「おばさん」という呪いの言葉について考えてみた

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白いバラの花言葉って「純潔」なんだって。
資料写真が難しかったので今回バラ&花言葉でいきます。
ちなみに『ベルサイユのばら』は最初のタイトルが『ベルサイユのばらたち』で、
白バラはオスカルさまのことでした。



おばさん
親族関係にない中年(以上)の女性に呼びかける(を指して言う)語。
[より丁寧な形は「おばさま」、口頭語形は「おばちゃん」。
軽い侮蔑(ブベツ)の気持を込めて「おばん」とも↔おじさん

運用
もう若くはないという相手に対する皮肉や自重(ジチョウ)を込めて用いることもある。
例、「二十(ハタチ)過ぎるともうおばさんよ/おばさん趣味の洋服
『新明解国語辞典 第三版』より

↑「おばん」は昨今死語なのではないかと思うがまだ言ってる人いるのかな。

さて新明解国語辞典に明快に記述されているように
おばさんという呼称には「もう若くない」とか「軽い侮蔑」の気持ちが
込められている場合が多い。

とりあえず、おばさんと呼ばれて喜ぶ若い女はいない。

なんとなく劣化した感がして素直になれない女が世の中に多いからこそ
何歳になっても「女子」を使いたがるのは、ジェーン・スー氏の
『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎刊)に書いてある通りだ。

ではここでおばさんの定義「中年以上の女」の「中年」とは
何歳以降のことを指すか考えてみる。新明解国語辞典を調べてみたら、
中年とは50代の半ばから60代の前期にかけての年代であるらしい。

あれれ? 昔はそんな年じゃなかったよね?
わたくしが幼いころは30代後半には「中年」と呼ばれていたはずである。

しかし現在では、30代後半の年代は「壮年」と呼ばれているのだ。
いつだったか失念したが30代後半は中年というには少し若いから
「壮年」と呼ぶことにしました、みたいな報道があったよね。

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ピンクのバラは「しとやか」「上品」「感銘」だと。
『ベルばら』ではピンクはロザリーだったっけ。



ということは、中年とは50代のことを指すのだから、
おばさんも50代の女のことを指すはずなのだが、そうではない。

昭和→中年=30代後半=おばさん が
平成→中年=50代後半=おばさん に変わらなくてはならないのになぜか
昭和のままの認識で運用され続けているのである。

昭和(30数年前)の30代後半は現代の30代後半とは全く違っている。
30数年前の30歳後半の女は中学生と小学生くらいの母親になっていて、
おばさんと言われてもとくに気にしなかっただろう。だって中年だもん。

では現代の30代後半の女はどうかな?

バリバリ仕事をしている女が多いし、寿命が伸びた現代の30代は非常に若々しい。
30代で出産する人などざらである。結婚していない女もまだいるのだから、
おばさんと言われればカチンと来るのはあたりまえだ。

ところで男性の場合の 中年=おじさん は順調に
中年=50代後半=おじさんに変わっているのが不思議だがこの答ははっきりしている。
男の場合、年齢が上がれば上がるほど評価が高くなる場合が多いからだ。

若い男よりもおじさんの方がお金を持っており社会的地位も高く
一定程度の落ち着きがあり知恵(年の功っていうんですかね)もある。
(いや、みんながそうだってわけじゃないんですよ。おおまかにですよ)

女の場合はそうではない。

30代になると周囲(の男たち、とくにおじさん)の態度が微妙に変わり
常に「もう若くない」的な呪いの言葉を投げかけられることが増えてくる。
若くて美しい新入社員とわざわざ比較されることも増える。

そしてある日突然「おばさん」と呼ばれるのだ。

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赤いバラは「あなたを愛しています」「愛情」「美」「情熱」「熱烈な恋」。
『ベルばら』では当然マリーアントワネットさまであります。



もちろんこのおばさんには「軽い侮蔑の気持ち」がこもっており、女は
自然が自らに与えてくれていた若さを消費してしまいつつあることに気づく。
そして女の価値は「若さ」にあるのではないか! であれば、
自分にはすでに価値がなくなったのかもしれないと愕然とするのだった。

ううう、書いてて悲しくなってきた。

定義上50代から使用するのが妥当である「おばさん」という呼称が
いまだに昭和の定義のまま、もしかしたら悪意を持って使用されている、
というのが現状である。だからこそ「軽い侮蔑の気持ちを込めて」なのだ。

新明解国語辞典の「もう若くはないという相手に対する皮肉や自重を込めて」
という運用方法にも微妙な悪意を感じるが考えすぎだろうか。
「ハタチを過ぎるともうおばさんよ」なんて言う女がほんとにいるんだろうか。

「おばさん」とは女を縛る呪いの言葉である。

定義上のおばさんカテゴリーに入っているわたくし的には何の問題もないが
30代の、わたくしから見ればまだ「女の子」である人々におばさん、
なんて言うのはちょっとどうなのよと思うのだがみなさんどうですか?

しかし日本社会(とくに男とおじさん)が女を「若さ」で見ることをやめるまで
30代後半から50代までの十数年間、この「おばさん」という「軽い侮蔑」的表現、
呪いの言葉は継続され続けるだろう。

いつかそうではなくなる日が来るかな? 
日本社会が成熟し「大人の国」になるまではムリかもね。


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