遺伝子組み換え作物について知っておきたい11のこと

IMG_9082_20160405120229113.jpg
毎年夏に日本モンサント社の企画で圃場見学会が開催されてます。
そこで除草剤耐性大豆や殺虫性トウモロコシを見ることができます。
一度行ってみるといいと思います。暑いけどとても楽しいです。
↑ 花粉が飛ぶので雄花が切ってある殺虫性トウモロコシ。



1.日本で認可されている遺伝子組み換え作物は8種類です

トウモロコシ、ダイズ、ナタネ、ワタ、アルファルファ、テンサイ、
じゃがいも、パパイヤの8種類とその加工品が認可されています。
小麦も遺伝子組み換えだと勘違いしている人がとても多いのですが、
小麦はまだアメリカでも認可されていないので注意しましょう。

2.遺伝子組み換え食品は上記8品種と加工品33種類のみ表示されています

表示には非常に細かいルールが決まっております。表示義務があるのは
食品の裏側についている「一括表示」で上位3品目に入っているもの、
つまり原料の重さの順で3番めまでとなっています。
上位3品目に入っていても重量が5%に満たないものはしなくてもいいです。
つまりちょびっとしか入ってなければしなくてもいいことになっています。

3.そもそも表示しなくていいものもあります

油、醤油、異性化糖(果糖ぶどう糖液糖・ぶどう糖果糖液糖)は
組み換えたDNAが最終製品に残っていないという理由で表示する必要がありません。
これがどういうことかというと、フツーの大豆で作った醤油と、
遺伝子組み換え大豆で作った醤油のDNAを検査しても、
どっちで作ったかわからないからってことのようです。

4.遺伝子組み換え作物の総輸入量は1400万トンと考えられています

日本の平成26年のコメ生産量は788万トン(飼料用含)でした。
※平成27年3月 農林水産省「米をめぐる状況について」
コメを食べない日本人が増えているなか、約2倍弱の遺伝子組み換え作物を
日本人は直接、または間接的に食べておるのです。ああびっくり。

5.遺伝子組み換え作物の輸入量TOPはトウモロコシです


トウモロコシと言っても夏に食べるスイートコーンではなく、
穀物のトウモロコシ(硬いのでそのまま食べられない)なので注意しましょう。
ええートウモロコシなんて食べてないよねえ、と誰しもが思いますが、
牛豚鶏の飼料とか発泡酒原料(糖類)とか異性化糖などですげー食べてます。

食べものどころか工業用の使用も多く、菜っ葉を入れるFG袋や
ゴム手袋についてる白い粉とか、段ボールの糊とかもトウモロコシデンプン、
つまりコーンスターチが使われています。
バイオエネルギーの話を聞くと、食べられるトウモロコシを燃料にするなんて!!! 
なんちて思ってしまいますが、すでに段ボールの糊とかになっているのでした。

6.アタシ食べてないのよね、と言う人も思い切り食べてます

アタシは大丈夫、食べてないもんね、と言う人がとてもたくさんいますが、
日々思いっきり食べています。しかしそれはあなただけではなく
日本人全員が思いっきり食べていますから安心してください。

7.遺伝子組み換え食品の表示をしていない国もあります

日本では2001年に食品衛生法、JAS法下で遺伝子組み換え作物の表示が
義務付けられました。輸入は1997年から開始されていたため、
数年間は表示なしで食べていた、というか当時は遺伝子組み換えって何?
てな感じだった気がするので誰も気にしてなかったのではないでしょうか。

表示が義務付けられたのは、消費者・生産者含む市民団体の運動によるもので、
それがなければアメリカと同じ無表示の国になっていたかもしれません。
ありがとう、市民団体の方々(わたくしが働いていた某D社含む)。

表示のない国アメリカでは、現在バーモント、コネチカット、メイン州で
遺伝子組み換え原材料の表示義務化を求める法案が可決しています。
表示に関する訴訟はあちこちで起きているそうですが、モンサント社などの
非常にお金がかかった広報活動によりどんどん敗訴しています。

また、ハワイ州マウイ郡では2014年11月、
GM作物栽培についてのモラトリアム法が可決され話題になりましたが
モンサント社・ダウ社に速攻で訴訟を起こされ執行できなかったようです。
https://www.calt.iastate.edu/blogpost/federal-court-says-maui-county-gmo-ban-unenforceable

8.遺伝子組み換え作物について不安を感じる人は62%います

「遺伝子組換え技術・農作物・食品についての 意識調査報告書」(2006年3月)によると、
全体的に否定的な意見が多く見受けられます。これより新しいのがないので、
数値は変わってるでしょうがなんとも言えません。
https://www.jataff.jp/project/download/pdf/01-2006052910412920764.pdf

しかしこのアンケートで見られる「不安な理由」が非常に興味深く、
「安全性の確認が不十分だから」「予期せぬ悪影響がきっとあるから」等々、
安全性が確認されてると言われようが法律で安全だと主張しようが、
どれほど科学的な根拠を提示しても解決することはないように思えます。

不安な人=科学的に無知な人たちとレッテルを貼るのは容易いですが、
そういう問題ではないと推進派の方々は理解する必要があります。

9.日本ではまだ遺伝子組み換え作物は商業栽培されていません

大量に食べてはいますが遺伝子組み換え作物の栽培はしていない国、それが日本です。
大量に食べなくてはならない理由は、トウモロコシや大豆、ナタネ等々の穀物を
国内で自給することができないからというシンプルなものです。

遺伝子組み換え作物は安く、非遺伝子組み換え作物の8割程度です。
これらを使用すれば食品価格が安くなりますから(とくに牛豚鶏の飼料で)、
遺伝子組み換え作物のメリットは食品の価格と言っていいでしょう。
非遺伝子組み換え原料を使うと原価が高いため、末端価格も高くなります。

10.ヨーロッパでは遺伝子組み換え作物は環境問題と受け止められています

遺伝子組み換え作物の反対運動はヨーロッパでは栽培者から始まりました。
日本ではまず消費者運動として始まり、最初から「安全性」が疑問視されています。
と、2006年某D社の機関誌の企画で天笠啓祐さんにインタビューした際に聞きました。

その後、反対はいいけど食べないという選択肢はあるのかなと考えて、
ひと月食べずにいましたが、大変とても難しいことがわかりました。
環境問題として受け止めた方が説得力があるんじゃないのかなって気がしています。

11.安全と危険というものさしではかると問題を見誤ります


安全か危険かという単純な判断ができるといいけど、おそらくムリでしょう。
食品衛生法などの法律に準拠して作られているものを「危険だ!」と言って
「んじゃお店で売られてるものは危険なのですか?」なんて素朴な質問をされた場合
筋道立ったまっとうな返事ができる人がいるでしょうか。

とりあえずわたくしにはできません。だから安全とか危険とか言えません。

というような前提で、反対したり賛成したりどっちでもいいやと思ったり、
そうではなくて、問題は何なのかとか考えればいいと思います。
その際のヒントが環境問題なのではないかと思う次第です。

わたくしは遺伝子組み換え作物については反対です。
そしてできるだけ食べないようにがんばっとります。


★現在ブログランキング参加中です!
↓プキッとクリック、ご協力お願いいたします!



こちらもよろしくお願いいたします!
にほんブログ村 環境ブログ 有機・オーガニックへ
にほんブログ村

関連記事

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
リンク
FC2ブログランキング
FC2ブログランキング参加中

FC2Blog Ranking

フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR