「スギ花粉症治療イネ」が販売されたらどうする?

gazou 062
りんごの受粉を手伝って以来りんごの花粉症になり、桜もダメになりました。
2月から5月中旬までスギ→バラ科→ヒノキと続き、
7月頃からイネ科の花粉、9月には他の何かの花粉に反応し、
一年のほぼ半分、花粉症で鼻と目がカユイわたくし。



某D社のイベントでちんまりと遺伝子組換えの講演をしてきた。

聴衆がほぼ(というか全員)お知り合いだったので、
講演終了後は質疑応答とかじゃなくて雑談になり、
そこで「スギ花粉症緩和遺伝子組換え稲」の話になった。

わたくしこの時まで機能性食品的な遺伝子組換え作物なんて
ちゃんちゃらおかしいと思っていたので、こんなんできても
食べたい人いないよな、と勝手に思っていたのだが、実は違ったらしい。

参加者の方々曰く

「春に備えて秋くらいから薬飲んでる人いるし、
そういうひどい花粉症の人なら、効くってことになれば食べると思う」
「サプリ飲むのとおなじ感覚で食べるかも」

えええっ、マジっすか?

スギ花粉症の原因の杉の木を伐採するとか、そういう単一的な
植栽を改善するとか、根本的な問題解決をするという方向ではなく、
「あーら、びっくり、花粉症がよくなっちゃった」的なGM稲という解決策。

そんなんアリなのか。

確かに、毎日薬を飲むことを考えたら大変だ。
頭がぼーっとし、ふらふらりんになってめまいがしたりする。

薬をやめると水道の蛇口をひねったように鼻水が出て止まらないし、
目がかゆいからお化粧が控えめになり、なんだか気分が塞ぐ。
「目玉を取り出して水でざぶざぶ洗いたい!」なんて叫ぶ人もいる。

なんてことが3ヶ月も続くが、
わたくし的には「花粉症緩和稲」という選択肢はなかった。

なぜならわたくしはサプリを信用しない。
薬も飲みたくないから、何かあったら体質改善を目指してしまう。
(今んとこ何もしてないけど)

農業で言うと、「虫が出たら農薬をまく」のではなく、
土壌分析をして土づくりをしてしまうタイプ。ちょっと違うか。

しかしそれは花粉症が軽いから悠長なことを言ってられるのかもしれない。
本当にひどい人は改善されるならなんでもいいと言うだろう。
そしてそういう機能を持っているものが遺伝子組換えで作られても、
良くなるのなら、サプリを飲むのとおなじ感覚で使うかもしれない。

「今までの遺伝子組換えって、除草剤まいても枯れないとか、
食べたら虫が死ぬとか、作る側の便宜を図ったものばかりでしょう。
だから、ある意味『農家が我慢しとけばいい』的なものが多かったけど、
花粉症緩和稲は農家じゃなくて消費者にメリットがある。

だからこれが製品化されると、機能性を謳ったものがどんどん増えて、
なし崩し的に遺伝子組換えが広がるかもね」

秋田の若いコメ農家にこう指摘され、「なるほどー」と思ってしまったわたくし。
サプリと同じだと思えば、確かにOKだと思ってしまう人は増えるだろう。

現時点では「遺伝子組換え食品」に漠然とした不安を持ってる人が多く、
業界も表示義務のないものに表示したりして、それなりの配慮をしている。
そして日本ではまだ、遺伝子組み換え作物は商業栽培されていない。

トウモロコシやナタネなどの穀物は
収量や収入の面から日本で栽培される可能性は少なく、
完成品の輸入のみだが(まあ、人々は意識せずに食べているわけだが)、
「コメ」となると話は別である。収入も収量もそれなりで儲かるからね。

遺伝子組換えイネなら商業栽培の可能性はあるわけだ。
ということで、花粉症緩和稲が今どうなってるのか調べてみた。

花粉症緩和稲は農林水産省の外郭研究機関(独立行政法人)の
「農業生物資源研究所」が開発したもので、
2004年から隔離圃場での栽培が行われている。

2007年に農水省では「食品」としての開発を取り下げ、
医薬品として治験に必要なデータの収集などを行うことにした。
しかし上記のサイトによれば2013年も栽培されている。
継続して栽培しながら治験を行ってるってことかしらん?

そして、「スギ花粉症緩和イネ」は、現在では
「スギ花粉症治療稲」という名前に変わっているようだ。

「食べる薬」としていつ頃デビューの予定かなどは全く決まっていない。
動物実験の段階で止まっているようである。

っていうか「薬」になるんだったらムリにごはんでなくても、
フツーに花粉症の薬を飲めばいいのでは?
と思うのはわたくしだけではあるまい。だから進まないのでは?

とりあえず、スギ花粉症治療稲のデビューはかなり先のようである。

しかし「花粉症緩和稲」をあれこれ調べていたら、
コエンザイムQ10入り稲なんかが開発されていることを知ってしまった。

やっぱ「消費者へのメリット」を強調したサプリ方向に向かっているのねー。
戦略としては正しい。消費者の意識のハードルを下げるのにも有効である。
これらは「遺伝子組み換え作物第二世代」と呼ばれているらしい。

ところで皆さん、「スギ花粉症治療稲」が認可されたら、買います?

花粉症緩和稲についての問題点について↓
http://www2.odn.ne.jp/~cdu37690/sugikahunsyouinenomondaiten.htm


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手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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