食品の表示についておさらいしてみた

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食品の表示って管轄が農水省だったり厚労省だったり、いろんなとこに分散してて、
しかも食品衛生法に含まれてない食品(牛乳とか蜂蜜)は違うルールがあったりで、
資料探すのにも一苦労でした。わざとじゃないかとか思っちゃったわたくし。



大地を守る会と日本消費者連盟が共催した
食品表示のお勉強会に参加してきた。

食品の表示については現在、
以下の3つの法律でいろいろと定められている。

JAS法→消費者の選択に資するための品質に関する情報
食品衛生法→食品の安全性の確保のために公衆衛生上必要な情報
健康増進法→国民の健康の増進を図るための栄養成分および熱量に関する情報

食品の名前・賞味期限・保存方法・遺伝子組み換え情報・製造者などが
義務付けられている「食品の表示」である。
一括表示と呼ばれているが、みなさん、読んでますか?

この表示、今度消費者庁に一元化されることが決まっており、
現状よりも表示内容が後退することが懸念されているのだった。

現時点よりも後退? なんとなくピンと来ないよね。
なので、現時点の表示についておさらいしてみた。

食品の表示は消費者にとっては「選択するための有用な情報」であり、
詳しければ詳しいほど選択の幅が広がるため、できるだけ書いといてほしい。
だってそうでしょ。食品添加物気になるもんね。食べたくないもんね。
とくに保存料や着色料、気になるもんね、なんて皆漠然と思ってるはず。

しかし現実には、全原材料の表示はされていない。
これを知らない人、とっても多いはず。
日本における食品表示は、ほんとに簡略化されているのだ。
知らずに食べてることってものすごく多いのよね。

例えば、一括表示によく書いてある「調味料(アミノ酸等)」のアミノ酸。
アミノ酸って何? どんな物質? 物質名書かれないとわかんないよね。
しかし物質名は一般的にはわかりにくいから、一括名(アミノ酸)でいい、
そう決まってるから書かなくていいのだった。

さらに加工助剤とキャリーオーバーの表示はしなくていい。

キャリーオーバーのわかりやすい例をあげると、
おせんべいにぬるお醤油に含まれている添加物のことだ。
原材料表示には「醤油」と表示するだけでいい。

加工助剤については、例えば砂糖がわかりやすい。
サトウキビから砂糖を作る際、ものすごーく化学物質を使うのだが、
それは表示しなくていい。食品の完成前に除去されるからだ。

このあたり、説明だけでものすごく長くなってしまうので、
とても大変わかりやすい以下のサイトでご確認ください。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/shokuten/shokuten6.html
↑ほんとにわかりやすい「東京都の食品衛生の窓」すばらしい。一度見てみてね。

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コンビニでよく見かける「合成着色料・保存料無添加」の売り文句。
無添加みたいだけど、クチナシ色素(天然着色料)やビタミンC(酸化防止剤)、
しらこ蛋白抽出物が入ってたりするので食品添加物が無添加なわけじゃない。
でもちゃんと「合成着色料無添加」って書いてあるから景品表示法的にはOKなわけ。
うっかりだまされてる人、けっこういそうだなあ。このなんちゃって表示。



さて、原材料表示は基本的に重量順に並んでいる。
しかし食品における%は書いてない。

だからその食品にそれぞれがどれくらいの割合で含まれてるのか
消費者にはわからない。わたくし的には
清涼飲料水にお砂糖がどれくらい含まれてるか知りたいけど、
知るすべがない。たぶん20%以上入ってるだろうけど、
そういうの書くと売れなくなっちゃうから書かないのかもしれない。

これは国によってルールが違う。

日本で作られてるアーモンドチョコが韓国で売られる場合、
使われている油脂・全脂粉乳の由来、
光沢剤・乳化剤・香料の物質名が全て表示されている。
アーモンドは25%であるとも表示されている。

日本ではそういうことはいっさい書いてない。表示しなくていいからね。
同じ商品なのに、韓国の表示の方がていねいなのだった。
よその国でやってることが、なんで日本でできないのかな。不思議だ。

遺伝子組み換え原料についても同様である。
日本では表示しなくてはならない食品が限定されており、
しかも重量の5%未満であれば表示義務はない。

ちょびっとしか使われていないコーンスターチ・大豆レシチンには、
GM作物由来と表示しなくていいのだった。
EUでは全て表示だ。この違いは何なんだといつも思うわたくし。

食品の表示がじりじりと後退している一因は外圧にもある。

1995年に変更になった「製造年月日」表示の廃止は
製造年月日表示だと不利になる輸入食品に配慮したものだと言われている。

世界一「見える状態」の食品の品質にうるさい日本人は、
新しいものから買う。製造年月日表示では輸送期間分、輸入食品が不利だ。
賞味期限を書くだけで良ければ、いつ作ったのか誰にもわからない。

そうすると、輸入食品と国産品のスタート地点が同じになり、
次の選択肢「価格=安い」で人々は購入する。

わたくしはGM作物は食べたくないし、
食品添加物もできるだけご遠慮したいと常日頃考えている。
食べたい人は食べてもいい。それは個人の問題だからだ。
しかし食べたくない人の「選択の権利」をじゅうぶんに与えてほしいと思う。

現在の日本の食品表示は、消費者の選択する権利が
じゅうぶんに与えられているとはとても言えない。

上記の法律3つが一元化された後は、一括表示の字が大きくなり、
現状よりもさらに簡略化された表示になることが予測されている。
消費者庁がアンケートで得た情報「読んでる人が少ない」「字が小さい」をもとに
「消費者の要望に会った表示を」と考えられているからだ。

でもねでもね。ちょっと考えてみましょうよ。

表示がされないってことは、食べものの由来について
考える機会が与えられないってことだ。
書いてあればそのことについて考える。
表示を見て、これは何だろうと考えることができる。

世界一GM作物を食べていることを知らず、
年間の食品添加物の摂取量がkg単位になってることを知らず、
自分たちは安全なものを食べていると、漠然と思ってる日本人。

消費者の無知は大きなリスクを伴う。

知る権利も必要だけど、その前に知る努力も必要だよなあ。
そんなことを思ったお勉強会であった。


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プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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