「生命は生き延びる道を探す」NON-GMOで30日 宿題

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ウチの庭にはヒトスジシマカがたくさんいて、夏になると刺されまくります。
おおむね天然の除虫菊から作った蚊が死なない蚊取り線香で対応し、血を吸われたら、
おなかいっぱい血を吸った蚊が、壁に止まって体内で血液と水分を分けてる間に殺戮します。
刺されたら少し待って壁を探す。だいたいそれで退治できます。



4月24日の宿題「GM蚊について」

1993年に出た『ホットゾーン』というエボラ出血熱の本を読み、
夜も眠れなくなったわたくし。身体中から血が噴き出て死ぬなんて。
怖いぞ。どうしたらいいのだ。

怖いものはまず知ることから始めよう。

以前からペストなどの致死性の高い疫病が怖くて、
症例などをちびちびと読みあさっていたが、
ホットゾーン以後は、いわば疫病マニアになった。

致死率が高い伝染病は、現在ダントツでエボラ出血熱である。

中世にヨーロッパの人口を3分の1まで激減させたペストは
現在では抗生物質と言う魔法の弾丸ができたため、
致死率はそれほど高くなくなった。

カミュの小説「ペスト」のペストは首筋にしこりができるので、
未治療だと致死率60%の腺ペストのことだと思われる。
空気感染する肺ペストでは致死率100%という剣呑な数字もあり、
わたくし、ペストにだけは絶対にかかりたくないと思っております。

さて、ワクチンや抗生物質の登場により、
人類は以前ほど疫病に悩まされることはなくなった。
歴史上著名な方々を殺しまくった天然痘は、
1980年に撲滅宣言が出され、現在では研究室にしか存在しない。

ああ、科学の進歩ってすばらしい。

その科学の進歩により、アメリカでは1960年代に
疫病を媒介する「蚊」の絶滅計画が立てられた。
当時すんばらしい殺虫剤と考えられていたDDTで、
デング熱やマラリアを媒介する蚊を絶滅させようとしたのだ。

結果はDDTに抵抗性を持つ蚊の登場で失敗に終わった。
「生物は生き延びる道を見つけ出す」。
ここでもマルコム博士の言葉を思い出すわたくし。

で、新たな魔法の弾丸として開発されたのが「GM蚊」だ。

この蚊はデング熱を媒介するネッタイシマカのオスで、
生まれた幼虫は特定の抗生物質(テトラサイクリン)がないと生きられない。
次世代が生き延びられないと絶対数が減り、そのうち絶滅する。

なんかこのあたり、ジュラシックパークの恐竜たちに似ているね。
あの恐竜たちは「リジン」がないと生きていけないよう
遺伝子をいじられていた。小説のラストで彼らは
天然の植物からリジンを見つけ出し、生き延びたことが確認される。

2010年、イギリスのバイテク企業が、
まずケイマン諸島にこの蚊を放ち、
その後マレーシアの非居住地域にこの蚊を放った。

手続きを踏まずに放飼されたと非難ごうごう。いまだにごうごう。
でも次はアメリカ(フロリダ)で実験予定だと言っている。

次世代は生き延びられないはずなのだが、このGM蚊が
テトラサイクリンをどこかで見つけ出せば、生き延びることは可能だ。
テトラサイクリンがなくても、突然変異が起きる可能性がある。

科学者や環境保護団体が気にしているのは、
「蚊」の生態系における立場だ。

蚊は鳥の餌になり、花粉の媒介者にもなる。
GM蚊を食べた鳥がどうなるか、誰にもわからない。
さらに、どんな生物でもヒトの都合で絶滅させていいはずはない。
生態系の上で、重要な役割を持ってるかもしれないんだから。

GM蚊は一見良い話のように思える。

しかし、わたくしにはこの蚊は、
人間の傲慢さの象徴のような気がしてならない。

いつか手痛いしっぺ返しをくらうような気がしてならないのだ。

追記・アメリカではマラリア対策のGM蚊が開発されたらしい。
中国では人間の乳を出す牛が作られたんだって、ほんとかな。
もう、何がなんだか。

デング熱
初期症状は風邪に似ていて、高熱・吐き気・食欲不振
その後身体に発疹ができる入院が必要な病気。
二度目にかかるとデング出血熱に移行することがあり、
こうなると致死率10%の割合と重篤な伝染病になる。
ネッタイシマカがいる地域の旅行者がよくり患しているようです。


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No title

こんばんは。

筋肉で蚊を捕殺
やったこと私もあります。
やはり腕の筋肉がやりやすいです。

遺伝子組み換えの平和的利用?
でも、ほんたべさんの言う通り
一つの生物の絶滅が、
生態系や食物連鎖の中で
どんな影響を及ぼすのか分からないですよね。
又は、突然変異で更に恐ろしい結果が起きるかもしれない。

これ以上、地球上で変なことをしないで欲しいです。
いや、宇宙でもダメ!

No title

いまはまだ、遺伝子組み換え「植物」とか「蚊」とか
そういう類いのものしか世に出てはいないが

そのうち必ず、「遺伝子組み換え人間」が出てくるに決まっていて
公表されないだけで、きっとブラックマーケットなどでは
そうしたビジネスが、行われていない…とは断言できない訳ですよね。

ジュラシックパークの恐竜たちはリジンがないと生きていけないけれど
甲状腺を摘出した僕は、チラ―ジンがないと死んでしまうから
まぁ似たようなものかとは思っているのですが(苦笑)

それにつけても、思い起こされるのが
ギリシャ神話にエジプトの神々で
下半身が馬のケンタウルス、牛頭人身の怪物ミノタウロスなんて
それこそマッドサイエンティストたちが見世物として作った
GMO人間(キメラ)で、
それが迷路:ラビリンスに閉じ込められているのは…
そんな事ばかりやってたから、そのうち「遺伝子が暴走」して
文明そのものが滅んでしまったので
残った人類たちは、恐れおののいて、彼らを封印した…などという
神話ではなく、実話としての
<呪われた人類史>さえ思い浮かべてしまう訳ですね。

だってね…人類は「1、2、たくさん」の時代から2万年もあれば
宇宙ステーションを作れるくらいには進化する生き物でしょ。

ネアンデルタールから、ホモサピエンスにとって代わって
10万年くらいは経っている訳だから
その間に、文明が進化しては滅んだ歴史が2~3回あっても
決しておかしくはない。

現にインドのモヘンジョダロ・ハラッパー遺跡からは大量の放射能が検出され
ゾロアスター教の経典には、天駆ける炎の雷(ミサイルだな?)が出てきて
…この文明は、核戦争で滅んだな???

ノアの箱舟と同じ神話がマヤ・アズテカ文明にもあって
ムー大陸とか、アトランティスは、津波で沈んだか???

ひょっとして、僕たち人類は、絶滅を繰り返す種族かも知れないと
心ひそかに馬鹿な事を考えてみたりするものです。

Re: No title

スナフキンさん

こんにちは。

> 筋肉で蚊を捕殺
> やったこと私もあります。

試しにやってみたらビシッと蚊が固定したので自分がびっくりしました。
はあっ!と思って力を抜いたら逃げられました。

> 一つの生物の絶滅が、
> 生態系や食物連鎖の中で
> どんな影響を及ぼすのか分からないですよね。
> 又は、突然変異で更に恐ろしい結果が起きるかもしれない。


そうなんですよ~。
これが実感できるSF小説があって、相当怖いです。
キノコバエが突然絶滅しただけで、病気で食料がなくなり、
世界大戦がはじまり、狂牛病が蔓延し、最後に狂牛病で頭がおかしくなった兵士が
核兵器のスイッチを押して人類が滅びる・・・という話。

ストーリーをはしょると荒唐無稽だなあ・・・。
「ダスト」というタイトルですが、もう廃刊になってるかもしれません。

どんなに小さなものでも意図的に絶滅させるのはダメですよね。
淘汰されるのはしょうがないとしても。

Re: No title

癌ダムさん

こんにちは。

> そのうち必ず、「遺伝子組み換え人間」が出てくるに決まっていて
> 公表されないだけで、きっとブラックマーケットなどでは

おお!こういう話になると大好きですよ~わたくし!

> 下半身が馬のケンタウルス、牛頭人身の怪物ミノタウロスなんて
> それこそマッドサイエンティストたちが見世物として作った

そういう可能性なきにしもあらずじゃないですかねえ。
何しろ、ムーとかアトランティスとか、マヤとか、
相当進んだ文明があったといわれてますもんね!

そしてわたくしはそれを信じております。

> 現にインドのモヘンジョダロ・ハラッパー遺跡からは大量の放射能が検出され
> ゾロアスター教の経典には、天駆ける炎の雷(ミサイルだな?)が出てきて
> …この文明は、核戦争で滅んだな???

インドラの矢ですなあ!

何度も文明が頂点に達しては消え、達しては消えるというのは
SFのテーマによくあるもんで、そう思うと洪水伝説とか
でかい船作ったとかというのも、事実だったんじゃないかとか思ったりしますよね!

ずいぶん前に科学者の話をちらっと聞いたことがありますが、
マッドサイエンティストが研究室でいろんなもん作りたくなっちゃう気持ちが
すごくよくわかると言ってました。

倫理とか、道徳とか、そういうことは全く関係なくて
自分がどこまでできるのか、やってみたいという好奇心に負けそうになるとか。

なるほどなあ。その好奇心はわかる気がする。
そこに「世の中のため」という大義名分を与えられたら。

なんちて。
ムー的妄想がどんどん広がっていきますねえ。

週末時計はいまだ5分前から巻き戻ってません。

さらに太陽がミョーなことになってるみたいですから、
絶滅ももうじきって気がしないでもありません。

No title

こんにちは。いつもご来訪ありがとうございます。

さて、大企業が消費税の還付金で儲けている話、
読んでいただけましたか?

頭に来る話ですから、みんなで広めましょう!

Re: No title

癌ダムさん、こんにちは。

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プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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