ミツバチのお話

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セイヨウミツバチのイタリア種ってのが正しいんです。ほんとは。
アメリカでは、アフリカから来た性質の荒いヤツを導入したらなぜだか増えちゃって、
人を刺すとかで大変そうなのですよ。ニホンミツバチは性質が穏やかで良かった。



2006年から話題になってる「蜂類崩壊症候群」(CCD)。
原因はネオニコチノイド系農薬であると市民団体の人々と消費者、
そして一部メディアが騒いでいるのは周知の通り。

んで、それほんとなの? って疑問をずっと持っているわたくし。
だって、ネオニコチノイド系農薬ったって「系」ってあるぐらいだから、
いろんな種類のものがあるのに、この話になると十把一絡げである。

ミツバチについて知らないことが多すぎるのも
こういった話がまかりとおる原因のひとつなのかもと考えた。
蜂蜜だって実は謎だらけなんだってことも、あまり知られていない。

以下はWEBと伝聞に由来する素人(わたくし)の調べたミツバチの話である。

ミツバチは日本においては「家畜」とみなされている。
そのため管轄は農水省の畜産部門だ。
6本足の家畜って言われるゆえんだね。

日本で飼われているミツバチは西洋ミツバチがほとんどである。

西洋ミツバチは世界中で飼育されているおとなしい「イタリア種」で、
よく働き飼育しやすく増えやすいが、気温が15度以下になったり
雨が降ったりすると働かない。また、早朝や夕方にも働かない。
スズメバチが来ると全滅し、ダニに弱く病気にもよくかかる。

img075.jpg
春先にそのへん飛んでるのを見ると、どきどき暗い色のが飛んでます。
それがニホンミツバチ。どこか森や林の木の洞に巣を作っているのでしょう。
採蜜量も少ないので生産性が低いと今まで利用されていませんでした。



最近急速に増えている日本ミツバチは、西洋ミツバチと比較して、
巣が気に入らないと家出する、飼いにくいなどのデメリットが多いが、
刺さない、西洋ミツバチよりも長時間働く、寒さにもちょっと強い、
スズメバチに対する対抗手段をもっており、ダニに強いというメリットがある。

在来のものが強いってことですね。
ということで、昨今大変注目されているのだ。

さて、ヒトがミツバチを飼育する理由は
「蜂蜜」という素晴らしい天然の甘味料が手に入るからだ。

ヒトが15000年前から蜂蜜を採取していたことはわかっているが、
巣箱を作り、巣を壊すことなく蜂から蜜を搾取し始めたのは1853年以降。
アメリカ人が近代用法の幕を開けたのだった。その技術を取り入れ、
日本で現在のような養蜂が始まったのは明治時代である。

ミツバチは蜂蜜だけでなく蜜ろうを供給する有用な昆虫だったため、
戦時中は養蜂が推奨されていた。戦後は砂糖の統制もあったことから、
蜂蜜価格は高騰した。そして、昭和38年に蜂蜜の輸入が解禁された。

これにともない中国産の安価な蜂蜜が大量に輸入され、
国内の養蜂業は大打撃を受ける。
このあたり、絹やみかん、牛肉と同じ道だね。
なぜいつも同じことをするのか。学習能力がないのがすんごく不思議だ。

ミツバチ
花粉や蜜を集めてる外勤バチは、もうすぐ寿命を迎えるハチ。
ある日巣から飛び立って二度と帰ってこない彼女たちは、一生を巣の繁栄に捧げます。
ミツバチは個々を単体で見るのではなく、そのグループを生きものとしてとらえるべしと
学術書に書いてありました。中にはサボってるやつもいるらしいです。



しかし養蜂業はそこでは廃れなかった。蜂蜜採取にとどまらず
「送粉業」という新しい販売チャンネルを見つけたからだ。

送粉業とは、メロンやいちごの受粉に蜂を貸し出すというものである。

ミツバチの問題を話す時、人は蜂蜜を頭に思い受かべているが、
アメリカで起きたCCDはアーモンド・ブルーベリーの授粉用の蜂の話だ。
日本でも同じだ。送粉業に利用する蜂が足りなくなったから、
農水省が「花粉交配用ミツバチについて」調査等を始めたのだった。

授粉用の蜂がいなくなるのや高騰するのは農家にとって大打撃だ。
だから大騒ぎしているのである。

じゃあ、蜂蜜はどうなってんの?

蜂蜜の生産量は平成17年から平成21年まで
2,800トン前後を推移している。
輸入量は4万トン強で80%は中国産である。

蜂蜜業者の方に聞くと、蜂蜜の生産量は現在でも減っていないと言う。
蜂がいなくなったと騒いでいるのは、主に授粉用の蜂のことなのだった。
そして蜂が死んだと騒がれている原因は誰にもわかっていない。

ミツバチ2 煙
伝聞情報なんですけどね。ハチのダニ剤って巣の中につるすんだって。
当然蜜に移染するわけです。中国産蜂蜜からかなりの残留農薬が出たって言うので、
最近中国産は厳しく調査されてるらしいけど、国内のもけっこうどうなのって話です。
日本で使ってはいけないダニ剤を輸入して使ってる人もいるらしいから。



蜂群に影響あると言われている農薬を直接かけたり、
間接的にかけたりする実験が行われているが、
原因と特定できるような結果は得られていない。

養蜂業者から農薬で死んだと思われるようなデータは
ほとんど上がってきておらず、行政も対応のしようが無い。

また、日本で蜂がいなくなってるのはCCDではないという話もある。
本当のところ、日本で何が起こっているのか
いまだに誰にも明確にはわかっていないということだ。

病気・ダニの蔓延と、薬剤に抵抗性のついたものの繫殖と、
西洋ミツバチの弱体化なども原因の一部。
もちろん農薬で死ぬものもいる。しかしそれが全てではない。

蜜を採取している養蜂業者が廃業するのは、
蜂が死ぬからではなく、高い国産蜂蜜が売れないからだ。

送粉業による搾取と蜂の死、一方向から見た伝聞話、そして農薬。
それらをなにもかもごっちゃにして話していると
「かわいいミツバチが農薬のせいで死んじゃうなんて許せない」って話になる。

gazou 008
蜂蜜は「はちみつ公正取引協議会」というところが表示の指導をしています。
また日本養蜂はちみつ協会ってところも会員向けに基準を定めています。でもね。
ここの登録会員になっていなければある意味フリー。蜂蜜業界は、中国産混ぜてたり、
シロップ混ぜてたりのまがいものがわりとまかり通ってる業界なのでした。



実際には人間が長年劣悪な環境で搾取し続けていたりとか、
冬季は砂糖水を与えて生かしてるけどほんとにそれでいいのかとか、
中国から輸入した使用禁止のダニ剤を使ってたりとか、
抗生物質の与えすぎとか、蜂類の疾病を把握できていないとか、
農薬以外の人為的な原因はたくさんあるのだ。

そういうことを知り、ネオニコ規制という騒ぎを見ると
何が目的なんだろうと考えてしまう。ネオニコだけじゃなくて、
有機リンだって蜂を殺しまくってるのだ。

素人のわたくしですら、妙だなあって印象を受けるこの話。
自分で調べてみればみるほど違和感を感じるのだった。


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No title

今日の記事は、門外漢の僕にも
大変わかりやすくて、面白かった。

イラストも可愛いしね。
(楽しいから、もっと描いてくださいよ)

以前にも書いてらっしゃったので
「受粉用」が足りない…というのはよく解かります。
蜜は余ってる…というのは知りませんでしたが
あんまり美味しくないのは「畑の花の種類」のせい
…単一種の蜜が散れにくいからだ、と思ってました。

癌患者なので、ずっと食事療法をやっていて
その中で「砂糖」はカラダに良くないから禁止!
「蜂蜜」を使え!というのがあって

僕はニュージーランドの「マヌカ種」というのを食べていたけど
ニュージーランドで買って来たのと、日本で売ってるのは
美味しいんだけど、どうも味が違う気がして…

また、機会があれば解明してくださいね。

Re: No title

癌ダムさん

> 今日の記事は、門外漢の僕にも
> 大変わかりやすくて、面白かった。
>
> イラストも可愛いしね。
> (楽しいから、もっと描いてくださいよ)
>

わっ! ありがとうございます~。
師匠に喜んでいただけてうれしいです~。


> あんまり美味しくないのは「畑の花の種類」のせい
> …単一種の蜜が散れにくいからだ、と思ってました。
>
>
日本の花蜜はアカシアとみかんが高級品です。

セイヨウミツバチは花がたくさんあると単一の蜜を集めやすい性質があるみたいです。

7月ごろになるとモチノキとかイヌザンショとかの花を集め始めるので、
少し風味が変わります。

クリやソバが入ると個性的な蜜になるんだけど、
おいしくないって人もいて難しいですよねえ。

以前は春と言えばレンゲ、5月はみかんだったらしいですが、
みかんがオレンジの輸入自由化でどんどんなくなり、
化学肥料が出てきて田んぼにレンゲを植えなくなったので、
レンゲ蜜を集められなくなったりと、
ミツバチも今、蜜源植物探すのに大変みたいですよ~。

No title

おひさしぶりです~(*^_^*)
ミツバチのテーマ!解り易くて勉強になりました。
ありがとうございます!
ミツバチちゃんの絵~可愛いですね!
実は、うちの喜撰坊にも「日本ミツバチ」ちゃんが7年前から自然に居候してくれています。今では、喜撰坊の大切なスタッフ&ペットです(笑)
うちでは、自然にまかせて保護しています。
と、言っても~大敵のスズメ蜂からも守ってあげなくてはいけません!これは、おかみの仕事です(笑)
ミツバチちゃんたちのおかげで、蕎麦や果実、農作物の受粉がとてもスムーズでありがたいことです。
完全無農薬農園ですので、ミツバチちゃんにも安心安全で生活していただいております[腟究��絖�:e-420]
・・・ですから~ニンゲンも安心安全にいただけるのですよね(^_-)
1匹のミツバチちゃんが一生に集める蜜は、わづかティースプーン1杯ですから・・・その命に感謝していただきたいものですね[腟究��絖�:e-417]

Re: No title

喜撰坊のおかみさん さん

お久しぶりです。
ご訪問ありがとうございます~。

> おひさしぶりです~(*^_^*)
> ミツバチのテーマ!解り易くて勉強になりました。


ありがとうございます!

> ミツバチちゃんの絵~可愛いですね!

こちらもありがとうございます!


> 実は、うちの喜撰坊にも「日本ミツバチ」ちゃんが7年前から自然に居候してくれています。

いいですね~うらやましい。

> ミツバチちゃんたちのおかげで、蕎麦や果実、農作物の受粉がとてもスムーズでありがたいことです。
> 完全無農薬農園ですので、ミツバチちゃんにも安心安全で生活していただいております

採蜜植物がたくさんあるのでしょうね。
そういう環境にいられるミツバチは幸せだと思います。

> 1匹のミツバチちゃんが一生に集める蜜は、わづかティースプーン1杯ですから・・・その命に感謝していただきたいものですね

ほんとですね・・・。
寿命約3週間のうちの最後の1週間で蜜集める、その量がスプーンいっぱい。
蜂蜜が高いのは当たり前だと思うです。

にしても、いいですね~。今度一度お伺いしたいもんです。
プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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