オーガニックはどれぐらいあたりまえなのか

IMG_6591_201701251112118db.jpg
今年も区民農園があたりましたよわーいわーいうれしいな!!!
自分的には有機で環境保全型農業を営む予定です。さて、
統計上有機JAS認証取得以外の「有機農業」が0.2%くらいあるわけですが、
どういう枠で誰が判断しているのかよくわかりません。なんの数字なのだろう。



前回「オーガニックがあたりまえに売られている」ことに気づいたわたくし。
では栽培の場面ではオーガニックがどれくらいあたりまえなのかな?
っつーことで、久しぶりにデータを見てみました。

「オーガニック・エコ事業の拡大に向けて」(農水省)によると、
エコ農業(特別栽培農産物のこと)の取り組み面積は3%、
オーガニック農業(有機農業のこと)は0.4%だそうである。
http://www.maff.go.jp/j/supply/hozyo/seisan/pdf/06_sankou_160201_1_1.pdf

ひー、めっちゃ少ないじゃん!!!

特別栽培農産物(以後特栽)というのはあまりメジャーではないのだが、
地域の防除暦の化学肥料(チッソ量)及び農薬成分数の50%以下というもので、
承認は国ではなく都道府県単位である。

「地域の基準」というのがキモなので、県によって農薬成分数や
チッソ量が違うけどわかりにくくてめんどくさいからおおまかに
「フツー栽培の農薬とチッソ量が半分以下のもの」と考えてください。

優位性が伝わりづらいせいか野菜売り場で見かけることはほとんどないが、
コメ売り場には「特栽米」がよく売ってるので見つけやすいと思います。
ちなみに山形県のブランド米「つや姫」は特栽で栽培されている、というか、
特栽じゃないと「つや姫」と表示できないという決まりがあります。

有機農業は「有機JAS認証を取得したもの」及び、
「有機農業推進法で有機と呼ばれる農業を行っているもの」の合算で、
有機JAS認証取得だけだと0.22%である(平成27年4月・農水省)
※特栽も有機もこの数字はどちらも圃場面積であります。

わたくしの一番古い記憶の有機JAS取得の数字は0.17%だった(2007年)。
その後は一年に0.01%ずつ増えていたが平成25年からはずっと0.22%である。
母数である日本の耕作面積は減りつつあるのだから、
有機圃場が増えれば割合は上がるはずなのに増えないのはなぜだろう。

農水省【平成27年耕地面積 (7月15日現在)】によると、
耕地面積は449万6,000haで前年に比べ0.5%減少。減り続けております。
http://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/sakumotu/menseki/pdf/menseki_kouti_15.pdf

もしかしたら有機圃場は増えていないのかも。

gazou 038
以前とある流通が「有機JAS認証を取得したものしか取り扱わない」とかで、
取引先農家がみんな有機JAS取得した的な話がありましたが、
どうなったのかな? 小田急OXの大地の売り場の隣で売ってたけど、
そういや最近とんと見かけなくなりました。やっぱムリだったのでは。



あまりにも少ないせいか、一昨年からは有機JASは取得していないけど
有機だもんねという数字もプラスした「0.4%」が使われ始めた。
まあどっちにしてもチョーマイノリティであることは確かであろう。つーことで。

農業の現場ではオーガニックは全然あたりまえではない。

これではオリパラの食材をオーガニックで、なんてのははとてもムリ、
というのも明白な事実であるのだが、どうするんだろう農水省。

しかしよく考えてみると、スーパーの売り場での有機農産物面積の割合も
感覚的には一割以下だ。実際の数字に即した割合ということだろう。

2007年ごろ、大地を守る会の青果物の有機JAS率を調べたことがあるが、
確か30%くらいだったように思う。「さすが大地を守る会!」と喜ぶべきか
「意外と少なくてがっかり」すべきかどうしようか悩んだが、
今になってみると「さすが」と思える。

これは、ビオセボンに有機農産物がたくさんあるのを見て
「スゴイ!」と思ってしまうのと同じだ。絶対数が少ないと知っていれば
並々ならぬ努力をして揃えました!! ってことがわかるからだ。

有機農産物はまさに天然うなぎのような「特別で希少(※)なもの」とも言える。
※希少・少なくて珍しいこと。きわめてまれなこと。

しかしこれがスーパーに並んだ瞬間「数あるなかのひとつ」になり、
「希少さ」が伝わりにくくなる、というのは前回書いた。
マスになるってのはそういうことなのよね。ううううう。

だからと言ってオーガニック専門店に集めればいいのかというと、
自然食品店やビオセボンの野菜の品質を見ればわかるように
かえって良くないこともあるから一概にそうとも言えないようだ。

小さな店舗で青果物を扱うのは鮮度保持だけでも相当むずかしい。
スーパーで鮮度のいいものを見慣れている消費者は、
鮮度が悪そうというだけで手に取らない。
その結果売れ残り野菜はさらに古くなり、ますます買ってもらえなくなる。
さらに悪い評判が立ったりするとますます売れなくなって(以下同文)。

であれば、現状の「スーパーにちょこっと売ってる」のは
意外とすんばらしいことなのではないだろうか。
鮮度保持も温度管理もちゃんとしているでかい売り場のなかのひとつで
劣化も黄変もせずおいしいまま売ってもらえれば野菜もうれしいだろう。

gazou 11
レタスの旬は春と秋で夏ではありません。夏場高原産地で農薬使わずに
レタスをつくるのは大変だと思います。でも夏場の有機レタスを
わたくしは買いません。旬のレタスの方がおいしいからであります。
わたくしは11~12月、あとは3月中旬のレタスが好きです。



つーことで、「あたりまえ」に売られてはいるが
数字的には0.22%と大変とても「希少」な有機農産物。であれば、
スーパーでの売り方は「天然うなぎくらい希少な野菜」でいいのかもしれない。

今まで「店頭では有機の優位性が伝わりづらい!!」とか
「有機がどんなもんだかわかりにくい!!」とか思っていたが、
「希少性」はなによりもすんばらしい優位性ではあるまいか。

意外とこの「希少性」だけで売れるんじゃないかと思いますが、
どうでしょうか。ダメでしょうか。

ダメかな。

ちなみに、取得圃場割合ではなく「有機格付」の数字もあって、
それは以下の通りであります。

・総生産量の有機格付の割合
野菜    0.37%
果実    0.09%
コメ     0.12%
麦     0.08%
大豆    0.48%
緑茶(荒茶)  2.78%
その他   1.25%
合計    0.25%
(平成26年度 認定事業者に係る格付実績)
http://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/pdf/jiseki_h26_280425.pdf

いずれにしても希少であることに変わりはありませんでした。
自分的にはコメよりも野菜のほうが多いっつーのがなんかちょっと驚きでした。



★現在ブログランキング参加中です!
↓プキッとクリック、ご協力お願いいたします!



こちらもよろしくお願いいたします!
にほんブログ村 環境ブログ 有機・オーガニックへ
にほんブログ村
関連記事

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
リンク
FC2ブログランキング
FC2ブログランキング参加中

FC2Blog Ranking

フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR