「カーン大学セラリーニ氏の論文、掲載誌から撤回」の話

セラリーニ氏撤回文書_ページ_1
セラリーニ氏撤回文書_ページ_2
『世界が食べられなくなる日』などでも紹介された、
カーン大学のセラリーニ氏による論文
「ラウンドアップとラウンドアップ耐性組み換えトウモロコシの
長期投与給餌における毒性」が
掲載誌「Food and Chemical Toxicology」により撤回されたです。
http://www.prnewswire.co.uk/news-releases/elsevier-announces-article-retraction-from-journal-food-and-chemical-toxicology-233754961.html

このブログを読んでくださっている方から11月29日にコメントいただき、
貼ってあった記事を見てみたら、11月28日付の記事でした。
ものすごく早い情報で、わたくしの周りで知ってる人はほぼ「0」でした。
コメントを下さった「通りすがり」さん、ありがとうございます。

んで、この論文、わたくしのブログと本、
『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』で紹介しており、
撤回された論文を使用したことについての見解を求められたのだが、
ブログ掲載当時、また出版当時には撤回されていなかったことから、
その点においてはとくに問題はないと考えている。

さて撤回記事をお友だちが翻訳してくれたので
要約してみた。ざっと言うと以下のようになる。

・論文掲載後、この論文の有効性や適切な動物の使用法に
 懸念を示した投書が数多く寄せられた。
・編集主任は著者に生データの提示を求め、調査を行った。
・データは捏造ではない。しかし動物の数と種の選択について
 明らかに懸念を持たれる部分があり、この少数サンプルでは
 腫瘍発生率とNK603(GMコーンの名前)、グリホサートの関与については
 何も決定的なことは言えないという結論に達した。
・結論としては「Food and Chemical Toxicology」の発行基準を満たさない
 ということである。

論文発表当時からラットについての指摘は度々されていた。
わたくしは科学者ではないのでその点はよくわからない。
ラットの頭数が実験期間を鑑みると10頭では少ないと言われても、
よくわからない。ということで、その部分については「そうですか」である。

この論文の解説をしてくださった元研究者の資料によると、
論文の一部に他の実験との比較が出てくる。それが下図。
これを見る限り、最低の条件は満たしているように見えるのだが、
科学者の世界ではそうではないのかもしれない。

130311(カーン大学)
これを見る限りではちゃんとしてるじゃんと思うのだが、
そこが素人ってことであろうか。セラリーニ氏の反論はどこに公開されるのかなー?
というか、反論を掲載してくれるところがあるのだろうか。



さて「カーン大学セラリーニ氏論文撤回」で検索すると、
いろいろな記事がヒットする。その中に、モンサント社にいた科学者が
「Food and Chemical Toxicology」編集者になっているという情報が出てくる。

その人の名前で検索すると経歴が出てくるが、
遺伝子組み換え作物の研究論文を発表していることしかわからない。
なのでその「元モンサント社員」というのもよくわからない。
だからこれも「そうですか」である。

『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』を読んでいただくとわかるのだが、
わたくしは遺伝子組み換え作物のことを「安全・危険」という切り口では捉えていない。
なぜなら、安全性についてはいろいろな意見があり、また
さまざまな論文もあるが、何がどうなんだか「わからない」からである。

そもそも遺伝子組み換え作物は、登場してまだ17年しか経っていない「新しいもの」だ。
実質的同等性がどうたらと言われても「今あるものと全く同じ」ではない。
長期にわたってヒトが食べ続けた結果どうなるか、誰にもわかってはいないのである。

遺伝子組み換え作物については、その他に問題が多くある。思いつくだけでも、
穀物自給率、モノカルチャー、タネの支配、交雑、在来種保護、農薬、環境破壊、
抵抗性、食品表示、食べものを作るしくみ、そして消費者の意識などである。

わたくしは、それらを総合的に判断して「反対」している。
最初は「なんとなく食べたくない」程度だったが、
いろいろなことを知った今では「できるだけ食べない」に変わった。

「食べること」=「遺伝子組み換え作物容認」になるからね。
NON-GMO原料を使っているメーカーのものを選んで食べたいの。
でもね、1カ月やってみてかなり厳しいってわかったから「できるだけ」なのね。

反対しているのなら、各人ができる範囲で何かをやればいいと思う。
一人ひとりが「何か」すれば、する人が増えれば「何か」変わるだろう。
そしてしたくない人はしなくていい。

『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』は「何か」変わればいいなあと
思ったわたくしが、そこに至るまでのわたくしの考え方を書いた本である

さて、わたくし、セラリーニ氏の論文の説明のお勉強会に行った時から、
大きな疑問がひとつある。この論文が撤回されたとしても
研究の結果は結果として存在するからね。誰かに答えて欲しいの。

ラットに4カ月目にガンができたのなら、遺伝子組み換えコーンの安全性の
根拠になっている実験期間が3カ月では足りないのではないか。

半年でいいんだと思うけどな。そういう実験結果ないのかなー。


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9つの批判と9つの反応

◆Canard Plus ♡ Tomos Blog: モンサント遺伝子組み換え食品実験:9つの批判と9つの回答 http://p.tl/8t6N

こんばんわ。
moomと申します。

上記サイトにセラリーニ氏の共同研究者であるジョエル・スピルー博士の反論の翻訳が掲載されています。

ご参考までに貼り付けておきます。

Re: 9つの批判と9つの反応

moonさん、こんにちは。
コメントありがとうございます!

また、反論のサイトの貼り付け、ありがとうございました。
勉強になりました!

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プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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