がんばれー! 穂のぼの農園!

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穂のぼの農園、遠藤幸太郎、優里子夫妻。ふたりとも仕事がよくできて
就農すると聞いた時にはビックリしたです。その後西出会の仲間になって、
妙な縁だなーとしみじみ思ってるわたくしです。



長野県で農業を営んでいる「穂のぼの農園」の遠藤夫妻は、
某D社の後輩である。そして西出会の仲間でもある。

某D社時代、遠藤くんとわたくしは産地の新年会で会い、
そのご挨拶のそつの無さ、というか立派さに、
「あんな立派なことあの年では話せなかったよねー」と
同僚とぼそぼそとつぶやき合ったことを今でも覚えている。

お連れ合いの優里子さんもこれまた仕事がよくできて、
就農するから会社を辞めるといった時、わたくしの夫が
「辞められると困るんだよー」とマジで嘆いていた。

2人が就農し、長野県佐久穂町でトマトとプルーンの栽培を始め、
そのトマトが有機だと聞いたとき、産地担当だったわたくしは。
「すげーなー、トマトを有機で作るなんて」と思った。

何十回も農薬を散布しなくてはならないトマトを有機で作るには、
相当の技術か根性がいる。就農して3年の技術ではかなり難しいだろう。
だからふたりとも根性があるんだなーと思ったのだ。

しばらくして西出会の会報で、めったに人を褒めない西出さんが
2人をベタ褒めしているのを見つけた。
西出さんの指導を粛々と実現し、土づくりにかなりお金をかけて、
おいしいトマトを作っているという話だった。

時々夫が購入する彼らのトマトジュースはとてもおいしくて、
プルーンジャムは誰にプレゼントしても喜ばれる逸品である。

西出会の総会などで時折会うと、ふたりとも元気そうで、
「いつか取材に行こうっと」などと思っていた。

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西出隆一さんの指導通り、土壌分析を行い粗大有機物・資材を投入し、
何年もかけて土づくりをしてきたからこそ、トマトが有機でできるのです。
出荷間際の葉物類もとってもおいしそう。しかししかし。
この葉物は出荷することができませんでした。



さて、就農して7年。経営がようやく順調になりかけた今年の冬、
2月に降った未だかつて無い大雪で、彼らの栽培用のハウスが3棟倒壊した。
その他のハウスもビニールを切るなどで使い物にならなくなったらしい。

その話を聞いてみた。

遠藤夫妻の経営は、夏はプルーンとトマト、冬はほうれん草である。
栽培用のハウスは6棟、育苗と倉庫で3棟のハウスを建てている。
ちょうどほうれん草の出荷が始まったばかりの2月14日、
朝から雪が降り始めた。

その前週に降った雪では大きな被害はなかったが、雪が積もると
最悪の場合ハウスが潰れる。2人は出荷作業と並行し
その日一日、雪対策でハウス内にストーブを入れたり、雪を降ろしたりしていた。
夕飯を食べに家に戻った後、幸太郎さんが再び雪下ろしに出かけた。

優里子さんは後で出かける予定だった。

20時過ぎから積雪のスピードが上がったが、
雪で車が動かせず、優里子さんは家から出られなくなり、
雪下ろしは幸太郎さんだけですることになった。

ハウスの雪をひと通り降ろし、最初に雪を落としたハウスを見たら
すでに雪は山盛りに積もっていた。次々に雪は降り積もりやみそうにない。

そのうちハウスの間に雪がたまり、雪を降ろす場所がなくなってきて
23時半くらいに最初の一棟が潰れた。

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悲しいハウス倒壊のあと。この期パイプを切ったり使えるものを分類したりと
ハウスって、建てる時よりも倒壊後の片付けのほうが大変。
佐久でこれほどの雪が降るなど初めてのこと。誰も予測できなかったでしょう。

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出荷するはずだったほうれん草の切ない姿。これが冬の間、
トマトの出荷が始まるまでの収入源なのに。今年の経営は厳しくなるでしょう。
こういう時に買い支えてくれる消費者がいると、新規就農者は助かるのです。



「このままだとハウスが潰れるから中の野菜はあきらめよう」

雪の重みを逃すため、ハウスのビニールを切って雪をハウスの中に落とすことにした。
ハウスが潰れるよりはビニールと作物を犠牲にするほうが打撃が少ないからだ。

そして深夜3時頃、2棟目が潰れた。

一晩中雪をおろしていた幸太郎さんの衣類や靴は、汗と雪でびしょ濡れで
からだは芯から冷えており、朝6時頃には意識が朦朧としてきていたらしい。
「少し暖まらなくては」と思ったが、軽トラは雪に埋もれていて、
家に帰ることができない。

道路にはすでに腰上まで雪が積もり歩くのも一苦労だったが、
なんとか近所の農家までたどり着き、暖を取らせてもらった。

幸太郎さんはその時、「雪山で遭難するのってこんな感じかなあ」
と思っていたらしい。後でその話を聞いた優里子さんは
「生きててよかった」とゾーッとしたと言う。

その後は、駆け込んだご近所の方が一家総出で手伝ってくれた。
作業はずいぶん捗ったが、9時頃に3棟目が倒壊した。
ビニールを切ったことで、ハウスの倒壊は免れたが、
ハウスの中の野菜は全滅した。

一夜にして2人は、持っていたものをほぼ失ったのだった。

現在2人は生き残ったハウスの再建に忙しい。
同時に、新しい土地に建てていたハウス2棟で
とりあえずトマトの栽培を始める予定だ。

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ビニールを切って中に雪を落としたあと。ビニールだって高いんだけど、
ハウス倒壊よりは、という決断だと思うけど、どちらにしても切ないです。

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倒壊したハウスの材料をリサイクルして、新しいハウスを建設中。
土づくりがまだできていないけど、新しい土地でせざるを得ない理由もあり、
新規就農者ってほんとに大変。この話は次回に。



2年前に建てたハウス2棟の土づくりは今まで同様やってきてはいるが、
元々の土質が違うこともあり、初めての栽培でもあるため病気が心配だ。

「今までと同じようにトマト栽培ができるかどうか不安」と優里子さんは言う。

倒壊したハウスは、使える資材は使うがそれ以外は廃棄である。
ハウスの新設には1棟あたり100万円弱かかるが、片付けにもお金がかかる。
今年は経営が厳しくなることが予想されるから、
片付けはほぼ自分たちでやらなくてはならない。

わたくしも出かけて行ってハウスの片付けを手伝いたいが、
貧血のオバサンでは役に立たず足手まといになるだけである。

そこでわたくしが2人のためにできることは、
2人が作っている商品を販売することだと考えた。

穂のぼの農園のトマトジュースとプルーンジャムを売ることで、
彼らが農業を継続できるように応援することができるのだ。

ということで皆さん、トマトジュースプルーンジャム
ご購入をご検討いただければ幸いです。

わたくしが監修している新鮮野菜net
http://www.shinsen-yasai.net/
あるいは穂のぼの農園さんのWEBサイトでご購入できます。
http://tmr-net.co.jp/shop/

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夏になったら有機トマトの出荷が始まります。ぜひご注文を!
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店頭で見かけるプルーンは早採りしてる味の乗っていないもの。
穂のぼの農園のプルーンは産地直送だからできるだけ木においてます。
だからとってもおいしいのです。ジャムにしてもいいけど、生食がオススメです。



2人はこれからの日本の農業の未来を背負う新規就農者です。
農業を継続できるよう、今踏ん張らなくては! なのです。
ご購入のほど、よろしくお願い致します。

あ、あとひとつ。夏には新しいハウスでトマトが収穫できます。
また、甘くてすっぱくて栄養満点の生プルーンも出荷できます。

加工品のみならず、トマトとプルーンのご注文もお願い致します。


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ハウスの耐雪・耐風強度

身体が無事で幸いでしたね。

あれからもう3ヶ月なんですね。当時、ハウスについていろいろ調べましたよ。
もともとの豪雪地域では冬はビニールを剥がす、
なんとかなる積雪地域では強固な構造にして利用する、
あまり降らないところでは弱い構造が多くてまとまって降ったらアウト、
という感じのようですね。
特に今回は湿った重い雪で、シビアだったようで。

パイプ径、ピッチ、屋根の角度、組み方、補強の入れ方、ハウス同士の間隔(雪の落とし場)、
いろいろありますけども、
よく地域の人を参考にしたらいいなんて言われますが、
気候変動が激しくなる昨今、
自分でリスク計算して耐雪・耐風強度を決めて建てる必要がありそうです。

コストとの兼ね合いがあるとはいえ、積雪(時の時間稼ぎ)を想定してなく、
陸梁の設置や真ん中の支柱の用意がないハウスも多かったようですね。

しかしビニールハウス建設知識のまとまった本ってどうも無いようで、
現代農業の特集とか、ハウス資材メーカーのカタログとか、
農業関係機関による情報などをバラバラに当たらないといけないようです。

Re: ハウスの耐雪・耐風強度

H2さん、こんにちは。

ちょっとバタバタしておりまして遅レスですみません。

ハウスは寒冷地仕様というのがあるようです。
というか、豪雪地帯仕様というか。

新潟県のトマト農家のパイプは埼玉のものと太さが違っていて、
やはり雪の荷重に耐えるように設計されてました。
ただそのぶん資材費もかかるわけで。
お金とリスクをどう考えるかってことなんでしょうね。

地域によって「適度な太さ」が決まっていて、
想定外の積雪があると潰れるってことみたいです。

しかし頑丈なものでも潰れるときは潰れるので、
豪雪地帯の人はそれなりに覚悟をしてらっしゃるみたいな印象でした。

ハウスの中に番線をひいとくだけで240kgの雪に耐えられると
こないだ行ったメロン農家に聞きましたが、
こまこまといろんな工夫がありそうですね。
プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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