ビオセボンの売り場を見て思った大きなお世話

gsazou 006
昨今さまざまなところでマルシェが開催されておりますが、
加工品はともかく単価の安い青果物で利益が出るのかしら、と
以前から疑問に思っております。交通費とか考えると、
やっぱ補助金が出てる人は強いよね。


なんかこうビオセボンのことばっか書いてて申し訳ないのですが、
ビオセボンの売り場を見てわたくしはひとつ思い出したことがありまして、
大きなお世話だと思うけどちょっと書いてみます。

それは、小田急OXに大地を守る会の野菜売り場ができたときのことであります。

「大地を守る会」元社員としては悲しい話なのだが、
大地を守る会という名前は一般の方々にほとんど知られていない。
有機関係者と話すと知っている人が多いので勘違いしがちだが、
一般人で知っている人は20人にひとりくらいって感じだ。

つーことで小田急OXで「大地を守る会の野菜」と称して売っても、
地元の人々はほとんど知らなかったのではないかと思う。
当時は社員だったのでそんなことは全く思いもせず、単純に
一般のスーパーに大地の野菜が売られるのはスゴイ! と思った。

しかし当時の「売り場のウリ」は大地を守る会ではなく「有機農産物」であった。

成城学園前店だけかもしれないが、当時は隣の売り場に
「ポラン広場の会」で仕入れた有機農産物が売られていた。
大地を守る会の野菜は有機だけじゃないからね。

なので、ポランと大地、共通の農家のものが別々のタグで売られてる
なんてこともあり、ほほえましいというか複雑な心境だったりしたが、
現在ではポランのものはなくなってるように思うがどうだろうか。
まあ、いいか。

売り場の面積がけっこう広かったのでわたくしはいつ縮小するかとビビったが、
とくに狭くもならず、いまではその売り場にまっすぐ進む人をよく見かける。
そこに行けば大地を守る会の野菜が買えるとみんなが知ってるということだ。

これは小田急OXの売り場で大地を守る会がブランドになったということだろう。

ほとんど知られていなかった大地を守る会ブランドが定着した理由は不明だ。
ただ、最初の1年ほど、大地を守る会の営業がよく売り場に立っていた。
自らが説明しながら販売するのに加え、時々は農家に来てもらい
農家が説明しながら、また試食もしてもらいながら店頭販売をするのだ。
※こういうの「マネキン販売」といいます

交通費などはいっさい支払わなかったので来てくれない人も多かったが、
わたくしの担当していたりんご農家の母ちゃんなどは喜んで来てくれた。

朴訥な農家のかあちゃんがわあわあにぎやかに販売してくれると
買う人もうれしくなるのだろうとわたくしは思う。
実際によく売れる。試食してもらうとさらに売れる。

マネキンは「にこやかに笑う農家のおじさまの写真」効果に似ているが、
写真よりも「生きて話す農家」のほうが信頼感の醸成につながる。
話をすれば「売り場の向こうにちゃんと農家がいる」ことが実感できる。

その積み重ねが「なんとなく良さそう」から「良い」に変わるのだろう。

マネキンとあわせて売り場には生産者写真や情報もふんだんに貼り、
わたくしが撮影した写真などもときどき見かけうひーと思ったりしたが
最近はそういうのはいっさいやっていないようだ。

しかし情報がなくても人々は大地の野菜を買っているから、
とくにもう必要がないのかもしれない。たぶん定着したのだ。
今考えると営業の努力のたまものである。

つーことで、ビオセボン。

売り場には特定の農家の名前が印刷してある袋がたくさんあった。
農家直送の仕入れなら、もしかしたら市販のものより鮮度がいい可能性がある、
のだが、その鮮度を落としてしまってどうするんだと思うがそれは置いといて。。

フツーのスーパーでは個人農家のものはほとんど見かけないのだから、
その取引農家を軸に「個人農家との取引」が強調できるし、
農家に来てもらって売れば前述のような信頼感の醸成も可能だ。

麻布のおばさま方も農家が来て直接売ると言えば必ず来るだろう。
明治屋やナショナル麻布マーケットではそんなのやってないし、
彼女たちは「いいもの」には敏感である。いいものであれば高くても買う。

せっかくなんだから農家の写真や情報をふんだんに出せばいいと思うのだが、
全く出ていなかった。売り場の方針なのだろうか。

「あそこに行くといいものが売ってる」と定着するには努力が必要である。
「そもそも有機なんだからいい」だけでは麻布のおばさまは買ってくれない。
ビオセボンは売り場も広くていろんな売り方が可能なのに何もやってないのだ。

もー、すげーもったいない!! と思うわたくし(大きなお世話)。

「希少価値が伝わりにくい」大きな売り場の一部よりも
小さいから、個人の取引だからこそできることがたくさんある。
せっかくマルシェ風の売り場を演出しているのだから、
ほんとのマルシェにしてしまえばいいのに。日曜限定とかで。

なんて思いつつ、大地を守る会の営業ってエラかったのだなあと
いまさらながら彼の顔を思い出しているわたくしでありました。



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ほんたべ

Author:ほんたべ
手島奈緒
おいしい食べものをつくる人を紹介したり応援したりしております。ブログをまとめた著書『いでんしくみかえさくもつのないせいかつ』(雷鳥社)『まだまだあった! 知らずに食べてる体を壊す食品』(アスコム)『儲かる「西出式」農法』(さくら舎)など。現在ハンター修行中。

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