加工食品の全原料原産地表示というちょびっとうれしい話

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梅干しを始めとする野菜の漬物については
原料原産地表示が義務付けられています。梅干しの表示を
見てみましょう。梅(国産)とか書いてあると思います。

 

加工品を購入する際、食品の裏側にある一括表示を見ていますか?

日本人の半分以上が「見てない」と答えているらしいが、
見ている人でも、加工品の原料原産地は一部の食品に限られている、
というのはご存知でしょうか?

原産地表示ってちょこちょこされてるの見かけるよね、
というイメージだがその通りで、ちょびっとしか表示されていない。

表示が義務付けられているのは、農産物漬物、野菜冷凍食品、うなぎ加工品、
かつお削りぶしの4品目のほか以下の22食品群である。
※全部見るのがかったるい人はすっ飛ばしてください。

1. 乾燥きのこ類、乾燥野菜及び乾燥果実(フレーク状又は
粉末状にしたものを除く。)
2. 塩蔵したきのこ類、塩蔵野菜及び塩蔵果実(農産物漬物品質表示基準
(平成12年12月28日農林水産省告示第1747号)第2条に規定する農産物漬物を除く。)
3. ゆで、又は蒸したきのこ類、野菜及び豆類並びにあん(缶詰、瓶詰及び
レトルトパウチ食品に該当するものを除く。)
4. 異種混合したカット野菜、異種混合したカット果実その他野菜、果実
及びきのこ類を異種混合したもの
(切断せずに詰め合わせたものを除く。)
5. 緑茶及び緑茶飲料
6. もち
7. いりさや落花生、いり落花生、あげ落花生及びいり豆類
8. 黒糖及び黒糖加工品
9. こんにゃく
10. 調理した食肉
(加熱調理したもの及び調理冷凍食品に該当するものを除く。)
11. ゆで、又は蒸した食肉及び食用鳥卵(缶詰、瓶詰及び
レトルトパウチ食品に該当するものを除く。)
12. 表面をあぶった食肉
13. フライ種として衣をつけた食肉(加熱処理したもの
 及び調理冷凍食品に該当するものを除く。)
14. 合挽肉その他異種混合した食肉(肉塊又は挽肉を容器に詰め、
 成形したものを含む。)
15. 素干魚介類、塩干魚介類、煮干魚介類及びこんぶ、干のり、焼きのり
 その他干した海藻類
(細切もしくは細刻したもの又は粉末状にしたものを除く。)
16. 塩蔵魚介類及び塩蔵海藻類
17. 調味した魚介類及び海藻類(加熱調理したもの及び調理冷凍食品に
該当するもの並びに缶詰、瓶詰及びレトルトパウチ食品に該当するものを除く)
18. こんぶ巻
19. ゆで、又は蒸した魚介類及び海藻類
(缶詰、瓶詰及び
 レトルトパウチ食品に該当するものを除く。)
20. 表面をあぶった魚介類
21. フライ種として衣をつけた魚介類
(加熱調理したもの及び
 調理冷凍食品に該当するものを除く。)
22. 4または14に掲げるもののほか、生鮮食品を異種混合したもの
 (切断せずに詰め合わせたものを除く。)


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おもちにも原産地表示が義務付けられておりますが、これが以下の
「原産地に由来する原料の品質の差異が、加工食品として品質に大きく反映」
ということでしょう。日本人の心、おもち。



上記の条件として「① 原産地に由来する原料の品質の差異が、加工食品として
品質に大きく反映されると一般的に認識されている品目のうち、
② 製品の原材料のうち、単一の農畜水産物の重量の割合が
50%以上である商品に表示を義務付け
  とされております。

なんのことだか大変とてもわかりにくいです。
おおまかに言うと、22品群の原料中の単一の農水産物の重量割合が
半分以上あるものは表示してね、ということのようである。

消費者庁のQ&Aなどの個別事例を見るとさらにもっとわかりにくくて、
例えば「12.表面をあぶった食肉」は鶏や牛肉のたたきのことを指すが、
中まで火が通っている焼豚に表示義務はない。えーと。なぜですか?

そしてローストビーフには表示義務はあるが、
これにタレをかけると表示義務はなくなる。
えーとえーと。どうしてですか?

何か理由があるのでしょうが、素人にはわかりません。

この原産地表示が拡大されるかもしれないというニュースが
先日新聞その他で報道された。自分的には「うおお!」と思ったのだが、
冷静に細かく見ていくと、んー、どうなのかと思うところも多い。

さて、加工品の裏側に記載されている一括表示にはルールが決まっていて、
一番最初に書いてあるものが、その加工品の原材料のなかで
一番重いもの、である。原材料は重い順に並んでいる。これがミソです。

あとひとつのミソは、重量順に食品が並んだあとに、
食品添加物がさらに重量順に並んでいるということだ。
食品添加物の一番最初に書いてあるものは、もしかしたら食品の
一番最後に書いてあるものよりも重いかもしれないが、そこんとこは不明だ。

今回の新ルール案(案ですから決定ではありません)は、
この一番最初に書いてある食品の原料原産地を
すべての加工品を対象に義務化するというものである。

おお、すごいじゃないか!!!

基本全部原料原産地表示ということなので、ローストビーフや焼豚、
レトルトパウチ食品も全部表示だ。消費者にとって非常にわかりやすい。

しかし問題点はすでに指摘されている。
例えば、肉を輸入する際に相場を見ながら輸入国を変えている場合、
国別に重量の割合の 高いものから順に国名を表示するのが原則だが、
以下のような例外が認められている。

今後の加工食品の原料原産地表示制度(案)_ページ_6
【今後の加工食品の原料原産地表示制度(案)について】消費者庁・農林水産省
加工食品の原産地にはこのような事例が多いということですね。
その他加工されたものが原料の場合(ベルギーでつくったチョコレートとか)
カカオの原産地は表示できないので製造国を表示とか、
難題が山積しているようであります。



可能性表示
使用可能性のある複数国を、使用が見込まれる重量割合の高いものから順に
「又は」でつないで表示。
例) 豚肉(アメリカ又はカナダ)

国別重量順標記が困難な場合「その他」も認められる。
例)豚肉(アメリカ又はカナダ又はその他)

とにかく外国の肉が原料なのね、とわかる場合はいいが、
国産の豚肉も使われている場合は以下のようになる。

例)豚肉(国産又はアメリカ又はその他)

んー。なんだかなって感じだ。さらにさらに。
3つ以上の外国を「輸入」と括って表示できる大括り表記という案もある。

例)豚肉(国産、輸入)→重量が国産のものが多い場合
例)豚肉(輸入、国産)→海外のものが多い場合。

こうなると何がなんだかって感じで「これでいいのか!」的な指摘が
消費者団体からも業界からもなされているようだ。

http://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/other/pdf/161005_shiryou1.pdf
今後の加工食品の原料原産地表示制度(案)について 消費者庁・農林水産省
おもしろいので一度見るといいと思います。

今回の案には現行の原産地表示の条件「重量の半分等々」が設けられておらず、
「国内で製造し、又は加工した全ての加工食品を義務 表示の対象とする。」のだ。

食品の裏側の一括表示をチェックする40数%の消費者にとっては
非常にうれしいことに違いない。問題はあるがメリットもある。
これからはこれらの問題についてどこかで議論されていくのかなって感じだ。

というように、ますます表示から目が離せませんよ。
この「案」が立ち消えにならないように注目していきましょう!


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Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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