おかいもので世界を変えよう

297.jpg
今までコンデジで紅葉撮って一度もきれいに撮れたことなく、
色調整したりしてたんだけど、デジイチで撮るとキレイに撮れるのね。
もう手放せないEOSkissX7。本体はとっても軽いのにレンズが重くて(泣)



某D社と取引する農家の条件に「人の悪口を言わない」という
小学生の「今月の目標」的なルールがあった。

今もあるのかな?

某D社は有機農産物などを取り扱う宅配会社だが、
そもそもは有機農業運動という市民運動からスタートした。
有機農業運動については『ほんとうにおいしいものはお店で買えない』
詳細が書いてあるのでそちらをご参照ください(営業)。

当時の市民運動は「告発型」のものがほとんどで(今もか)、
それぞれの思うところの悪事や不正を声高に明らかにし、
人々に知らせることを主としていた。

某D社の設立メンバーはそれでは世の中が変わらないことを知っていた。
そして、告発型の市民運動ではなく行動を起こすことによって
世の中を変えようと考えた。叫ぶだけでは何も変わらないからだ。

有機農業で作られた一本の大根を都市に運び、それを売ることで
自分たちの思うような社会を作ろうとしたと以前パンフレットに書いてあった。
だから、当初から「大根一本から注文できます」というのがメリットである。

これを「大根一本からの革命」と呼ぶのだ。おお、カッコイイじゃないか。

某D社が1975年に設立されて来年で40年になる。
社会は変わったかな? わたくしは変わったと思う。

1975年当時、有機農業に取り組む農家は頭がおかしくなった等と言われたが、
今はそれほどでもない。さらに有機農業は法制化され国の方針となり、
有機農産物がなんとスーパーでも販売されるようになった。
「有機なんか潰してやる」と言ってたJAが積極的に有機部会を作っている。

この変化に某D社は大きな役割を担っただろうと思うわたくし。

設立当時はリベラルであった某D社だが、やったことはチョー保守だと
いつだったか雑誌に書かれていたが、今でもそれは変わらない。
日本の農業を守ることに邁進しているはずだ。辞めたからよく知らないけど。

gaszou 008
大根一本からの革命→野菜の単品受注は、常に余剰と欠品という
問題が生まれるから宅配はすごく大変。個人宅配では内容が選択できない
セット野菜をご購入いただくというのが一番いいシステムなので、
後発の某R社は野菜セット購入が前提というしくみでスタートした。



さて、前述の「人の悪口を言わない」ルールの理由は以下の様なものである。

農家でも市民運動家でも、自分と違う人のことを悪くいう人がとても多い。
ここ数年、有機農業推進法が施行され、有機農業をみんなで推進するのだ! と
人が集まっても、ほとんど推進できていないのは他者を認めないことにある。

「世の中を変えよう」という時に他者の悪口を言い合って
足を引っ張り合っていてはダメなのだが、自分が正しいと思う人には
なかなかそれができないのだ。自分の正しさを主張したいのかもしれない。

結果としてせっかく集まった組織が空中分解したりもする。
高邁な思想で集まった人々が個人のエゴにより分裂するのはよくある話で、
「人は人、我は我、皆仲良く」とはなかなかなれないのが人間の性なのだろう。

某D社の設立当時のメンバーにはそれがわかっていたらしい。

わたくしが入社したときの説明は上記のようなものだったが、
ずいぶん後になって某D社機関誌の企画で社長の藤田和芳さんに
インタビューをした際、偶然人の悪口を言わない本当の理由を聞いた。

「学生運動が崩壊した理由を最近よく考えるんだけどね」と藤田さんは言った。

「当時僕たちは世界を変えようとしていて、変えるべき大きなものがあるのに、
目の前にある自分たちの小さな違いを受け入れられず分裂してしまった。

自分たちの思想が大切なあまり、自分たちと違うもの、違う思想を、
つまり多様性を受け入れることができなかったんだと思う。
大きな敵はもっと先にあるのに、そこに到達する前の段階でつまづき
先に進むことができなかった。目先のものを攻撃してしまったんだよ」

はっきりと覚えていないがこのようなことを藤田さんは言った。
知っている人は知っているが、彼は60年代学生運動の闘士であった。

彼は「多様性」をとても大切なものだと考えていて、よく組織には
いろんな人がいるほうがおもしろい、仕事ができる人やできない人がいても
多様性があるほうがいいと言っていた。今も同じかな?

名称未設定 1
「告発よりも行動」の実践例、遺伝子組み換え食品を食べずに
一か月暮らした経験談『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』ですが、
イマイチ人気ありません(泣)。父及び親戚の方々は「難しい」と言いました(泣)
ご興味ある方はぜひ。大変おもしろいと思います(営業)。



わたくしのような協調性のない社会生活に不適応な者が18年間も
楽しく働いていられたのは某D社に多様性が許されていたからだろう。

自分と人との違いを受け入れ、それを認めることは意外と難しい。

信念とこだわりは紙一重だ。細部にこだわりすぎると全体が見えなくなる。
人との違いが明確に浮き上がってくる。自分と違う人のことを評価できなくなる。

そういうとき、この小学生の今月の目標的な「人の悪口を言わない」という
誰にでもわかる単純明快な言葉を、念仏のように唱えるといいかもしれない。

悪口を言っていては先に進めないのだ。

わたくしは「告発よりも行動を」という言葉が好きだ。
ああだこうだ言う前に行動を起こす人も好きだ。
一人ひとりがそれぞれ行動を起こせば社会が変わるという楽天的な考え方は
某D社で働いている間に身についたと、辞めて何年も経ってから気がついた。

わたくしたちは日々選択することで未来を方向付けている。
一人ひとりの選択は小さいが未来に対して大きな責任がある。
そして今やわたくしたちの食卓は、日本だけでなく世界につながっているのだ。

「大根一本からの革命」で少しだけ社会は変わった。次は世界を変えるのだ。

次の革命のスローガンは「おかいもので世界を変えよう」である。
きっといつが変わるに違いないのだ。ふっふっふっふっふ。



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No title

うわ、記事を拝見しながらふと
「まっすぐな一本の決心」という詩を思い出しました。
確かレモンの車輪、とかいう詩集の一つでしょうか。
小学生のころ読んで、心にずんと来たのを
懐かしく思い出してふと涙が。。。

レス違い失礼しました。。。

Re: No title

きなおさん、初めまして!

> うわ、記事を拝見しながらふと
> 「まっすぐな一本の決心」という詩を思い出しました。
> 確かレモンの車輪、とかいう詩集の一つでしょうか。
> 小学生のころ読んで、心にずんと来たのを
> 懐かしく思い出してふと涙が。。。
>

レモンの車輪。読んだことありませんが、探してみようかな。
コメントありがとうございましたー。今度ともよろしくです。
プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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