りんごの皮、むいて食べる?と聞かれたら

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山梨県の一般的な栽培の露地桃の農薬回数は27回(成分)。
山梨の桃は基本的に有袋栽培だから、桃には直接かかってない場合もあるけど、
27回ってすごいなあ。知り合いの農家は8回位。この差はなにかしら?



某D社時代、出荷前確認でりんご産地によく行った。
行くと必ず畑を見る。なり具合とか色合いとか見ていると、
まっさおなりんごたちのなかに、赤くなってるのがある。

早く熟すのはシンカビ病という病気にかかっているりんごだ。

この病気は、芯の部分を取れば問題ないから、
そこをよけて食べる。味見するにはちょうどいい。
そうして「わりといいね」とか「まだ粉っぽいね」なんて言う。

ちょっと味見すると、りんご農家は必ず
皮を口から出して畑にぽいっと捨てる。

「なんでですか?」なんてまともに聞いても「うふふ」と笑われるだけ。
理由は聞けない。でもわたくしが行く農家はいつもそうしていた。
すぐに自分もそうするようになった。最後には当たり前になった。
同僚に聞かれたら「うふふ」と笑うだけ。理由は言わない。

さて、時折、りんごの皮は食べてもいいんでしょうか?と聞かれる。

わたくし、食感に非常に敏感で、のどと口内のへなちょこ度が高いらしく、
もさもさもふもふバリバリしたものが食べられない。というか嫌いだ。
カステラ、揚げたてのフライ、でかいおせんべいなどがこれにあたる。

そして、のどのあたりがこそこそする果物の皮は昔からむいて食べる。

りんご1
最近特別栽培農産物で一般栽培の農薬成分回数を検索しても
出てこない自治体が多くて探すのに苦労しております。なぜかしら?
やっぱり数字が独り歩きするからかしら? 公開すればいいのになあ。
皆が思ってるように農薬は3回じゃできない。ましてや無農薬なんてとんでもない。
ってなことを、ちゃんと消費者が理解した方がいいと思うのだ。



皮と果実の間に栄養分があるとか人は言うが、
果実の100倍あるわけでなし、無理に食べなくていいよなあと
ずーっと昔から思っている。だから皮を必ずむく。

梨の皮はりんごより硬くて不愉快だし、そもそも梨は嫌いだ。
桃はかわいらしいけど、全体に小さな毛が生えてて、
なんとなく、底意地の悪さを感じることがある。

外見に惑わされてうっかりほおずりすると
いつまでもいつまでもいつまでもほっぺがちくちくする。
なんてこともあり、桃を皮ごと食べるなんてことはあり得ない。

すももは皮と果実の間がすっぱくて、どんなに甘いのを食べても
タネの周りと皮の段階ですっぱさにがっかりする。
我慢して食べるけど、本当は皮をむいてしまいたい。
タネがあんなに大きくなかったらタネも丸飲みしてしまいたい。

だから、皮ごと食べるのは皮のうす~い欧州系のぶどうだけ。
(ルビーオクヤマとかマスカットオブアレキサンドリアとかのことね)

ちなみに、ぶどうもタネの周りがすっぱいので丸飲みしてしまう。
そうするとぶどうの甘い部分だけを心の底から味わえて幸せなのに、
なぜ人はわざわざぶどうのタネを出すのか、不思議でならない。

gazou 017
わたくしすももは山梨県のある農家のものしか食べません。そこんちのすももが
世界一おいしいと思っているからでございます。無農薬・無肥料栽培もさることながら、
何よりも、その人となりを尊敬してるからでございます。山梨県の防除暦では
21回(成分)なんだって、すもも。おお、びっくりだ。



なんてことはともかく。
ってことでわたくし、果物の皮はむいて食べている。

てなことを人は聞きたいのではなく、おそらく
残留農薬がどうとかという理由で「皮」のことを聞くんだろうなあ。

残留農薬基準値はADI値と農薬登録の際の残留農薬の値で決めてあり、
食べても大丈夫よという数値だから、大丈夫なのよと人は言う。
ほとんどの作物の残留農薬は、基準値以内でおさまっているからだ。

わたくしは、一般的な栽培の半分以下の農薬でりんごを作ってる
果樹産地をいくつも担当していた。だから、一般栽培の果樹類に、
どんな農薬をいつどれぐらいまいてるか、かなり知っている。

そうすると、皮を食べる気にはならない。

残留農薬基準値は、りんごの場合は「全果」で設定してある。
農薬はりんごの表面にかかる。残留も果皮に多い。

昨今の防除暦では、止め消毒といって最後にまく農薬は
浸透移行性が少ないものになってはいるけど、
その前のが残ってる可能性は否めない。

基準値以内だとしても、その場合は全果でのことである。
果皮だけだとどうかな? それは誰にもわかりはしない。

gazou 020
山形県のサイトが見つからないので長野県のぶどう(欧州系)の農薬回数。
27回(成分)だった。けっこう多いのだね。巨峰系(路地)は24回。おお、びっくり。
減農薬栽培の人しか知らないから、一般栽培の回数を調べると驚いてしまうなあ。



皮と果実の間の栄養分と果皮の残留農薬をてんびんにかけ、
どっちがいいかは個人が判断することである。

洗えば落ちると言われてもわたくしは信用しない。
落ちない農薬があることを知っているからだ。

一般栽培のりんごの農薬回数は長野県で約30回(成分)である。
他地域でも回数はそれほど変わらない。

皮を食べたい人は、その果物の防除暦を調べるといい。
それで食べる気になるかどうかはわからないけど、
知らないよりはいいと思う。自分で判断できるから。

わたくしは、皮は食べない。
皮ってさ、むいた方がおいしいじゃん? そんなことない?


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ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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