腐る野菜、腐らない野菜

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ブロッコリー畑見てたりすると、目で見るよりも早く
鼻が軟腐病をかぎつけるんす。一度覚えると二度と忘れない。
それが軟腐病のニオイ。



先日、某D社で注文し忘れちゃったので、
とある直売所でキャベツを1個買って帰った。

この時期、玄関先に置いておけば
キャベツは常温でも3~4日は平気だ。
白菜なんか外側から使えば2週間くらいは平気だ。

そのへんに置いといても野菜は生きてるから、
腐ったり、溶けたりはあんまりしないもんだと思ってた。
なので、直売所のキャベツも少しの間置いといたのよね。

そしたらねえ。3日目だったかな。

某D社時代、倉庫でよくかいだニオイが玄関から漂ってきたのよね。
アブラナ科が溶けていくニオイ。軟腐病のニオイ。

うわあって思ってキャベツを見たけど外側は全然平気。
溶けてるようには全く見えない。でもこれ、軟腐のニオイだよな。
そして、一枚めくって驚いた。「あああああ、溶けたあ」

中身は半分くらいしか使えなかった。
キャベツは中から溶けてたのだった。
あああ、大失敗。

IMG_7651.jpg
カット白菜売ってるけど、どうしてあれ買っちゃうのかなあ。
一個丸ごと買って外側の葉から使って行けば、2週間は楽勝で持つのに。
ってことで、白菜、冬の間は必ず2週間に一度ペースで買ってます。



某D社のキャベツは1週間くらい転がしといても
一度も溶けたことがなかったから、安心してた。
だってさあ、冬だし。とか思ってた自分が甘かった。
一般の野菜って違うんだあ。

こういうことを経験すると、腐る野菜って何だろうと思う。

一般的にはチッソ分が多く、肥料を吸って急激に成長したものが
病気にかかりやすいと言われる。

でも、慣行栽培では病気は農薬で抑えるから平気だ。
症状が出てなけれは、ぴかぴかできれいな野菜だ。

それにだいたい普通の人は使う分量だけ購入するから、
カットキャベツを買って、冷蔵庫に保存し、
その日と翌日、少なくとも翌々日位には使い切る。

1週間置いて腐ってたら「ああ、もったいないことした」って後悔して、
カット野菜を食べきれなかった自分の責任だとか思っちゃう。

たぶん、一個丸ごと玄関先にほったらかしとく人なんて
いないんだろうなあ。わたくしが悪うございましたのである。

gazou 044
ブロッコリーの葉っぱに出てる黒腐病(だったかな?)
土壌由来じゃなくて、この病気のように空気や雨で感染するものもあるから、
土壌菌では対抗できない。その場合はやっぱりチッソ量が問題なわけで。



さて、無肥料栽培の野菜が腐らないでしなびていくとよく言われるが、
無肥料じゃなくても腐らないでしなびていく野菜は多い。
施肥管理がきちんとしててチッソ過多でなければ、
野菜はそんなに腐らない、はずである。

たとえばほんたべ農園でできたトマトやナスなどは
野菜室で10日ほど置いておいても腐らない。
ちょびっとしわしわになるけど平気だ。

小松菜もほうれん草も、しんなりするけど溶けはしない。
ほんたべ農園はだいたいにおいてチッソが少ないからである。
さらに微生物とケイ酸がじゅうぶんに入ってるってこともある。

その代わり収量は良くない。ある意味致命的である。

チッソは収量を上げるための肥料だから、
少なめにしちゃうと量が取れない。だから皆多めに入れちゃうの。
「余分なチッソ分」は農家の「余分な欲」とも言えるかもしれない。

その「欲」が虫を呼び、病気を呼んで、
結果として農薬に頼ることになり、お家に連れて帰ったら
溶けちゃったりカビだらけになったりする野菜ができてしまう。

gazou 031
こういう状態なのはチッソが多いんす。
昔は有機だからしょうがないとか言ってたけど、
今じゃそれは通用しなくなっちゃいました。



ほんとはね。土壌分析して必要なものを足して、
不必要なものは入れない施肥設計をしてね、
微生物を増やして硝酸態窒素を少なくすれば、
おいしくて農薬もいらない野菜ができるんだと思うわけ。

つまり土の物理性・生物性・化学性を整えるってことだ。

どうしてみんな、土壌分析しないのかなあ。
軟腐にかかったキャベツの溶けた部分をむしりながら
悲しくなってしまったわたくし。

ってことで全然関係ないけど今年も区民農園が当たりました。
ほんたべ農園Ver.2でございます。一から土づくりです。

再び土壌分析して微生物資材入れて、三相分布測って、
粛々と西出式微生物農法で野菜を作る所存です。

今回は収量をあげるようにがんばるぞ!


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No title

僕もD社で、人参やりんごを買っておりますが
たまに、足りなくなったり、欠配で
仕方なく近所のスーパーで買ったりしますが

そういう人参って、野菜室などに入れっぱなしだと
溶けちゃいますよね(しなびるのもあるけど・・・)

ほんたべさんは、以前、たしか
3種類位の栄養素だけで育てるとこうなる…
(姿かたちは人参だが中身は人参ではない)
というような事を書いておられたような気がしますが
リンが多すぎただけでもそうなるのでしょうか?

僕は、コンビニとファミレスだけで食事を取ってる人は
この人参と同じで、姿かたちは人間だけど、中身は人間じゃない
しばらく置いておくと、体が溶ける?とか
妙なことを想像してしまいますが、そんなことはありませんよね。

でも、すぐ骨が折れちゃう人とか、そういう事なのかな?

土壌分析

以前にもちょっと書きましたけど、それなりの土壌分析が自分で簡単かつ安価にできるといいんでしょうけどね。分析機関に頼ることなく。

分析も理想を言えば、同じ畑でも何カ所かで、かつ年1回とかじゃなくマメにやった方がいいんですよね、たぶん。土壌成分のいくつかは日々変わっていくわけですから。

あと、そういう農業の仕方をまとめた本がやっぱり欲しいですね。慣行に頼るやり方でなく。そしてそういう本が主流になれば農業のやり方自体が変わっていくはず。西出さんの本もまだですかねぇ。

ところで区民農園って1年単位なんですか? 区切りをまたぐようなものとか、1年以上かかるものはつくれないですね。

Re: No title

癌ダムさん、こんにちは。


> ほんたべさんは、以前、たしか
> 3種類位の栄養素だけで育てるとこうなる…

チッソ・リンサン・カリは3大要素といわれますが、その他に6つ、
必要な要素があり、それらは多量要素と言われております。
どれが欠けてもうまくいかないのですが、これを知識として知ってる人は少ないです。
それにプラス7つの微量要素が必要で、さらに微生物も必要です。

上記のバランスがおかしくなってて、さらにチッソが多いと
溶ける野菜になっちゃうんだと思います。

> 僕は、コンビニとファミレスだけで食事を取ってる人は
> この人参と同じで、姿かたちは人間だけど、中身は人間じゃない


うう、恐ろしい想像ですねえ。
でもあながち妄想とも言えないというか。
食品添加物などの化学物質で骨がもろくなるとかどうとか、
誰かの本で読んだことがあります。

力のある食べものを食べていないと、全体的に脆弱になるんじゃないでしょうか。
免疫力の低下が一番顕著な気がしますよね。
傷が治りにくいとか、風邪ひきやすいとか。
原因は食べものだけではないとは思うんですけど。

Re: 土壌分析

H2さん、こんにちは。

> 以前にもちょっと書きましたけど、それなりの土壌分析が自分で簡単かつ安価にできるといいんでしょうけどね。


間に土壌分析ができる機械があるんですが、試薬が高いとかどうとかで、
やっぱり一般的じゃないですよねえ。
だいたい分析機関にお願いすると10000円程度はかかっちゃいます。
>
> 分析も理想を言えば、同じ畑でも何カ所かで、かつ年1回とかじゃなくマメにやった方がいいんですよね、たぶん。

新しく借りた畑だと、一年間は2回やった方がいいと思います。
数値が変わって行くのは確かで、不思議な気持ちがしますよねえ。
でも落ち着いて来たら年に1回でもいいんじゃないかと思います。

最初はCECと腐植、ケイ酸の数値が出るところにお願いした方がいいです。
CECと腐植の数値が高くなればなるほど、作物はよくできるようになるからです。
一般的には「この地域の一般的な数値」が書いてあることもあり、
ちゃんと分析してないこともあるみたいです。
>
> あと、そういう農業の仕方をまとめた本がやっぱり欲しいですね。

あるんでしょうが、難しいっすよね。
西出さんの本はまだみたいです。
早く出ないかなあ。


> ところで区民農園って1年単位なんですか? 区切りをまたぐようなものとか、1年以上かかるものはつくれないですね。

1年10カ月で更新なんですよ~。
その都度抽選なので、継続使用は認められていません。
ってことで、毎回「石灰過剰」の畑が当たってます(泣)

一番好きな作物「キヌサヤエンドウ」「スナックエンドウ」など、
越冬する作物は1回しかつくれませんが、
トマトやら菜っ葉やら、その他のものは2回作れます。

Re: 土壌分析

>だいたい分析機関にお願いすると10000円程度はかかっちゃいます。

1万円ですか。1検体につき、ですよね。
各畑で、その何カ所かで、年に何回か、って考えると、無理ですね。
一桁下がると、劇的に普及し得る気はしますけど。


>最初はCECと腐植、ケイ酸の数値が出るところにお願いした方がいいです。

メモしておきます。


>あるんでしょうが、難しいっすよね。

難しいですかね。ある意味、素人向けのざっくりした本の方が難しく、農業科向けの教科書に使われるような本の方がある程度具体的でわかりやすい気もしますよ。

まぁ植物は種さえ蒔けば相応に自分で育つわけで、そこが他の産業と大きく違う部分であり、作り手がしっかりしていてもコントロールできないちょっとした条件要素でダメになることもあるし、作り手が勘違いしてようがそれなりにうまくいったりもするので、そこがまた勘違いや理解放棄を助長することになったりで、そういうのが厄介だなとは思います。


>1年10カ月で更新なんですよ~。

なるほど、1年ごとよりは少しいいですね。家庭菜園やりたいからと、ご主人に広い畑(土地)を買ってもらって作ってる方を時々拝見しますが、首都圏ではそれはなかなか難しそうですね。
プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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