された部分を修正してもらえますでしょうか。


>安全という言葉を使う際には「危険ではない」証明が必要になります。

>食品業界にいると知らなくていいことを知ってしまってるので「安全な食べ物」などないと思ってます。

そもそも「安全」というのは一定の基準に対するのものであって、
「絶対的な安全」という意味と混用してしまうと、
水も酸素も毒になるし、生きていること自体リスクがあるわけで、
言葉によるコミュニケーションが成立しなくなってしまいますよ。

基準が妥当でないならば、
より妥当な基準を定めてそれを守ることを指向すればいいですね。
しかし「絶対的な安全」があり得ないからといって「安心」にすり替えてしまうと、
世の中はほんたべさんの意図とは逆の方向に進んでしまいますね。

というか、これまで「安心」を指向してきたのがまさに日本の姿ですよね。
知らない方が安心、教えない方が安心、測らない方が安心、考えない方が安心、などなど。
ほんたべさんのように知っていて安心できない人は全体からすれば一部なので、無視されちゃいます。

つまるところ、「安心」という用語を主観表現以外で使うべきではないんですよ。
これこれこうだからあなたも安心でしょ、なんてのは大きなお世話ですしね。
納得できる基準を定めて(示して)それを守る、そこが大事です。
納得できないなら有機JASにとらわれる必要もないと思いますし。
どの基準なら安心できるかは最終的に各々が選ぶことなんですから。

ほんたべさんの本意はわかっているつもりですので、
用語の使い方がおかしいですよということを言いたかったんですけどね。


ところで、この記事読まれました?

理想とする企業はアップル!ITを徹底活用、顧客目線で業績を伸ばす農家の「畑が見える農園」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/31682
松本農園(熊本)のIT経営が農業を変える《TPPに負けない方法》
http://matome.naver.jp/odai/2132806791152591401

Re: Re:「安心」と「安全」

> そもそも「安全」というのは一定の基準に対するのものであって、
> 「絶対的な安全」という意味と混用してしまうと、
> 水も酸素も毒になるし、生きていること自体リスクがあるわけで、
> 言葉によるコミュニケーションが成立しなくなってしまいますよ。

個人的に「完全に安全な食べ物はない」と思っているのです。
その他のものについては安全は必要だし担保されるべきだと思ってます。
工業製品やその他もろもろですね。


> 基準が妥当でないならば、
> より妥当な基準を定めてそれを守ることを指向すればいいですね。

残留農薬基準値も食品添加物のADI値も、個人的には信用していないのです。
だからこんなブログ書いてんですよ~。

放射能の暫定基準値については心底信頼はしていませんが、
よくわからないのでとりあえずいいか!と思っています。


> 理想とする企業はアップル!ITを徹底活用、顧客目線で業績を伸ばす農家の「畑が見える農園」
> http://gendai.ismedia.jp/articles/-/31682
> 松本農園(熊本)のIT経営が農業を変える《TPPに負けない方法》
> http://matome.naver.jp/odai/2132806791152591401


どちらも読みましたが、農業のIT化って時折話題になってわっと出てくる人がいます。
今回もその仲間かな~って感じかなあ。

2003年ごろトレーサビリティが非常に話題になった時期があって、
当時わさわさとIT化の人々が某D社にも営業に来ました。
シンポジウムなどで取り入れた人たちがそのことを発表したりしてましたが、
その後その人たちがどうなったか知りません。儲かってないと思います。

シンポジウムのたびにそういう人たちがよく発表します。
こないだもなんか聞いたような。それが上記の人たちだったかもしれません。

いまだにニーズがあるんだなあ…程度で、ITによるトレースについてはあまり興味がないんです。
どんな農薬使ってるかわかっても、その農薬がどんなもんかわかんないと意味ないと思うのです。

たぶんH2さんの考えてる方向性は、私のとは違うと思うんですよね。
大規模化にも興味ないんです。よほど面白いことしてる人じゃないと。
そういうのは大きなメディアが取り上げてくれるから。

個人的に興味があるのは、小規模農家の取り組みです。

たとえば無農薬りんごの木村さんが話題になってて、今や時代の寵児になっていますが、
ずっと前から同じような取り組みをしてて、全然話題にならない人、みたいな人が好きなんです。
自分はそういう人たちを紹介するために、このブログを始めたんですよ。
最近ちょっと取材に行けてないですけど。

畑でiPadやiPhone

>個人的に「完全に安全な食べ物はない」と思っているのです。

いや、個人的でなくても「完全に安全」なんてそもそもないんですよ。
だから、「安全」を完全なものにのみ使われる概念とするとダメなんです。


>> 基準が妥当でないならば、
>> より妥当な基準を定めてそれを守ることを指向すればいいですね。
>
>残留農薬基準値も食品添加物のADI値も、個人的には信用していないのです。

ほんたべさん、基準というのを数値だけと思われていませんか?
栽培過程を明らかにする、というのも基準の一つですよ。


>いまだにニーズがあるんだなあ…程度で、ITによるトレースについてはあまり興味がないんです。
>どんな農薬使ってるかわかっても、その農薬がどんなもんかわかんないと意味ないと思うのです。

栽培過程を明らかにするのに、ITの力を借りずしてどこまでできますか?
農薬がどんなものかを示したり調べたりするのにITは役に立ちませんか?

たぶん、ほんたべさん、イメージできていないと思うんですよ。
ITがこれから先どんな風に進化してどんな風に使えるようになるか。
すでにあるもののいくつかを見て使えなそうと思われるだけで、
これがこうなれば、こうできれば役に立つのにという視点で見られてないんじゃないですか?

これから先、小規模農家にこそ、ITが武器になると思いますよ。
現にブログやtwitterは個人農家の武器になっていませんか?
畑やマルシェの現場から写真をブログにアップする人もいますよ。
徳島上勝町のいろどりのおばあちゃんたちだってIT駆使してますよ。
ITなんて読み書きそろばんの一つですよ。
これから先、畑でiPadやiPhoneを使って生産管理や受注管理もし、
栽培過程の情報が自動的に編集されて消費者が参照できるようになったり、
より詳しく知りたい情報にスムーズにアクセスできるようになります。

Re: 畑でiPadやiPhone

H2さん

うーん。どう返答していいかわかんない。
とりあえず、H2さんのおっしゃることは理解しました。

No title

安心とか安全とか、人によって違いますよね

人によっては東日本に暮らしていること自体が非安心、非安全だと思っているし

放射能の飛散する日本全国どこに住んでも非安心、非安全、と思っている外国人もいるし

すでに化学肥料の長年の使いすぎで地下水も飲めない農業地はたくさんあるらしいですが、それをオモテだって言うことは誰にもできないし

ほんたべさんのいうように、知らないほうがいい情報はいっぱいですよね
知ったってどうにもならない

こんな時代に私たち農家が安易に使わせてもらっている安心、安全は、おそらくただのイメージです
あるといえばあるし、ないといえばない
「絶対安全」ってジョークですし 

近隣の圃場からの農薬の飛散を考えれば木村さんのりんごも無農薬ではいられない
無農薬という言葉も突き詰めれば事実じゃない 

IT使って圃場と畑のデータを細かく公開しても、真実がどのていど明らかにされるかは曖昧でいいんです
ITは、イメージ戦略、マーケティング戦略の役目を果たせば十分


「ここから買ったものは美味しいから」だけで選んでくださるお客さんが一番嬉しいですね
データはださない。お客に見せるのはつくりての気概だけ。

もしかして

栽培過程をどうやって明らかにするのか、
ほんたべさんのビジョンを聞きたかったところですが。

一つ確認させてください。
ほんたべさん、iPadやiPhone、iPod touch、Androidなどは使われていないですか?
あるいは、スマートフォンは持っていても、
いろいろなアプリをダウンロードして使ったりはしていないとか?

uchinunoさん

uchinunoさん、なんか投げやりですね。
イメージ戦略に走る結果が嘘やごまかしに繋がるとは思われませんか?

No title

なげやりで言っているつもりは全くないですが
ことばが足りなかったようですね
買う側は示されるデータで選ぶのではなく
データを示す会社であるということがつくるイメージで買う
ってとこがありませんか

ほんたべさんが繰り返しおっしゃっているように
有機農業とはなにか、ほとんどの人はしらない
有機とかオーガニックとか無農薬とかの言葉がかもす
イメージで買うとこある

それが戦略として使われても
それにより「安心」なたべものが多く作られるようになっているならいいことだと思います

Re: No title

uchinunoさん

こんばんは。

> 安心とか安全とか、人によって違いますよね

物差しがそれぞれあるかもしれませんね。
私にも独自の物差しがあり、人にそれを強要することはできません。
最後は自分の判断だと思います。

> 近隣の圃場からの農薬の飛散を考えれば木村さんのりんごも無農薬ではいられない
> 無農薬という言葉も突き詰めれば事実じゃない

そうなのですが、それを売りにしている流通もあります。
信じてしまう消費者もいます。
そういう中では有機JAS認証は、確からしさに信頼性がおけると考えています。
(なにしろ法律だし) 

> 「ここから買ったものは美味しいから」だけで選んでくださるお客さんが一番嬉しいですね
> データはださない。お客に見せるのはつくりての気概だけ。

おっしゃるとおりで、最後は人と人との信頼関係だと思います。
放射能が空から降ってきたとき、それを強く感じました。
(書きませんでしたけど)

Re: もしかして

H2さん

> 栽培過程をどうやって明らかにするのか、
> ほんたべさんのビジョンを聞きたかったところですが。

私が勤務していた流通では、第三者機関を介して基準通りに栽培していることを
きちんと証明できるシステム認証ってのを取り入れていました。
栽培計画から栽培履歴もきちんと取れて、なおかつ客観性もあるという
かなり先進的なしくみです。

こういう流通と取引をしていると便利です。
実際某D社と取引しているだけで、新規取引の際には審査が楽と言われたことがありました。

個別にやるとしたら特別栽培農産物の認証を取る・GAPを利用する
などの方法があると思います。
栽培履歴を明らかにすることに優位性を持たせるかどうかは、
それぞれの農家の経営判断だと思います。お金かかりますから。

> ほんたべさん、iPadやiPhone、iPod touch、Androidなどは使われていないですか?

ギャラクシーちゃんを一昨年デビューと同時に購入しましたよ。
なぜギャラクシーちゃんかというと、iPhoneは高野山でつながらないからです。
また、ガラケーとの2台持ちも経費の面から考えませんでした。

一応販売促進とか戦略とか、その方面の仕事してましたから考えるのは得意です。

No title

ちょっと本題からはそれますが。。。

最近とても親しい友人が、子供のために最近某D社に入会しました。
目的は、西の野菜セットと聞いて、愕然としました。
どこの狂信的なゼロリスク論者が買っているのかと思っていましたが、
思ってもいないほど身近にいたことがとてもショックでした。

理由は友人の夫が地震以来放射能アレルギーになり、
もちろん放射能探知機も買い、真剣に海外移住も考えているとか。
当の夫氏は地震後も残業を要求する会社に嫌気が差し失業中で、
友人の収入のみで渋谷区に暮らしています。
西の野菜セットを使って、保育所の給食と同じメニューのお弁当を毎日持たせているそうです。

政府やマスコミから安全や安心という言葉が見境なく乱発された結果なのかも・・・。
既出のコメントに両単語の意味違いの指摘がありましたが、
それを読んでいてふと思い、コメントしてしまいました。

個人的には、放射能リスクより受動喫煙や添加物の方が
よっぽど回避すべき非安全だと思っている人間です。
(ちなみに、友人はマックラバーで、友人の親は喫煙者)

Re: No title

あずきさん

こんにちは。

> 目的は、西の野菜セットと聞いて、愕然としました。
> どこの狂信的なゼロリスク論者が買っているのかと思っていましたが、

私には子どもがいないので想像できないのですが、
お母さんたちは不安でいっぱいみたいですね。
お母さんたちの気持ちがわからないので、なんともいえません。
(自分はもう50近いからいっか!と思ってるクチだし)

ツイッター見てると不安を煽られる書き込みが非常に多く、
さらにそれが拡散されまくるので、
あれをそのまま吸収してしまうと大変だと思います。

大量の情報の中から取捨選択する技術が求められてるってことかも。

> 理由は友人の夫が地震以来放射能アレルギーになり、
> もちろん放射能探知機も買い、真剣に海外移住も考えているとか。

簡易放射線測定器ってガンマ線しか測定できないのと、
放射線ってランダムにポコッポコッと360度で出るので、
出た部分にかざしてないと感知できないらしく、意味ないよとS先生が言ってました。

あれは安心するためのツールなんだなあと思います。

>> 個人的には、放射能リスクより受動喫煙や添加物の方が
> よっぽど回避すべき非安全だと思っている人間です。

放射能と同じく催奇形性や発ガン性のある物質はやまほどありますもんね。
私も同じ考えでございます。

そういえば、マックばっか食べてた映画「SUPERSIZE ME」見ました?

3日めに吐いてたでしょ。「吐く」ってのは「毒が入ってきたと体が認識した」ってこと。
怖いよなあ。

uchinunoさん

>買う側は示されるデータで選ぶのではなく
>データを示す会社であるということがつくるイメージで買う
>ってとこがありませんか

イメージだけで買う無知な人もいるでしょうけど、
それなりの人は、イメージではなく、誠実さに対して信頼して買うってことかと。
ただしそれは、ルールと違反時のペナルティがあってこそ担保されます。
そして検証可能性が必要です。


>有機農業とはなにか、ほとんどの人はしらない
>有機とかオーガニックとか無農薬とかの言葉がかもす
>イメージで買うとこある

知らない人は多いでしょうね。しかし完璧に詳しくなるというのも無理でしょう。
人それぞれに認識や理解の程度は違って当然です。誤認・誤解もあるでしょう。
でもだからといって、イメージだけでいいんだ、ということにはなりません。
悪意がある人がいれば、危険が簡単に入り込んでしまうからです。(←ここがポイントです)
また、生産者側の無知によっても危険が入り込む余地があります。(←ここがポイントです)
生産者ですら完璧ではないのですから。
だからルール(基準)があり、その基準に対して保証することで、
一定のリスクを排除できる(一定の安全が確保できる)んです。
どのルールを選ぶかは、社会や個人それぞれの選択ですね。
選択できることが大事です。自分が安心できるルールを選べばいいです。
非加工品であっても生産形態如何で物質アレルギーを起こす場合もありますから、
イメージだけでいいわけはありせん。

Re: もしかして

あぁ、ほんたべさん、
データの記録・入力、消費者への伝達・参照など、現場での使い勝手の視点はどうですか?
ITが直接影響するのはそういう部分ですから。

現場で紙に書き、あとで清書し、印刷して全生産物に添付する、というのでは、
手間もかかるし特に最後の部分はコスト的に現実的ではないでしょう?
現場でタブレットのボタンを選び、後から文章的なものを入力するだけ、
生産物のシールにスマートフォンのカメラを向ければ整形された栽培履歴に自動的にアクセスできる、
となれば、生産者にとっても消費者にとっても、より簡便に行なえます。
つまり、今まで難しかったこと、できなかったことが可能になります。(←ここがポイントです)
この違いは大きいです。

Re: Re: もしかして

H2さん

H2さんのおっしゃることはごもっともだと思うのです。
少し説明が足りなかったなと反省しているところです。

H2さんのおっしゃってることがすべてのものにできたら、すごいなあ!と思います。
それは便利だし、優位性にもつながるし、栽培履歴の見える化が可能になるのですから。

で、自分の中では次に来るのが「いくらかかるの?」なのです。

前織で、経費管理・費用対効果などぎりぎり絞る管理職だったこともあり、
経費をかけてもそれなりの売上につながるかどうかの検証をしてしまいます。

実際にH2さんのおっしゃるシステムを、営業がプレゼンしたりするのも聞いたけど、
それで売上倍になるわけ?と上司に聞かれると「無理!」と言うしかありません。

どうしてもそういう現場感覚を手放すことができないのですね。
企業は売り上げ上がってなんぼ。費用対効果の試算は必須ですから。

以上の視点で見てしまうので、
H2さんの言われることはもっともだなあと思いながらも、
何か人ごとのように感じてしまうのでしょう。

また、私は栽培も出荷もしていませんから、H2さんのコメントに
「そうですか」としか言えないのをご理解いただきたく思います。

自分自身は、そもそもデータより実際にその人をみて、話し、人柄を確認し、
その人のものを食べて判断するという現場感を大切にしています。
自分の目で見たものしか信じないので、そもそも興味がないのです。

さて、これを農家の視点で見た場合のことは、私にはわかりません。

それぞれの農家経営のなかで、こういったことに手間をかけられるかどうか。
お金をかけられるかどうかという判断をしなくてはならないですよね。
それこそ、費用対効果の検証をして判断されるのだと思います。


> 現場でタブレットのボタンを選び、後から文章的なものを入力するだけ、
> 生産物のシールにスマートフォンのカメラを向ければ整形された栽培履歴に自動的にアクセスできる、
> となれば、生産者にとっても消費者にとっても、より簡便に行なえます。

これはいいことだと思います。

そういったシステムは大変高価になるので、H2さんがアプリ開発して
低価格で販売すれば皆喜ぶんじゃないでしょうか。

大がかりなシステムは高いのです。

マイクロソフトオフィスですら買おうかどうか悩む人だっているのですから、
個人農家でそこまでできる人は、なかなかいらっしゃらないと思います。

また、有機農家は個人の信頼関係で顧客を持っている方が多く、
こういったことが必要ないということもあると思います。

ところでマルシェによく行かれるとおっしゃっていましたよね。

先日の経理ソフトの件も含めて、
上記のシステムなどについて農家の話を聞いてみてはいかがでしょう。

若い農家はまた考えが違うかもしれないし、そういうひとがいらっしゃれば、
私も勉強になりますから、ぜひお願いいたします。

こんなこといいな♪ できたらいいな♪

なるほど、ほんたべさんのお考えがある程度見えてきましたよ。ありがとうございます。

さて、昨今新規就農する若い農家さんにとって、ブログの開設はほぼ常識だと思うんですよ。
更新の頻度や内容・上手い下手はいろいろで、それによって効果もそれぞれでしょうが、
何かしら経営上の意図をもって行ない、続いている人は一定の効果を感じているはずです。
新規就農者のブログの意味合いはほんたべさんも認められますよね?
そこから作り手の人となりも見えますよね?
ブログをもっとこうしたらいいのに、と思うこともありますよね?

一方、栽培計画をつくり作業日誌をつけるのも常識ですよね。認証等に関わらず。
(どの職業でも当たり前のことですが)
翌年以降の自分のためにも、計画や作業内容・天候・作物の状況などについて記録を残します。

個人宅配やマルシェへの出店、直売所にも出荷したりしている人なら、
パンフレットづくりやラベル貼りも自分でやりますよね。

自分がイメージする未来は、こうしたことを当たり前にやっている人を前提にしています。
パソコンや携帯も普通に使いこなす、そういう人たちにとって、
追加的な手間はほとんど無いと思っていますよ。


ほんたべさんがコストを気にされていることはとてもよくわかります。
しかし、ソフト開発のコストと利益のすべてを、必ずしも利用者から回収する必要はありませんし、
(というか利用者からの回収を前提とするとアプリ開発は難しいです)
個人で開発できる内容のものであれば、趣味で作って無料公開されるアプリも多いです。
無料のLite版を提供し、使ってみて価値を感じてもらってから、
高機能な有料版に手を伸ばしてもらうという手法もよく使われます。
役に立つものであれば、いったん一つが具現化すれば雨後の筍のように出てきて、
洗練されていいものだけが残ります。

農家さんとの会話の中にいろいろなヒントがあるはずで、
思考の束縛を解いて、こんなこといいな♪、できたらいいな♪、
という発言も<戦略的に>されたらいいと思うんですよね。
モニタの向こうの知らない誰かがそれを読んでピンときたらかたちになりますから。
できない理由ではなく、できる方法を。

自分も、農業についていろいろ勉強していく中で、
こんなツールがあったらいいなと気づくものがポツポツとあります。
将来自分で使う何かを作ってみたいですが、思いつくもの全部は作れませんからね。
自分で作るのは、比較的簡単に作れて役立ち具合の大きいものがいいなと。

農家さんには機会ごとにいろいろと聞いて、折りをみてフィードバックしますね。
今週末に近くであるマルシェに行く予定です。

Re: こんなこといいな♪ できたらいいな♪

H2さん

いろいろなツールを使った情報発信については、H2さんと考え方は一緒です。
若い農家、とくに新規就農者の方は、そういうツールを使いこなしてると思います。

>農家さんとの会話の中にいろいろなヒントがあるはずで、
思考の束縛を解いて、こんなこといいな♪、できたらいいな♪、 こんなツールがあったらいいなと

そういえば、こういう視点は持ち合わせてませんでしたね~。
最近考えたのは、デザイナーや企画できる人にプロボノで農家のプロモーションを
してもらえる体制が作れないかどうかってことですが、志半ばです。

でもアイディアを集めるのはいいですよね!


> 将来自分で使う何かを作ってみたいですが、思いつくもの全部は作れませんからね。
> 自分で作るのは、比較的簡単に作れて役立ち具合の大きいものがいいなと。

おお、期待しています。

>
> 農家さんには機会ごとにいろいろと聞いて、折りをみてフィードバックしますね。
> 今週末に近くであるマルシェに行く予定です。


よろしくお願いいたします。

プロボノ?

プロボノって初めて聞く言葉なので調べてみました。
そういうのもできればいいのかもしれませんけど、まず農家さんが自分で出来ること、
農家さんがやっているブログをもっとよくする方法について考えてみるのはどうですか?

もしほんたべさんが新規就農されると仮定して、
ご自分だったら、ブログにどんな役割を求め、どんな感じのものにしていくか。
答えは一つじゃないと思いますが、
いろいろ考察してコメントを集めることで農家さんの参考になるんじゃないでしょうか。
農家さんも「なんとなくこんな感じ?」でやっている人が多いと思いますし。

いつかそんな記事を読んでみたいですよん。

Re: プロボノ?

H2さん

> いつかそんな記事を読んでみたいですよん。

了解しました!
いつか取り組んでみますね~。


プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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